1月31日2008/02/01 00:50

 1月最後の日。明日は大量のカレンダーをめくる必要がある。めくり忘れないよう、かなーり要注意だ。ホントに山のような数だし。
 
 本日のお題は、「PCウイルス作者、著作権法違反で逮捕」について。まあ深く語れるワケではないんだけど、一応語っておこうかなと。これはこれでヤバい話だったりするからねえ。
 
 PC・ネットの世界は日進月歩。にもかかわらず法律の世界は「相変わらず」なので、法整備は全く追いついてない。まあ、仕方ないことではあるんだけど。「PCウイルス作者に対する刑事罰」ってのは、その代表だ。
 
 PCウイルスがはた迷惑な存在だ、ってことは間違いない。そんなものを作った奴には何らかの刑事罰を…と考えるのは自然なことだろう。でも、実を言えば今のところ、PCウイルスの作者を「逮捕」できるかどうかは、何とも言い難い。何故か?そりゃもう、法律が追いついてないから。
 
 まあ世の中にコンピュータってものが登場してからずいぶんと経つので、一応「電子計算機損壊等業務妨害罪」ってものがある。まあ、要は「コンピュータを不正動作させた奴は逮捕するよ」って法律ではあるんだけど…実はこの法律、ちと問題がある。「業務用」限定なのだ。想定としては、銀行のオンラインシステムなどに対する「不正操作」「攻撃」が対象ってことだね。
 
 仕事に使われてるPCなんて山ほどあるから、問題なく「業務用」も含むのでは?う~ん…正直、この問題に詳しい法律家に聞いてみないと、何とも。なにせコトは「刑事罰」、つまり刑法の話だからねえ。案外知られてないようだけど、刑法ってのは、「とにかくひたすら融通が利かない法律」なのだ。私ごときの法律知識では、この法律でPCウイルス作者を取り締まれるのかどうか、答えられない。
 
 何で刑法は融通が利かないのか?利いたら大変だから。刑法ってのは、「こーゆーことをした奴は、悪人だから逮捕して罰与えてOK」って法律だ。こいつを弾力的に運用された日には、それこそ「マトモな」市民だって簡単に逮捕できるようになりかねない。法律ってのは融通が利きにくい(当たり前だ!)ものだけど、その中でも特に融通が利かないモノ。それが刑法(と刑事訴訟法)だろう。
 
 もっとチャンとウイルス作者を逮捕できる法律はないのか?一応ある。まだ成立してないので、今回の件とは無関係(後で決まった法律で罪が決まったりしないって原則がある)だけど。はっきり言って、法案成立は遅れている。何故かと言えば、悪名高き共謀罪とセットだからだ。共謀罪に賛成か反対かはさておき、この法律に「反対する奴がいる」のはわかる。成立させるのは結構大変だろう。そんなものとセットにされたので、ついでに成立が遅れている。この辺、自民党及び法務省の「法案を通すための戦術」に問題があるような気もするけど、まあネット上のPCウイルスってものに実感が湧かない連中だらけなので、こんなものでしょ。
 
 そもそもだ。警察及び検察に「この法律でイケる」と確信があったのなら、ウイルス作者を著作権法違反なんぞで逮捕する必要がない。スバリ「電子計算機~」容疑で逮捕すればいい。それをしなかったってコトは、何かしら自信がなかったってコトだろう。この先取り調べが進めば、改めて罪状に追加されるかもしれないけど。ま、「殺人に使ったかどうかわからないけど、拳銃持ってるのは確実なので銃刀法違反で逮捕しました。殺人に使われたモノかどうかは、逮捕して押収してから調べればいい」ってのと同じではないかと思うけど。
 
 問題は、「電子計算機~」に該当しそうもない、って判断された場合だ。一応その可能性はある。少なくとも弁護士が「その線で突っ張る」価値はあるだろう。弁護士が無理筋で突っ張ると心証を悪くして罰が重くなるかもしれないので、必ずそうしてくるとは言い難いんだけど…なお、これは考えようによっては「必要なこと」だ。「何だか怪しげなプログラムだから」で法律を適用された場合、バグ含んだプログラムを配布しただけで逮捕される、って事態になりかねないからなあ。
 
 もし該当しないとなると…仕方ない、著作権法違反で裁くことになる。それで逮捕したワケだし。容疑者もこの点は認めているようなので、この容疑で起訴して有罪に持ち込むのは難しくないはず。それはいい。でも、これって重い罪に問えるのか?そこが問題になる。
 
 あえてPCウイルスのことを無視して考えよう。今回の容疑者は、あからさまに著作権法に違反してる。TV映像から抽出した静止画を、権利者に無断で「バラまいた」からねえ。でも、よ~く考えてみれば「たかがそれだけ」だ。番組まるまる1本動画でバラまく「剛の者」がウヨウヨしてることを考えると、「罪は罪だけど、程度は軽い」と判断せざるを得ない。
 
 そうは言っても、PCウイルス添付させたんだから…と考えるのは、実はかなりの「危険思想」だ。著作権法に違反してるって「穴」が見つかった場合、問答無用で逮捕して重い罪かぶせちゃう…って「手法」の入り口になりかねない。そりゃあ今回はPCウイルスが問題となっており、社会的通念とやらで考えて「悪」扱いしてもいいかもしれない。だからって警察にこのやり方を無制限に適用されたら…正直言おう。私は塀の中に落ちるね(苦笑)。
 
 まあ、警察・検察の言い分もわかる。こうでもしなけりゃ逮捕できないんだから。ただ、もし「電子計算機~」での立件が難しいとなったら、やはりこのウイルス作者を重い罪には問えない、と考えるのが正しいんじゃないかと。そこはキチンと切り分けてくれないと、実に危なっかしい。
 
 私に言わせると、今回の件は「著作権法違反が別件逮捕の口実として使われた」ってだけで、既に「ヤバいかも」って危惧がある。だって…とりあえず著作権法違反で逮捕して、逮捕状使って脱税の証拠を捜されたら、どーすんの(苦笑)。このコンボを見境無しに使われた場合、コミケは…あえて詳細な予想は避けよう。都知事が「歌舞伎町浄化の次は…」などと言い出さないことを祈るしかない。
 
 別に私はPCウイルス作者を擁護するつもりはない。あんな連中は滅んで欲しい。でも、だからって「どんな手を使ってもイイから滅ぼしてくれ」ってのはちょっと…私としては、共謀罪とセットで通せば何とかなる…と法整備を甘く考えていた、法務省または自民党がむしろアホだ、と言いたいところだけどね。今回の件は、単に「逮捕された、めでたい」で片付けず、起訴状の中身とか判決文なんかも注目する価値があるんでないかな。

2月4日2008/02/05 01:16

 とてーもネタにして欲しそうだったので、本日の話題は、日曜にプレイした「天下強奪」としよう。ま、リクエストにお答えして、って奴ですな(笑)。
 
 結論から言えば、1勝1敗。両方とも東軍の勝ち。とはいえ、私のプレイはちと問題アリでないかと。修行不足を痛感するけど、それはある意味仕方ない。対戦相手は有楽斎殿。鹿内殿ほどじゃないけど、このゲームのプレイ回数は多い。
 
 私が東軍やったときの「勝因」は、とにかく焦らなかったことかなあ。何度かプレイして「序盤は焦らなくてOK」って教訓を得ていたので、一応最後まで冷静にプレイができた。ま、もうちょっと上手く戦えたのでは…って気もするけど、とりあえず「ゲームの流れを読んで、それに従った戦いが出来た」ことは評価して良いような。
 
 西軍は初プレイ。今まで色々他人の戦いを見ていたとはいえ、自分でプレイすると色々違うのはお約束。私はあえて「長島城にチョッカイを出す」作戦を採用してみた。結果から言えば機能しなかったけど。
 
 この作戦の狙いは、長島城を落として作戦ポイントを稼ぐ…ことではない。そんなのは心底どーでもいい…どころか、むしろ邪魔。ただ単に「ここを占領しておけば、効果的に川を使った防衛ラインを築ける」ってのが目的その1。目的その2は、「相手に対するゆさぶり」。このゲームは「部隊を思うように動かせない」のが最大の特徴。「いつでも奪回できる」と兵を差し向けてこなけりゃ、ず~っとここを占領できる。かといって焦って兵を差し向けてくれば、「思うように動かせない感」が強まる。その辺を狙ってはみたんだけど、やはり無理筋だった(苦笑)。
 
 あくまで私の印象だけど、このゲームは東軍が「ドッシリ落ち着いて、やるべきコトに集中する」ようなプレイを心がけさえすれば、東軍優勢って気がする。ま、題材が題材だから当然かも知れないけど。そこで西軍は、いかにして「相手を幻惑させるか」が必要なんじゃないかなあ。「怪しげな作戦を考案する」のは大好きな私としては、この方向で西軍の作戦を練ってみたいね。勝ち負け考えたら「フツーの展開」でいいんだろうけど、そこで我慢しきれないからこその私であって…(以下略)。
 
 このゲームはあまり評判が良くないって話も聞く。まあ、言いたいことはわからなくもない。システムの基本は古くさいし、裏切りの処理は大胆と言うより乱暴ってレベル。おかげで「三成の苦悩」はスッパリ斬り落とされている。はっきり言って、私好みのゲームなのかと問われれば、答えは「否」だ。
 
 ただ、単純なシステム・悩む余地のない裏切りにより、より「盤上の作戦を練る」ことに集中しやすいのも事実。それに、あの裏切りシステムは結構「盛り上がる」し。一見かなーりどーでもいいように見える部分で、「どんな武将が出現するか」が重要なんだな。無理矢理抽出して苦労して戦場に持って行った弱小部隊が「役立たず」だった時の悲しさといったら…
 
 このゲームを楽しめるかどうかは、実はある程度「資質」が必要なのかもしれない。何だかんだ言っても、「負けるとわかっている戦い」を楽しめる奴って、限られているんだよね。苦しい時・辛い時、ヤケクソになったりいじけて勝負を投げ出すのは簡単だ。けど、そこで「華麗なる負け方」ができるってのは…少なくとも私はその領域に達してないね。ある意味憧れの境地ではあるけど。
 
 私の知る限り、最も「負け方が華麗だった」のは…原居民様かなあ。能力面だけ考えればドコをどう考えても苦しいってわかっているのに、ヤケになるわけでもなく、勝負を投げ出すわけでもなく、いつも原居民様なりに頑張っていたからなあ。「負ける時は原居民様みたいに負けたい」ってのは、私の見果てぬ野望の1つだったりする。
 
 「天下強奪」は、ゲーム上の勝ち負けはともかく、基本的に「東軍優勢」で終わるのが普通だ。それがわかっていても、いかに戦い、いかに最善を尽くすか…そこに正解はないと思う。無理筋を承知の上で「家康の首」を狙う、そんなものは諦めて「ゲーム上の勝ち」を追究する、どちらも「アリ」じゃないかな。大切なのは、負けは負けとして受け入れ、その上で自分に何が出来るのか、最後まで追究する姿勢ではないかと。
 
 私自身は正直、「華麗なる負け方」ができるほど人間が出来てない。ただまあ、典型的な「勝ちたがり」って性格だから、こーゆーゲームでも楽しくプレイできるんでないかと。私は別に負けるのはイヤじゃない。いくら負けてもイイから、「勝ちたい」のだ。だからこそ、アスコット競馬場でスッテンテンにされ、泥水…よりはマシな程度のカップ麺すすって涙を流しながらも反省ゼロで「メイショウサムソン次第でアスコット行きか…」などと計画してるのだ。負けるの怖かったら、そんなことできないでしょ。
 
 まあ人には好みってモノがあり、これは正直いかんともし難い。「天下強奪」はかなりクセが強いので、好みの差がクッキリ出るのは仕方ないんじゃないかと。ただ、こういうゲームを楽しくプレイできる人間は、私にとっては賞賛に値する。「勝負哲学」が私に近いってコトだからね。私個人の意見を言えば、システムに慣れるまでじっくりプレイしてもらいたい。そうすりゃ、色々見えてくると思うんだけどなあ。

2月8日2008/02/09 03:53

 昨日は毒入りギョーザ事件を採り上げようとして、グダグダになったので全面破棄。いかんねえ。容疑者逮捕までには何とかまとめたいけど、どうかねえ。
 
 本日も下らないネタを採り上げようとして、グダグダになったのでここまで。絶不調である。何故だ…別にドコが悪いってワケじゃないのに…

2月12日2008/02/13 01:14

 この連休中にもネタを仕入れたけど、未消化なので後日。調子が悪い現状において無理矢理ネタにするのは、よろしくないと判断。
 
 つーわけで、本日は毒入りギョーザ事件について。先日グダグダになった末全面破棄されたネタだけど、書くことを絞って書けば何とかなるのでは…ってことに気がついたので、再チャレンジ。
 
 今回の事件に関しては、かなり早い段階で「これは単純な混入じゃねえな」って感触があった。毒物の分量が尋常じゃなかったからねえ。ミステリファンの私から見ると、そこに「殺意もしくは傷害の故意」を感じ取れるほど。それゆえ興味を持った話題だったりするんだけどね。
 
 殺意を込めて毒物をばらまくってのは、滅多にない。理由は単純。そんなことしても労多くして得るモノ少ないから。たとえ仮に「他人の不幸は蜜の味」だとしても、そのニュースを味わうため「だけ」に、苦労して毒物入手して、それをこっそり食品にバラまくなんて努力をする価値はない…ってのが一般的な価値観。
 
 過去の歴史に「毒殺マニアだ!」と言われた奴は結構いたりする。有名なのは何と言ってもボルジア家か。毒を使って富を集め…って陰口があるのは事実。ただし、よくよく調べてみると根拠薄弱な話だったりする。そりゃあ法王アレクサンデル六世・その息子のチェーザレ・ボルジアが「希代の悪党」なのは間違いない。しかし…と言うより「大悪党」だからこそ、毒殺などと言う「実は効率悪い手段」なんぞに依存するようなアホウではなかったと思われる。
 
 歴史上有名な「毒殺者」がいるのは事実だけど、どいつもこいつも基本的には「特定のターゲット」を狙っている。配偶者(殺して別の相手とくっつくため)とか、親戚筋(遺産狙い)とか。「不特定多数にもバラまいてたらしい」って話がある奴もいるんだけど、どこまでが真実なのかは…まあ、毒薬の効き目を確かめるために「やらかした」奴がいても不思議はないんだけどね。
 
 もっとも、一応相手は特定されているんだけど…ってな毒殺があるのは事実。ごくごくわずかな保険金のためにバンバン毒殺繰り返したとか、単に「一方的に気に入った相手の、配偶者もしくは恋人だから」って理由で毒バラまいた奴とかいるわけで。不特定多数の人間を毒殺するって行動に合理性は見いだせないけど、それを承知の上でバラまきたくなる奴が希にいるのも確かなようだ。
 
 私が直にニュースとして接した事件で考えると、こういう「不特定多数狙いの毒殺」は案外少ない。グリコ・森永事件は不特定多数に毒を盛ろうとしたのは確かだけど、あれは「食った奴を殺す」ことより、脅迫してカネを引き出す…という「現実的な動機」があった。和歌山砒素カレー事件は…これは動機が謎すぎてよくわからん。むしろ「地下鉄サリン事件」の方が、ブッ飛んでる動機による不特定多数狙いって気がするね。ただこれも「警察捜査の攪乱」という現実的動機(どこがと思うけど、連中は本気だったようだ)があったりするんだけど。そうやって考えてゆくと、怪しげな動機による不特定多数狙いの毒殺なんて、「パラコート入り清涼飲料水」事件があるくらい。これは不気味だったねえ。
 
 怖い余談を1つ。このパラコート入り清涼飲料水事件以後、パラコートを混入された某清涼飲料水はそれまでのスクリューキャップから「一度開けられたらすぐわかる」キャップに切り換え、今に至っている。スクリューキャップ式の飲物を自動販売機で売るのは色んな意味で危険と判断したのだと思われる。表立ってそうは言ってないけど。
 
 しかしだ。事件の記憶がかなり風化した今現在、自動販売機にはスクリューキャップを持つ飲物が山ほど売られている。ほとんど全てのペットボトルがこの方式だからね。私もついこの前まで何も疑わずに自動販売機でペットボトルを買っていた。しかし…毒入りギョーザ事件に接して「不特定多数を狙った毒殺事件って、過去に何があったっけ?」と記憶の底をさらってゆくうちに…まあ、今日も自販機でペットボトル買ったけどさ。皆さん、注意して下さいね。ありゃあマジにわかりにくいと思うので。
 
 今回の毒入りギョーザ事件に関しては、どうやら「中国の製造工場を解雇された人間が、信用を落とすためにやった」んじゃないかと推測されている。まあ、とりあえずは「わかりやすい」動機だな。ただ…本当にそうなのかは、何とも言えない。仮にホントだとしても、製造工場に腹いせする方法は他に山ほど考えられる中、なぜこの手法を選んだのか…ってなことを考えてゆくと、やはり何かしら「暗くて深い闇」があるような気がする。やっぱり不気味は話だね。ま、私のような人間に言わせると、「だからこそ面白い」んだけど(苦笑)。
 
 毒殺目的で食品に毒を入れるってコトは、この上もなく反社会的な行動だと思う。「まさかそんな馬鹿なことはしない」という理由で信用してる部分を、根底から突き崩すコトだから。マスコミは安易に「中国製品は怖い」って話にしようとしているけど、「流通段階のどこかに毒殺者がいるかも知れない」と疑いだしたら、国産製品だから安心って話にはならない。ここは疑わなくて大丈夫…って割り切りがなけりゃ、それこそ農業を否定して狩猟・採取生活に戻るしかない。それぐらい「罪深い」犯罪なのだ。だから…健康被害を受けた人間がいなかったからって、消費期限誤魔化すのは罪が深いことなんですよ。これだって「故意の毒物混入」の一種だからね。
 
 毒殺者は何故毒殺するのか…これはもう、他人には理解不能な暗くて深い闇としか言いようがない。一般的な価値観と思いっきり反するからねえ。さすがにそんな輩は滅多にいないんだけど、たま~に出現するのも事実。はっきり言って、防ぎようがありません。疑えばきりがないし。狩猟・採取生活でさえ「獲物が病原菌やら寄生虫(毒物の一種と見なせる)と無縁って保障がない」ことを考えれば、結局何やっても「オレは毒物とは無縁だ」って生活を送るのは不可能だと思うね。ある程度は割り切るしかないんじゃないかと。
 
 世間一般の人間は何でも「自分の理解できる図式」に当てはめようとするけど、実際はそんなものじゃ割り切れないモノも存在するんだよ。不特定多数への無差別毒殺なんてのは、実はその代表ではないかと。まあ、私のような特殊な感性を持つ人間に言わせると、だからこそ世の中面白いんだけどね。そもそもだなあ。「世の中には、心底理解不能な奴がいる」ってのは、ここの読者諸兄の方がよくわかっているのではないかと。私以外の誰が「同人カレンダーと同人便せんを求めてソウル(または釜山)まですっ飛んでいく」男を理解できると?(笑)

2月13日2008/02/14 00:41

 本日は連休中日の話題。初日と最終日については、きちんとこなれた状態で扱いたいネタなので。ま、ある意味この日の行動が一番しょーもなかったんでね。
 
 2月10日、私には1つの下らない野望があった。今まで試みたことのない、「同人誌即売会掛け持ち」の達成である。こう見えても?私は同人誌即売会にくまなく出入りしているワケじゃない。別格のコミケと、創作を基本とするコミティア(以下ティア)ぐらいしか行かない。何故ティアなのか?コミケ以外ではドコをどう考えてもココが一番便せん充実してるから(笑)。
 
 しかしだ。この日はティアに加え、サンシャインクリエイション(以下サンクリ)という、中規模の即売会があった。この規模の即売会が、異なる会場で重なるのは珍しい。普通ドッチかがずらすか、「どーせ同じビッグサイト」ってなことになるからねえ。そのためか、お互いのカタログで「掛け持ちしてみませんか?」って誘いが掲載されていたのだ。この手の挑発行為は受けて立つのが漢…(以下略)。
 
 つーわけで、深く考えずに同人誌即売会の掛け持ちをすることに。さすがに色々大変そうなので、事前に色々計画立てました。先に回るのはビッグサイトのティア。だってコッチが本命だもの。元々「冬のコミケはカレンダー中心、便せんは2月のティアで仕入れる」って計画だったし。この計画はあっさり崩れ、冬コミでも山ほど便せん仕入れたワケだが(笑)。
 
 その後池袋はサンシャインシティに向かう必要がある。サンクリの会場はココだからね。交通手段は色々考えました。乗り換えの少ない「りんかい線国際展示場~JR池袋」は結構時間かかるし、歩く距離も長い。よって有楽町線東池袋利用を軸に考える。りんかい線で新木場、ゆりかもめで豊洲ってのも考えたけど、結局都営バスで豊洲乗り換えとする。この移動手段へのツッコミは「歓迎します」としておこう。
 
 さて当日。ビッグサイト到着は12:00少し前。諸般の事情(飲み過ぎとも言う)により、計算よりやや遅い。しかも、滞在時間が予定を大幅にオーバー。「全部見て回る必要がある」のは事実だけど…この出遅れは結構痛い。移動手段も想定よりはやや時間を食ったので、結局サンクリはロクに攻められなかった…主要攻撃目標はキチンと攻略したけど、そこからの突破がショボかったってところか。やや不満の残る結果である。
 
 何故ティアで滞在時間オーバーに陥ったのか?これは…つい「禁断のワザ」に手を染めてしまったから。私には、「手を出せばハマりそうなので、あえて無視している」分野が山のようにある。そのうちの1つ「同人音源」に手を出してしまったんだな…「試聴どうぞ」なんて誘いに乗ってしまったのが運の尽き。つい「このヘッドホンだと高音の響きが…」「PSPって思っていたより出力あるなあ」なーんてコトを検証しながら長時間聴き入ってしまいました。そこまでやっちゃったら、買わないと失礼でしょ。
 
 なお、おかげで「気分は音源」となったので、サンクリでも買ったのは音源。いやはや、想定以上に危険なシロモノです。なにせ試聴してしまうと、つい「ウチのヘッドホンで聴くとどうなる?」ってコトが気になって気になって。今後この分野に本格的に乗り出すコトはしないつもりだけど…我慢できる限りは(苦笑)。ただまあ、初回特典のCD欲しさに、ロクにやりもしないPCゲーム買うような私が、ドコまで耐えられるかは…
 
 なお、予想通りサンクリは便せんを扱ってない(あくまで私がざっと検証した限りでは)ので、熱心に出かけるような事態には陥らないと思われる。他も目を惹く品は見かけなかったし。元々がブッ飛んだ品にしか手を出さない人だからねえ。ヲタク多数派向けの品が中心だと、私は本来「行く価値ナシ」と判断する。その辺、勘違いされては困るのだよ。私があえて香港でも台湾でもなく、韓国の同人誌即売会に行く理由がコレなんだから。とはいえ、「同人音源作ってる馬鹿はいるかも」と考えれば、いずれ足を伸ばして検証してみる価値があることは否定できない…
 
 「即売会掛け持ち」って行動そのものの感想も述べておきましょう。想像以上に「厳しい」と感じましたね。毎年コミケと東京大賞典の掛け持ちをやってるから、「何とかなるかなあ」と考えていたんだけど…とりあえず、始動が遅かったのが響いたような。あと、「アタマの切り替えを必要としない掛け持ち」だからって精神的な負担が軽減されるワケじゃない、ってのも痛かった。私にとっては切り換えに伴う負担はさほどでもなく、何かの掛け持ちそのものに伴う負担の方がデカかったってことだね。おかげでサンクリでは結構気前よく買い物してしまった…もう少し精神修行詰まないと、サイフが耐えられない(苦笑)。
 
 まあ何事も経験とは言うけれど、こーゆーことは「やったからってどうなのよ」って気がするのは確か。けど、安っぽい挑発に乗ってそれをやってしまうのが私。この性分は変わらないね。まあ、辛いながらも楽しかったんだから良しとしよう。次回こんな機会があったときには、リベンジしないと…って、またやる気なのかオレは(苦笑)。

2月14日2008/02/15 00:59

 バレンタインデー。実は色々チョコレート買ったり試食してみたりしたんだけど、やはり「おチョコ様」を越える品はなかった。さすがにそろそろまた食いたくなったので、今年は凱旋門賞に出かけるついでに買ってこようと思っているんだけど。なお、「パリに予定があるからチューリッヒにも足を延ばす」ことのドコが「ついで」なのかについては、ノーコメント。少なくとも近くまでTGV(高速鉄道)通ってるはずなので、1日で往復できるはずなんだけど…
 
 本日の話題は、満を持して…ってワケでもないけど、先週土曜に見学した「East Front」を語ろう。なお、マトモなプレイ報告は当事者から聞いてください。ここでは、あえて「実験的手法」で語ることにするので。
 
 何で実験的手法?いやね、某さんが「『勉強になった』じゃあ面白くない」と主張しておられるそうなので。さすがは斬新なゲーム批評ブログを運営しておられる方、含蓄ある意見だ。とはいえ、他人の対戦観てただけじゃ、他に語りようがないでしょ。普通の手法なら。よって実験してみる。とりあえず、「勉強になった」ってニュアンスの発言は控えてみることにしよう。
 
 なんでいちいち他人同士のプレイを見学しにいったのかと言えば、一応近所のよしみだからである。大宮からニューシャトルでちょっと行ったところが会場なので。なお、「あれのドコがちょっとなのか」についてはノーコメント。羽貫だからなあ(苦笑)。
 
 対戦カードは確かに面白い。鹿内氏VS有楽斎殿だもの。しかも、「完全決着付くまでデスマッチ」ときたもんだ。だからって単なる見学のためノコノコ出かけるのか?って意見に対しては、「それがF男である」としか言いようがない。そもそもだ。私がMiddle-Earth東京支部に出入りするようになったきっかけは、「サンセット版戦国大名のマップが見られる『かも』(実際はまだ完成してなかった)」だけで関西遠征なんぞやらかしたからだ。
 
 それに、「East Front」は見学して楽しいゲームである。そりゃあ対戦する方がより楽しいのは間違いないけど、なにせ見学者には素晴らしい特典がある。このゲーム、自軍の戦力はわかっても相手の戦力はよくわからない。「積み木システム」ってのはそーゆーゲームだからね。よって、見学者だけが「全てを見渡す」権利を与えられている。まさしく神の視点。うーん、素晴らしい。
 
 ついでに言えば、対戦するのが軍神鹿内氏と有楽斎殿。この2人が黙々とプレイしてるとでも?私を含めた3人で好き勝手なことしゃべくりまくり。世の中にこの2人ほど「対戦を見学するのに向いてる」プレイヤーはいないと思うね。技量はカネ取れるレベルで、ファンサービスのおしゃべりバッチリなんだから。競馬界で言えば、天才デットーリに匹敵する。惜しむらくは天才ほどマスクが甘くないんだけど(笑)。まあ、これは比較対象が悪い。天才は「世界一のハンサム」(F男認定)だからして。
 
 いくら何でも少しは盤上を語れって?それじゃあ、私が「シビれた」ところでも語ろうかね。独軍有楽斎殿は、以前私が痛い目に遭わされたのと似たような手を使っていたようだ。7月後半にあえてブリッツして、南方を狙うものだ。軍神鹿内氏はこれにどう対応するのか…と盤上を見てみると、案外南方に部隊がいない。これは…ひょっとしてひょっとするか?
 
 一体どうやって抵抗するんだ…と思ってドキドキしてたけど、鹿内氏は慌てず騒がず一部の都市に捨て駒残しただけで南方を大胆に見捨て、ロストフだけを頑強に固めた。なるほどねー。私は独軍の突破能力を甘く見積もり、全てを守ろうとして全部失った。この辺の見切りはさすが。これこそが「軍神」と呼ばれる所以だね。いやはや、シビれました。
 
 独軍の冬季反攻防衛もなかなか。最後の最後にささやかな突破口が生じたんだけど、「ここで無理すると後が大変だから」と赤軍は退いていった。それはいい。ただ、赤軍鹿内氏が「ここで行くとなあ…後が大変なんだよ!」などとブツクサ言いながら突っ込むか退くか考えてる間、有楽斎殿が一言も発さず盤上を見てる。後で告白したところによると、その突破口の近くには「司令部だけ」のスタックしかなく、突っ込まれたらヤバいどころの話ではなかったとか。「何かありそうだな…」って思っていたけど、そこまでとは。
 
 ちなみに、最初の半年は「赤軍辛勝」、41年冬も「赤軍辛勝」。このゲームでこの結果は「独軍が頑張っている」内容ではないかな。そーゆーバランスのゲームなので。白熱したいい試合だった。その後苦労してユニットの位置を記録して、翌日の対戦に備えてお開き。ま、私は翌日同人誌即売会に行っちゃったんだけど(笑)。
 
 これ以降の展開だけど…確かに最初の半年は独軍が相当頑張った。冬季反攻にも良く耐えた。でも、赤軍は史実ほど手ひどく侵攻されたワケじゃないし、冬季反攻で無理しなかったのでカウンターを喰らいそうもない。おかげでモスクワ周辺に不気味な赤いカタマリが…あれではモスクワに突っ込むなんて夢物語。それでも独軍は42年夏の攻勢を行い、それなりに前進できそうだけど、あの赤いカタマリが反撃のため動き出してきたら…なーんて考えていたら、どうも「そーゆー目に遭った」らしい。10日夕方に電話で戦況聞いたら、「伏見前面で粘ってるところ」って返事がきたからなあ。それは「天下強奪」の話でしょ!
 
 他人の対戦をただ見学するだけ…これは一般に「勉強のため」に行われる。そりゃそーだ。自分でプレイするのは楽しいからね。けど、そーゆーのを離れて、ただ単に「見せ物として楽しむ」のもアリでないかい?将棋とか囲碁の場合、プロの対局はカネ取れる見せ物なんだし。私のようなヘッポコプレイヤーの場合、なまじ自分で軍を動かしてダメダメプレイをするより、かえって楽しめるんじゃないかと。
 
 ましてや今回は技量が上で、しかも「眺めているだけで楽しい」プレイヤー同士の対決。これこそナマ見学しかないでしょ!「リプレイ記事でいいじゃん」って意見は、大切な部分がわかってない。リプレイ記事が悪いとは言わないけど、それだとどうしても落とされちゃう部分があるんだよ。TV中継にさえ「伝わらないモノがある」と文句を付けてナマ観戦に出かける私が、そーゆー部分を重視するのはむしろ当然でないかい?
 
 この業界はどうしたって層が薄いので、「ゼニ払ってまでプレイを見たい」プレイヤーなんて滅多にいない。それは仕方ないことだ。でも、これは1つの目標として意識してもいいのでは?ってことを提唱したいね。「プレイしました・楽しかった」だけじゃなく、見学してる奴を唸らせ、カネ取られても満足してもらえるようなプレイをしよう…って意識を持つことは、色んな意味でゲーム界のためになるのでは。「いいプレイを見学するためなら、ゼニ払いますよ」って馬鹿がほとんどいない(約1名ココにいるけど)以上、実際そうなるのは不可能だろうけど。
 
 つーわけで、今回はあえて「普通のリプレイ記事では伝わりにくい、プレイ見学の魅力」を前面に出してみたんですが、いかかでしょ。私ごときの筆ではまるで伝わらなかっただけではないかと思うけど、何事もやってみなければ始まらない。今までこの分野ではあまり語られてこなかった部分だけに、とりあえず新鮮味だけはあったんでないかな。これからも折に触れて語っていきたい話なので、皆さんには「観て楽しめる」プレイを目指して欲しいな。私?私は単に観る人ってコトで(笑)。

2月15日2008/02/16 01:58

 本日のネタは、ものすごーくオトナ気ありません。単なるガキの戯言です。でも、言わずにはいられない…
 
 「ひこにゃん」なるキャラクターをご存じだろうか?彦根城築城400周年記念とやらで、彦根城のPRをしてるキャラだ。なんかよくわからん著作権問題を引き起こしてニュースになったので、覚えている人もいるのでは。
 
 私は通常、この手のキャラは無視している。設定がツッコミどころ満載と推定されるから。地元の英雄などをモデルにした怪しげな設定がついてるコトが多いけど、この設定が「一応日本史には詳しい」私に言わせると…イチイチ突っ込んでいたら身が持たない。ついでに言えば、良く出来た設定だったりすると「ふらっと出かけて関連商品大人買い」とかやっちゃいそうだし(苦笑)。
 
 つーわけで「ひこにゃん」に関してはあえて無視していたんだけど…つい何気なく「設定」目にしてしまったんだな。それによると、ひこにゃんには親衛隊として「にゃんにゃん七剣士」なる存在がいるんだそうな。顔ぶれとモデルは次の通り。
・がもにゃん(蒲生氏郷)「英知の鈴」の持ち主
・とらにゃん(藤堂高虎)「勇気の鈴」の持ち主
・あけにゃん(明智光秀)「裏切りの鈴」の持ち主
・たににゃん(大谷吉継)「友情の鈴」の持ち主
・あさにゃん(浅井長政)「真義の鈴」の持ち主
・まごにゃん(雑賀孫一)「情熱の鈴」の持ち主
・バテレンにゃん(F・ザビエル)「平和の鈴」の持ち主
 
 …この時点で言いたいことは山ほどある。しかしまあ、私はオトナってことになっている。黙ってましたよ。問題はその次。ひこにゃんには、「敵」がいるんだってっさ。彦根城を滅ぼして、「さわやま城」再興をもくろむ、「いしにゃん」ってのが…………………
 
 ちょっと待てい!
 
 モノには限度があんだろうが!コレ聞いて黙っていられかってんだ。彦根で猫で赤備えってことは、お前正体は井伊直政でしょ。その分際で刑部を手下にしたあげく、治部を「敵」呼ばわり?神君家康公ですらできなかったことをやらかすたあ、いい度胸してやがるじゃねえか。設定考えた奴出てこい!全国一千万の西軍ファン(こんなにいない)に代わって成敗してやる!
 
 …ぜいはあ。この際だから全部ぶちまけちゃる。だいたいだ。「にゃんにゃん七剣士」は基本的に「ドコをどう考えても井伊直政より格上」である!何が哀しくてひこにゃんごときに仕えなくちゃならんのだ。私は「武将の格」についてかなーり偏った考えの持ち主だと思う(私が作った「戦国大名追加武将」に中小大名が多めなのは、コレが理由だったりする。意識して増やしたんだもの)けど、この見解に関しては賛同者が多いと思うぞ。
 
 それと、まごにゃんは大問題。雑賀衆は紀伊の人。近江とは縁もゆかりもない。そりゃあ鉄砲鍛冶でその名の高い国友村を抱える近江だけに、鉄砲関係者出したかった気持ちはわかる。わかるけど、雑賀衆はねーだろ。ついでに言えばバテレンにゃんも何でザビエルなんだ。時代考えればせめてフロイスでしょ!「バテレンと言えばザビエル」なんて安易な発想は止めて欲しいな。イエスズ会の十八番「異端審問」喰らいたいのか?
 
 あと、がもにゃんが「英知」で、とらにゃんが「勇気」ってのもわからん。逆じゃないのか。蒲生氏郷は豊臣秀吉から「兜首が10個獲られたら、そのうち1つは間違いなく氏郷自身」と評された、猪突猛進武将だってのに。
 
 しかしまあ、こんなのはまだ我慢できる。普段から徳川家と親しく、会津攻めに参加すると誰もが思っていたというのに、石田治部少輔三成との「友情」を取って西軍につき、関ヶ原で見事に散った大谷刑部吉継が、佐和山城主いしにゃんの敵方にいる?それは無茶ありすぎだ。EP/SS「関ヶ原」で、大谷隊が黄緑色してるってのと同じくらい衝撃的なんですけど。「関ヶ原マニアの常識を打ち砕く」というコンセプトでデザインされたという「天下強奪」でさえ、大谷刑部は貴重な「何があっても西軍のため動いてくれる、とてーも頼もしい武将」だってのに!
 
 そりゃあね、ひこにゃんとその取り巻きは、私のような「ド級マニア」を相手にしてはいない。こういう輩は本来、黙っていても彦根城に行きそうなものだからね。治部ファンの私の場合、破壊して佐和山城再建するためためだけど(笑)。そーゆー存在に対して、いちいちマニアの見解押しつけても無意味だ。そりゃあわかる。アタマでは。けど、彦根城って「佐和山城ぶっ壊した資材流用して作られたので、作った井伊直政は石田三成のタタリ喰らって死んだ」とまで言われる存在だよ?そんなものを宣伝するキャラの下に「たににゃん」がいるのは心底許せん。せめてにわにゃん(丹羽長秀。近江を領国にしていた時期がある)にしとけ。
 
 とまあ、珍しく「文句言っても仕方ない」ものにケチ付けまくってしまったわけだけど、わかる人にはわかってもらえるのでは。「戦下手な真田幸村」「猪突猛進しない柴田勝家」と同じくらい許し難い。黙って鬱憤貯め込んでると新幹線に飛び乗ってひこにゃん襲撃しかねないので、ここで爆発してストレス解消させてもらいました。

2月16日2008/02/17 01:33

 建国記念日の話は、ここでグダグダ語る話じゃない…ということでパス。もっと「真面目な」トコロで語らないとね。
 
 本日の話題は、「次世代DVD決着記念」として、NHKが「やってしまった」コトについて語ろう。他人の失敗を研究するのは大事なことだからね。あざ笑うだけじゃ、進歩がない。
 
 まずは軽く次世代DVDの流れを。東芝が撤退準備に着手したってニュースが流れました。「ベルリンに砲弾が落ち始めた」「掲示板に入らなかったので、5頭以上オモリ落としてない限り…」ってな状態ですね。これで安心してBD買える…のかどうかは、まだダビング規格問題があるのでビミョーなんだんけど。
 
 このようにHD DVDが劣勢な中、天下のNHKはなかなかアホウなことをやらかしてくれました。日本が打ち上げた月観測船「かぐや」に取り付けた月面映像を、HD DVDで発売するんだと。4月に。プレーヤー売ってるのか。「やってしまった」のは間違いないね。
 
 コレに関しては、「カネ出して売るとは何事だ」みたいな意見がネット上で出ている。まあ、海外ではダウンロードしやすい形で公開されてるのに、日本じゃ「試供品」めいたもので誤魔化してるからね。「売るつもりだったんだな」と言われても仕方あるまい。
 
 ただ…正直言おう。この判断、単なる「カネ儲け主義」で片付けちゃいけないと思う。いやまあ、下らない判断して大失敗したのは間違いないんだけど、その思考過程を勘違いするのは良くない。日本が太平洋戦争に負けたのは「日本が悪だったから」ではなく、「日本が愚かだったから」であり、日本馬がアスコットで勝てないのは「日本馬が弱いから」ではなく、「あんな競馬場に慣れてないから」だ。この辺を誤解するのは、結局有害なだけではないかと。
 
 まず前提条件として、NHKは「金儲け主義に走る必然性が薄い」組織である。連中の立場考えると、むしろ儲かるのはさほど嬉しくない。理屈は簡単。受信料という「税金みたいなモノ」で食ってる組織だから。下手に儲けすぎると、受信料値下げって話になりかねない。この辺、民間企業と同じ感覚では語れないでしょ。
 
 じゃあ、無料配布すればいい…って意見は、実はピントがズレている。私は詳しく知らないけど、チャンと無料配信したはずである。番組として。まだしてないのなら、そのうちやる。いくら何でも、そこをはき違えるような組織ではない。
 
 いや、そうじゃなくてだな…言いたいことはわかる。これだと「観たいときに観る」ことができないからね。さらに言うなら、何度も観ることを前提で考えた場合、番組内で流れる「解説のたぐい」は余計なモノと見なせるので、専用の編集したものがあると嬉しいのは事実。それはわかる。多分NHKにもわかってる。
 
 それがわかっているんなら、ダウンロードでいいじゃん…と、ネットの住人は吼える。ブッブー。ここに関しては、ネットの住人の方が「わかってない」部分だ。そういう映像をネット「だけ」で流せば、間違いなく文句を言う奴がいる。いわゆるネットリテラシーが低い連中だ。私でさえ、回線速度にはやや不安がある(費用対効果考えた結果である)ので、ハイビジョン映像ダウンロードはちょっと…と尻込みする。正直言って、カネ出してでもブツを売ってくれた方が有り難い。ましてや、「団塊の世代」の方々に至っては。
 
 ブツを販売するとしよう。HD DVDとBD、ドッチにするか?市場シェアを考えたら、日本じゃ9割近いと言われるBD…これまたブッブー。「9割がBD」ってのは、要は「次世代DVD持ってる奴」レベルの話。そんなもの日本全体で考えたら、ロクに普及してない。BDで出したからって、「国民の需要を考えた」品とは言い難い。
 
 このたびめでたく敗北が決定したっぽいHD DVDだけど、1つだけ良い点があった。単なるDVDとのハイブリッドを作りやすかったのだ。よってHD DVDなら1種類出せば「古い機器しか持ってない奴と、新しい機器持ってる奴」どちらにも対応できるけど、BDの場合はBD版とDVD版を両方出す必要がある。極論を言えば、実はBDってのは案外「メーカーの都合優先」の規格だったりするんだな。
 
 とはいえ、実際「勝った」のはBD。BDにも良い点はいっぱいある(代表は最大容量)ので、この規格が悪いってワケではない。ただ…NHKが「五分だと想定した」場合、HD DVDを選んじまった気持ちはわかってあげてもいいのでは。単に時代の進歩…というか、「ドッチが勝ちそうか」ってのを読み違えただけだ(笑)。これはNHKの罪だけど、NHKに「その辺を鋭く判断できる」なんてこと期待する奴がドコにいる?
 
 ブツを売るならHD DVDって理屈はわかった。でも、それだったらダウンロードも平行して…これは別の問題がある。まず、ダウンロード無料だからって、ダウンロードさせる側の経費が安いとは思わない方がいい。私が多少知ってるのはオンラインゲームにかかる経費絡みだけど、かなーり大変らしいぞ。コレは推定だけど、経費「だけ」考えたら、無料ダウンロードは円盤形メディア生産にかかる全経費に匹敵するのでは。
 
 それでもやる価値は…あると思う。けど、NHKという「TVメディア」にそれを期待するのか。コトは「放送と通信のあり方」に関わる問題だってのに。放送とネットの関係については、この先どうなるか何とも言い難い。ネットに将来性があるような気がするのは確かだけど、放送側としては「その流れに全力で抵抗する」必要と覚悟があるのは間違いない。どこまで抵抗できるのかはともかく。
 
 でも、外国じゃあダウンロードできるのに…いやね、外国は外国。放送に対する位置づけがベラボーに異なる米国なんかと一緒に出来るワケがない。なにせ向こうは番組数が多すぎて、日本みたいな重みが感じられないからね。これはこれで欠陥がある(「同じ番組を観てる」コトを期待しにくい)以上、何でも向こうのやり方に従えば…って話にはならない。
 
 誤解を受けないように言っておくと、私は「TVが衰退してネットの時代が来て欲しい」と思っている一派だ。他人と横並びの行動をすることに比較的強い抵抗感があるので、流行っている番組なるものに興味はない。大事なのは私にとって面白いかどうかで、その判断は明らかに一般的ではない。そーゆー人間にとって、TVメディアの哲学である「みんなが観てくれる番組作り」ってのはるで価値を見いだせない。
 
 ただ、それだけに「TVがネットに対抗しようとする理屈」はわかる必要がある。共感するためではない。否定して叩き潰すため。敵に勝つためには、敵のことを知らなければならない。基本中の基本だけど、ここを誤解してる奴は多いよね。
 
 最近流行の「KY」って発言だけど、いわゆる「空気を読む」能力ってのは一定の問題があることを理解してもらいたい。空気ってのは「その場にいる人間」の間に流れるモノなので、「身内のみに通用する理屈」が通りやすくなる。そうやって身内の論理だけ優先して暴走すると、気がつけば米国に宣戦布告して原爆落とされるまで間違いに気がつかない…ってトコロに至っても文句が言えない。NHKは今回「アホウな」決断をやらかした。それを非難するのは簡単だし、大切なことだ。でも、その前に「何で連中はそんな決断をしたのか」について、深く考察してみる必要はあるんでないかな。これは「空気読む」だけじゃサッパリわからんと思うぞ。
 
 まあHD DVDの敗北は間違いない以上、それで売って「皆様にお届けした」ってコトにならないのは間違いない。ネット推進論者だけでなく、各方面から色々言われているんでないかな。それで考えを改めてくれればいいんだけど。なにせ私は次世代DVDドッチも持ってないから(笑)。

2月17日2008/02/18 00:28

 魔神で馬券的中。これは独特の嬉しさがある。ついでに言えば、配当オイシかったし。あの血統で芝が駄目ってコトはねーだろ。むしろ「駄目なはずのダートでコレだから…」と評価したのが良かったようだ。
 
 本日の話題は「メイショウサムソン、ドバイ回避」について。どうも「直行チャーター便の手配に失敗した」ので、行くのをやめたらしい。ふ~ん…一応私のスケジュールに関連しかねない馬なので、ここで語っておきますか。
 
 メイショウサムソンの海外遠征に関しては、正直「期待できない」トコロがあった。いや、馬の実力は問題ない。勝てるとまでは言わないけれど、あれぐらい実績がある馬なら期待しても悪くない。問題があるのは、「陣営の気合い」である。こと海外遠征に関する限り、どうも信用ができないような…
 
 何で信用できないのかって?言ってみれば、雑念だらけなので。まあそれは仕方ない。日本馬主連合会会長の馬だからねえ。「日本のレースの売り上げが…」「日本を代表する馬として、恥ずかしくない競馬をしないと…」といった、いわゆる余計なコトから最も縁遠い存在だからねえ。そーゆーことを考える必要性はわかるけど、海外遠征に関する限り、そんなものは「雑念」だ。
 
 雑念が入ると駄目なのか?いや、別にそれでも結果が出ることはあると思う。ただ、こういう雑念はない方がいいに決まっている。馬主に雑念があっても調教師に雑念がなければ無問題だと思うけど、ソコまで気合い入った調教師じゃないし。調教師が雑念だらけでも馬自身が揺らがなければ何とかなりそうなものだけど、そのレベルの馬なんてなかなかいやしない。メイショウサムソンがその領域の馬とは、私の知る限りでは思えない…
 
 この手の雑念は、こと海外遠征に関しては有害なシロモノである。結局のトコロ、「迷い・ためらい」の一種だからね。いつも通りの調整が不可能な海外競馬の場合、余計な迷いは百害あって一利ナシ。深く考えず突っ走るか、あるいは「海外で勝つには」を逆算して、とにかく可能なモノをひたすら積み上げる…って思考回路の方がいいんじゃないかな。つまりだ。海外遠征ってのは、なーんも考えてないか、目がイッちゃってる調教師の方が向いている(苦笑)。誰がそうとは言わないけど。
 
 私の個人的意見だけど、こういう雑念ってのはハングリー精神が不足してるから生じる。負けて失うものが「もったいない」などと考え出したら、海外遠征なんて冒険に出るのは止めた方がいい。「負けたらどうしよう…」って思考は、負けて失うモノがあるから生じる。負けてスッテンテンになって元々と考えれば、勝つことに集中できる…というか、するしかない。日本馬主連合会の会長ともなれば、負けて失うモノが惜しいのは仕方ない…のかねえ?
 
 負けるのが惜しいので、その場に留まる…必ずしも間違ったコトではない。あえてそういう選択をするしかない、しなくちゃイケナイ場合は多い。けど、安易に選んで欲しくない道ではあるね。いかなるジャンルであれ、世界のトップクラスってのは「その場に留まり続けるために、全力で走り続けなければならない」存在だ。立ち止まってしまえば、果てしない転落があるのみ。高いモチベーション(ヤル気)を持ち続けているからこそ、トップになれたのだし、トップであり続けているのだ。「世界にケンカ売る」ってのは、そんな連中に真っ向勝負を挑むことである。
 
 直行便が手配できなかった。そりゃあ手痛いハンデだ。回避する理由として十分すぎるだろう。ただ…「それでも使う」って決断を笑えない程度の話だね。こんな理由で回避を決めるようでは、ちょっと海外遠征では期待できないね。悪いけど、凱旋門賞も期待しにくい。おそらく使えない(何かしらの雑念が入って)か、使っても勝てない。今のところ日本馬の海外遠征ってのは、その程度の困難がつきまとうモノだと思う。
 
 ま、これは私にとっては悪いことではない。凱旋門賞なら、いくら期待できないとわかっていても、「だからこそ応援に行かなきゃ」で片が付く。これでドバイ勝って「次はキングジョージだ!」なんて宣言された日には…キングジョージは安易に使って欲しくない。アスコットには私の怨念があるんだから。駄目だとわかっていても「腰が抜けるほど」馬券買ってしまい、宿で悶絶しながらカップ麺って結末が目に浮かぶ…ドバイ回避ってコトは、まさかキングジョージ遠征はねーだろ。今年は予定通り凱旋門賞だけ行けば済みそうだな。
 
 とはいえ、まだ油断は出来ない。マツリダゴッホの動向は不気味だし、アスコットに関して「私と同程度にぶっ壊れてる」調教師約2名が、意味不明な3歳馬で「行く」と言い出すかもしれない。別に止めたりしない…どころか、行くと決まれば私も喜んで付いていくけど、どうせ行くなら余計な雑念持ち込まないで全力投球してもらいたい。なにせこの私は「負けたら、またあのカップ麺にお世話になるのか…」って雑念だらけなんだから(苦笑)。

2月18日2008/02/19 01:31

 うーん…昨日のネタはちょっと不本意。正直、出来が悪い。こんなものを「公開」しちゃうなんて、少し疲れていたか?反省が必要である。
 
 本日のネタは…またもグダグダなネタで行くか(苦笑)。「『海物語』がハズしたってホントなの?」といこう。今なら、こんなこと書いてもメーカーから怒られないんじゃないかと…
 
 私はパチンコ・パチスロのたぐいはやらない。ギャンブルは事実上競馬1本。麻雀なら誘われたらやるかもしれないけど…よって、現在のパチンコ店が「どーなって」いるのか、さっぱりわからない…というワケでもない。
 
 私はスポーツ新聞などを丹念に読む習慣がある(さすがに広告などはスルーするけど)ので、やりもしないパチンコの情報も一応入ってくる。それによると、どうも「海物語」がハズしたらしい。いや相変わらず面白いのかも知れないけど、さほど客がついてないらしい。細かいところは良くわかんないけど、そーゆー情報を見かけた。
 
 ホントかよ…と思い、パチンコ店周辺を通るときにさり気なく観察していたところ、確かに以前より「海」を前面に出して宣伝してる店が減った。個人的に「ここはかなーり海依存度が高い」と思っていた店でさえも、海の宣伝を見かけない。何かしら人気のシフトが発生しているようだ。
 
 私はパチンコ店に行かないし、観察している店には明白な偏りがある。それだけにこの話の真偽はつかみ切れてない。できれば情報提供してもらいたいぐらいだ。ただ、今のところ「相変わらず盛り上がっている」という、話を否定する根拠は入手できてない。うかつなことは書きたくないけど、信憑性は高めじゃないかねえ。
 
 問題は「だからどーした」って部分。メーカーやパチンコ店にしてみれば色々言いたいことはあるんだろうけど、打たない私とはあまり関係がない。よって、本来なら「へー」だけで片付け、ここで採り上げないような話題である。なのに、あえてここでこんなこと書くのは何故か。そりゃまあ、ヲタクとしては色々影響ありそうだから…ってことになるかな。
 
 最近のパチンコがタイアップもの中心…ってのは、私にもわかる。つーか、そんなんばっかし。有名なモノはともかく、「ドコから持ってきたんだ」って言いたくなるようなモノも多い。「エヴァ」はまあともかく、正直、「アクエ○オン」のことは忘れていたかった…ってのはさておき、ある意味「他人のふんどしで相撲を取る」台が増殖中なのは間違いない。
 
 コレはヲタクにとって喜ぶべきコトなのか?うーん、何とも…確かにパチンコ台でウケて作品が見直しされるのは(一応)嬉しい。けれど、結局コレって「過去の作品」である。過去を振り返るのは悪くないけど、それより新しい作品に目を向けるべきでは…って思いがあるのも事実だからね。
 
 そうやって考えてゆくと、「パチンコオリジナル」の台がウケる方が「世の中平和」だという気がするのも確か。よって、何だかんだ言って「海物語」がその地位を保っている分には、それで良かったような気がするんだけど…
 
 まあ、「海物語」は伝説的存在である。ハズしたのだと仮定しても、それは今現在出回っている台の話であり、次回作以降に盛り返すかもしれない。山のようにいる「イイ思いをした奴」が、「今度は大丈夫かも」って飛びつく可能性はあるわけで。ただ…正直どうなのよって気がするのは確か。この辺、誰かビシッと分析してくれないものかね?夏のコミケで「パチンコ関連」漁ってみた方がいいのか?
 
 余談だけど、パチンコ関連の情報ってのはなんか即物的な気がする。まず「勝てるかどうか」「どーやったら勝てるのか」ってな情報が先に来る。これはわかる。その次が「演出がアツいかどうか」(面白い+当たる可能性が高い=アツい、でいいのかな?)てな情報が来て…後は実戦レポートか。実際打つ奴にしてみればこれでいいのかもしれないけど、私みたいな「サブカル研究に興味がある奴」に言わせると、もう少し「台の歴史と流行廃り」みたいな部分に注目が当たってもいいような。その点、「馬中心主義」って文化のある競馬の方が私好みかも。かく言う私は典型的「馬券優先主義者」のような気がするけど。
 
 パチンコで動くゼニはとにかくデカいので、ヲタク業界がこれに振り回されるようになるのは正直望ましいとは言えない。作品そのものの面白さより「それをモチーフにした台のスペックが重要」なんて世の中は、正直何かが間違ってる気がするので…ただ、そんな世の中が来てしまうかも知れない気がするのは確か。何とかマトモな方向に軌道修正して欲しいものだと思うのは、私だけか。
 
 なお、最後にオチを1つ。コレを本当に出すのはヤメロ。いやマジに。色んな意味でタイヘンなことになってしまうではないか!