7月13日2009/07/14 00:03

 諸般の事情により先週は気力不足で更新できず。すいません。色々私が悪いのさ…来年頑張らないと。
 
 本日のネタは、珍しく?麻雀ネタ。私の知っている戦術というか何と言うか…が、今も有効なのかどうか、少し気になる話があったので。
 
 キッカケはすご~く下らない。某麻雀マンガアニメにおいて、ある打ち筋がネット上で「どーなのよ!」と盛り上がった話を見たので。ちなみに私は原作の方で「その局面で何捨てたのか」知っていたんだけど。
 
 状況は結構単純。確か「競技麻雀の団体戦」の話。流石に細かいルール(実は重要なんだけど)は忘れた。リーチ一発・裏・赤は入っていたんじゃないかな。半荘勝負ではあった。ここで、早い順目にドラポンしてタンヤオドラ4のリャンシャンテン。でも、リーチがかかる。ここで一発目に西を引いてきた。相手の川はド真ん中ばっかりで、手の内にはリーチ者の現物1枚アリ。さて、何を切る?
 
 アニメ・漫画では現物切ってオリ、それが大正解。相手の待ちは西単騎(役は七対子)だった…というもの。これに対し、「あそこで西切らないなんて信じられない!」と騒いでいる奴がいたのだ。いやまあ、気持ちはわかることはわかるけど…とりあえず落ち着け。
 
 ちなみに、私だったらどーするかって?うーん…基本は突っ張ると思う。流石に点棒状況は考慮するけど、それ以外の理由では「全ツッパ」である程度勝負できるからね。「ヒマ潰し」としての麻雀だったら、この程度の戦い方で問題がないわけで。この場合、どんなド危険牌でも無視して捨てる。こんな戦術でも、「何を捨てれば和了りやすいか」の選択がある程度適切で、なおかつソコソコ運があれば勝てる。相手がシャレじゃ済まないくらい強くない限り。
 
 ただ、これはいわゆる「ゲーセン脱衣麻雀戦術」である。いわゆる脱衣麻雀って、ヘコんだ時の損失はまるで考える必要がない。よって、打ち込み恐れてオリる理由はほぼ皆無。あるのは、ただひたすらに「和了の速さ勝負」だ。コレはコレで「麻雀の勉強」にはなるんだけど、言ってみれば「粗い」打ち筋になる。もう数年以上そーゆー勝負してないけど、「相手が強い」「レートが高い」「とにかく負けたくない」って勝負だったら、もう少し丁寧に打つことを考えるね。もう相当忘れていると思うけど。
 
 この作品、実は「高校生の競技麻雀」勝負である。この時点で言いたいコトはいっぱいあるけど、それは放置しよう。よって、言ってみれば「とにかく負けたくない」勝負に該当する。ドカンと負けても「次で取り返してやる」って勝負じゃない。よって、「丁寧に打つ」価値が高めである。これは重要な話だね。フリーで勝負しているのとは、状況が違うのだ。
 
 さて、この状況で私はどう打つかって?うーん…ビミョーだけど、一応オリることも考慮する。だって、ドラ4あるとはいえリャンシャンテンだよ?確率計算とかしてみるとわかるんだけど、実は「好形イーシャンテンVS愚形テンパイ」だと、相当形に差がないとテンパイの方が有利だ。ましてリャンシャンテン、「この局は駄目」と判断しても、別に臆病とは思わない。しかも手は喰いタン・ドラ4。多少状況に左右されるけど、まあマンガンだろう。半荘勝負なら、マンガン程度で突っ張る価値があるかどうかは、ビミョーとしか言いようがない。
 
 そんでもって、オリると決めたのなら、まずは現物からってのがキホンでしょ。そりゃあね、世の中には「回す」って手もあり、この手を採用するのなら西切っても悪くない。でもなあ。あくまで私の好みに従えば、「リャンシャンテンの時にリーチかけられた」って理由でオリるのなら、ヘンに回すよりオリ優先でいいと思う。オリ優先なら、ド真ん中の現物から勝負でしょ。そんな牌、リーチ者には安全でも他の奴に対して安全とは限らない(回してゆくうちにそーゆー牌がアタリ牌になるなんて良くある話)けど、西は「通るのなら、後で切っても安全度は高い」んだから。特に、「オリ打ち」(オリてるのに放銃すること)を気にしない打ち手なら、こう考えるのがフツーだと思うんだけど。ついでに言うなら、1つ晒しただけで「オリたっていずれ捕まる」なんて言ってる奴は、もっと麻雀勉強しろ。苦しいのは事実だけど、まるで駄目ってコトはねーだろ。
 
 私は最近麻雀打ってないけど、麻雀マンガは比較的熱心に読んでいる。そのため、無意味に「戦術論」を知っている。最近の流行である「デジタル派」「オカルト派」についても多少は知っている。その観点から言えば、ここで「現物切り」は、「デジタル派ならアリ」ではないかと。デジタル派ってのは「ツキの流れなんて認めない」って思想に基づいているので、「テンパったらそこで最終形」「先手打たれたら、好形イーチャンテンでもオリることを考慮する」「オリ打ちを厭わない」(私が親しんだ常識に従えば、「ツキを落とす打ち筋」として嫌われていた)なんてコトを平然とやるんじゃないかと。そーゆー打ち手が強いのかどうかは対戦したことないのでわからんけど、理論面では納得がいく。
 
 ただ、私のこの意見、言ってみれば「勝つことより負けないことを優先した麻雀」用の理論である。この話は競技麻雀(高校生がカネかけられるワケねーだろ)であり、いわゆる「ウマ・オカ」の存在を考慮してさえ、おそらくは「負けない」打ち筋の有効度が増すはずだ。つまり、フリーで勝てる戦術とは限らない。
 
 仮に東風戦のフリーだったら…うーん、よくわかんないけど突っ張るのが正解かも。東風戦って短期決戦だから、マンガン級の手だけで「勝負決まった」って状況に持ち込みやすい。半荘勝負なら「マンガン級なんてそのうちまた…」って割り切りやすいだろうけど、東風戦でそんな悠長な考えが通用するかどうかは…そんでもって、ここで「西切りはあり得ない!」と主張している人間って、要はそんな感じのルールに慣れてる連中なんだろうなと思われる。
 
 麻雀ってのは実は色んなルールがあり、ホントに強い奴はルールによって多少打ち方を変えることが出来る。私の知人に「あえて色んなルールで打って雀力鍛える」なるコトやってた奴がいるので、それはよーく知っている。基本からしてブレてるようじゃ話にならないけど、基本フォームはしっかり保ちつつ、状況によって細部を変更できる奴って、ホントに強いからなあ。おかげで、私は一応「シャレじゃ済まないぐらい強い奴」は見分けることが出来る。そのため、そーゆー奴が本気でかかってきそうな時は逃げることが可能だ。余計な勝負根性出さない限りだけど。
 
 ただし、私は正直そこまで「応用力」は高くない。そもそもそんなに強くないし。よって、正直「赤入りの東風戦」では相当弱いと推定される。赤ナシの半荘勝負でさえそう強くなかったのに、対応力が低いと推定される赤入り東風戦でどーにかなるとは…よって、このルールだと「イキがってるだけのそこらのアンチャン」にも勝てないかもね。チャンと修行していれば何とかなったかもしれないけど、私は「ゲームはボードシミュレーション、ギャンブルは競馬」が基本と決めて久しいので、修行不足だから。ということは、「別にここで西切らなくてもイイでしょ」と言っている時点で、私は負け組確定なのかも知れない。
 
 でも、「ルール次第で打ち筋は変えるべき」ってのは的外れじゃないはずなので、これは覚えておく価値があると思うな。ソコは覚えて、「実際どーする」って部分は話半分に聞いていただければ、今回の話はある程度価値があるのではないかと。とりあえず、「絶対」西切りだとヌカしている奴は、少しだけでイイから考え直した方が良いと思うぞ。世の中には「リーチ一発チップ」がベラボーに高いルールだってあるんだから。