5月26日2009/05/27 02:26

 本日の話題は、土曜の続き。「さよなら、愛しき人」を読む活力を与えてもらうため、軍神閣下にカツ入れてもらったので、その話なんぞ。日曜の話をあえてボツにしたので、独立して語ることにしました。
 
 軍神こと鹿内殿は、言うまでもなくゲーマーとして名高い。この業界じゃあよく知られた方だ。とはいえ、当たり前だけど「ゲーム以外の」話もできる。「ハードボイルドを読んでいる」ってのは比較的知られた話じゃないかな。私も一応は英米中心に海外ミステリを読み、その流れでハードボイルドもある程度読んだことがあるので、つついてみたわけだ。
 
 鹿内殿は、私と違って結構丹念にハードボイルドを読んでいるらしい。以前「ロング・グッバイ」が出た時に「読みました?」と声をかけたことあるので、それはよく知っていた。明らかに私よりも「熱心な読者」です。私はあくまでミステリ読む「ついで」の読者だからして。
 
 とはいえ、私も一応「本の虫」の一匹。丹念に読んでないとはいえ、一応チャンドラーの長編は全部読んだことがある。本棚調べたら、「さらば愛しき人よ」以外全部あった。「さらば~」も読んだ記憶があるので、おそらくは買ってないのではなくどっか別のところにあるだけでしょ。
 
 「ロング・グッバイ」発売時に、私のように「タイトル見て挫折」するような甘い読者じゃないと確認していたので、やはり鹿内殿はこの本を読んでいた。そんでもって、コチラの予想通り「読まなきゃ駄目」とカツを入れていただいた(苦笑)。いや、反応は当然のように予想されていたんだけど、実際ガツンと言われると違うからなあ。もういい齢したオトナだってのに、目上からカツ入れてもらうってのはどうなのよ…とも思うけど、こーゆー先達がいるのは幸せなコトなので気にしない。
 
 鹿内殿はどうか知らないけど、私の場合、「レイモンド・チャンドラーの話題で盛り上がれる」なんて人は、他にあまりいない。ハードボイルド丹念に読んでる奴なんてそれなりにはいるはずだけど、案外探さないと見つからないからなあ。だから、鹿内殿にカツ入れてもらっているわけだ。
 
 ごく当たり前の話ではあるけど、カツを入れてもらうと言っても「読まなきゃ駄目なんだよ!」の一言で終わりではない。何故読まなきゃ駄目なのか、丹念に説明していただける。私自身もある程度はわかっているけど、やっぱりガツンと言われると違いますねえ。私も一応「チャンドラーを読む人」なので、説明抜きで「あのシーンの台詞がこうなっていて…」って話をされても、ついて行ける。それなりに説教のしがいがあったんじゃなかろーか。
 
 あげく、最後は「待っている」って短編の話に。この短編は創元社文庫から出てるチャンドラー短編集の表題になった作品なので、ドマイナーってワケじゃないけど、我ながら「何で読んでいたんだ」って気はする。この時の会話に「ついて行く」のは、そう易しい話じゃないような。ちょっとつついただけでそこまで話を持ってゆく鹿内殿も鹿内殿だし、それについて行く私も私である。ほとんどアルコール入ってない(鹿内殿がビール1杯くらい)のに。
 
 私はワケわからん趣味の固まりのような人間であり、「同好の士」なるものが「そばにいるのが当たり前」だとは思わない。ある程度探し回らないと見つからないんだな。それゆえ、「同好の士」を見つけた喜びってのはある程度知っている。鹿内殿の周囲に、「チャンドラーの短編『待っている』を説明抜きで語っても大丈夫な奴」がどの程度いるのかはわからないけど、流石にそれなりに貴重な存在になるんではと推測される。その意味では、喜んでもらえたんじゃないかなあ。
 
 私と鹿内殿は、基本的には「ゲームを通しての」知り合いである。だからって「ゲームの話しかしない」ってのは、色んな意味でもったいない。もちろんゲームの話もするけど、他に「あちらもこちらも喜ぶ」話題があるのなら、そーゆー話題を振ってみるのも大切ですね。人間関係ってのは、そうやって構築してゆくモノだと思います。
 
 しかし…やはり私は「まだまだ」だなあ。いくらミステリ読むついでとはいえ、ハメットとチャンドラーはそれなりに読んでいたつもりだったけど、改めて自分の「読み込み不足」を思い知らされちゃいました。青いね私も。仮にゲームで勝てたとしても、人間として軍神鹿内殿にはかなわないって気がします。これは鹿内殿が偉大だからであって、私が「初めて軍神を見かけた、ケツの青いコゾーの頃から進歩がない」からじゃないと思いたい…

コメント

_ http://adriennerois.jimdo.com ― 2017/07/31 10:12

I think that what you published made a bunch of sense.
But, what about this? what if you were to write a killer headline?

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F男の誰も付いていけない話 is a little plain. You
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