2月5日2007/02/06 02:31

 土日には色々あったんだけど、あえて基本的に省略。フサイチホウオーは強かったとか、府中をPM11:30に出てもかろうじて帰宅できると判明したとか、イーストフロントのやり方をかなり忘れてたとか、同人便せんが相変わらず不作気味とか、本当に色々あったんだけど、なんかまとまりが悪い。以上。
 
 つーわけで、以前から温存していたネタである「イース・オリジン」というPCゲームについて。先日攻略本が発売されたので、一応ネタバレ解禁と判断した。どうしてこの会社のゲームは一言いいたくなるモノばっかりなんでしょうねえ。ブツブツ…
 
 日本ファルコムって会社は、結構ヘンな会社だ。そこそこ大御所ではあるので「商売無視した無茶苦茶」はやってないけど、地味にやりたいこと優先主義と思われるフシがある。ちょっと前には「話が終わらなかったので、続編買ってね」とかいうフザけたゲーム出してたし。今回も、正直ブチかましてくれました。
 
 「イース」と言えば赤毛の男…ってのが定番である。このシリーズは主人公固定なので。けど、今回はその前日談。なので、「イース」をリアルタイムでプレイしてた奴(私含む)にとってはモーレツに懐かしい。フツーに何も知らずにプレイしても面白いとは思うけど、基本的には20年前(今年は発売20周年だと)からゲームやってた奴のための作品だ。
 
 今回は前日談なので、主人公はいつもの赤毛君ではない。1人は斧振り回す女の子。もう1人は飛び道具(魔法)使う男の子。「そりゃあ逆だろ」とツッコミたくなるけど、まあ許容範囲でしょ。女の子の方は「アドル互換」、つまり赤毛君とワザがほとんど同じであり、慣れてる分使いやすい。男の子の方は移動速度が遅くて少し戸惑うけど、まあ飛び道具使いなので楽と言えば楽。壊滅的にシューティング下手な私でもサクサク…ってほどじゃないけど進む。これはいい。
 
 問題はこの後にある。一応各メディアで「主人公」と紹介されてるこの両名、実は「練習モード」なのだ!だって、クリアするとやっと「本当の話」始まるんだもの。真のラスボスと真のエンディングが投入されてる以上、そうとしか言いようがないでしょ。何かありそうだとは思ってたけど、ここまでとは…
 
 そりゃあね、正直言って「なんかあるな」とは思っていましたよ。話にヘンな謎があるし、後で登場するアイテムが案外出てこないし、そもそもマニュアルに「第3の男」のこと書いてあるし…けどねえ。せいぜい「今まで出てこなかったアイテムの説明が出てくるんだな」としか思ってなかった。真のラスボス出てきたときには、唖然としちゃいましたよ。この手の演出にはスレてるはずなのに。
 
 「話終わってねーだろ!」とか、「今までは全部前フリかぁ!」と吼えるってのは、まあ悪いコトじゃない…と思う。なにせコッチはヲタク。生半可な演出じゃあ「まあこんなものでしょ」で終わり。そんな奴に新鮮な感動届けようと思ったら、相当なことやらなきゃ駄目だろうから。その意味では、言いたいことはわからなくもない。
 
 けどねえ…フツーに考えたら「できない」演出であることは確かだね。こういう演出は明らかに「破格」であり、オーソドックスじゃない。その分全体がしっかりしてないと、「つまんねえ」で片付けられる危険性がある。まあこの会社の信用度あってこその演出じゃないかねえ。正直、そこらの貧弱なメーカーがこんなことやれるとは思えない。やったとしても面白いモノに仕上がるか疑問…ってのもあるけど、「ハズしたらどうしよう」って不安に勝てないと思うな。
 
 私も一応はクリエイターの端くれであり、色んな意味で不安と戦ってはいる。ま、しょせんカネとらない(とれない)シロモノを書いてるだけなので、不安と言ってもタカが知れてるけど。だから、「俺達はハズさないんだぁ!」という思いこみ?に任せ、フツーと異なるストーリー構成に挑戦する日本ファルコムは素晴らしいと思う。何よりも、その勇気にカンドーするね。
 
 もちろん、単に勇気がありゃあいいってものでもない。そういう「破格」を仕掛けて、それをキチンと形にするのがいかに大変か。ましてやカネ取ろうってんだから、それに見合った「力量」が必要でしょ。単純に「質の高いモノを作る」のが上手いってだけでなく、「結局は面白いモノ作ってくれるはず」という、ネームバリューから来る買い手の期待も「力量」のうちだからなあ。日本ファルコムが「鶏口」(PCゲーム業界に留まり続けること)を選び、「牛後」(コンシューマーゲーム主体に方針転換すること)を嫌ったのもわかる気がするね。
 
 正直、こーゆートコロを見習うのはどうかと思う(ハズしたらどーすんだ)けど、評価することは大事なコトじゃないかな。別にホメるだけホメて真似しなきゃいいんだし。つーわけで、「誰も読みそうもない話題を読ますためには」なんて破格…いや冒険…どころか暴挙に挑戦するのは、「絶対止めた方がいいですよ」とは言っておこう。誰もやらないことをやるには、やっぱりそれに見合った力量が必要だよな…