4月12日2007/04/13 03:06

「本日のお題は、育成ゲームの大御所『プリンセスメーカー5』としよう。先日やっと1人目の育成が終わったので。なお、特別ゲストとして執事にツッコミ役を努めてもらうことにした。形式が特別なので、色の使い方が普段とは少し違う。ご注意を。」
「どうも。執事です。ご主人様、お嬢様の育成、お疲れ様でした。」
「うむ。今回は特に苦労した。ネット上やゲームレビューでも話題になってるように、今回はゲーム時間かかるからな。これはこれで悪くないのだが。」
「どの辺が時間かかるんですか?期間が長すぎるとか?」
「期間は小5~高3の8年だから、あんなもんだ。もう1年欲しいぐらいだ。問題は、週末のルーチンワークに結構時間を取られることだな。この辺に工夫の余地があるのは事実ではないかと。つまらん買い物は執事にやらせることができるとか。」
「え~!何でボクが…」
「言いたいことはわかるが、このゲームは買い物に行く時間を作るだけで色々計画を練る必要があるんだ。もうちょっとサクサク進むような工夫があったからって、バチは当たらないでしょ。バランスの問題だな。それと…」
「まあまあ。ゲーム批判はさておき、お嬢様に対する感想はいかがでした?」
「髪の毛とっ散らかってるのは趣味じゃないな。」
「いきなりそれですか。そういう絵なんだから、仕方ないじゃないですか。」
「馬鹿者。ヲタクならばそーゆーこだわりは当然である!街ゆくネーチャンがチャパツじゃねえってだけで香港を好む私だぞ。やはりパツ金天パーより、黒のストレートでしょ。とはいえ、他に不満はない。やはりこのシリーズはこの絵でなくてはな。」
「だからそういうことではなくて、お嬢様の育ち具合についてはどうだったのですか?」
「数値の伸び具合は相変わらずバランスが良いと思う。簡単すぎると面白くないし、難しすぎるとゲームとしてどうか、ってことになるからな。」
「あのですねえ…ひょっとして、ご自分の育成っぷりを語りたくないとか?」
「阿呆、それは最後のお楽しみでしょ。シリーズ初心者のためにゲームの説明をしようという私の心がわからんのか。」
「はいはい。でも、そろそろお嬢様のことを語ってくださいよ。」
「うむ。マイナスも大きいがプラスも大きいので、トータルで75点というところか。最初の1人としては上出来である。」
「良かったあ。失格とか言われたらどうしようかと思いましたよ。」
「不出来な娘もいいものだけどな。某アニメのお人形ヒロインは最初から最後までとにかく生物としての出来が悪いが、そこがまた…」
「他のゲームのことはいいじゃないですか。良かったのはどの辺なんです?」
「うむ。最初にこちらが設定した目標である『玉子様の確認』に成功したことだ。」
「玉子様??それは一体何ですか?」
「私の造語で、『王子様っぽいもの』だ。より具体的には『ドコをどう見ても王子様だが、とりあえず違うと主張してる』『本当は王子様ではないけど、とりあえずそう見える』のいずれかを満たす奴を指す。」
「はあ…そんな奴がいるんですか。」
「ちょっとネタバレだが、このシリーズにそーゆー奴がいるのはお約束だ。とりあえず『いる』とだけ語る分には問題ないでしょ。とはいえ、実際確認したときにはカンドーしたが。」
「そんなものですか…」
「一応が付くとはいえ、コイツの捕獲が最終目標だからな。私はウラ目標とされる『紫の上プラン』は好かん。」
「すいませんご主人様、その『紫の上プラン』ってのは…」
「一応これまたネタバレになるので、あえて細かく語らぬコトにしよう。気になるのなら『源氏物語』を読め。」
「はあ、そうですか。で、残念ながらマイナスだったのは…」
「それがなあ。『玉子様捕獲』どころか、他も含めて彼氏の捕獲に失敗してしまったのだ。」
「それは重大な失敗ですねえ…(『捕獲』に突っ込むのは止めておこう)」
「表面的な数値は良かったのだがなあ。結果として性格面が悪かったのが…」
「あの…性格、悪かったんですか?」
「うむ。『おせっかいで清廉潔白で神経質、甘ったれで破天荒、八方美人で打算的、トドメに自惚れてる』ときたもんだ。最初のプレイなので、この辺の調整に失敗した。」
「そりゃまたスゴい性格ですねえ…」
「言葉ほど悪い状態ではないんだが、調整は結構大変だぞ。いくつかは隠しパラメーターを調整する必要もあるしな。」
「しかしですねえ。そうやって数値で管理できちゃうのも味気ないって言うか…」
「言いたいことはわかるが、ゲームとはそんなもんだ。ただ言っておくが、『いかにもウチの娘』ってところもちゃんとあるぞ。」
「へえ、それはどの辺です?」
「趣味だな。『頭を使うこと、勝負事』が好きだそうな。ギャンブラーになれるぞ。」
「あ、あのですねえ…」
「仕方ないだろ。特別な攻略目標を設けず、『我が家の教育方針』に従うとこうなるのだ。さすがはゲーム内とはいえ我が娘。ついでに言えば文系人間だし、運動音痴だし、音楽にも五月蠅く育ててみた。」
「親の趣味がうかがえますねえ…」
「別に意識したワケではないんだけどなあ。音楽は初期に『ピアノ教室は面白くない』などとヌカすので、『馬鹿者!そんなものはバイエル(代表的練習曲)卒業してから語れ!』と激昂して通わせ続けただけだし。」
「そこでバイエルがすらっと出てくるのが、ご主人様ですねえ…」
「社会的常識でしょ。ま、戦闘に役立つってのも理由の1つだけどな。」
「戦闘と言えば、今回は異世界への冒険があるんですよね。」
「このシリーズはやはりコレがある方が萌える…もとい、燃えるな。」
「でも、運動音痴で大丈夫だったんですか?」
「初期は苦戦したぞ。ただ、魔法覚えてからは楽勝だった。鍛えまくったからな。我が家の教育方針として『バカと根性無しは許さん』ってのがあるので、必然的に魔法は強くなるのだ。」
「確かに強かったですねえ。おかげでボクの出番が…(娘が負けると執事が助ける)」
「執事が目立ってどうする。だいたいだなあ。お前には言いたいことが山ほどあるんだ。『2』の時といい、アニメ『ぷちぷりユーシィ』の時といい…良い機会だから、ここで『正しい執事の道』をみっちり説明してやろうか?」
「勘弁して下さいよぉ…時間も時間だし、そろそろ〆に入られた方が…」
「そうだな。長いことこのシリーズをやっているけど、やはり独特の面白さがある。あんまり思い通りにいかないところがいいのだ。それで不出来な娘が出来上がったとしても、そこがまた可愛いってもの。手間がかかる点も文句を言ったけど、それもまた良い点だと思う。元々多少苦労してナンボだと割り切れる人向けのゲームだからな。その意味ではプレイヤーを思いっきり選ぶけど、それだけに好きな奴にはたまらないでしょ。つーわけで、苦労してみたい人はプレイしてみて下さい。」
「ご主人様らしい〆ですねえ。それでは私はこの辺で失礼させて…」
「待て。お前はまだ仕事があるだろ。これからセーブデーターさらって玉子様捕獲に再チャレンジするんだから。それに娘2号の育成も近日中に開始予定だし。本当はこんなところで油売ってるヒマなんてどこにもないぞ。働け!」
「トホホ、人使いが荒いなあ。勘弁して下さいよ~」