3月11日2008/03/12 01:25

 本日から「マンガ・アニメ・ゲームも『準児童ポルノ』として違法化を訴える」キャンペーンが開始されるとか。うーむ。ついに来たか。1991年の「同人誌取り締まり騒ぎ」をリアルタイムに知ってる身としては、「いずれそういう動きが…」って予想はしていました。これについては、一応私の「立ち位置」を説明しておく必要がありそうだ。
 
 このキャンペーンが目指すところは…ここの読者に対する「説明」としては、「よくわからん」としておこう。具体的な線引きなどが示してあるソースを見たワケじゃないので。この手の問題は常にデリケートだったりするから、あやふやな情報を元に憶測で語るのは危険すぎる。少なくとも、そういう警告を出さずに何かを語るのは「色んな意味で有害」でしょ。
 
 私個人の「現時点での印象」を述べるならば…「ジャンルを問わず、セーラー服エロ絶滅」ってことになるのかぁ?一応「写実的なモノに限る」などと言ってはいるけど、マンガ・アニメ・ゲームとして流通するものなら、「ある程度写実的」と言えるような。この辺、ドコに線を引くつもりなのか現時点の私には判断不能ではあるんだけど、油断は出来ないとしておこう。
 
 比較的はっきりしていることは、セーラー服着てる(ような年齢)は児童扱いであり、マンガ・アニメ・ゲームだけでなく「一目見て18以上とわかるような人間でない限り、セーラー服着てるアダルト物も、準児童ポルノって理由でアウト」ってこと。アダルトビデオのうち相当な割合がコレに該当するんでないかな。詳しい統計については知らないけど。
 
 まあ、このキャンペーンについて直接語るのはここまでとしよう。私には、これ以上語る「力量」がない。エロ絡みの世界なんて、否定派にせよ肯定派にせよ「論客揃い」であり、こんな段階で私なんぞがくちばしを挟むのはおこがましい。現段階では「キャンペーンが開始された」って報道がされただけであり、当然キャンペーンを始めた側の「簡単な説明」しか出回っていない。「表現規制反対」って観点からの反論・反発は当然予想されること…って、私がこんなトコロにこんなコト書いているって時点で、大騒ぎしてる奴がいるはず。私が知らないだけでしょ。
 
 私個人の立ち位置は、かなり明白である。表現規制の強化には、いかなるものを対象としたいかなる理由によるものであっても、賛成は出来ない。この手の規制は結局問題の存在を「目の届かないところに押しやる」だけで、解決にならないって信念があるので。積極的反対に回るのか消極的反対に留まるのかは、対象及び理由による。私にだって色々と「好み」ってものがあるからね。「好きでも無い」程度ならともかく、自分が嫌っているものを擁護できるほど肝が据わっているワケじゃない。
 
 児童ポルノに関しては…「擁護のために戦う覚悟はある」ってことになるのかなあ。私はヲタクだからね。直接的被害がどれくらいなのかは「トップシークレット」としておく(苦笑)けど、間接的被害は滅茶苦茶デカい。私のように「ヲタク世界の中でも特にマイナーな部分に生息している生物」は、要はこの分野のメジャーな部分(どう考えてもエロはメジャーだろ)に「寄生して」いるような存在だ。コミケでエロ扱ってる連中がアウトになるような規制を通されたら、自分達の活動にも多大な影響が出る。自らの生息地を守るためにも、ここは共同戦線張って反対に回ることにならざるを得ない。危機感は当然大きい。
 
 だいたいだ。表現規制ってのは放置しておくとエスカレートする。そりゃあ表現自体も放置しておくとエスカレートするだろうから、野放しってのはちょっとマズいかもしれない。だからって規制かける側の言い分だけ飲んでいればいいって話にはならないでしょ。いかなる規制であれ、「安易に通せる」なんて感じてもらっては困る。私の立ち位置としては、「規制反対運動に積極的に参加する準備を整えておく」としておいた方が無難なのだ。
 
 ここを読んでる皆さんも、あまり他人事と思わない方がいいと思う。「反対運動に参加しろ」とは言わないけれど、関心ぐらいは持っておいて欲しいな。歴史と伝統があり、反対派にも論客が多いエロ規制で安易な結論が出ちゃうと、次は「暴力表現・飲酒・喫煙・ギャンブル」に及びかねない。「残虐な表現の極み」などと戦争関連に規制かけられたらウォーシミュレイションゲームはアウトくさいし、「ギャンブル関連のTV放映なんて射幸心を煽るだけ」なんて言われたら、パチンコ関連のCMと競馬中継がアウトだ。「規制は正しい」なんて意見が強化されると、いつそんな話が出ても不思議はない。その時になってから慌てるよりは、せめて心の準備ぐらいはしておいた方がいいと思うな。
 
 ただし。これはキチンと書いておこう。いくら規制に反対だからって、現時点で非合法活動はして欲しくない。正直、逆効果だからだ。ただ「反対だ!」って声を上げるだけじゃ駄目なんだよ。上手い戦い方はチャンとあるんだから、それに従う方がいい。エロ表現に関する規制反対なんて歴史と伝統のある闘争だから、「戦い方」のノウハウは多いし、それを駆使できる「指導層」も山ほどいる。あわてて稚拙な抗議行動を起こすより、じっくりと効果的なやり方で戦った方がずっといいんだから、ここは落ち着いて欲しいな。
 
 なお、この活動にはMicrosoftとYahooが企業として賛同しているようだ。ふーん…規制反対派としては、やはりここは両社に対して「No!」を突きつけるべきなのかね?少なくとも、そのための準備はしておいた方が良さそうだな。私は地味にこの両社に対する依存度が高めなので。現時点で先走るよりも、より「効果的なタイミング」がありそうなので、それまでは現状のままとしておくつもりだけど。
 
 なお、最後にコレだけは言っておこう。ここに書いたことは私の「ホンネ」であり、特別裏も表も存在しない。よって論争をふっかけられても困ってしまうし、逆に私が実態を良く知らない筋から「協力してくれ」などと言われても対応できない。私が規制反対派なのは否定しないけど、そこまでアグレッシブではないのだ。賛否をコメントに書き込むのはかまわない。でも、それをきっかけにして、私から今回ここに書かれたこと以上の「何か」は引き出せないと思って下さい。コトがコトだけに、予防線は張っておかないとね。
 
 え?「トップシークレット」って書いて誤魔化した直接的被害について興味があるって?それは…正直に言おう。困るよ!すごーく困る。だって、某エロゲーメーカーが倒産してしまうではないか。そうなったら、そこが出してる「やけに気合いの入ったサントラ集」を楽しみにしてるオレの立場は!(笑)