1月17日 ― 2009/01/18 01:54
VAIO type Pを実際いじってみた。よって、その感想をお届けしようかと。何事も実際見てみないとわからないからねえ。ただ、あくまで「私が使う」ことを前提とした評価なので、ソコは考慮しながらお読み下さい。
まず全体の評価から。当初思っていたより、好感受けました。これなら実用になるのではと。流石に「欲しくなった」ってレベルじゃないけどね。欲しい欲しくないで言えば、やはりもう少し大型の機種(普通のB5ノート)の方が上。ただ、B5ノートを本格的に吟味したワケじゃないので、最終的に「だったらtype Pでいいや」となる可能性はある。
特に好感を受けたのが、キーボード。その昔のSONY製品は「キータッチが失格」だったけど、コレはいい感じでしたね。少なくとも私の好みだ。私は結構「キーを強く押す」クセがあるので、腰の弱いキータッチは嫌いでねえ。その点、type Pは「ベストと言わないまでも、ベターである」範囲のキータッチだった。キーピッチも好感が持てるサイズ。
動作速度も、思ったよりは速かった。もっとも、CPUのランクがドレなのか、よくわからなかったんだけど。もうちょっとレスポンスが良い方が…と感じたのは事実だけど、メモリが大容量だからか、いわゆる「イラつくタイプの遅さ」ではなかった。重いアプリケーションは使用したくないけど、そもそもそーゆー前提のマシンじゃない。
とまあ、まず「気に入った点」を紹介したんだけど、同時に「気になった」点もある。画面だ。これはイマイチ気に入らなかった。少なくとも、私好みの仕様ではない。
事前の情報で気になっていた、「字が小さい」コトは案外気にならなかった。確かに小さいけど、とりあえずは問題視するほどじゃない。字の大きさって、単に「大きい・小さい」だけじゃ語りきれないモノなんだけど、そういう「システムフォントの出来・不出来」まで含めて考えた場合、Windows系列は即時失格レベル。つまり、どのPCでも話は似たり寄ったりなので、ギャアギャア騒ぐ意味がない。
気になったのは、むしろ「画面の狭さ」だ。液晶の面積じゃない。1600×768という解像度に対し、正直「狭い!」と感じてしまったのだ。これは、流石に説明が必要だと思う。フツーに考えたら、広く感じる解像度だからねえ。
この解像度、一般的なモノと比べた場合、横は広いけど縦が狭い。これは正直、狭く感じました。これは私が「縦の広さ」にこだわるからだと思うけど。ただ、アレは「度を超して横だけ広い」ような気がする。
横だけ広いと、何か問題が?まず、ウインドウを「最大化」すると、横だけ間延びして広く感じる。ハッキリ言って、「無駄に余白がデカい」気がして仕方ないくらい。かといって、横を最大限利用しようと考えると、今度は縦の狭さがハナにつく。正直言って、機能的でも美的でもないと感じた。かといって、「まあ適正な」ウインドウサイズにすると、無駄なスペースが。要するに、デッドスペースだけやたら広い感じを受けちゃったのだ。
いやね、「こういう解像度がイイんだよ」って作業も考えられる。代表は、複数のアプリ立ち上げて、片方を参照しながら作業する場合とか。あと、作業スペースの他に各種パレット(要は機能アイコン)散らして作業する、Adobeアプリケーション(PhotoshopとかIllustrator)使う場合も有効活用できそうだな。でも、それってtype Pでやる作業か?せいぜいが「ブラウザとテキストエディタ立ち上げて、Webを参照しながらテキスト作成する」ぐらいじゃないかと。
あのサイズの画面は、ハッキリ言って「1枚の広い画面」ではなく、「800×768のツインディスプレイ」だと考えたくなる。使い方によってはこれはこれで便利なハズだけど、正直「広い画面だなあ」と感じなかった。正直、すごくイライラした。
実は私は「画面は広い方が好き」ではあるんだけど、それはあくまでバランスの良い広さ。こういう「バランスの悪い広さ」では、なんか広い画面使っている気がしない。むしろ狭いと感じた。絶対的な広さはともかく、デッドスペースが「狭さ」を強調している気がして。とりあえず、私はそう思う。
まあ、PCは使い方である。正直、慣れれば「これでも何とかなる」のかもしれない。ただ、それは「広い画面をキッチリ使いこなすための工夫」というより、「狭い画面を有効に使うための工夫」に近い性質のような…この点から、私は「重量・キータッチ」が多少劣る程度なら、やはりB5ノート選ぶね。その方が満足度高そうなので。
ちなみに、type Pを買うつもりなら、絶対実物見てから考えた方がいい。想像以上にトンガった製品だと感じた。本質的に万人向けじゃなく、ユーザーを相当選ぶ品だと思う。それを覚悟して購入するかどうか決めないと、絶対「使いこなせない」って評価が出ちゃうと思うな。
にもかかわらず、この製品の売れ行きは相当いいようだ。それでいいのか。この製品って、深く考えず「スタイリッシュじゃん」で買うと、後悔しかねないモノだと思うんだけど。とりあえず、この手のモバイル機器に「本気で」機能性を要求する人は、実物いじってから買うべきでしょう。ありゃあ、いじってみないとわからん。少なくとも私向きではないけど、だからって「オススメできない」とも「でも、オススメ」とも言い難い。
私としては、こういう「トンガった」製品は嫌いじゃない。たとえ私に向いていなくても。それを考えれば、「良くできた製品だ」と褒めていい気はする。でも、私は買わない。私向きじゃないから。こればっかりはどーしよーもない。ある意味珍しく「SONY製品をSONYだからって理由以外で拒絶した」わけだ。SONYって会社をどう思うかはともかく、とりあえずいじってみる価値はあると思うので、近くの家電量販店などに出向いてみてはいかが。ただ、現時点だと「早くいじらせろ」って後方からのプレッシャーを我慢する必要があるけどね(苦笑)。
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