2月19日 ― 2007/02/20 00:04
日曜のフェブラリーSはサンライズバッカスが快勝。この結果、私にしてみればちょっとだけフクザツである。馬券の当たり外れは別にして。ちなみに馬券は外れましたよ。最後謎の失速やらかした、「ヤンキー娘のバカ息子」のおかげで。
何がどうフクザツなのか。わかる奴には「だってリアルサファイア産駒だから」で通じる。この色の話題を読む人間の大半は、これ以上の説明は不要じゃないかな。つーわけで本日の話題は終わり…ってワケにはいかないでしょ(苦笑)。一応クドクドと説明させてもらおう。
新聞の馬柱を見れば、サンライズバッカスの母ちゃんの名前が書いてある。それがリアルサファイア。さらによーく探すと、過去に活躍した兄弟の名前も書いてある。そこにはホーセンホーライって名前があるはずだ。私はこの馬のファン…というより、この馬のペーパーオーナーだった。
ホーセンホーライを指名した理由は、「松山調教師の馬だから」の一言に尽きる。最近悔しいことに結果が出てないけど、今も昔も私にとって「日本一の調教師」は、松山康久調教師だ。ただまあ、私がここまで松山調教師を尊敬するのも、実はホーセンホーライのおかげだったりする。ま、この馬の存在にかかわらず松山調教師は偉大なんだけどさ。
その昔々、まだPOGって遊びがさほど一般的でなかった時代の話である。私は仲間内のPOGでこの馬を指名した。正直、「松山調教師のところのリヴリア産駒だから」ってコト以外、深く考えなかった気がするけど。なお、こういう理由で馬を指名してしまうのは今も昔もあまり変わらない。だから勝てないんだって話はあるけど。
ここまでは良くある話。問題はその直後。こいつ、いきなり未登録抹消喰らいやがった。要は1回も使わないうちに「ダメ出し」されたのだ。今と違って、POG関連の情報なんてほとんどない時代である。なんでこんなもの喰らったのか、さっぱりわからない。ただまあ、「競走馬として使い物にならない」状態になったんだろな…と思うのが普通でしょ。この時、私もそう思いました。
ところがだ。気がついたらこの馬は再び登録されて、さらに期間中にきっちり勝った。ダメ出しではあったけど、「まるで駄目」ではなく、「まだ駄目」だったわけだ。ちなみに当時はそれが当たり前…ではなかった。
今では色々制度も変わり、入厩=かなーり仕上がった状態である。よほどのことがない限り駄目出しなんてされやしない。それに比べれば昔は「入れてはみたけど、仕上がってない」なんてことが良くあったのは事実。とはいえ、いきなり未登録抹消ぶちかます調教師はさすがに少なかった。私が松山調教師を「鬼」と呼ぶ所以がここにある。
この一件で松山調教師の鬼っぷりを思い知らされた私ではあるけど、そのおかげで嫌いになるどころか、より尊敬するようになった。だってそうでしょうが。駄目なモノは駄目。それを言えない奴がこの世にどれだけいると?勝負事の世界なんだから、これぐらい言えて当然でしょ。
こーゆーことを学習して以来、私は松山厩舎の勝負度合いが「読める」ようになった。この厩舎は、松山調教師の「氷のコメント」が出たときがホントの勝負所である。「期待してる」じゃまだまだ。「勝ってもらわなきゃ困る」でもまだ甘い。言外に「ここで勝たなきゃ見捨てる」って臭わせてるコメントが出たときがホンモノである。なお、こーゆーコメント出たときに勝てなかったら、その後は一切期待してもらえない。恐ろしや恐ろしや。
まあこういう経緯を持つ馬だけに、ホーセンホーライの下(弟妹)はPOGでよく指名していた。松山厩舎に入厩することも多かったし。けど、諸般の事情からサンライズバッカスは指名してなかった…コレは今でも痛恨の極みである。
ちなみに今回のフェブラリーSには、松山調教師のカフェオリンポスも出走していた。この馬は松山厩舎にしては珍しく?「一度見捨てられたのに、何故か復活した」馬である。相当前に「ここ勝たなきゃ見捨てる」ってニュアンスのコメント出されて負け、その後はずーっと投げやりな?コメント出てたんだけどねえ。正直、復活したのは驚きである。いやまあ、実力はあると思うんだけど、どうもコイツはヘソを曲げると全く走らないようだ。今回も「マトモに走ったら、勝つまである馬だ」って言ってたんだけど、買えなかった。
サンライズバッカスはホーセンホーライの弟だ。それだけに、愛情もちょっぴりある。けど…「何で指名しなかったんだろ」とか、「何で松山厩舎じゃねえんだ」とか、そういう愚痴が先に出てきちゃうんだよね。それにだ。この馬がこれだけの活躍をしたので、今後リアルサファイア産駒は「ホーセンホーライの下」ではなく、「サンライズバッカスの下」と呼ばれることになる。それがなんか悔しくて…
ちなみにリアルサファイアはまだ元気で、今年はディープインパクトを付けようって話があるんだとか。それは…どうなのかねえ。いやまあフツーに考えるんなら「期待したい」ってことになるんだけど、相性問題だの何だのがあるわけで。リアルサファイア産駒は何故か後方一気の不器用な競馬しかできない連中が多い(サンライズバッカスにもそんな気配がある)ので、その方向性に拍車かけるようなお相手ってのはどうなんだろ。まあ、ハマれば大物になるかもしれないけど。
兄ちゃんや母ちゃんばかり語るのは何なので、最後はサンライズバッカス自身にも触れよう。カネヒキリに先着した経験を持つだけに、やはり「ハマれば強い」ってことだね。さすがにドバイじゃ相手が悪いと思うけど、まあ行くからには頑張ってもらいたい。私は多分応援に行けないけど。ただまあ、それが正解かもね。この馬にしてみれば、ドバイのパドックで「ホーセンホーライの下だからなあ…」などと愚痴る奴の姿は見たくないでしょ(笑)。
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