1月8日2009/01/09 00:59

 週末にもAMDの新CPUが出るらしい。我がFloral Pegasusのマザーボードは「ソケットだけは対応」しているハズだから、そのうちBIOSのアップデートがあるはずだけど…まあ、CPU載せ替えよりVGA強化(追加)の方が効きそうなので、BIOSアップデートは後回しにしてもいいんだけど。しかし、思ったより強気な価格付けてきたなあ。コストパフォーマンス考えると、従来品でいいような気も。
 
 とまあ、初っぱなから「わからない人には呪文みたい」になったけど、本題はちょっとだけ別の話題で。SONYの新製品、「VAIO type P」(以下「type P」)をどう考えるか…としよう。少し思うところがあるので。
 
 こういうモノは実際いじってみないとわからない。まあ、その前段階の「試しにいじってみたくなるかどうか」の方が大きな問題かもしれないけど。その意味では、今回type Pは私に「いじってみたいと思わせる」コトに成功したと言える。SONYの製品なのに。
 
 以前ちらっと触れたこともあるけど、私はSONYの製品が大嫌いである。この文字を見ただけで、「買うのやめようかな…」って気分になる。理由?たまたまかもしれないけれど、私が購入したこの会社の製品は、ことごとく「タイマー」が付いていたから。実は今現在使用している携帯電話&携帯ラジオはココの製品なんだけど、これはある意味「他に選択肢がなかったから」であり、いずれタイマーが作動するんだろうな…と悟っています。SONYタイマーが都市伝説かどうかは関係なく、少なくとも私とは相性が悪い。他の誰が何と言おうと、私はSONYの製品は嫌いです。いい製品かどうかに関係なく。
 
 私はとにかく「SONY嫌い」の人間なので、多分type Pは買わない。気に入っても買わない。とりあえず、「この製品じゃなきゃ駄目」って要素は発見できなかったので。「薄くて軽い」ってトコロは魅力的ではあるんだけど、もうちょっと大きくてもうちょっと重くていいのなら、他にも選択肢はあるわけで。いくら「最近体力落ちて、同人誌が重くて重くて…」って愚痴が出るようになった私でも、「10kgもないハズなんだけどなあ」ってレベルの話だ。いわゆるモバイルPCレベルの話なら、多少大きくて重くても問題にならない。
 
 じゃあ、そもそも何で「いじってみたくなった」のかって?まず、キーピッチだね。やっぱり、キータッチって重要だし。もっとも、これには大きな期待をかけているワケではない。SONYのノートPCは何度かいじったコトあるけど、キータッチは「イマイチ」だったからね。ただ、これは難しい問題でもある。「どんなキータッチがいいのか」なんて、最後は感性の世界だからなあ。ただ、ある程度はスペックで語ることもできる。小さいキーボードが使いにくいのは間違いないから。その点、type Pはサイズの割に広めのキーピッチを確保しているようなので、好感が持てたのだ。
 
 もう1つは、画面サイズ。これは「良さそうだからいじってみたい」だけではなく、「本当に便利なのかぁ?」という懐疑的な意味合いも含め、実物を見たいなと。あんまり大きくない液晶サイズ(本体小さいんだから、当然そうなる)に、1,600×768という、変則的ながら「大きい」解像度を詰め込んでいる。これは本当に使い勝手がいいのだろうか?個人的には、案外使いにくそうだと思ってはいるんだけど、それでも「解像度が大きい」のは魅力的かも。少なくとも、最終評価は実物見て決めたいね。
 
 細かいところでは、「大容量メモリ」や「ポインティングデバイス採用」も、「おっ」と思わせる部分かな。どちらも私にとっては「いじってみたくなる」要素である。メモリは、この際無意味でも「多く積みたい」し、ポインティングデバイスは「トラックパッドより好み」なので。ただ、どちらも「フツーの人にとってどうなのか」って観点とはズレがあるんじゃないかと。
 
 色々いじってはみたいので、そのうち地元か秋葉原あたりで「いじって」みるとは思う。でも…まず買わない。買いたくなるとはまるで思えない。だって、中途半端なんだもの。そりゃもう、色んな意味で。
 
 正直言おう。私はPCに見栄えは要求しない。デザインにはこだわるけど、それは「見た目がどうこう」ではなく、「使い勝手がどうこう」に関わるからだ。よって、おそらく一番のウリである「スタイリッシュ」って部分は全く評価しない。そして、ココにまるで価値を認めないと、性能は中途半端である。まず、基本モデルはCPU性能が低い。一般的なネットブックと同等以下。私が見たベンチマークの結果はいい数字出していた(あくまで比較論)けど、これはカスタムモデル(高くなる)のものだ。基本モデルはアーキテクチャー(基本的な仕組み)は似たり寄ったりでCPUクロックが低いので、多分よくあるネットブックより数値は低い。
 
 そのくせ値段は高い。少し無理するか、中古もしくは型落ちで程度のいい品を探せば、フツーのB5ノートが買えちゃう値段だ。正直、コストパフォーマンスが悪い。私の好みから言えば、あの値段出すのならB5ノート買う。逆に、「どーせネットに繋いでテキスト書くだけ」と割り切るのなら、安いネットブックから物色する。PCって枠組みだけで考え、iPhoneやキーボード付きのスマートフォン、果ては「テキスト打ち込み専用機」ポメラといったガジェットを無視してもそうなる。
 
 ただ、使い勝手に関しては、「ひょっとしたらスゴくいいかも」って可能性はある。スペック見た感想に限れば、ソコまで感銘を受ける可能性は低いけど。ただ、画面サイズとかキータッチってのは、「実際触れてみないとわからない」ものだからね。ごく低い可能性ながら、「感動した!」となるかもしれないのだ。
 
 とはいえ、ソコまで評価する可能性は、正直低い。比較対象がネットブックじゃなく、B5サイズの、いわゆる「モバイルノート」だからだ。まあフツーに考えたら、勝てるワケがない。データ見る限りでは、そーゆースペックにはなってない。けど、価格は競合する。
 
 何でこんな製品が出てきたのか?うーん…言っちゃあ何だけど、「SONYって会社が勘違いやらかした」からかもしれない。Appleって会社が「ネットブック出さないのか」と聞かれて、「今のところ、あの値段でガラクタじゃないPCを作れるとは思えない」と答えたって話は有名だ。SONYも、これに近いことが言いたかったんだろう。
 
 でも、だったらAtom(ネットブックやtype Pに搭載されてるCPU)搭載のPCなんて作っちゃ駄目でしょ。ネットブックってのは、「どーせネット閲覧とテキスト打ち込みにしか使わないのなら、ガラクタレベルのPCでもいいのでは?」って割り切りから生まれている。こーゆーモノに下手に機能くっつけて値段高くしても、限界はかなり低いトコロにある。本来ならば、こういう品を作る以上、「価格以外の理由でB5ノートに勝てる」モノじゃなきゃイケナイ。消費者にとって、「ネットブック」「B5ノート」って区分は、直接的には無意味だからだ。
 
 もしSONYが、「価格以外にB5ノートに勝っている部分は、スタイリッシュなところだ」とヌカし、なおかつ本当にそれしか違いがないのであれば、私が買う意味はない。あくまで「私は」だけど、そんな部分に価値は認めないからだ。アウトドア趣味を持たず、都心付近で通勤と買い物にしかクルマを使わない人間が、ゴツい4駆を評価しないとか、地元米国でクソ呼ばわりされながら、ソ連では絶賛され、あげく「ソ連輸出専用機」と化したP-39エアロコブラ&P-63キングコブラと理屈は一緒である。
 
 ただし、SONYが何をヌカそうとも、「私が」type Pのヘンにトンガったスペックを「B5ノートより使い勝手がいい」と評価する可能性はある。SONYにしてみれば、「そーゆー部分を評価するのなら、もう1ランク上の製品買って欲しいんだけど…」と言いたいのかも知れないけど、そんなコトは知ったコトじゃねえ。私がある品を買うかどうかは、私の評価次第なのだから。
 
 type Pの情報については、うんざりするほど集めることができた。あえて理由は深く詮索しないけど。ただまあ、売れるかどうかはよくわからないし、正直興味もない。大事なのは「自分にとってどうなのか」であって、それが世間一般の意見と一致している必要はない…どころか、多分一致しないからだ。私はそーゆー人だからして。
 
 するってえことは、私がいじってみて「素晴らしい」と言った時には売れない、「駄目だ」と言ったら売れるのかもね。さすがにそんなコトはないと思うけど…ただ、私とSONY製品の「相性」考えたら、むしろその方が自然でしょ(苦笑)。私と魔神ペリエの関係みたいに。まあ実際どう感じるのかは、後のお楽しみと言うことで。