3月4日 ― 2008/03/05 02:18
HDD増設その他に伴う設定に追われた日曜はともかく、昨日はまたも更新中のネタ総ボツ。いやね、大ネタ仕掛けようと思ったまではいいんだけど、ここでさえ扱いきれない分量になりそうで…少し発表方式含めて考え直すことにしよう。
本日のネタは、あえて「BDって本当に画質イイのかぁ?」って話を。先日勝利を治めたBD陣営にケンカ売るようなネタだけど、実は結構気になってしまったので。なお、私なりの視点でお届けするので、多分他の方には役に立ちません。更に言うなら、いくらケチ付けても私の考えを変えるのは難しいと予告しておきます。ふっ、これだけ予防線張っておけば、炎上はしないだろ(苦笑)。
BDは画質が良いのか?私はまだBDの実力を知らないけど、多分いい。普通に考えれば。これは認めるしかないでしょ。以上終わり。
…じゃないっての。私が言いたいことはこうだ。確かに、BDプレイヤーは「高画質の」信号を出しているだろう。それは理屈としてわかる。わかるけど、我々はその恩恵を受けることが可能かどうか、ソコが問題なんである。
何でこんな話になったのかって?先週末しょーこりもなく「アンプの吟味」してた時に改めて「音はやっぱり出口だなあ」と感じたから。要は、アンプ・音源いじるより、スピーカー・ヘッドホンにカネかけた方がいいと。まあ、ある意味当然のことですね。
これを映像に置き換えると、「映像はディスプレイが命」ってことになる。いくらBDプレイヤーから「良い映像の信号」が出ていても、TVに代表されるディスプレイがクズでは、その恩恵はあまりなさそうだってことだ。これまた、何となく言いたいことはわかるでしょ。
世の中にはSACDとかDVD-Audioとかいう、「CDより質の良い音源」がある。思いっきり流行ってないけど。何故流行らなかったのか?それはまあ色々理由があるんだろうけど、私が思う一番の理由は、「違いがわかるスピーカー(またはヘッドホン)持ってる奴が少なかった」からではないかと。いやまあ、他にも色々理由ありそうなんだけど。
それをBDに当てはめると…言いたいことはわかりますね。BDが出す画像がいかに「素晴らしい」ものでも、TVがクソなら映像はクソ。だったらハイビジョン映像の意味はない。DVDだの、ネット配信(ポテンシャルはともかく、現状画質は良くない)でいいじゃん、安いんだし…ってな話になる。
じゃあ、TVを良くすればいい。その通り…と言いたいところだけど、ここに1つ問題がある。ディスプレイが素晴らしくても、ソースがタコなら映像もタコ。これは推定だけど、音よりヒドいと思う。音の場合音源がクソでも、スピーカーがイイとそれなりにいい。私のアンバランスな音響設備がその証拠だね。でも、映像は…多分どんなディスプレイに表示しても、ファミコンの絵はファミコンだ(苦笑)。
でも、新しいTVはすごくイイじゃないかって?そりゃそうだ。ディスプレイってのは基本的に「スゴい勢いで」劣化するから。単に調整がズレてくだけって話はあるんだけど、こまめに調整してる奴がどれぐらいいると?この辺、使い込めば味が出てくる(というより、慣らしが終わらないとポテンシャルを発揮しない)オーディオとは違うような。
じゃあ、ディスプレイもソースも新しくすればいい。そうすりゃ良い映像が見られる。これは確かだ。認めよう。ただ…問題点が2つある。1つは、ソースの問題だ。BDプレイヤーで再生する、BDソフトは確かに良い。けど、それ以外…現在の地上波TV映像とか、録画した番組とか、過去のDVDソフトとかはことごとく「駄目」だ。ハイビジョン映像ですら、単に普通の画像をハイビジョン対応にしただけの「なんちゃってハイビジョン」だったら駄目ときてる。もう1つはお値段。ドーンと全部買いそろえるのは、楽じゃないと思うんですが。ま、これはネック扱いする価値は薄いかな。その気になっちゃったら、値段如きじゃ「物欲は止まらない」はずなので。
こうやって考えてゆくと、実は案外「BDでなきゃイケナイ理由」は乏しい。この現状でDVDからシェアを奪うのは、そう楽な話じゃないでしょ。少なくともTV映像の大半がハイビジョン化するか、BDでのみ見られる「キラーコンテンツ」が出現するまで「待ち」を続けていて、さほど実害がないことになる。
それでもだ。規格争いに勝利した以上、多少時間がかかってもいずれ普及する…んなら、何の問題もない。でもねえ。ネット配信という「次の次に覇権を握りそうな」敵が見えている上、HD DVDを諦めた東芝がBDを出さず、「DVD延命に力を注ぐ」などという不穏当な方針を出している以上、BDが「中抜き」されちゃう可能性はあるね。
もちろん、これはBD陣営のメーカーも、コンテンツ握っている側も望まないだろう。特に焦っているのは「コンテンツ握っている」米国の映画会社などではないかな。米国は日本と違ってDVDソフトの値段がクソ安い(日本がクソ高いだけって話はある)ので、より儲かるはずの「次世代規格」に移行したがっているようなので。よって、多少の無茶を承知の上で、早い段階で「BDしか売らないよ」って製品を出すんじゃないか…ってのが、私の予想だ。
ただ…この方針は、日本だとかなり「キビしい」ことになるかも。日本はDVDソフトが高いので、「いい映像、だけど値段高い」って品は、値段高すぎてあまり売れない可能性が…現時点ではBDがあまり普及していないので、問題視されていないけど。頼みの綱であったPS3は値段高すぎて立ち上げに苦戦した結果、PS2がDVD普及に貢献したようにBD普及の起爆剤に…ってな雰囲気がない。
こうやって考えると、BDは「勝った」し、おそらくはある程度普及する。でも、現在DVDがいる位置に届くのかどうかは「何とも言えない」ような。いずれは「DVDプレイヤーが壊れたから、BDに切り換える」って話が山のように出てくるんだろうけど。特に「タイマーついてる」某社の製品は(苦笑)。
私が思うに、もしBD導入を考えているのなら、「今すぐ買う」か「可能な限り先延ばしする」のどちらかが良いのではないかと。規格争いの心配はないので、買えば買ったなりの満足感は得られると思う。ただ、それはBDに「今すぐ買うだけの価値」を見出している場合。現時点だと「まだ早いなあ」と思っているようなら、あえて徹底的に導入を遅らせ、今持ってるDVD再生機が「ぶっ壊れる」まで我慢した方がいいのでは。ツナギとしてクソ安いDVDレコーダー購入して、そいつが「値段分働いて壊れる」まで導入を遅らせるのも手じゃないかねえ。
私?私は近いうちにPCを「新OS対応機」に変更する予定だ。それがVistaなのかLEOPARDなのかは別にして。この時点で「バックアップメディアとして」ついでにBD対応ドライブをつける可能性は高い。現存するディスク型メディアの中では「最終勝者」になるのがわかりきっているから。元はBD・HD DVD両対応ドライブにする予定だったんだけど、そんなものを買わずに済んで助かった(苦笑)。RAID(HDDを複数繋げてデータ破壊しにくくするワザ)組む根性がない以上、これぐらい容量のあるバックアップメディアは必須でしょ。最終的にデータ単価がDVD並になるのは間違いなさそうだし、多少割高って程度なら「管理が楽」(枚数の関係上)って方が勝る。そーゆー割り切りはできてます。これは画質と無関係ですね。
まあ、これはあくまで私の考え・予想に過ぎない。結局勝者を決めるのは「世間」とやらであり、私とは異質な存在だ(笑)。だから、私はBD導入を真剣に考えているけど、これがハズれたって後悔しない。するワケない。当たってもハズれても「想定内」だから。そういう点は悟ってます。なにせ私、「負け組」選ぶの上手いから、こういう保険掛けた考えをしないとやってられないんですよ(笑)。
最近のコメント