3月28日2021/03/28 22:35

 少し考えて、ココに書き込むことにした。某氏にゲームマーケット2021大阪&春初日2日目のレポートを書いては?と提案されたので、久々にお届けします。まずは大阪から。
 
 土曜の昼に起きて、まずは秋葉原へ向かう。同人誌即売会モドキがあるから。あくまでモドキなので無視しても構わない気はしたんだけど、贔屓の先生が新刊出してる「かも」という恐怖?に勝てるワケが無い。その後地元大宮に戻って夜行バスに。私はそーゆー生き物なのだ。仕方ない。
 
 インテックス大阪に向かう電車は、結構混んでいた。軽く観察してみたところ、「私と似たニオイを発するオネーチャン」が多い。同人誌即売会っぽい…とは思ったけど、とりあえず無視することにした。一応事前にチェックした記憶はあるんだけど、「掛け持ちする」って予定にしていなかった以上、「オネーチャン系」即売会なんだろうなと。この手のイベントには興味が無い…なんてコトはないんだけど、間違って踏み込むとタイヘンなことになるのが見えているので、逃げ回っているのだ。
 
 一般参加者の数は、想定より多かったかな。コロナ騒ぎが続く昨今、即売会の参加人数はボロボロである。「いつもの半分」が相場と言ってもいい。賢い奴は通販で我慢するからね。ゲムマ出展サークルは通販対応が弱いトコロが多めとはいえ、やっぱり相当減るだろうなと思っていたら、案外そうでもなかった印象。理由は良くわからない。少なくとも、去年のGM秋の入り具合から想定した数字よりは多かったかなあ。ただまあ、主催者的に「成り立って」いるのかは何とも。いずれにせよ苦しいのはドコも同じだろうから、とにかく様子を見るしか。
 
 ウォーゲーマー視点からすると…普通なら大阪と春を掛け持ちしそうなトコロが、大阪オンリーになった影響は大きいと思う。この辺色々事情はあると思うけど、関東在住のゲーマーにとってはキビシー話だね。とりあえず現時点では、「このシミュゲがすごい!2021年版」(最終号だそうな)はGM春に頒布されない見通し。通販もしくはイエサブで対応して下さいとのこと。他にも数点、そーゆー品が出ると推定している。一応、関東在住のゲーマーを代表して?「それは寂しいなあ」って話はしておいたので、流石に秋は東征してくれると思いたい。当たり前のように関西に来て入手している人間の言葉に、どれほどの説得力があるのかは疑問だけどな(苦笑)。
 
 a-gameの「目玉商品」は「ダークネビュラ」。私は悪くない品だと思うけど、やはり「物語性の弱い」SF作品ってソコまでウケないんだよな。BANZAIマガジンの宇宙海兵隊モノもウケは余り良くなかったと聞いているし。目玉がコレじゃ関東遠征は厳しいよなあ。あと、「武士らいふ」弐号があった。こちらはGM春でもさいたまオフラインで入手可能なはず。実はそこで入手しようと思っていたけど、我慢できずにコッチで入手しちゃいました。仕方ない、もう1つ買うか(苦笑)。ボンサイ・ゲームズは日露戦争がキャンセルとなり、このシミュ付録の大坂の陣モノが目玉。中華デザイナーの手による大坂の陣だとか。このネタって、確か「ウォーゲーム日本史」の付録になった奴も外国人デザイナーだったよな?日本人以外を惹き付ける魅力があるのかこの戦い。いつか詳細に比較してみたいなあ。
 
 サンセットゲームズでは、もりつち氏の姿があった。当然、氏デザインの諸作品が入手可能。これはGM春だとYSGAで扱われるのかな?個人的には、品書きに無かった野球SLGの入手に大満足。たとえ我が愛する燕が最下位でも、データカードを見て堪能しないと!ついでに、GM春でのウラ取引(単に2019年版のデータも買うよ!って話)まで成立させた。あと、私は全部入手済みなので手を出さなかったけど、歴史群像付録となったゲームが単体売りしてた。この作品群に対する超個人的意見としては、「作戦研究に堪え得るのかという大きな課題があるけれど、それでも一見の価値はある」としておく。コレクターとしては「今後も出し続けて欲しい」と本気で思うし。
 
 広島・ゲーム・サービスの「発動!クルセイダー作戦」も、GM春での入手が困難な作品かな?4月のコマンド誌は「砂漠の狐」が付録だし、あえて比較してみたい(苦笑)。あと、グループ乾坤一擲の「SHIPS&TACTICS~艦隊決戦~」最新追加デッキは、GM春2日目に来るなら入手可能。「ウォーゲーム系は土曜が多いから、日曜はいいや」なんて考えでいると入手できないかも。ご注意を。
 
 他は…なんつーか、私の趣味に従って刀剣モノ(剣豪とか名刀とか大好き)として「剣豪将軍足利義輝」(猫柳大金星)を紹介しよう。名刀振り回す足利義輝を雑兵として討ち取るゲーム。「童子切安綱を振り回す義輝に斬り殺される」って文言にロマンを感じる奴向けのゲームである!他に何を説明しろと!
 
 もう1つ紹介しよう。久々にケンカ売られた気分になった。「声優になろう」(MOGURA GAMES)。…TDFさんの声優ゲーム「ANIMAKER」フルセットコンプしているF男の目の届くところで「声優ゲー」出すだぁ?方向性が全く違うので多分プレイしない(したとしても私はヘタクソ)と思うけど、ネタとして入手しなけりゃF男じゃない!マニアなめんな!
 
 はあはあ、少し落ち着こう。他にもなんか色々入手した。おかげで相変わらず荷物が重い。我ながら体力考えろよなと思うけど、「宅配便その他の利用は買い子として恥」って思想の持ち主なので仕方ない。昭和末期から平成を通してそーやってきたので、令和になっても変われない。貫いてきたスタイルとは、そーゆーモノだ。他人に理解されるとは思わないけど。そこまでやっても、誰にとは言わないけど「いやあ、いくら何でも今回は不参加じゃね?」とか言われちゃうのだ。
 
んなわけあるか!
 
 なお、帰宅途中に秋葉原で下車し、またもや即売会モドキに…だって土日で品揃え違うんだもの!こんなご時世のおかげで苦しんでいる同人の創り手の力になれるんなら、多少のアホはして当然でしょ。そーゆー無名戦士は私の他にも山ほどいる。それが文化ってモノだ。
 
 とはいえ、コロナは根性だけで勝負できる相手じゃ無いのも確か。なんつーか…とりあえず五輪は何とかして欲しい。アレのおかげで色々と迷走している感じがするので。終わるか中止になれば色んな意味で落ち着くのでは無いかと。それまで色々タイヘンだと思うけど、我々に出来る事は闘い続けることだけ。これからもアホやりまくりますよ私は。
 
 しっかし…実を言えば私が今日本に居るのは間違いって気が…2着の嵐ってのはどーゆーことだ。移動中だったおかげでまだ映像も見てないけれど、やはり現地に行って、罵声という名のムチ喰らわすべきだったか。ああ、何故私はドバイにいない…
 

11月24日2018/11/25 02:17

「隊長…我々は貴方を捕縛するよう命じられています。投降して下さい…」
「ひよっこめ。何を甘いことを。私はもう隊長ではない。それに、お前等が派遣された時点で説得できる段階ではないとわかっているはずだ。敵を見たら殲滅しろ。私はそう教えてきたはずだぞ。たとえ私が相手でもだ。」
「通信切れました!高速飛翔体接近中!おそらく…うわぁぁ!」
「くそ、何て速さだ。目が追いつかない!」
「あれがニケか。だが、やるしかない。新ヘルダイバー隊の誇りに賭けて、アレと隊長を止めるんだ!行くぞ!」
 
「ククク…かつての部下の名を持つ者を手にかけるか。落ちぶれたものだ。だが、それでいい。もう私には何もいらない。ただアイツに復讐できれば、それでいいのだ…必ず仕留めてやる。首を洗って待っているがいい、ロック…」
 
 …アツい、やっぱりアツいよ「超人ロック」。ヘルダイバー隊VSストロハイム(S)なんてゲーム的には無意味な戦闘だけど、脳内に自然と絵と台詞が思い浮かぶ。わかっていたことだけど、おそらくは誰よりもよくわかっていたことだけど、ゲーム「超人ロック」は最高だ。
 
 1967年、とある高校生(だったと聞いている)が描いた同人マンガが世に出た。それが「超人ロック」。その後色々あって様々な出版社を渡り歩き、今もって続いている伝説の作品だ。去年は「生誕50年」ってことで色々盛り上がっていた。だけど、その中にゲーム「超人ロック」再版って話は無かった。よって、私は「もう再版は無理かぁ…」なーんて思っていた。
 
 ところがだ。一体何がどうなったのかよくわからんけど、今年になって「再版します」って話が出て、このたびめでたく再版された。正式な発売はまだ少し先だけど、ゲームマーケット2018秋で先行発売されたんだな。
 
 この原稿を書いている時点ではまだ1日目が終了しただけであり、2日目にどうなるのかはわからない。けれども、なんつーか…初日はスゴかった。諸般の事情により頒布開始は13:00から。その30分ぐらい前にブースにたどり着いてみると、明らかに「超人ロック買うぞ!」って雰囲気を漂わせた人間が大量に。しかも、時間経過とともに着実に増えてゆく。「いかん!これは一時的にでも行列作らせなきゃ、ブースが崩壊する!」ってんでa-gameのスタッフに「行列作ってさばくしかない、最後尾札を準備しろ!」と声を掛けた…んだけど、ある意味遅かった。試遊卓を挟む形で2つの列ができるような形になってしまい、「最後尾列が2つある」という、よろしくない状態に。放置しておくと混乱を拡大すると判断したので、「ここは最後尾じゃない」札を急いで作らせ、片方の列に新たに並ぶことを(ちょっと強引に)停止。私がその札持って「最後尾はアチラです」ってアナウンスを行う羽目に。いくら私が「コミケで列には並び慣れている」とはいえ、流石に列を移動させるスキルは低い。でも、ヤバいようならそれをやらないとな~なんて考えているウチに頒布開始。流石に列は捌けていった。アレなら、ゲムマのスタッフから「多少混乱は生じたようだけど、大きな問題なく解決した」と認識されるはずだ。少なくとも私はそう思いたい。
 
 コミケその他の同人誌即売会では、ヘンに長い列が出来て人の流れが滞り始めると、スタッフがわらわらと寄ってきて行列の整理を始める。明らかに「即席で作りました」ってな最後尾札・列途中札なんてのもよく見かける。ゲムマスタッフも頑張っているとは思うけど、流石にこの手の混乱に対する感度は少し低めかな。a-gameのスタッフに至っては何をか言わんや。だからって一般参加者であるハズの私が「こちらは最後尾ではありません。最後尾はアチラになります。」なんて声張り上げて列整理しているのは、如何なモノかと。ぶっちゃけ、列に並んだ一般参加者の一部から「何だアイツ、デカい顔しやがって」と思われたかも知れない。
 
 ただ、私がどう思われようとも、「列の最後尾がドコにあるのかわからない」ってな混乱は絶対に避けるべきだ。経験上そこさえハッキリしてさえいれば、混乱は最小限で済むことが多い。逆に言うとこれがわからなくなると、混乱がドンドン加速してゆく。あげく「早く並んだはずなのに、後から並んだ奴より後回しにされて延々待たされたあげく、買いそびれた」なんて人間が出た日には…似たようなコトを何度もやられただけに、そんな時の気持ちは良くわかる。わかってんのかホ○ージャパン。お前の所のブーススタッフが最後尾カンバンを下ろして見えないようにして休んでいた恨みは忘れてねーぞ。
 
 必要性については痛いほどわかるけど、だからってオレがそれをやる必要は…あるんだろうなきっと。a-gameで混乱が心配されるほどの列なんて滅多に出来ない。よってスタッフに経験があるわけない。ゲムマスタッフはぶっちゃけ数が少ない。ボランティアって形で大量動員している「フツーの即売会」とは比較できるわけない。個々人の能力についてはともかく、全体としてみれば「最低限の仕事しかしてくれない」と思うべきでしょ。でもって、コミケスタッフ経験者ほどではないけど、その手の混乱に対して嗅覚があって曲がりなりにも対応策を知っていて、なおかつa-gameのために働く意欲を持ち、a-gameのスタッフもそれを承知している…なんて参加者がどれだけいるというのか。ついでに言えば、性格的にこーゆー混乱は見過ごせないし。まあ、今回の件でa-gameのスタッフはいい経験を積んだと思いたい。強いて言うなら、「超人ロック」入荷が遅れるとわかった時点で、「早くから来ていた奴+遅めに来た奴」がまとめて押し寄せてくるのは読めたはずなので、その時点でゲムマスタッフに「多少混雑が生じてご迷惑を掛けるかも知れません」ってな話を通しておくべきだったとは思う。そうすりゃあ私の出番はなかったと思われる。
 
 こんな混乱が生じるだけあって、「初日入荷分」は完売したらしい。それで完全完売だとしたら…まあ、私の立場としては「仕方ない」としか。「初日に完全完売」ってのはコミケ企業ブース買い子にとって「最大の敵」であり、その可能性があるかないかをシッカリ検討した上で回る順番を考えるのが「常識」。土曜に仕事その他で忙しい方には申し訳ないけれど、a-gameの活動規模とアイテムの人気度を考えれば、レッドシグナル級の危険度と考えるべきだと思う。あくまで先行発売なんだからもうしばらくお待ちください。
 
 ゲームについては、特に語ることは少ない。ほとんどの人にとっては「伝説」かもしれないけれど、私にとっては「日常」に近い。感覚としては「ロック?ああ、なんだか有名らしいね。オレにしてみれば、麦作っているお隣さんだけどな」ってなもんだ。今更何を語れと。「オレも衰えた。戦闘結果表を丸暗記してねえ。」などと愚痴るレベルなのだ。面白い面白くないとかいうレベルじゃない。プレイして楽しいのは大々々々前提なのだ。ただまあ、再版にあたって「ルールは基本的に全く変えてない。怖くて変えられない。」ってな話なので、一応簡単なルール解釈論はしておこうと思う。なにせ発売から30年以上経ち、継続的にプレイしている私の仲間内でさえ、つい最近になっても「ルール解釈論」の話が出る有様なのだ。ドコにどーゆー「曖昧な点」があり、ソレをどう解釈すべきか?みたいな話には慣れている。
 
 有名なのが「ニケとエネルギースーツ」問題。攻撃絶対命中のニケと、チェック次第で攻撃絶対反射のエネルギースーツ、ドッチが優先されるの?って話。コレは古くから有名な話で、旧シミュレイターに掲載された記事に言及がある。ここで「ニケ優先」って意見が示された関係上、ニケ優先って解釈をしている人が多数派かなという気がする。我々も「ニケの攻撃は殴る蹴る投げる締めるであり、原作の記述によるとエネルギースーツと言えどもこの手の攻撃は効くはず(でなきゃ社長は倒せなかった)なので、ニケ優先」としていた。
 
 ややこしいのが「ラフノールの鏡と亜空間フィールドはテレポートブロックに使えるか」問題。我々は「どっちもできない」としていたが、両方ともできるって解釈を聞いたことがある。再版されたルールブック…というよりキャラクターカードの記述によると、ラフノールの鏡は「攻撃を受け、テレポートする」という記述になっていて、出来る事が固定されているっぽい。それに対し亜空間フィールドは「テレポートカードが出されたものとしてプレイする」とあり、テレポートカードと同じ扱いをしてかまわないように見える。更に言うなら原作の記述では亜空間フィールドはテレポートブロックの対象になるコトは確実。なので、ブロックされうる以上ブロックも出来るのではないかという話はあった。更に言うならラフノールの鏡は「相手を強引に閉じ込める」ことが可能であり、そうすりゃあテレポートブロックできるだろ?って説も唱えられた。ただ、ゲームが出た当時だとラフノールの鏡に相手を閉じ込めるってワザは使われていない、少なくともフランシスとニアはそんなワザ使ってないって話も出た。結論としては「好きに解釈してください」以上のことは言えないかな。ただ、ブロックに使えるならただでさえ迷惑なウォン博士がより迷惑になる。しかもだ。フランorニアVSウォン博士の場合、ジオイド弾を確実に出せるワケじゃないのでウォン博士が不利だけど、勝利条件上ウォン博士は自分が死んでもそんなに痛くない(自分が死んでも勝利に近づくから)のに対し、フランとニアはそんなにいいコトがない(強いて言うなら殺されちゃイヤな相手がジオイド弾喰らう可能性を消せるという程度)のは取引としてどうよ?と思う程度かな。
 
 ルール解釈的には「我々のミス」なんだけど、個人的にはオススメしたいのが「宇宙港で戦闘できるか」。再販されたルールブックを確認した所、明確にできることが判明した。でも、我々は「できない」説を採用していた。言い訳するわけじゃないけれど、これは直接そう書いてあるワケじゃないので、ちょっと誤解しやすい。惑星編で戦闘可能な領域は「惑星ボックス内」と指定されていて、宇宙港は惑星ボックスじゃない、と勘違いしていたのだ。再販されたルールブックには「宇宙港も惑星ボックスとして扱う」という記述がある。よって戦闘可能なんだけど…ここで戦闘できるって話にすると、一部のバーサーク系キャラがここで他人を待ち伏せして虐殺し始める。これはあまりよろしくない気はするね。そもそも「宇宙港で戦闘できるの、おかしくね?」って話から始めて「出来ないってした方がいい」という結論を出したので、特別抵抗を感じないのなら採用してもいいんじゃないかと提唱はしておく。
 
 「変身によるアライメント変更」問題は…この部分は流石にルールの明確化したか?と感じた。我々の間で比較的最近問題になり、ルールブックその他ひっくり返して解釈論やらかした記憶があるので。カード&能力持ちの自発的な「変身」と作者の「顔書き換え」に違いがあったとは記憶してないんだけど…まあ、再版ルールに従って問題は無いと思う。ただ、我々は「自発的に変身する理由は一部の露骨に損がデカい顔(ロックと作者)の回避であり、選択肢は一杯ある以上、アライメント固定で問題は無い。一方作者の顔書き換えは強引に最終戦闘を発生させる手段であり、アライメントの指定を無視した方が面白い」という、再版ルールブックとは逆の解釈をしていたけれど。ついでに言うなら、作者が「お前はこの顔」と決めたら、ソレは作者特権で絶対だろ(笑)。
 
 他にも「ニケ2台持ちの場合の処理」「警官は変身するか否か」「クローンが使われた場合の処理」「暗黒騎士団がオーバーヒートする正確なタイミング」「死人苔の伝染チェックの詳細」なんてところでルールブックひっくり返して色々調べた記憶がある。書いてあったけど見落としていた場合、書いてないので解釈論になった場合など色々あった。ルールブックは基本変わっていないはずなので、まあこの辺が問題にされる場合もあるんだろうなとは思う。我々は「面白ければ、それで良し」を合い言葉に、故意に「ゲームが盛り上がる方向」で解釈してきた関係上、今更ルールブックがどうなったところで、今までの解釈を変えるつもりなど毛頭もない。ただそれは仲間内でのプレイの話であって、様々な人とプレイする以上、「共通見解」には従う。クセでヘンなことをしてしまう可能性はあるけれど、「対応不能だ!プレイできねえ!」な~んてコトを言うつもりはない。その程度で困るほど甘くはないつもりだ。34年闘い続けてきたというのは、そーゆーことである。
 
 昨年末、作者の聖先生が急病で倒れ、「こ、このまま終わってしまうのか!」と読者は泡を吹いたが、先日無事に連載が再開された。流石は耐久力7で精神力7(笑)。うんうん、やはり「超人ロック」はいい。当然ゲームもイイ。コレをキッカケにこのゲームを覚えたり、原作に興味を持って読んでくれる人が増えると嬉しいな。ゲームの方は今の目から見ると古い処理をしているなと感じる部分もあるけれど、それが問題だと感じないくらい、面白いと思うので。
 
 なお、私は言われるまで全く気がつかなかったけれど、再版されたモノにも「キャラクター一覧表」なるものはついてなかった。これは少し不親切だろう。私のように呼吸するがごとくキャラクター能力値を暗唱できる人間にとっては別になくても…ってモノではあるけれど、それが普通であるわきゃない。更に、追加キャラについては私もまだ対応不能だ。流石にあった方が便利なアイテムだろうから、「ウェブのどこかにでも転がしておいた方が良い」って提唱はしておいた。いつになるかはともかく、公式なモノが出るんじゃないかな。つーか、私が言うことじゃないけど、何故気がつかない再版スタッフ(苦笑)。

6月24日2018/06/25 01:18

 色々あって放置していたんだけど、4GAMERのサイトでウォーゲームの歴史をザックリ語る、なんて記事を見かけたので、反省して更新。もっとも、今回の記事は単なる言い訳の羅列になると思う。悪しからず。
 
 先日、某ゲーム会のアフターで、「ウォーゲームの古いアーカイブをどう残すか」ってな話題になった。文化として後世の人間のため残しておかないと、段々失われていくだろう…ってな話だ。まあ、そりゃそーだ。
 
 ただまあ、コレは時間と手間が掛かる割に実りが少ない。「文化の保全」ってのはそーゆーモノだ。ぶっちゃけ、伊達と酔狂のカタマリだけでどこまで突っ走れるのか次第って気はする。その場では酔っていたので景気良いこといった気もするけれど、実行するのは勇気がいるかなあ。寂しい話かも知れないけれど。
 
 そりゃあね、過去の記憶から色々とたぐることは出来る。けれども、細部を詰めるのはすごーくタイヘンだ。しかも、ただ集めりゃイイってモノじゃない。「どの範囲までが対象になるのか」で定義論争が発生するのは避けがたい。議論すればまとまらないし、誰かの独断と偏見で決めるとしても、いちいち判断を仰ぐのはタイヘンだろう。単なるリストを作るだけでも激しい頭痛を引き起こすような気がする。
 
 まあ、まずは国際通信社・GJ・サンセットの「完璧リスト」作りから入るんだろうな。ある程度は完成しているはずだし。ただ、「レキシモンシリーズ」は入るのか否か?同人時代のGJはどーする?サンセットのゲーム群の線引きは?なんて話がどうまとまるのかは、私には良くわからん。でもまあ、イザとなれば責任者と直接会話してどうこうできる分だけ、話は早いはずだ。
 
 ホビージャパンと翔企画は…多分、隔月刊時代の「タクテクス」全部・新シミュレイター全部くらいは何とかなる。必要ならば記事リストをネットにアップすることは出来るんじゃないかな。出版したゲームについても、ブツがあるかどうかはともかくリストは作れそう。「モンスターメーカーシリーズどうするの?」「APBAとザ☆ビッグプロ野球は含むよね?」みたいな論争はあるだろうけど。ただ、ホビージャパンが出した「訳付き輸入ゲーム」全リストってわかるかな?明らかにウォーゲームじゃないものが山ほどあったことは覚えている。それらの扱いは?あと、多分ホビージャパンを語ろうと思ったら、テーブルトークRPG絡みの話をどこまで集めるかって話が出てくる。ハードなSFウォーシミュレイションゲームの1つとして「第五次辺境戦争」を語る必要はあるとして、それをトラベラー絡みの記事抜きで語れとでも?まあこの辺は「全部集めて保存してしまえ!」で済むとは思うけど。なお、雑誌ホビージャパン時代のウォーゲーム関連記事は、おそらく何とかなる。国会図書館で。旧シミュレイターは…頑張れとしか言い様がない。今なら頑張れば何とかなるんじゃないか?
 
 色々と怪しいのがツクダとバンダイ。ツクダの「オペレーション」全部あたりは「何とかなりそう」って話を聞いたことがある。けど、アレが出なくなってから後にもゲーム出ているんだよね。この両社の出した「ウォーゲーム完全リスト」は欲しいんだけど、集まるかなあ。なお、「クァークス」「コズミックエンカウンター」「司政官」「スペースコブラ」の扱いは誰かに任せる。
 
 アドテクノスは…再版されているモノも多いし、何とかなりそうではあるかな。ヘンなゲームの扱いに困るだろうけど。クソ面倒なコマンドコントロールが印象的な「日米経済戦争」(タイトルうろ覚え)とかね。
 
 あえて後回しにしたエポック。EWEシリーズがあるからだ。アレはどーなのよ。完全リストって入手できるのか?ついでに言うと、デザイナーが誰だとか現在の版権がどうなってるとか、調べられるのだろうか?下手すると「失われた文化」だな。なお、コレに比べれば「作者が健康なウチに誰か再版作業を進めて欲しいぞ」超人ロックがどうこうって話は些細な問題である。アレは原作知らなくても面白いと思うんだけどなあ。アークライトあたりが作業やってくれないかなあ。
 
 大日本絵画の「ゲームグラフィックス」についても語る必要はあるだろう。ウォーゲーマーに必要な記事はおそらく存在しない…と思うんだけど、いつ何が必要になるのかわかったもんじゃない。流石に「ウォーロック」(出版元ドコだっけ?)はいらないよね?余談だけど、ゲームブックは同人としては今でも生き残っている文化です。
 
 飲み会の席で私が「おそらくは失われた文化」だと主張し、特に異論が出なかったのが喜屋通商(だと思ったけど、自信ない)が訳したゲームのリスト。何を訳して何を訳さなかったのか、リストが残っているとも思えない。記憶している奴もいないのでは。
 
 同人に関しては…えーとね、多分コミケカタログは初回分から閲覧可能だと思う。「米澤コレクション」があるからね。そこから存在を割り出すことはできると思う。つーか、「ゲーム(電源不要)ジャンルのサークル分析」してる同人誌なるものがこの世にあって、私の家を漁ればサークル数とザックリしたジャンル区分を第1回から最新に至るまでまとめたものがあるはずだ。ココの活動を支えてずーっとこの同人誌作らせるため、毎回新刊買っているんだから間違いない。似たようなコトをゲムマで行うことは可能でないかな。ただ、それ以外となるとどーしよーもないとは思うけど。
 
 つーか、同人を語ろうなんて考えたら、大学のサークルの会報をどーするって話が出てくる。まさか天下布武帝国の業績を抜きに「戦国大名」語るわけにもいくまい。同じ飲み会で某氏がアドテクの「戦国合戦絵巻」を、「武将要素のない戦国時代ゲーム」という珍しい存在だと語っていたけれど、「戦国時代=武将のキャラゲー」って図式がいつどんな形で成立したのか?を語る上で「戦国大名エクスパンションキット」は外せないだろう。なにせこの当時、PC・コンシューマーゲームが扱えるパラメーターは「ボードゲーム以下」であることが普通だったのだ。そのデザイナーである中澤氏を語る上で、「天下布武帝国」(確か日大の文理)抜きってワケにいくまい。まあ、消滅したサークルが多数ある上、現存してても過去の業績を後生大事に抱えているとも思えない以上、大半は「失われた文化」だろうね。
 
 ちなみにだ。私のコレクションの中には大量の同人ゲームその他があるはずだけど、全く整理されてねえ(苦笑)。ま、同人なんてそんなモンだ。昔の知人宅でゲームのついでに「嵐を呼べ!」「ダミーカウンター」といった同人誌を掘り出して読んだことが懐かしい。文字通り「掘ると出てくる」有様だった。アレはおそらく「失われた」んだろうな…そして、おそらくは私のコレクションも「大半が未整理のまま」ある日失われるんだろうなぁ。
 
 文化保全なんてものは、なんつーか…すごーくタイヘンなんだよね。ウォーゲームに当てはまるかどうかはビミョーだけど、私が遭遇した例を紹介しよう。法律家は「紙の本」が大好きである。今の法律がどうこうってだけじゃなく、昔はどうだったのかを知ることが大切だから。なので、法律関係の雑誌は古いモノから全部集めたがる。大学その他ならば尚更。最悪でも引き取り手はいくらでも居るってんで、寄贈されたモノは必死に場所確保して貯め込む。そんでもって、「欠落している号」のリストを着けて保管する。ここまではいい。
 
 諸般の事情により、私は寄贈された雑誌の欠落号リスト作っていた。そんでもって、新たに寄贈されたブツにより欠落が埋められるかどうかを調べていた。けれど、欠落は埋まらない。仕方ないこと…と思っていたんだけど、ある時気がついた。何かオカシイ。雑誌の号数から判断すると確かに欠落している。けれど、発売日から判断すると欠落しているようには見えないのだ。っってことは臨時号?でも、臨時号が出るってコトは「大事な事件」の判例が出たってとこになるわけで、ソレを入手しないなんて事があるか?「そーゆー号だけはある」って方がむしろ自然じゃね?何かを見落としているような気がする…ってんで色々調べた所、別雑誌扱いで保存していたブツが形式的には「その雑誌の別冊」扱いとしてナンバリングされていたことが判明した。欠落扱いしていた号はほとんどがコレ。つまり、私が気づくまでずっと「ありもしない欠落」を求めてリストの突き合わせを行っていたことになる。
 
 問題は、こんな間抜けなことをやらかしていたのが某法科大学院の研究支援部門だということにある。図書館部門とも連携しているので、そこの司書(いたはずである)も誰も気がつかずにリストをもてあそんでいたわけだ。下手すると大学の図書館でさえ同じバカやらかしていた可能性が高い。ぶっちゃけ、「専門家が寄ってたかってありもしない欠落を追い求めていた」と言っていい。そりゃあ実害はあんまりないよ。下っ端が無駄な作業強いられたぐらいで。けど、法律の世界でコレだよ?ましてやゲームの世界で「あるはずなのに存在しない」のか「あるはずないので存在しない」のか、見分けるのが楽だとでも?不在の証明が「悪魔の証明」と呼ばれているのは伊達じゃない。
 
 まあ、つーわけで滅茶苦茶タイヘンな作業になると思う。労力掛かるし神経使うし。けどまあ、できれば誰かがやった方が良いんだろうな。はあ。文化を守るってのは、そーゆー地道な作業を文句言わずやれる忍耐力の賜だと思います。わかっていてもなかなか出来ないから、世の文化はどんどん失われていくんだろうな。残す価値があるかどうかは全く別にして。

1月28日2018/01/28 20:18

 前略。久々にアホウな行動ぶちかましたので、レポートを。簡易版は出してあるので、ソレだけでいいかとも思ったけれど、まあ何となく。
 
 キッカケはコミケ初日。ウォーゲーム系の某サークル主催から、「仙台でウォーゲーム同人誌が出るらしい」と聞いた。普通ならば「へー、そりゃスゴい」で終わる話だろうけど、私はそうじゃない。とりあえず「重大極まりない挑発的行為」に認定した。
 
 帰宅後に調べてみた所、1/8(祝)に仙台の夢メッセみやぎとかいうトコロで仙台コミケとか言う即売会があり、ソコにウォーゲーム同人誌を持ち込む予定のサークルがあるらしい。何とかソコまではわかった。しかし、サークル名はわかっても参加サークルリストが公開されてない(公開されたのは12/31から)し、具体的な行き方も良くわからん。どーしろと?ってなもんだ。
 
 そこでまあ、「こんなこともあろうかと!」ってな手段を使うことにした。コミケ3日目・ジャンル「評論・情報」にある「地方の同人誌即売会のレポート」を出しているサークルのトコロに出向き、「すいません、仙台コミケってどう行けばいいんでしょうか?」と聞いてみたのだ。ココの新刊は毎回ゲットしているし。
 
 アホウな質問であるにもかかわらず、親切な回答をもらえた。交通手段としては「バス停がわかれば、仙台駅からバスが手っ取り早い」そうな。会場の最寄り駅はJR東・仙石線の**だけど、ここから徒歩はちと遠い。バス使うなら仙台駅からのバスと同一なので、仙台駅から乗る方が手間が少ないとのこと。この情報をヒントにまた色々と調べ、とりあえず行き方はわかった。素晴らしい。
 
 ちなみにだ。我が家の最寄り駅大宮から仙台までは早いと1時間程度。そこからバスで40分ぐらいかかるそうな。東京ビッグサイトは東京駅に40分強かかり、ソコからバスで40分(コミケの時は直行便が使えるのでもっと早い)くらいかな。「ビッグサイトとあんまり変わらない、幕張メッセと同程度」と自分を誤魔化し、行くことにしました。
 
 焦って仙台駅を降りたので、西口と東口を間違えそうになり、バス停に着いたのは出発予定時刻ギリギリ。コレを逃すと次のバスは1時間後(苦笑)。ただ、仙台駅始発ではないので、バスにありがちなことに少し遅れて到着したので助かった。バスはぶっちゃけガラガラ。でも、会場には参加者がそれなりにいた。仙台はクルマ社会だってコトを実感しましたね。
 
 開始を待つ一般参加者は、7~8割が女性。想定の範囲内である。私は地方の即売会はあまり行ったことがないけれど、そーゆーものだって情報は知っていた。基本的にはこーゆー即売会に用事はない(いわゆる男性系がどうこうってだけではなく、ゲーム・メカミリ・評論情報系も弱くなる。スポーツ系も「選手萌え」色が強くなり、データ解析系が弱い。)けれど、全く無いってワケでもない。そこは問題じゃないんだけど、「こんな即売会でウォーゲーム同人誌を売る」のはいかがなものかと。ぶっちゃけ、「売り上げゼロ」であっても何の驚きもない。そーゆーモノである。「ゲムマ・コミケ以外で頒布しても勝負にならない」ってのは、私だけじゃなく複数の関係者が証言していることだし。
 
 しかーし!私の予想は甘かった。私以外にこの同人誌を購入する奴がいたのである。ウォーゲームに興味なさそうな同行者が居た所から考えて、おそらく地元組。年齢はかなり若い。少なくともオッサンではない。持っていた荷物の量(少ない)やら何やらを考えると、おそらく他のどこかのサークルが主目的ではなく、この同人誌のために出現したようだ。ほぼ純粋な「ウォーゲーム初心者」ではないかと思われる。
 
 そりゃあね、そーゆー存在がまだ居るってのは知っている。ゲムマでa-gameの体験卓付近をうろついてりゃあ、見かけることは出来るし。けれども、絶滅危惧種であることは間違いない。まだまだいるんだこんな奴…と感動した。うんうん、正直この光景を見ただけでも、仙台まで遠征した甲斐はあった。
 
 とまあ、気分良く帰路についた…のだけど、ここでちょっとしたトラブルが。帰りの新幹線に空席がねえ…これだけで1時間待たされました。おまけに比較的律儀に停車する新幹線(コレが普通)に乗ったので、時間かかるかかる…当たり前だけど、仙台は遠いと実感させられました。
 
 その2週間程度後、私は大阪にいた。目的は即売会。コミックトレジャー。コミケで買い逃したブツを仕入れることが出来るので、行くと便利ではある。ここには私が「ウォーゲーム系」だと分類しているサークルが2つほどある。ソコに仙台で仕入れた同人誌を差し入れしてきました。実のところ、仙台まで遠征した最大の理由は、「コミトレでコレを差し入れたら喜ばれそうだ」だったりする。もちろん、とて~も喜んでもらえました。
 
 ウォーゲーム同人誌のためにこーゆー遠征をする馬鹿は、私の他にいない。いてたまるか。だからどうした、というのはある。けれども、まあその価値はあるんじゃないかな。少なくとも私はそう思う。「この業界、まだまだ捨てたもんじゃない」ってことを強く実感できるしね。ただまあ、そのために仙台やら大阪まで遠征するのは、費用的に見てどうなんだろ。あんまり考えない方がいいな(苦笑)。
 
 え?本の内容と感想?それは買え。買って自身で判断してくれ。通販やるはずだから。ココを見るようなウォーゲーマー相手にそーゆー容赦するほど、私は甘くないぞ。運が良ければコミケに出るって言ってたから、ソコで入手するのもありかもね。

特別2017/02/19 00:08

 諸般の事情により、とにかくひたすら前略。いきなり本題に。そーゆーモノだと思ってもらいたい。
 
 この文章は、ロベルト・ボラーニョ「第三帝国」に対する感想文というか何と言うか…である。文芸書に対するモノなので、あえてネタバレ上等とする。流石に一部伏せようとは思うけど。そこは覚悟してもらいたい。ではいくぞ。
 
 何故このようなモノを?それは、面白かったから…な~んて話ではない。いや、面白くはあったけど、それだけじゃこんな文は書かない。一応はスペイン語圏文学(スペインだけでなく、南米も含む)の研究をしている日本人向けに「言っておくべきコト」があると判断したからである。本書には「ウォーゲーマーでないとわからない部分」が山ほどある。にもかかわらず、大学その他でこの手の文学に真面目に取り組んでいながら、ウォーゲームのことかなり詳しく知っている日本人がいるか?とりあえず、訳者はあとがきで詳しくないことを白状している。それなりに学んで参考にした形跡は見受けられるけど、本書にはそれだけでは語りきれない部分があるのだ。なにせ「私はゲーマーだからわかるけど、普通の読者は置き去りなんじゃ」って記述だらけ。そこを語る人間がどれだけいるのかよくわからないので、私なりの雑感を書いておこうと考えた次第である。
 
 まず、本書のタイトルの「第三帝国」とは、古株ウォーゲーマーには良く知られた、アバロンヒル社の「第三帝国」から来ている。訳者は「同一のものと確かめられなかった」とのことだが、私の判断では間違いなくあの「第三帝国」である。相違点は作者のカン違いで片付けて問題ないってレベル。むしろルールの版を確認できるかどうかが問題になるくらいだ。残念ながら私は古い第三帝国には詳しくないので、流石にそれは特定できなかった。ただ、想定されている年代(80年代半ば?少なくとも89年より前)や英本土上陸作戦のやり方などから推定すると、どうも第5版っぽい。そんな知識どーでもいい…と言いたい気持ちはわかるんだけど、実は結構重要な意味を持っているのでは?と疑っていたりする。
 
 簡単なあらすじ紹介。主人公はドイツのウォーゲーマー。雑誌に記事を書くようなセミプロレベルであり、大会で「第三帝国」欧州チャンプになった。一応筋金入りだな。スペインの海に遊びに来た所、同行の友人が海難事故とおぼしき事情で行方不明になった。おそらくいずれ遺体が回収されるからとその地に残り、ヒマだから「第三帝国」に興味を持った現地の人物、「火傷」と第三帝国をプレイ。この「火傷」、最初はド素人と侮っていたけれど、なんかヤケに熱心で、急速に技量が向上してゆく。何で?何かヘンな思惑ある?ひょっとして「相手にしちゃイケナイ人」相手にしちゃった?もし負けたらオレどーなるんだ…ってな話。ホラーっぽい要素も含んでいる作品なので、最後どうなるのかは一応伏せる。後は読んで確認して下さい。
 
 古参ウォーゲーマー視点で読むと、昔懐かしいゲーマーライフが山ほど語られていて楽しい。GDW「アサルト」はブンデスヴェーアまで出ているとか、ASLはまだ出てないようだ、ってな部分から作中の年を特定できるかも。また、こう言っては何だけど「今の目から見るとため息が出ちゃうような記述」もある。「史実で大劣勢だった側はゲームでも勝ち目がない」などと思い込み、あげく「プレイする価値がない」と言いたげなところとか。この辺は「あの頃はオレ達みんな青かった」で済む話だけど、作品に重大な影を落としている要素が1つある。それは「初心者へのインスト」だ。ここは少し詳細に語っておきたい。
 
 主人公は「火傷」に第三帝国を教えてプレイする。しかし、そのインストは褒められたモノではない。なにせルールブックのコピーすら渡さない。最低限のルールだけ教え、聞かれないことは黙っている。「ゲームを買って自分でルール読まないお前が悪い」と言いたげな態度だ。あげく、中盤以降「火傷」の技量が向上したのは「誰かが勝手にルールブックのコピーを渡したからでは」と疑い、犯人捜しを始める有様。確かに昔はそんなプレイヤーが数多くいたんだよなあ…私は曲がりなりにも「そーゆー態度は止めよう、もっと初心者勧誘に興味を持とう」って趣旨のコトを言い続けてきた人間だけに、盛大なため息が出た。なお、この犯人捜しは作品中で結構重要な意味を持つコトだったりする。それが「昔のゲーマーの駄目な部分」から来た行動だ、ってのは泣けるね。
 
 ここで1つ、私が大いに気になっている部分の考察を行っておきたい。それは、「何故主人公は苦戦したのか」である。最終的な勝ち負けは伏せるけれど、主人公は「どちらが勝つかわからない」ってなトコロまで追い詰められる。何故そこまで追い詰められたのか?これは主人公の心象風景や作者が訴えたかったことに関係してくると思うのだが、作者はぼかして書いている。ここを詳細に読み取れるほど、私は「第三帝国」に詳しくないのだ。ぶっちゃけ、手元に昔の研究記事(タクテクスに掲載されたものでいいと思う)もしくは実物が欲しいけど、そんなものは…
 
 考えられる理由としては、いくつかある。まずは「「相手が強かったから」。対戦相手の「火傷」が、奇妙な情熱から恐ろしい勢いで技量向上していることは間違いない。しかし、それだけで足りるか?研究が進んでいない同士の対戦なら、そーゆーこともあるだろう。しかし、ある程度研究が進んだ段階になると、「ミスが少ない方が勝つ」って感じになるのが普通。将棋で言えば、プロ同士の対戦なら「飛車タダ取り」された場合、名人でもプロ成り立て(実力はピンキリって話はあるけど)に「勝ち目がない」ってな感じになる。序盤ド素人でミス連発した側が、中盤以降「実力が追いついた」としても盛り返すのは容易じゃないはず。この辺はゲーマーならばわかる感覚だと思う。この辺についてはフィクションゆえの…って部分とか、作者のゲーム歴(ウォーゲーム以外含む)などに依存すると思われるので、とりあえずは「疑問点」で留めておこう。
 
 理由その2。主人公の油断もしくは手抜き。これはゼロではないと思う。特に手抜きは「何かしらやらかした」っぽい。主人公は自身の開発した「ウクライナ捨て駒作戦」(訳がヘンなのではないかと疑っている。原著には何て書いてあるんだ)に相当な自信があるようなので、この作戦の流れに沿って初心者を嬲る気マンマンだと思われる。よって、この作戦に沿わない形で勝利が決まってしまうようなミス(大事な場所がカラッポとか)は故意に見逃した可能性があるのだ。昔はいたんだよこーゆー奴。個人的には「最上級の屈辱」であり、相手のことをちょっとでも考えるならやっちゃイケナイってレベルまであると思う。
 
 実を言うと、これをやらかしたのではないかとおぼしき記述がきちんとある。作中に仏のセットアップが「なってない」ことが記されている。まあ初心者だし。にもかかわらず、主人公は仏を39年秋に陥落させていない。これは手抜きか手心かは知らないが、「あえて見逃した」可能性があると思う。昔私が行った研究によると、仏のセットアップに手抜かりがあった場合、仏は「2:1攻撃を2回成功されると」39年秋に陥落するのだ。ただ、私の研究はココで止まっている。
 
 「第三帝国」のCRTを詳細に覚えてはいない(「反撃」って結果があるので、結構複雑)けれど、このゲームの2:1攻撃の成功率は確か35/36程度。「ほぼ成功」だ。ただし失敗する可能性は一応あるので、独は再建不能な空挺部隊を使った攻撃は3:1(絶対成功)にする、ってのが基本テクニック。とはいえ、こんな確率では「仏は守れていない」と判断するのが普通であり、故意にそんな配置をするプレイヤーはいない。だから独側としてもそんな場合のことを考える必要は無い…というのが私の判断であり、それ自体は大きく間違っていないと思う。ただ、そのおかげで「攻撃を工夫して3:1連発による絶対陥落に持ち込めるのか」とか、「2:1に失敗した場合どうなるのか」って部分がよくわからん。
 
 仮に「仏のセットアップにミスがあっても、絶対陥落に持ち込むのは無理」であり、かつ「低確率とはいえ攻撃失敗したらものすごい痛手」だとしたならば、自重する意味はある。ましてや「ド素人相手」だ。冒険しなくても確実に勝てると考え、攻撃しないって手は成り立つ。けれども、そうでない場合…ちなみに、仏が39年に降伏する影響は巨大である。投了しても問題ないレベルかな。私ならどーするか?多分攻撃する。相手が初心者もしくはこのゲームに不慣れなら、攻撃して「不備」を指摘し、やり直す。わかっているはずの人間がやってきたら、ある種の挑発行為と認定し、失敗したら負ける覚悟で攻撃する。あえて慎重策を採用する必要は感じない確率かな。まあ、この辺は好みの差もあるとは思うけど。
 
 理由その3。緊張やおびえから来るミス。たかがゲームに重たいモノ(自分の命?)背負わされ、しかも周囲には不吉な兆候(友人の行方不明とか)が山ほどあるって状況だ。これはあったと思う。ただ、程度問題を読み取るには知識が必要そうで…バルバロッサ作戦でモスクワ占領したっぽいのはいいとして、その後独軍側の動きが少なく感じるのはコレに該当するのか?相手はレンドリース大量に突っ込んで猛攻を加えているようなのに、反攻するでも大撤退するでもなく戦線整理に徹しているのはどうなのよ。そーゆーゲームだっけ?まあこの辺は次に説明する理由4と関連しそうなので、そちらを先に説明しよう。
 
 理由4。主人公ご自慢の「ウクライナ捨て駒作戦」に致命的ミスがある。この作戦、「普通にバルバロッサ作戦を行い、なおかつスペイン侵攻してジブラルタルを押さえ、伊艦隊を大西洋に送り込み、それも利用してゼーレーヴェを成功させ、ロンドン占領して勝つ」って流れのモノらしい。決まれば華麗だろうけど、いわゆる「攻め過ぎ」じゃね?無理攻めして戦線に薄い所ができ、そこを突かれて第6軍が包囲されちゃいました…という史実の悲劇をより大規模にやらかした可能性はあるな。意表を突かれて意気消沈し、やる気を喪失した相手になら通用したけれど、諦めずにシッカリ対応してくる相手には無茶のある作戦だったのかもしれない。
 
 私が「そーゆーコトかも」と疑った理由は、レンドリースにある。連合国側はガンガン赤軍にレンドリースしまくっている…って記述が出てくるのだ。妨害はどうした?と思っていたら、どうもゼーレーヴェ用に艦隊を温存していたらしい。思えば、スカンジナビアのスの字も出てこなかったしなあ。このヒネリに無理があった上、緊張やおびえから東部戦線の状況判断をミスったのだとしたら…でも、「そうに違いない」なんて断言できるほど、私はこのゲームに詳しくないんだよね。
 
 あと、理由3については補足したいことがある。この作品、なんかむやみやたらと「死の臭い」が強調されている。巻末にある「解説」でも「訳者あとがき」でもこの点が語られ、作者の病気(夭折したそうな)と絡めて論じていたりする。しかしだなあ。それは勘ぐりすぎではないかと真面目に思う。まず、この作品はホラー的な要素を含んでいる。「主人公の命はどうなる?」ってなドキドキを読者に感じてもらう必要はあるだろう。そのために「死を強調」するのは悪くない手法ではないかと。それに、この「死の臭い漂う雰囲気」は(程度問題はさておき)主人公の冷静さを奪い、ミスを誘発させる効果も兼ねているはず。異様な雰囲気に飲まれて正常な判断が難しくなってゆく…ってな記述は、基本じゃないかと思う。この作者の他の作品読んだことがないので断言はしにくいけれど、「この作品に死の臭いが充満しているのは、ホラー映画が何でもないシーンの時点で何か怖いのと同じくらい自然」じゃないかな。
 
 作者がこれらの理由のいずれを強調したいのかは、何とも言い難い。ただまあ、作品全体から判断すると理由3が軸なのかなって気はする。経歴などから判断するに、おそらく作者の視点は「火傷」寄りだ。当時のポップカルチャーに興じる西側先進国の若者の代表が主人公なのだろう。自由主義的な政治体制を謳歌し、東側や南米のような独裁的圧政に苦しむ人々に対し安易に「何故戦わない?」などと言ってしまうような存在。そーゆー存在に「お前、『逆らったら殺される』ってプレッシャーかけられてもそんなこと言えるの?」と言いたいんじゃなかろーか。そーゆーある種理不尽なプレッシャーを掛けられる対象として「ナチスドイツ軍をプレイするドイツ人」を選び、数あるナチスドイツが出てくるゲーム(ボードウォーゲームとは限らない)の中から「第二次欧州大戦戦略級」である「第三帝国」を選んだ…というのは、秀逸な目の付け所だと思う。強いて言うなら、主人公はそーゆーコトにノー天気過ぎると思う。日本人の我々でさえ「右翼と同一視されてないだろうな」って怯えと無縁じゃなかったのに(苦笑)。
 
 最後に、総合的な感想を。「こんな奴が欧州チャンプか」である。そーゆー意味ではとても残念まである。先ほどちらっと書いたけど、主人公は苦戦し始めると盤外にその理由を求め始める。その上で、個人的印象ではあるけれど「ただ淡々と事前の作戦研究に従ったプレイをするだけ」って存在になりはてているように感じる。ぶっちゃけ、盤上を直視できてない。違うだろ。ゲームは最後は盤上が全てだろ。「死の臭い」ってプレッシャー?「負けたら何されるかわからない」?だからどーした。勝てば良いんだ勝てば。キツいプレッシャーの前にミスが出るのは仕方ない。ミスのせいで劣勢になって「負けたらどうしよう」なんて弱気が顔を出すのも仕方ない。けれども、勝利はそーゆーものを乗り越えた先にある。ちょっと追い込まれただけで目が泳ぎ出すような奴が「第三帝国欧州チャンプ」だぁ?今現在私の周辺にいるウォーゲーマーの大半はそんな甘っちょろい存在じゃねーぞ。
 
 主人公に褒められる点があるとすれば、逃げなかったことかな。いやまあ、理性的な人間なら逃げて当然の状況だし、踏みとどまって迎え撃ったというより、単にすくんで動けなくなっただけって気がするけれど。この点について、私は「自分ならどーするか」って考えた。結論は「やっぱり逃げない」かな。だって…逃げたいかこの状況?相手はこの際どーでもいい。自分は欧州チャンプだ。そんなトコロに登れるほど習熟しているゲームを挑まれて、「負けたらヤバイ」からって逃げろと?じゃあいつどこで戦うんだよ。そんな自分になりたくはないね。「走れなくなった競走馬」以下だ。私は幸か不幸か「自分より大切なモノ」は存在しないので、ここで己の存在意義のために命を賭けの対象にしちゃうと思うな。
 
 私は「第三帝国」はそれほど詳しくはない。けれども、同じ第二次欧州大戦戦略級ゲームである「ヒトラー電撃戦」(奇しくもこのゲームはスペイン産)研究記事の執筆者。「日本に存在する、主人公と立場が似てる奴」の末席ぐらいは勤まるんじゃないか?だから…多分「火傷」にヒト電挑まれたら逃げられないし、「オレならあーする、こーする」って言う資格みたいなモノは一応あると思う。そこでまあ、色々語ってみました。
 
 オマケ。本書に出てくるウォーゲームのタイトルなどは、我々ゲーマーが使用しているモノが「正しい」訳で、違っているのは言語学的にどうであれ、「誤訳」に属すると思う。ほとんどは問題ないけど、「ブーツと鞍」は笑った。「ブーツアンドサドルズ」が正しい。他にも数点気になった記述はあったかな。あと、訳者が入手したというウォーゲーム「第三帝国の最期」は笑った。推測は混じるけれど、これはコマンド誌123号のことを指すと思われる。だとすると、「第三帝国の最期」はデザイナーが書いたヒストリガルノートの副題で、ゲームタイトルとしては「第三帝国最後の戦い」が正しい。読者がググる時のことを考えたら、こーゆーミスはあまりよろしくないとは思う。いちいち指摘する奴は他にいそうもないので、あえて触れてみました。

7月5日2015/07/05 21:18

 風邪引いた…気軽に休めるワケじゃないので、かなりヤバい。やらなきゃイケナイこと満載だというのに。まいった。
 
 かな~り遅ればせではあるけれど、やっとこさコマンド誌最新号を入手した。よって、時機を逸しているのを承知の上で、「コマンド誌は商業誌か同人誌か」問題を語ろうと思う。とはいえ、流石に詳しく語れない部分は触れないけれど。
 
 コマンド誌に対する、私個人の意見は明確である。アレは「ドコをどう見ても商業誌」だ。印刷や紙の質、文字組み・詰めの処理、そーいった部分は実に贅沢な作りをしている。ユニットやマップも含めれば何をか言わんや。アレは同人誌レベルにできることじゃない。あんなモノと一緒にされたんじゃ、ホンモノの同人誌は全部立つ瀬がない。これはコミケの「壁」サークルのそれであっても同じだ。以上証明終わり。
 
 いやまあ、そーゆー部分も大事だろうけどさあ、記事の中身の方が大事じゃね?という意見もあるだろう。そこについては、私個人から言うべき事は無い。「同人の方が安くて良い」と考えるなら黙って同人誌買うべきだし、「同人誌じゃあなあ」と思うならコマンド誌なりGJ誌なりを買えば良い。より内容を充実させてもらいたいから、あえて批判の声を挙げることを否定はしない…つか、私自身も相当吼えているわけだが…けれど、ありもしない「理想の本」との比較がどうこうより、現状でどう満足するか?の方がよほど大事なコトだ。
 
 いやまあ、それにしたって…言いたいコトはわかる。わかるから、あえて言おう。コマンド誌の中身を語る場合、避けて通れない論点がある。それは、「コマンド誌本誌は雑誌なのか、それともゲームのオマケなのか」だ。私が見た範囲ではこの点について論じた方がいなかったので、私が語ってみよう。
 
 私はコマンド誌を「ゲームが付いている雑誌」だと考え、毎号入手し、記事を丹念に読むようにしている。しかし、これは必ずしも一般的な態度ではない。付録ゲームの入手こそが重要であり、本誌の記事はそんなに気にしない…そーゆー態度を取る方が少なからず存在している。「邪魔だ」という意見を聞いたことさえある。流通の都合上やら何やら(詳細はあえて触れない)により雑誌が付くのは仕方ないにしても、もっとコスト削減して全体を安くした方がいいのでは?という意見にも、一理あると考えるべきではないかと。
 
 実際、「雑誌としての機能を削り取った」商業誌というものも存在していると思う。「シックスアングル」だ。アレは雑誌でも本でもない。一応ヒストリカルノートやリプレイがあったりするので、そーゆー機能がゼロとは言わない。けど、雑誌と呼ぶに値する分量・質ではない。これは単純に「6A=ジップロックゲーム」だからであって、余計な経費を掛けないと考えれば、これはこれで正しい姿だと言えるだろう。
 
 ならば、何故コマンド誌やGJ誌には「雑誌記事」が豊富にあるのか?この辺は色々考えがあるのだろう。今回はソコに踏み込むつもりはない。ただ、「本誌に経費を掛けるくらいなら…」という意見が無視できない以上、投入可能なリソース(カネや人員)には限界がある、と考えるべきなのでは。そう考えると、今回のカラー化は「オマケに経費かけ過ぎじゃね?」って意見が出ても不思議はないと思う。
 
 そりゃあね、リソースが豊富にあるのなら、付属ゲームだけじゃなくて雑誌も充実させるべきだと思う。けど、この業界のドコにそんな余裕が?むしろ「少ないリソースでよくもまあ」ってレベルだと思うけどね。書き手がプロとは言えない、というのは事実かも知れないけれど、「ゲームを知ってるけどライターとしてはアマ」って人間と、「ライターとしてはプロだけど、ゲームのことは何も知らない」って人間が書く記事にどんだけの差が期待できるというのだ。そのくせ、後者は原稿料が高いに決まっている。コストパフォーマンスを考えれば、現状はそう悪いモノじゃないとは思うけど。
 
 そりゃあね、現状を追認してばかりじゃ、発展がない。このままでは縮小がミエミエである以上、何か思いきった手を…って話はある。けれども、コマンド誌本誌でソレを実行すべきかどうかは…間違って失ってしまったら、取り返しが付かない。「使っちゃイケナイ金」投入してギャンブルするようなものだ。勝負するなら別方面で、という考えは成り立つと思う。私個人としては、失うモノに比べて得るモノが大きそうで、なおかつ人的リソースを豊富に投入可能ではないか…という理由から、ゲームマーケットでギャンブルすべきではないかと。つか、「やれ」って方向で私自身が動いているし。
 
 「あと○個師団あれば、目にモノ見せてやれるのに」などという嘆きは、古今東西を問わず山ほど転がっている。しかし、その大半は無意味なつぶやきだ。いつだって現有戦力で何が出来るのか考え、最善を尽くすのみ。他にロクな戦力が無いのなら、ヘッポコ戦車でも最前線にぶつけるしかない。業界全体が厳しいこの世界ならば、なおさらだ。流石に「自ら最前線で戦え」とまでは言わない。でも、安全な後方からあーだこーだ言うだけで「戦争指導」と思うなよ、とは言える。ココはそーゆー世界だ。
 
 まあ、とりあえず今回はこの程度言っておけばいいかな。後は酒の席でってことで。ブログやらMustattackやらで吼えるより、せめてライターに面と向かって言えば?多分その方が数倍効くから。その機会は結構あると思うぞ(苦笑)。

6月11日2015/06/11 22:52

 やること山積みなのに、体調不良。単に「眠くなるのが凄く早くなった」だけではあるけれど。実を言えば、例年この時期はこーなる。体が気候の変化に追いついていないんだな。まいった。
 
 本日のネタは軽く。先日再版された「関東制圧」(GJ55号)の地図について。旧版の「ミスだと思うんだけどな」って部分をそのまんまにしてくれたので。
 
 私がミスだと考えるのは、荒川の流れ方。多分相当オカシイ…というより、江戸時代以降の流れになってしまっていると思う。私は埼玉県民なので、エポック版を初めて見た時から気がついていたんだけどね。
 
 今の荒川がどーなっているのかは、地図を見て欲しい。ぶっちゃけ、江戸周辺の下流域を除き、「関東制圧」の位置とあまり変わらない。けど、これはオカシーのだ。そうなったのは江戸時代に大規模な河川改修やらかして以降のことだから。元々どの辺を流れていたのかは、ごく簡単にわかる。埼玉県内には「元荒川」って川があるから。
 
 江戸幕府が出来る前、荒川は今の元荒川と似たような位置(当時の河川だ、細かい位置は異なる…どころか、氾濫する度に流れが変わっていた可能性すら高い)を流れていて、今の古利根川の辺りを流れていた利根川と合流して江戸湾(東京湾)に流れていた…ってのは、今だとウィキペディアレベルで入手できる知識である。「関東制圧」では、利根川については流石に江戸湾に流れているんだけど、荒川は江戸期以降のモノ。ちなみに、隅田川と荒川がどうこう…ってのは明治期の改修である。
 
 その結果、どんな影響があるのか?最も影響の大きそうなのは、岩槻城(GJ版だとヘクス3025)周辺だな。この辺で荒川は岩槻城より西にある河越城寄りを流れているけれど、元荒川は岩槻城の東側を流れている。つまり、当時は荒川という大河川が岩槻城のすぐ東側を流れていた、とするべきではないかと。なお、もっとヤヤコシイことに更に昔は今の綾瀬川(岩槻城のすぐ西辺りを流れる)が荒川本流だったらしいんだけど、戦国時代(具体的にいつの話なのやら)の改修で今の元荒川の辺りを流れるようになったらしい。なお、この当時河越城の東側を流れていたのは入間川だ。これが「関東制圧」の地図に掲載する価値があるほどの大河川であったかどうかは、私の知識では何とも。
 
 ちなみにだ。「関東制圧」ってゲームにおいて、河川はそんなに影響力の大きい地形ではない。防御力が倍になったりしないし。ぶっちゃけ、かなりどーでもいい。少なくとも、この「間違い」がゲームに与える影響は小さいと思われる。ゲームの価値に与える影響は「ゼロじゃないかな」程度だと、私は思う。
 
 ただ、戦国時代以前のゲームをデザインしようと考えている方々には、「江戸期以降の河川改修をナメてはイケナイ」と言っておきたい。日本にはたくさんの河川があるけれど、そのほとんどが主に江戸期以降に何らかの「手」が入っていると考えて良い。氾濫を防ぐための護岸改修も含めて考えた場合、少なくとも本州を流れる河川は残らず「人工的な水路」呼ばわりしてもいいくらいだ。つまり、今の河川をいくら眺めても、戦国時代にどーだったか、を知る手段にはならない。少なくとも郷土史くらいは調べるべきだと思う。
 
 ついでに言えば、私がSS版「関ヶ原」をプレイしない理由の1つに、この河川の扱いがある。私は「当時の河川敷なんて、どー考えても湿地よりはマシ程度」と考え、川の流れに従うように移動する場合でも、川を横断する場合と同じ移動コストを支払うのが当然だと考えていた。再版の際に交わされた議論には参加してないので、それが妥当なコトかどうかは全く知らない。ただ、結果としてSS版関ヶ原は別の解釈を採用している。そのため、昔覚えた戦術が全く使い物にならん。ソコから覚えるとなると、イチから覚えるのとあまり変わらない。いずれそうしようとは思っているけれど、つい後回しにしたくなる程度には複雑なゲームだよね。
 
 実のところ、戦国時代というのは「よくわかってない」コトが多いと思う。江戸時代に色々変わってしまったのに、色んなタテマエでは「戦国時代と同じ」(としないと、武士が威張っている理由が薄くなる)としているからなあ。現代の時代小説に出てくる「江戸時代」がファンタジー世界並みに江戸時代とかけ離れていると思われるのと同様、江戸時代の人間が考える「戦国時代」もファンタジーなんじゃねえか?ってくらいだ。まあ、この辺を否定しちゃうと「戦国時代のイメージ」からしてグチャグチャになっちゃうので、難しいとは思うけど。
 
 繰り返しになるけれど、「関東制圧」の河川は影響力が少ない地形なので、この話はどーでもいい。全体としては面白いゲームだと思うので、気にせずプレイしてみるとイイと思う。今回はオチなし。そんなもの考えているヒマがない。もう眠い…

5月17日2015/05/17 23:28

 ワンアンドオンリー、キングジョージ回避…どうやら馬主が小賢しいこと考えやがったらしい。ちっ、理性のある奴はコレだからよお。おかげで私の遠征計画も白紙に。
 
 SLG系サークル連携構想については、かなりの返答が得られている。順調と言えるだろうな。そろそろまたコチラから何かしら発信しようと考えてはいるけれど、考えがまとまらない。ここは一旦落ち着こうかと。秋になれば毎日何かしら…って状態になるって覚悟は出来てるけれど、今はまだそーゆー時間帯じゃない。
 
 ただまあ、ボンヤリしてても仕方がないので、考えをまとめる意味でもココで軽く「これから何をするのか、何をしたいのか」語っておこうかと。現時点で取りまとめ役の私が何考えているのか?は、気になる人もいるだろうし。
 
 SLG系サークルをまとめてどーするつもりなのか。まあ、単純に言って目指す所は1つ。「販売促進」だ。宣伝量を増やし、手に取ってもらえそうな層へ「こんなモノがある」と知ってもらい、入手してもらう。サークル単独では出来る事に限りがあるだろうけど、力を合わせて取り組むことによって活動の幅が広がるだろう。単純にそれだけの話だ。
 
 コミケ以外の、ある程度大きい即売会を知っている人間なら、「プチオンリーとか部活動みたいなモノ」と言えばわかるかもしれない。そもそも、私がSLG系サークルをまとめようと考えたのは、その辺がヒントとなっている。最も近いのはコミティアの部活動かな。こーゆー集団を形成し、互いに「同ジャンルのサークルは他にココがありますよ」と紹介し合うことによって、人を集めやすくする…ってな感じ。
 
 ただし、単純に「数は力なり」って考え方では駄目だろう。焦点がぼやけていては、あまり効果は出ない。その意味では、「SLG系サークル全体」というくくりは、少々「焦点のぼやけた」集め方かな…と思ってはいる。もう少し絞り込んだ方が、効果的な宣伝が出来るのでは。歴史系もSF系もひとまとめ…ってくくりは、色んな意味でどうかと思う。
 
 しかしだ。「こーゆー単位でまとまって宣伝すれば、効果的じゃね?」ってなアイデアがあったとしても、実際そーゆーサークルが集まって何か出来るか?ぶっちゃけ、簡単なコトじゃないと思う。アタマ下げてサークル連合体を構成し、連絡取りまとめて具体的に何やるか決め、実行する…このためのハードルは正直高いでしょ。
 
 そのハードルを下げるために、何が必要か?ここでSLG系を1まとめにする意味が出てくる。「下地」としてそーゆー集まりがあれば、連携は取りやすいはず。まとめ役の私に「こーゆーアイデアがあるんだけど」と振ってもらえれば、「連絡は任せて下さい」と言えるわけで。また、「共通の宣伝ペーパー作り」とか「スタンプラリー」といった比較的単純な手法を採用するのであれば、そのノウハウを提供することも考えられる。現時点ではそんなノウハウは持ってないけれど、そのうち自然と集まるはずだ。
 
 更に、この活動が他ジャンルのサークルにも周知されれば、そーゆートコロと組む際もやりやすくなる。ぶっちゃけ、「戦国時代」「三国志」ってなテーマのゲームは、SLG系に限らず存在する。そういったゲームを扱っているサークル合同で「三国志祭り」なるものを展開することは、色々意味があるんじゃないかな。理想を言えば、そういうくくりでサークルをまとめるのは、主催者側にお願いしたい。でも、現状主催者側に「プチオンリーを作ろう」って発想がない以上、別の誰かが成功例を作って「こーゆーのはどうよ!」と突きつけてやらなくちゃイケナイ。世の中とはそーゆーモノだ。
 
 つまりだ。私がやりたいのは、土台作りである。まずは多めのサークルを結集してしっかりした土台を作る。後はそれを利用して各サークルがより小さい連携を作る。そーゆーものを作りたいのだ。ま、あくまで理想型だけどね。
 
 この構想の問題点として、「私はあくまで土台作りしかしない」って部分がある。実際は色々提唱したりはするだろうけど、やはりキホンは各サークルの自主性に強く依存する。ということはだ。「黙ってオレに付いてこい!」とは言えないんだよね。ぶっちゃけ、何か新しいことをやる時には、こーゆーワンマン型のやり方が有効だ。けれども、今回そーゆー手法には頼れない。ある意味私の手を離れた所でどうこう、って話が出来るようにする必要がある。これは…うん、まあタイヘンだと思う。単に個人の人望とやる気と能力で周囲を引っ張ればいいってモノじゃないから。
 
 とはいえ、救いはある。私が「ノセて行動してもらわなきゃイケナイ」対象は、各サークルのアタマである。「俺はこうしたい」という強い意志があるに決まっている。でなけりゃサークルのアタマとして同人ゲーム作ったりしない。そーゆー声をきちんと聞いて、まとめていけばいい。自主性の乏しい指示待ち野郎を率いるのとはワケが違う。既に「ウチはこう考えている」「こーゆーコトやらないか」ってな感じの「自己主張の強い」コメント・意見が届いているし。コレはコレでアタマの痛い側面もある(苦笑)けれど、頼もしいことも事実だね。
 
 まあ基本原則としては「黙ってオレに…」じゃ駄目だってのはあるけれど、土台作りに着手したばかりの現段階では、必要に応じて…というより、かなりの部分を私が引っ張り上げる必要があるんだろうな、ってのはある。まあ、その辺覚悟は出来てます。つか、その覚悟もないのにこんなコト提唱できないよ。
 
 ちなみにだ。一部即売会の「プチオンリー」というイベントは、「このまま盛り上がり続けるようなら、オンリー即売会の開催も」ってコトが視野に入っている例もある。どちらかと言えば「最初から諦めている」か「既にオンリーが存在している」モノが多いけど。ってことはだ。SLG系の連携を高めていった先には、SLG系オンリーの即売会という案があってもいいことにはなる。現時点では単なる妄想だけど、二次創作系のように「ネタ元の作品が完結しちゃったら萎んじゃう」ワケじゃあない。時間を掛ければあるいは…って話はあるかもね。そんな条件が整う日が来るとはまるで思えないけど、遠大なる夢としてそーゆーモノもある、と言うことは出来る。
 
 とにかく大切なことは、先を見据えつつ続けることだと思う。一過性のモノは論外。惰性で続けるのもよろしくない。最終的勝利を掴むため、「今できること」をうまく積み重ねてゆかなくてはならない。それが作戦術ってモノ…でいいんだよね?業界の現状を考えれば、目の前の障害は独軍より凶悪だ。それでも、勝利も敗北も全部糧にしてベルリンを占領した赤軍よろしく、戦い続けて勝利を掴まなくてはならない。
 
 とまあ、なんか大きなコトを語ってみたけれど、現状はデカいコト言おうが言うまいが、やるべきコトにあまり代わりはない。遠大な目標のためだろうが、単なる目先の勝利のためだろうが、「とにかくあの丘を獲れ!」ってことだ。ただ、勝った負けたを考える時に重要になってくる。何が何でも占領するつもりで頑張るのか、相手が躍起になって大戦力投入してくれたのなら負けて良しとするのか、その辺の見極めに関わるからね。個人的意見だけど、こーゆーイベントでも「勝ち負けの判定」は重要だと思う。ただ勝てばいいってモノじゃないけど。
 
 とりあえず、私なりに「目指したいモノ」は提示した。後はコレが妥当なモノか再考し、必要ならば修正し、「これで良し」となった時点で「これを達成するために、具体的に何をするのか」を考え、勝利条件(負けを覚悟で困難な目標を設定する場合も、確実な勝利のため小さな目標を目指す場合もあり得る)を設定し、実行し、勝った負けた・副次的に得られたモノ失ったモノを評価し、次に繋げてゆけばいいだけの話だ…なんかタイヘンな気がしてきたけれど、ウォーゲームの作戦研究って結局こーゆーコトの積み重ねだからなあ。それを考えれば、何とかなる…のかぁ?
 
 何度も繰り返してきたような気がするけれど、「何故F男が」「こんなコト本当に実行できるのかぁ?」ってな部分は悩む意味がない。私しかいないから。これは純粋に私個人のための戦いである。同人SLGが盛り上がって最も得するのは、誰が何と言おうと私だ。そこに異論を挟みそうな人間を見たことがない。自分のため、自分で闘う。当たり前のことじゃないか?他力本願で何とかなるような領域じゃ無いんだから。だから…とにかく闘い続けるしかない。他に出来る事はない。やれやれ。
 
 まあ、何がどーなるのか現時点ではサッパリって気がするけど、幸い時間はまだある。油断はしないけど、焦らずジックリやるしかないでしょ。はあ。来週辺りまでに「こーゆーコトを目指して、こーゆーコトをやろうと思ってます」ってレベルに話をまとめておき、また各位に連絡取らないと。問題は山積みだなあ…

5月7日2015/05/07 23:36

 色々手加減したし、「入手失敗」もあったハズなのに、何故私の荷物はあんなに重いんだ。いや、言い方を変えよう。何故みんな荷物が軽そうなんだ。私はウォーSLGと比較したらコンポーネントが豪華で嵩張る事の多い、「ドイツゲーム系」に関しては手抜きしまくったというのに!確かに、「宅急便を利用するのは負け」という、コミケ買い子部隊特有のこだわり(「コミケ初日終了後、○○駅で荷物引き取る」と言われた場合、「イエッサー」以外の返事は出来ないので、ソコまで荷物担いでゆく)が敗因だとは思うけど。
 
 色々面白いコトがあったので、GW全体を振り返るような感じで行こう。4/26に音系即売会「M3」がTRCで。相当手加減したはずなのに、それなりのCDが手に入った。これに関しては、「そーゆーもんだ」としか言いようがない。特にピアノ系の曲を試聴しちゃったら、「ウチのヘッドホンで聴いたら…」って考えちゃうからなあ。なお、全部PCに叩き込んでCDは原則廃棄した。以前「CDはそうしないと…」というアドバイスをもらったので。多少勿体ないけど、「魂」は無傷なので許して欲しい。
 
 5/2は巨大即売会・コミック1☆9(9回目ってコト)が。若干寝坊してスタートダッシュに遅れ、複数の買い逃しが発生。ま、朝早く出てもゼロに出来なかったのは間違いないってレベルなので、あまり気にしないコトにする。どーせこの日のメインは同人誌であり、ソレは書店委託で何とかなるから。グッズやコピー本が重要なんだよ!ってサークルはある程度網羅できたし。ただ…ソコにも買い損ねがあるんだよな。反省。
 
 5/3は競馬。春天。春天は何かと忙しい時に開催されるので、長い事WINSで対応していたんだけど、今回は競馬場へ。そこで素晴らしいモノを目撃した。隣にいた友人がWIN5当てたのだ。これは「対象5レースの勝ち馬を全部当てる」ってもので、ぶっちゃけ馬券と言うよりは宝くじに近い。しかも好配当。まあ、色々あるので誰がいくらって話は省略するけど。いやまあ、いいモノ見せてもらいました。ゴチになったし。
 
 その翌日は体力温存の意味も込めて、マッタリモード。「ヲタク絵の展覧会」をハシゴしてきました。まずは信濃町付近のアートコンプレックスセンターとかいうトコロでやってた「四艶少女画展」。入場無料。「いかにも画廊」って感じで、あまり大きくない会場。でも、ソコがむしろいい。人も少なめだったし。やはり絵は落ち着いた環境で見るとナイスだからなあ。その後は秋葉原UDXに移動して、毎年恒例「絵師100人展」へ。こちらは絵の枚数が100枚と多いし人も多いので、若干「せわしない」感じがする。美術館にたとえると、前者は常設展示を、後者は企画展示を見ているような感じ。ルーブルやら英国ナショナルギャラリー&テイトギャラリーを観に行った経験からすると、良い絵は落ち着いた環境で見られる常設展示で見るのがナイス。少なくとも私の好みではある。
 
 もっとも、絵師100人展が悪いワケではない。アレはアレでとてもよろしい。つーか、アレに近い雰囲気を出したくて「部屋中を萌え絵カレンダーだらけにする」ってなコトやっているんだから。「○○先生の絵は良いなあ。来年用のデカいカレンダー作ってくれねーかなあ」などと考えながらぼ~っと絵を見ているのは楽しいです。
 
 5/5。ゲムマ&コミティア。流石に「コミティア会場全巡回」は諦めました。おまけに入手するモノも相当絞りました。ゲムマもかな~り手加減し、おまけに買い逃しも出ました。にもかかわらず、荷物が重い重い。でもまあ、何故か出展者入場証が使えたので、色々助かったけど。いやね、世の中には義理人情ってモノがありまして、「入場証あるよと言われたら、受け取って感謝と歓喜に満ちあふれた笑顔を見せる必要がある」サークルがあるんだよ。そーゆーモノなんだよ。
 
 ゲムマで入手したブツだけど、SLG系は全部網羅したはず…と思ったら、1点カン違いで入手し損ねたブツがある事が判明。KEY商会(G01)のブツは「大阪で入手済み」だと思っていたんだけど、これはコッチの記録ミスだと判明。申し訳ない…ただ、完全新作ではなく改訂版の入手ミスなので、許して下さい。他は新作は全部ゲットできたかと。持ち込み数3とか7とかいう、「買い子泣かせ」なブツも含めて。それに加えてタンクハンター第2版の拡張セット「イェーガー」と「ダウンインフレームズ日本語版」を会場でゲットし、SLGじゃないモノをいくつか買っただけなんだが…その程度なのに、何故荷物が殺人的に重い。
 
 入手し損ねたブツについても語っておこう。「長征」をテーマにしたゲームがあったんだけど、テーマがテーマなので急いで入手する必要は…と思ってコミティアに向かったら、戻ってきた時には完売してた…何故あんなテーマで!ってのは、SLG系ゲーマー特有の考えになるのかな?私だけじゃなく、複数のSLGゲーマーから「欲しかったけど、売り切れてた」という話を聞いた。
 
 とりあえず重かったブツは、2つの野球SLGかなあ。私の知る限りに於いてではあるけれど、現在日本では5つの野球SLGが存在している。全部同人。私はこれらのカードを眺めてニヤニヤしたりため息をついたりするのが大好きであり、全部集めようと努力している。2014年NPBのデータはAPBA(名工大シミュレーション友の会)・ザ☆ビッグプロ野球(複数)・インパクトベースボール(八川社)の3つは入手済みだったんだけど、卓上野球機構(サークル名同じ)はまだ。それに加え、従来データダウンロードにしか対応してなかったPFB(YSGA)のカードが発売に。コレをコンプリートせずにどうする?ちなみに、今回のゲムマではAPBAを除く4作品がそろい踏み。真面目に「世界よ!これが日本の野球文化だ!」と言いたい。野球関連の博物館のような「関連文化」の歴史・分量は確かに米国には大きく劣るだろう。けど、日本にもチャンと関連文化は存在するんだ。これもまた我々の野球愛ってものだぜ!
 
 コミティアについてはあまり語る事がない。手抜きしまくりだから。実質「挨拶回り」中心。確実に個体認識されてるサークルがいくつか、個体認識されてるかもなあ…ってサークルもいくつかあるので、基本顔出さないワケにはいかない。つーか、「5/5のコミティアに来てくれたら嬉しいです」などと言い放ったサークルに顔出さなかったら、切腹モノである。それが全てじゃないとはいえ、関西からわざわざ遠征してくれているというのに。この件については、私は本当に幸せ者だと思う。なお、ココでもアナログゲームが頒布されていた…「何を考えてこんなトコロでゲーム売っているんだ!」って聞くために、買っちゃいました。「言いたいコトがあるなら買ってから」は、即売会のマナーだと思う。
 
 なお、先日触れた「ゲムマに参加してるSLG系サークル連携で、何かやる」って構想については、とりあえず挨拶回りはした。まずは対面して頭を下げる。やはり人間関係の基本はコレだ。単なる構想段階なので反対意見などは出にくいと踏んでいたけれど、実際「色よい返事」をもらえまくったのは、嬉しい事だな。特に、この業界では大手扱いしてイイa-game(国際通信社)・サンセットゲームズ・BOARDWALKから前向きな返事をもらえたのは大きい。同人オンリーだと「ちょっとした景品」を用意するだけでも色々タイヘンだけど、出版社・メーカー・ショップが協力してくれれば心強い。
 
 とりあえず現段階では、「正式な連絡」を各サークルにメールその他って形で出し、なるべくなら相互連絡体制を築くことになる。連絡役は基本私が引き受けるとしても、私を経由しない横の連絡網も用意しておいた方が便利だと思うし。現在連絡先などを整理し、メールの文面考えている所。今週末ぐらいに送信したいなと。将来的には今回のゲムマに参加して私がアタマ下げたサークルだけじゃなく、コミケにしか参加できないようなサークルなども連携して相互協力体制を築いていきたいなと思っている。
 
 具体的に何やるかだけど、とりあえずはスタンプラリーはどう?って話をした。元々SLG系ってある程度固めて配置されるので、色々と物色するのは楽って話はある。それでも、「こーゆーモノもあるよ」って宣伝をする意義はあるかなと。可能ならば、商業ブースを構えているトコロに主催者側と交渉してもらい、公式スタンプラリーにしたい。それで効果があるのは初心者向けのモノを扱っているトコロ限定になるかも知れないけれど、マニア向けでカタログ掲載効果があまり期待できないサークルであっても、モラルは上がるでしょ。大事なのは気持ちだよ気持ち。
 
 あと、野球SLG系のサークル各位には「野球SLG系合同のペーパー出しません?」って提案もしておいた。複数のゲームを入手して比較してみたい…と考える人間は、ある程度いると思うので、宣伝による相乗効果を期待しても良さそうだ。もちろんこれらのサークルはライバルでもあるんだけど、同時に同志でもある。NPB所属12球団が「基本的には競争相手、だけど相互の協力は必要不可欠」であるように、時に協力しても良いのではないかと思う。さっきも書いたけれど、これもまた野球文化だ。
 
 もちろん、他にも色々と出来そうな事は前向きに検討していきたい。私だけがアイデアを出すのではなく、各位からの提案も募集したいね。私にそーいったことをまとめるだけの器量があるかどうかは…えっと、頑張ります。大事なのは「継続性」だ。一過性のイベントどうこうではなく、活動を継続して行けるかどうかが重要だと思うので。実績をいくつも積み重ね、非SLG系のゲーム関係者から「SLG系は横の連携が強くて羨ましいですね」と思われるくらいにするつもりでやらなきゃ駄目だと思う。ドイツゲーム系にゲームマーケット大賞があり、TCG系はブシロード&マジックという「その気になればオンリーだけでゲムマ級の人数を動員できる」大物参戦。TRPGは普及の総本山とも言えるJGCが参戦し、次回以降コラボを強化してきそう…ときたもんだ。ここでSLG系が意地を見せなくてどーする。「余所は余所」で片付けられるほど、私はオトナじゃねえ。
 
 その中心人物がF男なのはどうよ…って話は大いにあるんだけど、それは言っても仕方ない。現状、こんなコトをやろうって意欲を持った人間は私しかいないのだ。それに、私は一応顔が広い。普通に考えれば、話を聞いてもらうだけでひと苦労のはず。そこを何とか出来るような人間は…うん、多分私が最適だろうな。他の名前を出そうモノなら、複数の関係者から激しいツッコミが入ると思われる。基本的には誰にでも出来る事しかやってないつもりだけど、「活動の幅」が違う。
 
 まあこの話はココまでとしておこう。打ち上げ絡みの話があるので。正式には「このシミュ2015」って同人誌(まあ半分商業誌みたいなモノだけど)の打ち上げではあるけれど。色んな意味で後ろ髪引かれつつビッグサイトを後に…する前にヤニ補充をすべく喫煙所に向かったら、なんか見た顔が。なんと、私の「コミケにおける上官」だった…基本は立体造形の人なので、同日開催していた「トレジャーフェスタ」に参加していたのだ。いるんじゃないかと思いつつ、確実に会えるワケじゃないと顔出すのを断念していたのだけど。まあなんつーか、私にとっては「返事はハイかイエスの二択」って存在なので、つい長めに話し込んでしまいました。おかげでチョイ遅刻。ま、深刻なレベルじゃないけど。
 
 いちいち打ち上げの話をするのは、これだけが理由じゃない。ウォーゲーマー集団の飲み会のクセに、若い女性が2人もいたからだ。ちなみに両名ともゲーマーの娘さん。そのおかげで?若い頃はあーだこーだという話題で盛り上がりました。しっかしまあ、女子高生15歳は若い。私は既にゲーマーだったけど、まだコミケに参加してなかったし、競馬を覚えたのもその後だ。つまり、今の「F男」が完成したのはもっと歳喰ってからの話である。昔から成長してない気がする私ではあるけれど、流石に15歳は「まだ成長途上」だぞ。ちなみに、酔っていたのでそーゆー相手に「ヘンな事」教えちゃったような気がするんだけど、良かったんだろうか…
 
 後は重い荷物引きずって帰宅して、5/6日は荷物整理。整理しきれてないけどね。連絡先もまとめないと。ああ、真の意味でGWが終わるのはいつになることやら。ま、毎度の事だけどね。
 
 同人誌即売会とは、同人誌や同人ゲームを入手するための場…というだけではない。作り手と受け手の交流の場でもある。特に私の場合、「即売会で顔を合わせるだけで、実は本名その他ほとんど知らない」な~んて関係の方々が山ほどいる。そういった方々との交流は、やはり嬉しいものです。そんなわけで、このGWはとても幸せでした。重い荷物・スッカラカンの財布といった副作用はあるけれどな!(笑)

5月3日2015/05/04 00:21

 ゲームマーケットまであと少し。そこでまあ、思いつきをこの場で発表しておこうかなと。会場でウォーゲーム関係者に、「秋のゲムマで何かイベントやりませんか?」って提案ができたらなあ…と考えてます。はい。
 
 キッカケは色々ある。最も大きいのは、ウォーゲーマーSNS「Mustattack」で、「(SLGが)ゲームマーケット大賞に見向きもされないのは、空しい」って趣旨のコメント見た事かな。ならば、会場内のウォーゲーマーが「我ら此処にあり」と胸を張れるような何か(具体案ゼロだけど)をやれたらなあ…と思って。
 
 正直に言う。私はいわゆる即売会に、「作り手の笑顔」を見るために足を運んでいる。手間暇掛けて作り上げた作品を受け取ってもらえるというのは、作り手にとって幸せなコトである。だから、私ごときが「下さいな」と言っただけでも、笑顔で迎えてくれる。応援している作り手がそういう笑顔を浮かべる姿は、何物にも替えがたい喜びだ。
 
 だからこそ、何らかの理由で作り手が背中を丸めていると、私としてはとて~も哀しくなる。良くある理由は「売れない」「理解してもらえない」だね。そんなコト言うなぁ~!少なくともココに1人「買いましょう」「理解しようと努力しましょう」って奴がいるじゃないか!そう言いたくなる。いや、もっとぶっちゃけて言おう。下らない理由で膝抱えているようなヒマがあるんなら、オレのために作品を作り続けろ。その原動力になるのならば、カネ(入手する対価)とヒマ(即売会に足を運び、「いつも有り難うございます」とアタマ下げる事)は大量にかけてやる。
 
 そりゃあね、私は単なる「買い手の1人」でしかない。出来る事に限界はある。「SLGはゲームマーケット大賞からハブられている。寂しいなあ」などと言われても、私に直接出来ることは何もない。主催のアークライトがSLGをハブる理由もわかるしね。けれども、だからって私が「仕方ない」で片付けていると思われても困る。作り手を激励できない己の不甲斐なさが、恨めしくて仕方がない。無力感とはこのことか。歯がみしたくなるほど悔しい。
 
 それにだ。私は、「無力だ、何も出来ない」で片付けちゃ駄目だろ。私はどう考えても日本一の同人ウォーゲームコレクターである。ただコレクションしてるだけじゃない。複数の…というより大半のサークルと「顔見知り」であり、ある種名物というかご当地キャラというか…と化している。限界はあるだろうけど、その気になれば、それなりに出来る事はあるはずだ。無力感をかみしめているようなヒマがあったら、今の私に出来る事は何なのか、真剣に考えろ。そうすべきである。
 
 今のところ考えている事は2つ。1つは、「このジャンルの指導的立場にある商業ブースa-gameに、何かしらイベントをやってもらう」というもの。カタログに「こーゆーイベントやってますよ」と掲載されたなら、関連ジャンルのサークルとしてもちょっと嬉しいはず。肝心のイベント内容だけど、初心者向け講座や公開対局などが考えられる。ウォーゲームはプレイ時間が長くて当たり前なので、マニア向けの「重い」モノは尺が足らなくなりそうだし。幸か不幸か?私は「公開対局」の経験があるので、その経験と反省(反省だらけって話はあるけど)を情報として提供することも出来る。問題はa-gameがこの案を飲んでくれるかどうかだけど、説得する手法はいくつか考えられる。
 
 もう1つは、SLG系サークルで共同イベントを行う。まあ、スタンプラリーとかだね。ハガキ大の販促物(ハガキゲームがベストだけど…)を配布し、全部集めたら…ってのも面白いかも。とはいえ、流石に大きな負担は要求できないはずなので、結局は無難にスタンプラリー程度に落ち着きそうだけど。実は既に非公認スタンプラリーやっているトコロがあるくらいなので、会場や主催者関連の問題を起こす事はあるまい。こーゆーイベントは、本来ならば各サークル間の連絡がタイヘンになりそうだけど、ソコはあまり問題にならないはず。私が連絡役になれば良い。
 
 まあ、このブログでこんなコト書いても意味は無いので、ゲムマ当日に各サークルを回り、「こーゆーことやりませんか?」と話す必要があるだろう。具体的な話はそこでどうなるか次第だな。正直、結局ポシャる可能性は高い。けど、たとえそうなったとしても、無力感を嘆いてイジイジしているよりはマシだ。やって駄目なら、次の手を考えるヒントが手に入る。そーゆー積み重ねが重要でしょ。
 
 SLG系のゲームには悪いところも当然あるけど、良いところも多数ある。だから、ゲムマ大賞の対象になるようなゲームを作るサークルやそーゆーモノを見つけようとしている主催者サイドに対し、「SLGナメんなよ」と、意地を張ってもいいと思うな。「ハブられてる」などと落ち込むくらいなら、無意味に意地を張っている方が良い。そーゆー方向に各サークルをアジるのは、多分私にできる最良の貢献じゃないかな。もっとも、それ以上の事が出来るとは思えないけど。
 
 ま、難しいことは考えず、とりあえずは「何かやりましょう」と言ってみるつもり。後の事は知らん。なんか無駄に忙しくなりそうな気もするけれど、各サークルがやる気を出す原動力の1つになってくれれば、全て報われる。それが私の存在意義だ。
 
 問題があるとするならば、私は当日ひたすら忙しいと思われるってトコロかな。なにせコミティアとのバッティングだからなあ。競馬と違って「午前中に会場内から消える」必要は無いけれど、体力の限界に挑戦するようなコトになりそう。使命を果たすまで倒れないようにしないとなあ…正直、自信ないです。最近体力衰えて衰えて…ブツブツ…