7月31日 ― 2009/08/01 01:09
まずは「新・戦国大名」ルール確認から。先日プレイした際に問題になった部分の「確認」が到着したので。まず、「ユニットは自作不可、マーカーは自作可」です。一向一揆・毛利・伊達は「ユニット」なので、同時に発生するのはユニットとして含まれている数までです。あと、「カードの取得」アクションの際に制限されている「同じ種類のカード」とは、カードの一番上の名称で判断します。カードの枠の色が同じでも、別の名前なら別の種類のカードです。「武将カード」「軍師カード」は、個人名よりカード名が上にあるので、「同じ種類のカード」です。
それと、同盟について。まず、同盟相手の領域を通過・目標とする移動を宣言し、これを拒否された場合、原則として「移動は行われた」とみなし、そこでアクション終了するのが原則だそうです。こういう移動の際は事前にしっかり交渉しましょう。ただし、この時の「許可」はあくまで「同盟相手の支配エリアを、自国の支配エリアと見なして良いのか」が対象になるので、同盟相手の支配エリアを「他国の支配エリア」と見なして移動する分には、許可は不要です。同盟破棄する必要はありませんし、相手に「正当なる同盟破棄理由」を与えるわけでもありません。やはりこのゲームの同盟って、悪用し放題だな。同盟破棄に罰則があるコト考えたら、「ディプロマシー」よりタチが悪いかも。
本日の本題は、コンシューマーゲーム機の勢力分析。知っている人は知っているんだろうけど、別にココの読者全てが「ヲタク・半ヲタク」ってワケでもないからなあ。私なりに思うところも混ぜて、ちと語ってみようかと。
この話題について「経済ニュースで採り上げた話しか知らない」って人でも、ハードの出荷台数で判断すれば「Wii&DS圧勝」って話は知っていると思う。この差はかな~り決定的であり、最近になって「ちょっと差が縮まったか?」ってレベル。とりあえず、「勝負は決まった」と言っていいと思う。
ただ、これはあくまで「累計のハード台数」だけで考えれば。株価がどうこうって視点だけで考えるなら「任天堂好調」だけで片付ければ良いんだろうけど、ゲームソフトを作っている側はそう言ってられない。なにせ、「Wiiはサードパーティー製ソフト(要は任天堂以外のメーカーの品)がとにかく売れない」って状態が続いているので。
何故Wiiはサードパーティー製品が売れないのか?これについては色々言われている。とりあえずの分析としては「ゲームなんて滅多に買わないライト層中心に売れているので、他社の製品に手を出そうと考えない」からではとされている。他にも色々説は流れているんだけど、私が一番「納得した」のはコレかな。
ゲームメーカーとしては、この動きは「災難」だと思う。なにせ勝ち馬に乗っても、あまり儲からないワケだから。かといって、PS3だのXbox360(以下「箱○」だので出すと、「本当にゲーヲタにしか売れない」って状態になる。ゲーヲタってのは「明らかに少数派」なので、この層にしか売れないってのは「たくさん売れてウハウハ」って話にはならない。
ゲームに限った話じゃないけれど、「ある程度の数売ってナンボ」って商品は、熱心な奴(ゲームの場合ゲーヲタ)が買う→「売れてる」「面白い」って話が流れ、よりライトな層も買う→「流行っている」って話になり、一番ライトな層も手を出す…ってな「循環」が発生することが望ましい。でも、現状は「ライトな多数派はWii、ヘビーな少数派はPS3(日本国内の話。世界的には箱○も同列)」って棲み分けが発生しているので、こういう循環が起きにくくなっているようだ。
そこでまあ、「マルチタイトル」(色んなハードで同じゲームを出すこと)となるんだけど…余計な手間が増えて利益率が落ちるってのはまだいい。利益率より売り上げ総額の方が重視されるコトも多いからね。けど、フツーはマルチタイトルでも「全く同じ内容・品質」にはならない。細かく差別化する。そもそもハードの性能が完全に同一ってコトはあり得ないので、細かく違うのがむしろ当然だし。そんでもって、今のご時世でこーゆーコトやると、「ゲーヲタ」の間で「何が一番、ドレがいい」といった醜い言い争いがネット上で展開されるわけだ。
これを「ヲタクはコレだから」で片付けるのは簡単だ。ただ、私に言わせると「コトはそう単純じゃなさそう」となる。理由?ゲーヲタとライトな層の間にある「溝」が拡大する方向の話だから。これはゲーヲタ側の損失の方がデカイと思うけど、ゲーヲタがそれに気がついているのかどうかはビミョー。ついでに言えば、こういうゲーヲタの損失はゲームメーカーにとっても放置できる問題じゃないような。
ゲーヲタの一部が「PS・PS2の栄光三度」と、PS3を擁護したくなる気持ちはわかる。Wiiって露骨なまでに「ゲーヲタ軽視」のハードだからして。ただ、だからって一般人がPS3に「復帰」してくる可能性は低い。少なくとも、ゲーヲタの視点から「Wiiの性能がどうこう、PS3の性能がどうこう」って話をしても、まるで無駄でしょ。そういう意味での勝負は「もう決まった」状態であり、後は「この先何とか差を詰めて、PS4(仮称)での巻き返しに上手く繋げる」しかないと思うけどね。
ゲームメーカーにしてみれば、「ゲーヲタにしか売れない」ってタイトルは、正直あまり有り難くはない。単純に数が出ないから。世の中を「ゲーヲタ」と「それ以外」に分けた場合、多数派はどちらかを考えればそうなる。「そういう連中にだけ向けたタイトル」ってモノにも一定の存在意義があるコトは確かだけど、「ドッチが重要か」だけ考えたら、ゲーヲタばかりを重視してはいられない。エロゲーメーカー並みに開き直るのなら話は別かも知れないけど。
「猫も杓子もPS・PS2」って時代なら、ゲーヲタと一般人の溝はあまり気にならない。むしろ、「ゲーヲタが評価する→話題になってよりライトな層も手を出す」って好循環を作る「最初のキッカケ」なので、重視する意味も大きかった。しかし、溝が広がってこういう循環が発生しにくくなるとどうなるか?ゲーヲタ向けのモノなんて、「比較して小さい市場」で片付けられる。ゲーヲタがゲームにつぎ込むカネが一般人の10倍だとしても、数が100倍違うのなら「1/10の市場規模」で終わり。ゲームメーカーが二択を迫られたら、ドチラを向きたがるのかは言うに及ばずだ。
こういう状態は、実はゲーヲタにとって「気分良い」かもしれない。なにせ「一般人と一緒にされない」=「自分達の都合だけ考えてモノ作ってくれる」だから。もっとも、その代償はそのうち支払う羽目に陥るのでは。少なくとも私はそう思う。「少数派に転落する」ことの悲哀がどんなものなのか、ボードシミュレーションゲーマーはよーく知っているからねえ(苦笑)。
コンシューマーゲーム業界がこういう「ヲタクとライト層の分離」状態を続けるとどうなるか?まあ、「ゲーヲタ→ライト層」って循環に強く依存していたメーカーは困ると思う。「ゲーヲタ専門に細々とやってゆく」か、「一般人相手に、今までとは違った手法で売り込む」かの二択を強いられるワケで。ここで「堅実な商売をしよう」と考えるのならゲーヲタだけ相手にする方が安全(実は一般人より「好みのツボ」を読みやすいし、安定はしているから)だけど、おそらくそうは言ってられないんじゃないかな。それに、新しくゲーヲタになる奴がいずれ減り出すので、「人間の入れ替えがあまり起きないコトによる、ゲーヲタ層の老化現象」に巻き込まれる可能性もある。
本来、こういう現象はゲーヲタにとって望ましくない。「頂点」が一般人とかけ離れている分にはどうってコトはないんだけど、流石に「一般人との深刻な分断」が生じるのはマズい。これはいずれ「零細メーカー(元からそうなのか、そうなっちゃったのかはさておき)しか自分達の相手をしてくれない」って状態に陥り、ゲーヲタ自体も「心底コアな馬鹿」しか残らないという、どこぞの業界みたいなコトになりかねないわけで。本来、ゲーヲタはそうならないよう努力すべきなんだろう。とりあえずは「Wiiや箱○への移植」を片っ端から叩くのは、むしろやめた方が良いと思うけど…まあ、無理だろうな。
もっとも、SCEからして「ゲーヲタだけの相手をするのはまっぴらごめん」と考え、ゲーヲタを非情に切り捨てそうな組織である(SCEはともかく、親会社はやりかねない)ことを考えれば、こういう現象はいつまでも続かない気はするけれど。ただ、SCEが「何を考え、何を実行するのか」によっては、ゲーム業界全体に「良くない意味での激震」が走りかねない状態って気がするのは確か。Wiiは「任天堂の文化」は受け継いでいるけど、「コンシューマーゲーム文化」の流れにあるモノとは言い難い(これはスーファミの後SCE勢に受け継がれたと思う)だけに、あんまり「乱暴な改革」して欲しくないんだけどなあ。
なお、箱○は日本国内では「不必要なまでに」嫌われているような気がします。性能が中途半端で、なおかつ出荷台数が伸びないからなあ。ただこの製品、海外ではそれなりの勢力を誇っています。海外市場を無視できない昨今では、これも無視できない話になるんだろうな。このハードがこの先どーなるかは、結構重要だと思います。
まあ、コンシューマーゲーム全体が「大ヘコミする」ってコトは考えにくいけど、今までとは色々変わってきていて、その動きがどーゆー方向に転ぶのか、先読みしにくい状況になった気がする。ハードが「Wii優勢」ってコトは確定としても、それがゲームメーカー各社にどーゆー影響を与えるのかは、まだハッキリしていないような。正直、こんな状況になるとは私も読み切れなかった。この先どうなるのかは、期待・不安含めて面白いかもね。関係者にしてみれば、たまったモノじゃないんだろうけど。私は単なる傍観者で良かった(苦笑)。
8月3日 ― 2009/08/03 23:43
本日のネタは、分類の難しい話を。「愛と売れ筋テンプレート」について。まとまりは極めて悪いけれど、未来永劫まとまりそうもない話なので、それを承知で語ってみます。一応私がこの話を考えるキッカケに敬意を表して、この色で。
なんでこんな話をしているのか?最近、「売れる努力をするべきだ」って意見と、「それを追求することは、愛がない」って意見の対立を何度か目にしたので。私は「どちらも空しい意見だ」と思うけど、何故そう思うのか、説明しておきたくなったのだ。
私は「偉い人」でも「株に手を染めている人」でもないので、マンガ・アニメだろーがゲームだろーが、基本的に「自分にとって」どうこうって視点で語る。世間様が何と言おうと「私にとって面白くない」と思えば投げ出すし、私が「面白い」と思えば評価する。世間での評判がどうこう…って話は、入手の際に売り切れや行列を覚悟するかどうかって観点しか気にしたためしがない。
もっと言ってしまうと、私の好みは必ずしも「世間の好み」と一致しない…どころか、相当なズレがあるようなので、売れ筋商品に対して「狙いはわかるけど、私の好みじゃない」だけで片付けるコトも多い。強いて言うならシミュレーションゲームは「世間一般のゲーマーの好みと一致する」モノを選ぶ傾向があるかも…って程度だ。この趣味の存在自体が…って話はさておけば。
それゆえ、実は私は「この約束を守っていれば売れる」というテンプレートに従ったモノに対する評価は低い。世間一般、あるいは「主要購入層」の好みに合っているのだとしても、それは私の「ミートゾーン」とは限らないのだ。もちろん、一部は重なっているけどね。
このため、私は「テンプレートから外れた部分」の出来がどうこうって部分をイチイチチェックする。あくまで傾向で言えば、私にとって大事なのはソコだから。これは好みというか趣味というか…の問題なので、ある意味いかんともし難い。そのため、「単にテンプレートに従っていればいい」って作品のアラは見つけやすい。普通の人間だと気にしない部分を気にするから。
もっとも、だからって「F男の好むテンプレート」なるものは存在する。コレに従っていさえすれば、私は自動的に評価する…と思う。普通の人間だと気にするモノを気にしないってコトも多いと思うな。実のところ、私は「絵に味がある」と判断すれば、一般人なら単に「ド下手」と分類するモノでも評価する。この点、別に世間一般の人間と大きく変わるワケじゃない。単に「好みのストライクゾーン」が異なるだけであり、ストライクゾーンにある作品は評価し、そうじゃない作品は評価しないだけ。正直、「その作品に愛があるか」なんてのは、基本的にどーでもいい。
私はこのブログで心底好き勝手なコトほざいていて、ハッキリ言って「売れるため」の努力はほとんど(全く?)やってない。まあ、コレはある意味当然なんだけど。ここはあくまで「アクセス数がどうこう」なんて話と無関係に運用されているから。世のため人のために役立つかどうかって視点すらどーでもいい。だから、このブログが「売れる」とは思っていないし、そうなろうって気持ちも皆無に等しい。大事なのは「私が好き勝手にほざく」だから。
そんな私が言うのは何だけど、もし「売れるモノ」を作りたい、そーゆーモノを作って金儲けしたいとか、自分の知名度なり影響力なりを向上させたいとか言うのであれば、そのための努力はすべきだと思う。「愛があるかどうか」なんて、単なる自己満足に過ぎないコトが多いのだから。「売れる作品」ってのは幅広く共感を集める作品ってコトであり、それはつまり「自分と自分と似たような奴に留まらず、より幅の広い層に共感してもらえる」よう、何かしら工夫がしてあるってコトだからして。「オレが面白いと思えば、世間が何と言おうと面白いんだ!」なんてコトは、「売れ筋テンプレート」を創る側になってから初めて言える台詞である。
ただねえ。私が思うに、「小手先の」テクニックだけで売れる品を作れると思ったら、世間を甘く見ていると思う。「売れ筋」テンプレートに従ったモノなんて山ほどあるので、その中から「コレがいい」と選んでもらえるだけの「何か」が無いと厳しいと思うな。もっとも、それが「努力の末に獲得されたモノ」なのか、「ちょろっと細工するだけで達成された」のかは知ったコトではない。要は「何かしら秀でていればいい」のだ。
もっとも、「売れ筋テンプレートに従ったライバルの中で、自分の作品を選んでもらうための何か」なんてモノは、フツーは簡単に獲得できるモノではない。創作の世界でも、「素質」だけで何とかなるワケではなく、ある程度は経験とかも必要だからね。そのためのモチベーションが低いと、ハッキリ言ってどーしよーもない。このモチベーションの原動力となるのが、「愛」だって例は多いと思う。ただ、私に言わせれば、「売れたい、有名になりたい」って気持ちだけであっても、「ある程度の下積み修業時代」に耐えられる動機になりうるのであれば、それでかまわないのでは。
作品を鑑賞する立場にしてみれば、その作品が「自分にとって良い物と感じるかどうか」が重要なのであって、他はど-でもいい。ただ、「良いと思われるモノ」を創るためには高いモチベーションが必要なことが多い。モチベーションがあったからって良い作品になるとは限らないけど、これ抜きで良い品を作ることは難しそうだ。とはいえ、そのモチベーションとなるモノが「愛」なのか、「売れたい」という俗っぽい話なのかは、心底どーでもいい。
もっともだ。読者ってのは必ずしも「作品を楽しみ、評価する」だけじゃなくて、「おだてたり苦言を述べたりして、作り手を育てる」場合もある。特にマイナージャンルの同人誌の作り手なんて、いつ「心が折れるか」わかったモノじゃない。そんな場合は相手のモチベーションが上がるよう、「相手のモチベーション源は何なのか」を見抜いて褒める必要がありそうだな。ここで褒め方間違うと、舞い上がって「別のトコロ」に行っちゃう可能性もあるわけだけど。更に言うなら、「建設的な苦言」なんて、かな~り難しい。建設的じゃない苦言なんて「言うだけ無駄」なコトが多いから、まあ苦言を使うのは控えめにすべきなんだろな、本当は(苦笑)。
私は創作系の人間と言うよりは評論系の人間であり、グダグダ文句を言うだけで「自分自身でやってみろ!」と言われても反論不能だ。その意味では、創り手の苦労なんてまるでわかっちゃいない。ただ、作品の評価に限定するなら、「創り手の苦労」なんて心底どーでもいいモノのはずだし、そうあるべきだと思う。どんな苦労の末に生まれようとも、クズはクズ。そう言えない社会ってのは、やはり歪んでいると思うので。ただ…なんつーか、日本人は特に「苦労の末の産物です」ってモノだと評価が甘くなるような。「愛」もこれと同じ。大事なのは「作品に対するモチベーションの高さ」であって、それが愛なのか、別の何かなのかは知ったコトじゃないと思うんだけどなあ。
まあ、とにかく大事なのは「評価して欲しいなら、作品を世に問え」ってことかな。ここからして実行に移さないようじゃ、マジに論評に値しない。そんでもって、「実行に移す」ためには結構高いモチベーションが必要だ。それが無いような奴は、何を言っても無駄じゃないかな。つーわけで、私も色々頑張らないと…「短期集中連載1つ仕上げただけじゃ、ゲーム界に貢献したとは言い難い」からなあ…
8月4日 ― 2009/08/05 00:12
庭猟師殿から「ここはもうひとつ読み手に届くものにまともに取り組んでみてはどうでしょうか。」という「辛口のエール」をいただいた。当初はフツーにコメントで対応しようと思ったけど、「そーいやあ、最近このブログ自体について語ってねえなあ」ってな理由で、本文で対応することにしました。
このブログは「読み手に厳しい」モノになっている。定期的に読んでいる方に対しては、「よくそんな気になるなあ」などという、ある種失礼な感慨を抱くことさえある(苦笑)。まあ、一応は「ネタごとの色分け」のおかげで「興味ないネタの日はナナメ読み」できるはずなので、ソコまで厳しいワケじゃないとは思うけど。
まあ、私自身そんな現状に対し「これでいい」だけで片付けているワケではない…一応は。ココは一応「興味のない話題をいかに読ませる物に仕上げるか」という、誰が得するんだかさっぱりわからんコトに挑戦しているブログである。「ナナメ読みできる」からって、ナナメ読みされてばかりじゃちと哀しい。そーゆーネタにも目を通してもらえるよう、総合的な文章力(と言うのかぁ?)を向上させようとはしている。どこまで成功しているのか、自分でもよくわからんけど。
実のところ、このブログが「読者置き去りだ!」などと豪語しているのは、一応理由がある。下手に話題を絞ると、途端に更新意欲が減退するから。「今日はネタがないから、更新しなくて良い」などと考えると、ロクなコトにならない。かといってネタに詰まっている中で無理矢理更新すると、更新がつまらなくなってしまう。その意味では、単一のネタでバカスカ更新しているサイトを見ると「スゴいなあ」と感心しちゃいますね。
そりゃあね、こうやってネタを分散してさえ、「更新に行き詰まる」ことはある。ネタがないとかまとまりが悪いとか。いわゆる「無理矢理更新」がゼロってことはない…どころか、割合からすればかなりなモノだったりします(苦笑)。ただ、「いざって時はネタを替える」ってワザが使いやすいので、思考のドツボにハマって結局更新できず…って事態に陥る危険性は減っている。もっとも、たまに「色違いのネタやらなきゃ」と墓穴を掘ることもあるけど(苦笑)。
もしココがより「公式性」の高いモノ、すなわち「読者から金取っている」とか、「どっかからカネもらって書いている」とか、あるいは「宣伝のため」って性質が強くなるか…ってシロモノであったならば、より「読者のためになる」内容に特化するべきだと思う。多分、その方が読者の方の為になる。私にそんなモノの運用ができるのかって話はさておき。ついでに言えば、かなりの数の人間が「別に公式性の高いブログでもないのに」そーしている例も知っている。
ただ…「それは私のやり方じゃない」んだよね。読者無視して好き勝手に更新する。そうやって多数のゴミネタを量産することによって、結果としてたま~に「当たり」を書く。それを読んで喜んでもらえればOK…ってのが開設当初からの「運用方針」であり、今更ここで他のやり方をするつもりはない。もしこの方針を「より読者の方に喜んでもらえるようにする」って方向に変更したならば、それは(URLなどの形式面はともかく)実質的には「別のブログ」になる。
このブログは私個人が好き勝手に運用しているモノなので、「運用方針」を維持するも変更するも私の勝手ではある。ただまあ、私自身が「こんなブログがあってもいい、世間が理解するかどうかは別問題」って気持ちでやっていることなので、もし「より読み応えを感じてもらえる」ネタに特化するならば、別のブログを立ち上げるんじゃないかなあ。複数のブログを運用している人も多いんだし。もっとも、「更新頻度はどーなる」って問題が生じるので、このブログを段階的に縮小することになるとは思うけど。
ここは当初私が想定していたよりは(あくまで程度問題だけど)数多くの読者を確保しているような感触がある。「まさかこんなモノが読まれていたとは!」って例が何度かあったし、アクセスランキング(ランキングしかわからん。更新する際デフォルトで表示されるようになったので見てるだけ)もそれなりの順位であるコトが多い。その意味では、「もっと読者に気を遣うべき」段階に差し掛かっているのかも知れない。
とはいえ、今も昔も私にとって一番重要なのは「私の更新意欲」だ。コレが薄くなるのは、ちとマズい。あくまで私個人の意見としては、「作品を発表しない・できない」というのは、駄作を発表するより劣る。まずはとにかく形にする。それができなきゃ文字通りのゼロであり、何を掛けてもゼロのまま。たとえ駄作であっても「作品を出すことによって、初めてわかること」は少なくないと思うので、「とにかく更新しろ!」って意欲にブレーキは掛けたくないんだな。
庭猟師殿のコメントには「F男も最近面白いことを書くようになったね」という、褒め言葉も述べられている。この御言葉がどこまで本気かはともかく、もしこれが本当だとしたら、それは多分「下らない更新を書き続けてきた」経験が私を「面白いことも書けるように育てた」のだと思う。そーゆー意味ではココは「単なる練習作」を堂々と発表している場であり、「常に面白いモノが読める」場ではない。それが不満だというのなら、ネタごとに読み飛ばせばイイだけの話。こーゆー運用方針があるので、「ミート率を上げよう」と考えても、なかなかうまくいかない気がするんですが。
ただまあ、ミート率の低さは私自身結構気にしている話でもあるので、あくまで更新率の脚を引っ張らない程度には、改善していきたいとは思っている。思ってはいるんだけど…正直、「いいものを作らなきゃ!」ってプレッシャーは結構キツいんですが。少なくとも、現状の更新頻度との両立は難しいかも。これ以上更新頻度を落とすのは、それはそれで色々心苦しいんだよな。まあ、今後は(「今後も」だろって話はあるんだけど)多少なりともミート率改善に努めるつもりではあるので、それで許していただければと。
8月6日 ― 2009/08/07 02:11
Firefoxが3.5.2に、Lunascapeが5.1.3に、Chromeが3.0.196.2になった。他はともかく、Chromeのβ版がダウンロードしやすくなったのは助かる。これでバージョン管理が少しやりやすくなった。「フツーに正規版だけ使っていれば、そんな苦労はしなくても…」と考えたら負けだ(苦笑)。
コミケが近い。私にとってはやはり「重要なイベント」だ。あの暑さと人混みを考えると気が遠くなるけど、無視できるイベントじゃないからねえ。今回も「私の予定」をお届けしようかなと。
比較問題で言えば、冬のコミケよりは夏の方が「精神的余裕」がある。カレンダー買う必要がないから。その分他のモノの吟味に時間を回せる理屈ではあるけど、実際問題は難しかったりするんだな。理由?暑さ。相対的に「暑さに強い」私だけど、流石にコミケは辛い。寒さは厚着でカバーできても、暑さはどーしよーもないわけで。暑さそのものより、アレで体力削られるのは、かなり厳しい。我ながら「どーなることやら」状態だ。
予定では、例によって今回も3日間連続出撃。初日に競馬、2日目にゲーム、3日目に創作(少女)がある以上、どーしよーもない。多分初日が一番ヒマなので、この日で企業ブースは片付けたいところ。とはいえ無茶は出来ない。あそこで無茶やると本当に倒れるからなあ…
企業ブースに関しては、今回はあまり忙しくないかも。まあ、この辺は蓋を開けてみないと何とも言えないけど。詳しいことは軍事機密(笑)。初日はここと競馬を片付け、後は他のスポーツモノをチェックするだけなので、楽なはずだけど…競馬は定番商品をチェックする必要があるけど、流石にあのジャンルで「売り切れる」なんてコトは考えにくい。
2日目。企業が片付いていれば、相当楽だ。なにせお目当てはゲーム(電源不要)のシミュレーションゲーム系と、FC(少女)の便せんだからして。最近便せんは数が減ってきた(コレはコレで哀しい…)気がするので、思う存分シミュレーションゲームに打ち込めるはずである。
なお、前回の「同人SLGクロスレビュー」が掲載されたCMJ85号を引っ張り出してきて、今回のカタログで「存在しているのか」チェックしてみたんだけど…よくわからん(苦笑)。なにせサークル名が書いてないからなあ。一応色々探して「非公式な」取材を試みる予定。場合によるとCMJに「コミケってこーゆートコロ」みたいな話を投稿した方がいいんだろうけど、同人ゲームの募集要項が「探さないと見つからない位置」に置かれたままなので、「黒歴史」として忘れ去られた可能性がある(嘘)。こーゆーのはイカンと思うんだけどなあ。ま、向こうには向こうなりの「誌面の都合」があるんだから、仕方ないとは思うけど。
3日目。多分店番が主体。それと、諸般の事情により「応援しに行かなくちゃ、コチラの気が済まない」プロ作家(エロではない)が同人誌を作って出す予定(初参加らしい)と聞いているので、ここは絶対訪れるつもり。後はじっくり便せん漁りと、メカミリ&歴史をチェックするだけ。地味に忙しいかも。なお、この日を「地味に」忙しいって言葉で片付けられるのは、私がエロ同人は(少なくともあんまり)買わないから(苦笑)。私にとって同人誌ってのは「そーゆーモノ」じゃないのだ。世の大多数のヲタクにとっては違うんだろうけど。
私にとってコミケとは、「挨拶回りをするべき場所」でもある。コミケでしか会わない人って多いからなあ。もちろん単なる顔見せではなくて、情報交換したり激励したり…といった「用事」があるんだけど。長年ヲタクやっていると、こーゆー用事が欠かせなくなってくるんだな。ヲタクだからって、「人と人の絆」は大事なんですよ。
コミケってのは、なんつーか…色んな意味で「常識外れ」なイベントである。軽い気持ちで行くようなイベントじゃないと思うんだけどな。とりあえず言っておくと、あそこに「客」は存在しない。いるのはあくまで「一般参加者」だ。そのため、「オレは客だぞ!」って主張はクソの役にも立たない。たま~にそーゆー意識捨てられない馬鹿が騒いでいたりするんだよなあ…毎度のことではあるけれど、色々気が重いですよ。
ただまあ、「行かずにはいられない」気持ちもわかる。私もそうだから。色々タイヘンではあるんだけど、それでも「お祭り」だからねえ。参加しないと寂しいです。つーわけで、今年も覚悟決めて参加します。私が無事戻れるよう、祈って下さいませ(苦笑)。
8月10日 ― 2009/08/11 00:19
昨日はMiddle-Earth東京支部例会。しかし、そこでプレイしたゲームは「諸般の事情により」説明するのはちょっと…でも、諸般の事情により本日はゲームネタ。20年前に行われた「TAC-CON軽井沢」の思い出話なんぞ。
龍虎殿が「ユニット競り落とした」と持ってきた古いタクテクス。それを「第7艦隊」の記事目当て(「横須賀に浮かぶ空母ミッドウェー」が懐かしい…)にパラパラ読んだところ、タクコン軽井沢の紹介記事が。「戦国の一番長い日」テストプレイが行われたと紹介してあったので、私が参加したモノで間違いない。いやあ、本当に懐かしい。もう20年前になるんだなあ…
あの軽井沢タクコンでは、色々あった。私は「参加登録〆切ギリギリ」にダメモトで申し込みをした。理由は思い出せない。当落通知が来るはずの日に何の連絡も来なかったので、「落ちた」と勝手に思い込んでいた。ところが、よりによって前日になって急に「参加できます」って連絡が…あの、連日肉体労働系のバイト入れてたので、ヘロヘロなんですが…でも、行きましたよ。この当時はまだ若かったから。
ただまあ、前日になっていきなり…っておかげで、交通手段調べてねえ。とりあえずは早起きして鈍行で行くことにしました。カネが無かったので。ところがだ。電車の接続が悪く、軽井沢の手前の横川で足止め。時刻表見たら、次に軽井沢に停車する電車は「延々待たされ、遅刻確定の時間に、特急が来る」らしい…ブチ切れて、碓氷峠を歩いて越えることにしました。体力だけは余っていたからなあ。
まあ、確かに直線距離だけ考えたら、横川~軽井沢は決して遠くない。でも、言うまでもなくココは峠道だ。行けども行けども上り坂。「こんなトコロを往復させられたんじゃ、武田勢が箕輪城攻略に手間取ったのもわかるわぁ~」などと愚痴りつつトボトボ歩いていたところ、何故か猿に襲われかけた…どうも、私の前に車で通過した観光客が猿にエサをやったらしい。それを食っている猿に不用意に近づきすぎたのだ。怖ろしい殺気むき出しでコッチに向かってこようとしてたので、慌てて逃げました。以来、私は「猿ってのは猛獣だ。あいつら人間を襲う」と思っております。
最後ほんのちょっとは通りがかった車に拾われたけど、大半は歩き通して軽井沢に到着。ちなみに、これでも「電車待つより早かった」です。この時の「碓氷峠越え」は、私が山ほどやらかした「アホな行為」の中でも、筆頭の1つですな。
さて、会場に着いた。流石に何だかんだ言ってヘロヘロだ。ここは1つライトなゲーム中心に参加して、ライブRPGにでも参加申し込みしようか…などとダレたコト考えていたら、「戦国の一番長い日」テストプレイヤー募集という話が…前言撤回。気がついたら、あの「バカでかい日本列島」目の当たりにしてカンドーしてました。
テスト版のユニットやルールを眺め、早速プレイ開始…の前にちょっとひと悶着が。いやね、このテスト版では、石田三成の戦闘能力が2だったのよ。西軍の宇喜多秀家の戦闘能力は3なので、「関ヶ原の合戦の指揮を執るのは、三成じゃなくて秀家」ってことに…「これは哀しい!どんなインチキ使ってでも3にして欲しい!」とデザイナーに抗議した奴がいたんだな。私だけど(苦笑)。「代償として島左近(石田家の強い家臣)を平武将(このゲームでは、大将か平武将かでベラボーに違う)に格下げしてもいい!」と主張したモノよ。なお、製品版では三成の戦闘能力は3になっている。別に私があの日抗議したからってだけじゃないんだろうけど、それでも嬉しかったなあ。
この日テストしたものは、製品版とはかなりルールやユニットの数値が異なっていた。単純に「発売直前にお試しプレイ」なのではなく、マジに「テストプレイ」だったのだろう。参加者がかなり多数だった(10人近くいたはず)こともあり、皆で好き勝手やり放題、感想も言い放題だった気もするんだけど…どこまで役に立てたのかはともかく、デザイナーズノートに謝意が述べられ、更にこの日の参加メンバーの名前が「協力」って欄に記載されていた。当然私の名前もある。当然誇りと言えば誇りではあるけれど、今から思うと色々恥ずかしいですなあ…
このテストプレイに参加した人間は、気合い入りまくっていた。なにせ、誰1人として「プレイを中止して部屋で寝た」奴がいない。み~んなマップ周辺に張り付きっぱなし。いくら何でもメシは食ったはずなのに、カケラも覚えてねえ。他で何やっていたのか、見に行った記憶もない…というより、「それどころじゃなかった」って記憶がある。「夜中になると、流石にうとうとする奴が出てきた(自分含む)」ってコトは覚えているのに。
このように楽しくも狂乱の日だったわけだけど、私は戻ってから熱出して倒れました(苦笑)。肉体も精神も極限まで酷使したんだから、ある意味当然だけど。ハッキリ言って、もうあんな無茶は出来ません…と言うより、当時の私にあんな無茶が出来たってコトの方が驚きだ。いくらゲームのためとはいえ、そこまでするかね当時のオレ。
この「TAC-CON軽井沢」があったのは、1989年。20年前ですよ。そんでもって、今に至っても相変わらずゲーマーであり続けているわけだ。時々「オレの人生はどっかで間違ったような気がする」ことがあるけど、この時点ですでに手遅れだったんだろうなあ(苦笑)。まあ、ゲーム人生なんてそんなものですよ。
時は流れ、今じゃシミュレーションゲームもテーブルトークRPGも下火になり、あれほどの「熱気」は期待できない気もする。JGC(Japan Game Convention)は頑張っているみたいだけどね。今じゃあ体力・気力共に衰えまくり、当時と同じコトは絶対出来なくなっている(多分碓氷峠で倒れる…以前に、歩いて越えようなんて考えない)けど、若い頃は私にも「これだけの馬鹿」ができたんだなあ…しみじみ。今の若い奴にも、同じくらいの馬鹿がいてもらいたいなと思います。若い頃なんてみんなそんなモノだよね、そうだと言って下さい(笑)。
なお、この時の写真がタクテクスに掲載されていて、そこに「戦国の一番長い日」卓の写真もあったんだけど、そこに私が写っているかもしれない…マップ眺めるため下向いている関係上、顔は確認できない。でも…体型(私は今も当時とほとんど体型変わらない)と服装は「いかにもF男」だし、何より「ワケわからん箱」持っているのが…「何だこりゃ?」と眺めたところ、どうもソ連の国旗(鎌とハンマーと星)っぽい。そーいやあ「Red Army」日本語版(白ロシア大作戦)の箱ってこんな感じだよなあ…確かこの時、抽選でこのゲームをもらったはずだよなあ…「戦国の一番長い日」参加者でアレが当たった奴は他にもいた(山ほど配っていた)ような気がするけど、その上体型と服装がコレだと…当時は気がつかなかったけど、今から思えばコレは…うわ、恥ずい。
8月12日 ― 2009/08/13 02:08
Microsoft曰く、「IE6のサポートはやめない」そうな。まあ、言いたいコトはわかる。わかるけど、いい加減「引退して欲しい」ブラウザであることも事実。もっとも、「更新がかったるくなるほど」ブラウザをインストールするのは…本日、Safariが4.0.3にアップグレードしました。
コミケ間近で精神的にやや不安定(苦笑)なので、本日は軽いネタで。久しぶりの「真っ黒なネタ」といこう。つまり、私自身の話。ある意味激烈につまらんです。ご容赦のホドを。
先日、ふとしたことから私自身の「体型」の話をちょろっとした。私をリアルに知ってる方には「なるほどね」かもしれないけど、知らない方にはワケわからん話だと思ったので、少しだけフォローを。
私は今も昔も痩せている。気になるくらい。一応長らく「身長180cm、体重60kg」だと公称してきた。今現在はO脚(私は地味にがに股だ)がキツくなったからか、身長180は嘘くさいかも。せいぜい178程度か。体重は…「多分」60前後。ただし、油断していると減る。「荒れた」生活していると、胃がおかしくなって50kg台に突入するのだ。
こんなコト書くと「羨ましい」とか言われそうだけど…正直、痩せていることのドコが良いのか、説明して欲しいくらいだ。私は「適正体重」よりも痩せている。これは実は健康に悪い。ちょっと前に「少し太っているくらいの方が、平均寿命が長い」って研究が出て、「当たり前だろーが」と思ったモノだ。局面によって「痩せていて良かった」ってコトはあると思うけど、私に言わせれば、それと同じくらい「太っていて良かった」って場合もあるはずだ。
閑話休題。「太っている方が良いのか痩せている方が良いのか」論は不毛なのでやめよう。私が言いたいのは、この体型が「20年以上」ず~っと維持されているってことである。つーか、色々やって「少しぐらい体重増やしたい」と思ってきたんだけど、65kgになったことがない。一時期少し太って「ついに中年太り?やったね!」と思っていたら、しばらくして激減した。まあ、昔ほどは60kgを割り込むコトが無くなったので、多分一応は「中年太り」しているのでは…
「気にするほど痩せてないのでは?」と思う方、ちょっと待って欲しい。それはカラクリがある。私は肩幅はさほど狭くないので、実はコレでも「着太り」するのだ。よほどのことがない限り、常に襟の付いたジャケットを着ている理由の1つがコレだ。ついでに言うなら、モーレツな寒がりかつ「暑さには強い」ので、常に厚着だってのも「痩せて見えにくい理由」だったりする。
更に言うなら、私は昔から「日光にはあまり強くない」ので、夏に薄着していると日光によるダメージで体力削られる。実は原則上着着て日光を遮断した方が楽なんですよ。ただまあ、それだと「暑い」から時々脱いで調整したりするけれど。この「暑さより日光の方が気になる」ってのも、多分私が痩せているから。ね?いいことないでしょ。
「クソ痩せた体を上着で誤魔化す」ってのは、おおむね高校生時代に身につけた習慣である。以来、私は基本的にドコにでもそんな姿で現れる。例外は地元である大宮の街を闊歩している時ぐらい。前に友人と大宮の駅で待ち合わせた時、イチイチ着替えるのも面倒だと「家にいる時の格好」で現れたら、「うわ、ビックリした」と言われたことがある…
一応私も相応に経年劣化してる(シワは増えたし、白髪も増えた)けど、ぱっと見は20年以上ほとんど変わらない。変わらないように努力しているワケではない…どころか、一応は変えようとしてはいるんだけど、結局無駄。結果として「痩せた体を上着で誤魔化す」ってコトをずっと続けているのだ。
私はそーゆー奴なので、久しぶりに会ってとしても、「あまり変わらない」と思われる。親戚なんかに会うと、そう言われることが多い。中身についてはまあともかく。遠目から見る限りでは、20年以上「ほとんど変化がない」ようだ。コレは推測だけど、高3の時の学生服が今出てきたとして、多分フツーに着られる。この頃から体型ほとんど変わってないので。
つーわけで、先日話題にした「20年前の、私じゃないかって疑惑のある写真」と、今の私はあんまり変化がないです。顔が写っているワケじゃないので、余計違いがわかりにくいはず。私も最初「ヤケに痩せてるなコイツ」と思い、よく見たらなんか「私のいつもの格好」っぽい服装で、おまけに…って経緯で「ひょっとするとオレ?」って気がついた。「20年前の自分」がどんな体型でどんな服装なのか、ほぼピンポイントで特定可能だからこそだろうな。
変化がないってのは、良いことか悪いことなのかよくわからん。まあ、とりあえずは悪いコトじゃないと思いたいけど。もっとも、よく見ると相応に経年劣化している(顔にシワは増えたし、白髪も増えた)ので、別に「まるで不老不死」ってワケではない。単に体型と服装があんまり変わらないってだけの話だ。本人の希望としては、もう少し変わって欲しかったんだけど。
なお、20年前の私と今の私、中身の違いはどうなのかについては…流石に以下略とさせて下さい。一応、碓氷峠を歩いて越えるような馬鹿じゃなくなった気はするんですが(苦笑)。
8月14日 ― 2009/08/14 20:43
コミケである。当然かなり疲れている。明日以降のことを考えたら、更新なんぞして無駄に体力消耗している場合ではない。にもかかわらず、本日は重大なニュースが飛び込んできたので、更新します。分量は少なめですが。
本日、私の「お目当て」は、競馬。ここには絶対の定番商品が存在している。「中山グランプリ」殿の「有馬・宝塚記念ファン投票本」だ。JRAが発表しない「全有効投票」を網羅したものだ。コミケカタログを見た時点で「当選して存在している」ことは確認できたので、後はただ行くだけ…と、情報は何もチェックしていなかった。そして本日、中山グランプリ殿のスペースを訪れて発見したのは…「次のコミケでこの活動を停止する」という、ショッキングなニュースだった…
活動を停止する理由は単純。諸般の事情により、ファン投票の内容を入手不能になったから。実を言えばこれは「JRA側のてこ入れ」に近い背景があり、競馬ファン全体としてはむしろ喜ばしい改革だろう。ただ、その結果として中山グランプリ殿の活動が不可能になり、結果として活動停止宣言となったわけだ。
とはいえ、活動を停止するのはあくまで「中山グランプリ」というサークル。ずっと続けてきた活動を停止する節目として、この名前での活動を停止するってだけの話。個人としては(おそらくサークル名を変えて)同人活動を続けたいとの意欲をお持ちのようだ。それを思えば、このニュースは「哀しい話」ではない。断じてそんな話ではない。でも、長年このサークルを応援し、毎回楽しみにしていた私は、動揺してしまいました。
この同人誌、ハッキリ言って売れ筋ではない。当たり前だ。コミケに行く奴の大半は競馬に興味がない(あっても薄い)ので価値がわからず、価値がわかるような競馬マニアはコミケなんて行かないんだから。それでも私を含む「常連」はいたし、おそらくは皆この同人誌を応援し続けていた。この関係がいかに尊いものであったのかは、筆舌尽くしがたい。物事の価値を「動いたカネ」だけでしか判断できないような奴はともかく、そうでなければ、ある程度はわかってもらえると思いたいな。
本来であるならば、こういう発表はJRA自身が公式に行うべきだと思う。競馬ファンの魂が込められた1票なのだから。確かに、数票しか入らない馬がグランプリに出走する可能性は低い(ゼロではない。過去レゴラス15票419位が出走した)のだから、発表する意義は薄いだろう。でも、「結果がまるでわからない」というのは、ある意味無効投票や投票しなかったのと同じだ。「一口馬主として出資している」とか「元PO馬」といった理由があれば、「オレ以外誰も投票しないけど、死に票同然だけど、それでも…」と、アツい気持ちを込めて投票されることもある。私はそういう「アツい気持ち」を鑑賞して楽しんでいたわけだ。世間やJRAが何を言おうとも、あの活動は「競馬文化に大きな貢献がある」ものだったと心底思う。
私と「中山グランプリ」殿のつきあいは長い。記憶が正しければ、第1号からず~っと応援してきたのだ。少なくとも初期の「300頭までリスト」だった頃から応援していたのは間違いない。「どうせなら全馬リストをお願いします!」って激励した、克明な記憶がある。そんなサークルが(発展的解消と言ってもいいんだろうけど)無くなると聞けば、哀しくはないけど寂しいよね。卒業生を送り出す先生、娘を嫁にやる父親並みに。
この本は単体としても面白くて価値があるけれど、「長年続けてこそ味が出てくる」と思っていた。そのため、私はいつもいつも「次も期待しています!」と声を掛けていた。諸行無常の世の中である以上、いつかは終わりが来る。それは仕方がない。でも、中山グランプリ殿が「誰も買ってくれない。応援してくれない。寂しいから止める」と感じたので終わるってことだけは避けて欲しかった。それが私に出来る「競馬界への貢献」の1つだと心底信じていた。私以外の常連さんの中にも、そう思っていた奴はいるんじゃないかなあ。
中山グランプリ殿のこの活動は、14年続いた。競馬の歴史全体はもちろん、有馬・宝塚両グランプリの歴史から見た場合、決して長い活動ではないかも知れない。でも、14年だよ?これだけの期間ずっと本を作り続けてきた中山グランプリ殿が偉いのは言うに及ばずだけど、私も「応援し続けて14年」なわけだ。ついつい感傷的なことを書いてしまうのも、ある程度は当然でしょ。
幸いなことに、「中山グランプリ」殿の活動はあと1回だけ続く。だから、「最後の言葉」はその時までとっておこう。今回は、あえて「いつもの」台詞で〆としたい。いつもいつも楽しい本を有り難うございます。次回も楽しみにしているので、またコミケで逢いましょう!
8月17日 ― 2009/08/18 03:14
離れたって平気 今もいるよ 遠くたって平気 そばにいるよ…相変わらずこのメーカーのサントラはイイ…って、何を口走っているんだか。というわけで、簡単にコミケレポートなんぞ。
まずは企業ブースの話から。当初は「楽勝だな」って予定だったんだけど、諸般の事情から地獄の「なのは」ブース(知らない人は調べないように。知らない方が幸せです)へ向かうことに。ここは今回「コミケ限定モノを購入制限無しで売る」という無謀なコトやらかしやがった。なんつーか、いかにも「転売ヤー」っぽい奴が山ほどいてだなあ…正直言おう。断れない依頼ならともかく、私個人はこの作品と関わるのはイヤだ(笑)。
もう1つ、今回は贔屓のエロゲーメーカーに意味不明なトラップ仕掛けられた。今回ココは「夏コミセット」の中にサントラ関連の品が無く(ドラマCDはあったけど)、「お得感はないな」と思っていたところ、実は別売りでマキシシングル売ってやがった。しかも、ひっそりと。そりゃあね、別売りしているそーゆーモノを喜んで買うのはむしろ少数派ですよ。でも、オレはその少数派だぁ!万難排して再訪し、買ってきました。危なかった…
ついでながらささやかな文句を言うと、某エロゲーメーカーのセットに含まれた「箱ティッシュ」が結構デカいのも困った。無意味にかさばるんだよ…もう一回り小さいと思っていたのに。おまけに、サントラCD内のボーカル曲がショートバージョンときてる。色々「オトナの事情」があるんだろうけど。
栄えてはいるけど、やはりコミケにおいて企業ブースは「邪道」。やはり本家は同人誌だ。その成果は…実を言えば、諸般の事情からイマイチ。特にヒドかったのは競馬。「有馬グランプリ」に09年宝塚記念ファン投票本が無く(理由は先日吼えた)、「あんぶる」殿の新刊が「完売につき入手不可」だもの…私の競馬関連運勢は著しく低下中のようだ。怖くてしばらく馬券買えない…
全部紹介するのはアホらしいので、残りは3点ほど。今回の「大当たり」は、「宇宙の傑作機」シリーズの「RD-170」だ。ロケット本体じゃなく、エンジンがネタという渋さ。しかもソ連・ロシア製。トドメに「比較的有名な」RD-107/108ロケットエンジン(スプートニクもヴォストークもソユーズも打ち上げたエンジン)じゃない。こういうモノがあるから、コミケはイイんですよ。
このエンジンのドコがスゴいのかって?実はこのエンジン、米国に「輸出&ライセンス生産(予定)」されているのだ。これは自動車で言えば、「トヨタがホンダのエンジンを使った車を作って売る」みたいな話だ。しかも、ご丁寧なことにこのエンジンを使ったロケット(アトラスV型)は米軍の軍用主力ロケット。間違ってロシアと戦争に突入した場合、「偵察衛星打ち上げに支障が出るんですが」ってリスク背負うのを承知の上で、ロシア製エンジン使っているのだ。そうせざるを得ないくらい、技術的に差がある。スゴい話だ…ある意味、「スプートニクショック」以上の大敗北だな。
ゲームで紹介したいのは、「剣豪カードゲーム」かな。いやね、私実は「剣豪」って好きなんですよ。「戦国大名追加武将」に剣豪を導入するような奴だし(苦笑)。マンガキャラもいることはいるけど、基本は実在の剣士。しかも、「1流派1人、なるべく『剣聖』は避けて『剣豪』にしてみました。例外は塚原卜伝」という、こだわりの人選が嬉しい。もっとも、私は作者と「一刀流代表が千葉周作じゃなくて坂本龍馬なのは、伊東一刀斎に『不真面目だ』と怒られるのでは」「いや、それだと能力値の面白味に欠けちゃうので…」などという、アホな会話してました。なお、「イメージを壊したくないから」って理由で剣豪カードに「イラスト用スペースはあるけど、全部空白にしてある」という、こだわりの手抜き?がナイス。問題は、柳生連也や宮本武蔵はともかく、富田勢源や榊原鍵吉のイラストをどっから持ってくるかだ。肖像画があるかさえ怪しいんですが。
最後に紹介するのは、「WINGS」リニューアルに従ってweb版に移行してしまった「メテオ・メトセラ」ってマンガの公式同人誌。そろそろ完結だって理由で作者自らファンサービスとして作成し、コミケ初参戦して販売だとか。今回のコミケで「私が入手しなければならないモノ」筆頭。この作品のファン以外には用のないシロモノであり、本当は紹介する意味はないんだけど、それでも。作者に「面白い作品を有り難う」を言えるいい機会だってのも、コミケの存在意義だからして。
あと、番外として「2010年カレンダー」をあげとこう。カレンダーマニアにしてみれば、この時期こんなもの売ってるのは有り難いです。その辺、私も「フツーのマニア」と違わないってコトですな。単に対象が奇妙なだけで(苦笑)。
とまあ、今回の「戦果」はこんなものです。他にも色々と手を出していて、「今週の更新はずっとコミケ報告」にしようかとも考えたけど、「自己満足もはなはだしい」気がして却下しました。より詳しい話は別のトコロで仕入れて下さいませ。「コミケレポート」なんて山ほどあるんだから。
コミケってのは、生き地獄である。特に夏は。にもかかわらず行くだけの魅力があるのは否定しないけど。その魅力とは何なのか、伝えるのが私の仕事…じゃない。単に好き勝手「言いたいコト」を書き散らすのが私の流儀であり、ここの存在意義だ。そんなわけで、相変わらず「役に立たないコミケ報告」になってます。コミケという「しょーもないモノ」について「しょーもない」レポートを書けば、裏返って素晴らしいモノに…なるわけないでしょ(笑)。
8月19日 ― 2009/08/19 22:36
珍しくタイムリーなネタを。本日「延期」(これを書いている時点での話。中止になる可能性はある)となった韓国の人工衛星打ち上げロケット「羅老号」について。関連資料が「つい先日コミケで仕入れた」ものなので、タイムリーに語れる。素晴らしい。
某ニュースサイトを見ていると、なんか「韓国のロケット?どーせ…」とか、「1段目はロシア?どーせ…」などという論調が目立つ。まあ言いたいコトはわかるけど、韓国が導入した1段目部分(RD-191エンジン)って、米国がロシアから輸入してまで導入したアトラスVロケット1段目部分(RD-180エンジン)と同じく、先日ちょろっと紹介したRD-170エンジンの派生型だ。つまり、この部分に関してだけ言えば、「世界最高水準」だと米国が開き直って認めたモノの親類を「買ってきた」わけだ。
このRD-191エンジン、額面の性能は相当なモノだ。燃料が違うから単純比較が難しいんだけど、日本のH-ⅡAロケットの1段目エンジン(LE-7Aエンジン。打ち上げの際には固体燃料ブースター併用)よりも優れた部分が多い。つーか、日本のエンジンは固体燃料ブースターを併用している(せざるを得ない)って時点で、メインエンジンとしてはゴニョゴニョ…って話なんですけど。固体燃料ブースター併用のドコが良くないのかは、スペースシャトル「チャレンジャー」が何やらかしたのかを思い出せばわかるでしょ。出力制御が難しい固体燃料ブースターを併用するのは、安全面で考えればどうしたって不利になるのだ。
ついでに言えば、液体水素も取り扱いが難しい。液体酸素も取り扱いが難しいけど、液体水素に比べればあんまり問題にならないレベルだ。「そんなものを燃料として使用する苦労」については解決済みとしても、燃料の保存・注入が面倒だってトコロはどーしよーもない。これは打ち上げコストに響くし、「冷えた燃料タンク(液体水素は極低温で保存する必要あり)に付着した氷」がスペースシャトル「コロンビア」に何やらかしたのかも忘れちゃいけませんね。
ちなみに、何で日本のロケットエンジンが「こんなモノ」なのかは…スペースシャトルが悪い。LE-7Aエンジンって、米国がスペースシャトルで「これからのロケットは、液体水素燃料だぜ!」と示した影響を受けているのだ。これは欧州のアリアンVロケットも同じ。これは大きな間違いとは言えないんだけど、こと1段目部分に関しては大間違いだった。
液体水素燃料+液体酸素のロケットは、宇宙空間では効率が良い。しかし、重力に逆らって分厚い大気圏を突き抜かなくてはならない1段目部分に限って言えば、効率は悪くなる。車でたとえると、「ピークパワーはデカいけど、トルクがない」エンジンなのだ。1段目部分で重要なのはトルクなので、これに乏しい水素ロケットは「使いにくい」のだ。だから、それを補うため仕方なく、トルクがデカイ固体燃料ブースターをつけている。
コレに対し、RD-170エンジンはケロシン系の燃料(ジェットエンジンの燃料や灯油の親類)+液体酸素を使っている。この燃料は水素燃料よりはトルクがあるので、1段目として使用するのは何の問題もない。スプートニク/ヴォストーク/ソユーズを打ち上げた実績があるRD-107エンジンも、燃料はケロシン系+液体酸素だ。なお、液体燃料エンジンだと、他にヒドラジン系燃料を使うモノがある。これは液体酸素を使わなくて済むので色々と便利(特に保存が楽)って利点があるんだけど、弱点として推進ガスの毒性がやたら強い。1段目部分としては今後使われなくなってゆくことが予想されています。ちなみに、今使われている固体燃料も実は毒性の高いものです。
後知恵で考えれば、スペースシャトルは「構想からして問題だらけ」だった。でも、開発当時のNASAはそう思ってなかった。そのため、新しいロケットエンジンの開発はほとんど手つかず。それどころか、既存のロケットを「シャトルがあるから」と生産中止にしようとして、あわてて生産再開する有様。ブッシュ政権末期に「シャトルに代わる新型宇宙船」の構想が発表されたけど、エンジンその他は「悪名高い」スペースシャトルのものとほとんど同じ。これは、要は「それ以降のエンジン計画は何も考えてなかった」からだ。より正確には開発計画自体はあったようなのだけど、結果としてあまりうまくいってない。
つまりだ。韓国が「1段目部分にロシアのエンジン使った」のは、しごく真っ当な判断…どころか、「他にどーしろと?」って話である。米国のエンジン開発は「スペースシャトルで得た技術的蓄積」(これはこれで貴重である)を散逸させないためにも、しばらく液体水素燃料と付き合うしかない。その上新型エンジンの開発なんて、米国の国力・技術力を持ってしても簡単なわけがない。なりふりかわまずロシアからロケットエンジン買ってきたのも、わかる話である。欧州も日本もそんな米国に引きずられて、液体水素エンジンなんぞ使用してる。中国やインドはまだ「売ったり教えたりする立場」じゃないでしょ。
もっとも、今回の打ち上げが「自動シーケンス実行中断」って形で中止に至ったのは、少し気になる話である。RD-191エンジンに問題が生じた可能性が高いからね。もっとも、これはある程度仕方ない。RD-191エンジンはいいエンジンだと思うけど、こと信用度に関してはまだ高くない。開発されてまだ日が浅く、実績不足だからだ。この点に関する限り、ICBMサプウッドを打ち上げ、「スプートニクショック」を引き起こし、ガガーリンの偉業を支え、今なおソユーズに使われ続けているRD-107エンジンに勝るモノなど存在するわけがない。「いずれRD-107に取って代わる」と言われているRD-191だけど、もし今回の中止原因がこのエンジンにあるのだとしたら、「まだまだ青いな」ってトコロか。
言うまでもないことだけど、今回の中止がRD-191エンジンのせいだとしても、このエンジンの評価が大きく劣るわけではない。まだ開発されて日の浅いエンジンを、打ち上げ技術に関してはトーシロの韓国で使おうとしてちょっとトラブったなんてのは、「流石に想定の範囲内」だろうからなあ。つーか、このエンジン使った「ロシアのロケット」ってまだ飛んでないはずだから、このエンジンの宇宙デビューがこの打ち上げじゃないか?そんなモノにトラブル出たからって、別に韓国の技術がどうとかロシアの技術がこうとかって話にはならないと思うな。
それより…日本の宇宙開発は真剣に見直した方が良さそうな気がするんですけど。ハッキリ言って、「水素燃料エンジン+固体燃料ブースター」ってロケットは色々不利だ。米国でさえ「時間かかってもいいから、いずれ見直しを…」って方向で動き出しているんだから。欧州もいずれこの方式に見切りを付けたいらしく、ロシアの技術導入に動き出しているらしい。なにせ「シャトル退役後のISS利用手段」として、アリアンVの有人化じゃなくてソユーズ買ってくるって手段を採用したくらいだし。韓国の衛星打ち上げが文字通り「軌道に乗った」場合、エンジンの基本構造で優位にあるのは韓国の方だってわかっているのか?韓国の失敗を笑うヒマがあるのなら、もっと真剣に「今後日本の宇宙開発はどうあるべきか」を考えるのに使った方が良いと思うぞ。マジに。
もっとも、ロケットエンジンの新規開発なんてタイヘンである。LE-7Aエンジンが不利な設計思想に基づくものだとしても、だからって軽々しく放棄して良いはずがない。これはこれでいいエンジンではあるんだし。また、日本の固体燃料ロケット技術は高い水準にあるので、「固体燃料ブースターが付属していても大丈夫!」ってトコロに持ってゆけるかも知れない。ただ、それは「何も考えずH-ⅡAロケット飛ばしていればいい」って話じゃない。それこそ「50年先はどうなるのか」をきちんと考え、新規開発するなら腰を据えて取り組む、今のままで行くなら「基本構造で不利を抱える分、どこをどう改善し、何をユーザーにアピールしていくのか」を考えていく必要があるだろう。
宇宙開発ってのは、難事業である。打ち上げ延期・中止どころじゃない、「誘導失敗」だの「爆発した」だのといった失敗がどれだけあったと思っているんだ。金銭的被害だけじゃなく、人命だって失われている。米ソに代表される「宇宙の先駆者(当然、日本も含む)」の苦労を考えれば、今回の打ち上げ延期なんて「程度の軽い失敗」であり、宇宙開発に伴う産みの苦しみとしては程度が軽いだろう。そんなものを嗤う余裕がある国なんて、世界中のドコにもないと思うんだけど。日本にしてみれば「衛星打ち上げビジネスの敵」の失敗ではあるけれど、敵失を喜んでいられる現状じゃないでしょ。
私は幼少の頃から「アポロが…」って話を聞かされつつ育った関係上、宇宙開発関連の話は大好きだ。だからこそコミケで「ロケットエンジン関連の本」なんぞ買ってきて、喜んで読んでいる。そんな私にしてみれば、「ドコをどう考えても真っ当な宇宙開発」(この点、北とは確かに異なる)を嗤われるのは正直面白くない。その対象となるのが、アノ「韓国」であっても。確かにあそこは色々ムカつくことやらかす国ではあるけれど、それとこれとは別でしょ。
8月20日 ― 2009/08/21 01:56
Google Chrome正規版って今バージョンいくつなんだ?私のはバージョン4に突入した(4.0.202.0)んですけど。Lunascapeも5.1.4に、Operaも知らない間にβ3になってました…
コミケが終わってしばらく経ち、色んなレポートを目にするようになった。これらを読んでいると、こういうレポートを書いている側はともかく、コメント付けている人間の一部(おそらくコミケをよく知らない人間)に、誤解というか何と言うか…があるんじゃないかって気がしてきた。そこでまあ、私もちょろっと「真面目な話」してみようかなと。
私はよく「コミケは生き地獄」「人混みは相当なモノ」と、コミケは厳しい場所だと書いている。この発言は嘘ではない。昔に比べれば大分楽になり、運が悪くなければ「なんだ、楽勝じゃん」で済んじゃうと思う。けど、キビシー場面に遭遇する可能性はあるし、そうなった時にアホな行動やらかすとマジ危ない。あそこは「辛くて危ない場所だ」って意識を忘れないようにした方が、何かと安全だ。
そんな場所である上、主な売れ筋が「エロい同人誌」なんだから、まさしく阿鼻叫喚の地獄絵図…みたいに考えている人間は多いようだ。まあ、そーゆー場所ではある。それは大いに認める。けどね…ハッキリ言おう。実はコミケって、「20万人のヲタクを詰め込んだイベントにしては」ではあるけど、かな~りキチンと運営されているイベントだ。色々問題があるのは確かだし、コミケ後はどうしたって「問題点の指摘」が目立つけど、全体を見ると、問題はかな~り少ない。
比較対象として適切かどうかはビミョーだけど、「似たような数の人間が集まる」有馬記念と比較してみよう。私は去年の暮れに「掛け持ち」やった馬鹿だからして。まず、「人の列がキチンと制御されているか」に関しては、コミケの方がずっと上。列への割り込みなどは、有馬記念の方がよほど「ありがちな話」だ。場内の移動も、有馬記念ではかなりキツい。おかげで、「押した・踏んだ」なんて話も多い。
今回のコミケで「殴り合いのケンカ」をやらかしたって目撃談は、2件ほど仕入れた。これはあくまで目撃談であり、私が目撃したワケじゃない。有馬記念の場合は、3年に1回ぐらい見かけるかな。私は大抵「多少空いている場所」に陣取っているので、この程度で済んでいるのだと思われる。「警備員の大量出動」(どーせケンカ仲裁)もよく見るし。場内でアルコール売っている以上、この手のリスクは正直高い。
そもそも、だ。GⅠ恒例となっている、ファンファーレの際の拍手。あれは本来「禁止されていた行為」である。いくら言ってもまるで効き目がないので、JRAも諦めて黙認するようになったってシロモノだ。ちなみに、私はアレはやらない。単にそーゆー習慣だからだ。「馬がどれだけ迷惑受けるか」を考えれば、「コミケ徹夜組」並みに悪質な行為だと思うけど。
そーいやあ、有馬記念にも徹夜組ってのがいる。まるで禁止されてない。私もシャレ半分で参加したことがある。未成年が参加していたかどうかは、わからん。とりあえず「警察の見回り」はあまり見かけなかった。JRA警備員も最小限のことしかやらない。問題を起こしたって話は聞かないけど、「未成年が並んでいた」「道に飛び出して交通事故起こした」なんてコトになったとしても、「あり得ない!」と騒ぐ話じゃないし、禁止されても文句は言いにくい。少なくとも私は「仕方ないかな」で片付ける。
未成年が馬券買う可能性については…正直言おう。あれで防ぐのは無茶だ。競馬場への入場券も馬券も、自動販売機(年齢確認機能などあるわきゃない)で買える。一応入場の際に年齢確認していることになっているけど、あの人混みの中それがどれだけ可能なのかは…その後は、警備員にさえ見つからなければフリーパスだ。キチンと守られているならばって話ではあるけど、コミケの「18禁モノを売る時は、各サークルで年齢確認をしろ」の方が、まだ有効な対策じゃないかと思われる。「そんなの守っているサークルあるのか?」と思うかも知れないけれど、間違って見つかったら「販売停止」という悪夢が待っているので、あまり冒険はできないのでは。
なお、この問題については、かな~り前に私が参加した同人誌関連のシンポジウムで論じられていて、警察サイドから「今のやり方で、大きな問題はない」と判断されているって話が出ている。よく考えれば、コンビニの店員が「18禁の雑誌を未成年に売っていないかどうか」だって疑えばきりがない以上、「見つかったら販売停止」って悪夢がわかりきってるコミケのサークルをある程度信用するのは、大きく間違ってはいないと思う。
警備態勢などについても書いておこうか。JRAの警備員は「原則JRAの職員」であり、実に頼もしい…んだけど、数は少ない。コミケの場合、実は運営側の人間(スタッフと呼ばれている)の大半はボランティア。個人単位で見た場合、正直良質とは言い難い。ただ、数はベラボーに多い。用がある時に限ってなかなか見かけない…って冗談(裏を返せば、そうじゃない時にはうんざりするほど見かける)が出るくらいには。あの数と「一部の頼もしい古株」の組み合わせは、それなりに信用できると考えて良さそうだ。
とまあ有馬記念にケチを付けてきたけれど、実のところ「有馬記念の運営がなってない」とはカケラも思わない。客として、社会人として「そんなものだ」で割り切れる範囲で隙があるってレベルだと思う。そんでもって、「コミケが抱える問題点」ってのもおおむね有馬記念と似たようなレベルに留まっている。「ドッチも社会のクズの集まりじゃん」と言われたら、それまでって気もするけど。
余談だけど、有馬記念の方が「確実に勝っている」と言い切れるのは、「テロ・脅迫の対象になったことがあるか」だ。「有馬記念の日に中山競馬場で…」って脅迫があったって話は聞かない(コミケは予告された)し、爆発物その他が仕掛けられたって話も聞かない(コミケは時限発火装置仕掛けられた)からなあ。ただ…アマチュアレベル?ならともかく、プロのテロリストが「ターゲットにする」可能性が高いのは、実は競馬場でしょ。参加者の社会的レベル(競馬場には馬主という金持ちが必ずいるし、大臣・皇族が来場することもある)を考えれば、オイシイので。もっとも、プロのテロリストが日本なんぞでテロやるかどうかは知らない。
このように、有馬記念とコミケは「運用に当たっての問題点は似たり寄ったり」である。にもかかわらず、終わった後に「これは問題だ!」って声が大きいのは、問答無用でコミケである。何故か?これにはキチンと理由がある。「客」の当事者意識が段違いだからだ。
有馬記念の場合、あそこにいる人間の99%は「客」である。それゆえ、「列の整理がなってない」とか、「ケンカしている奴がいやがった」なんて話は、自分が実害を伴わない限り「他人事」であり、運営面でどうこう考えたり実行したり…って話はJRA側に丸投げしている。少なくとも私はそうしているし、友人知人もそうしているような。「それのドコが悪い?」って気さえする。
コミケの場合、実はあそこに「客」はいない。一切いない。あくまで建前上の話だけど、そうなっている。いるのはあくまで「一般参加者」であり、「コミケが円滑に運営されるよう、協力するのが当然」とされている。これは古くからの参加者、コミケが「いつ中止されても不思議がなかった」時代、幼女殺害事件の犯人と同一視され、幕張メッセを追い出され、「修正はしっかりやって下さい。18歳未満に売らないで下さい。そうじゃないと、コミケはなくなります。」と脅された記憶が忘れられない世代には、特に根強く残っているようだ。私も一応この世代に属する。それより若い層であっても、ある程度はこーゆー意識が受け継がれているようだ。
実のところ、「コミケの客が統制取れている」理由はコレだ。若い奴がアホやっている姿を見れば、同じ「一般参加者」から注意が飛んでくる。「列を作れ、もっと詰めろ、ここで曲がれ」といった指示に従うのは当然…どころか、アホな指示出す奴(企業ブース、特に出版社系とアニメ制作会社系の社員に多い)に対しては「それで本当に良いんですか?こうした方が良くありませんか?」って確認がすっ飛ぶことさえある。「自分が欲しいモノを確実に素早く買うため」という邪な動機によるものとはいえ、「運営に協力するのが当たり前」って意識が強いのだ。
世代的に、一応私も「そーゆー意識が強め」である。まあ、別に何かやっているワケじゃないけれど。今回で言えば、私の前にいた「購入希望数書け」って紙だけ渡された奴(筆記具ぐらい持って来いよな)に、私の持ってきたペンを貸したぐらいか。これは言うまでもなく、親切でも何でもない。前に並んでいる奴が「ペンがないから記入できなかった」なんて理由でまごついていたら、オレが買えるのも遅くなるだろ。このように、コミケでは「徹頭徹尾利己的な理由により、他人に親切なことをする」奴が山ほどいる。経験により、結局そうした方が自分のためになるって知っているから。
このように、コミケの「客」(じゃないんだけど)は、運営面に五月蠅い。それゆえ、「アレは問題だ、コレは問題だ、あーしたらどうか、こうする必要があるのでは」って話題が大好きである。有馬記念の客がケンカ見かけても「アホだなあ」で終わりだけど、コミケの場合は「ああいうアホを減らすにはどーしたらいいのか」って話になる。この辺、ノリが「高校の文化祭」と変わらない。後夜祭の後に異性とイチャイチャしていると、硬派な先輩から「後片付けだ!とっとと働け!」と蹴飛ばされるのだ(苦笑)。
コミケの参加者は順調に増え続け、昔に比べればこーゆー意識は薄れつつある。けど、有馬記念のような「一般的イベント」の参加者の99%が「オレは客だ」って意識しか持っていない(これはこれで当然ではあるんだけど)のに比べれば、10%程度(実際はもっと多いだろう)でも「オレは客じゃなくて一般参加者」って意識を持っている奴がいる以上、かなりマシにはなっているはずだ。私は遙か昔にしか行ったこと無いけど、「おもちゃショー」だの「ゲームショー」だのといったイベントが「コミケに比べれば参加者少ないのに、混乱は多い」って話は聞いているし。
もっとも、コミケの拡大はイジョーである。つーか、その昔の「少子高齢化に伴い、参加人数は落ち着くのでは」って予想はどこいった。「上の世代(私も含む)が引退しない以上、新規参入者分だけ増える」と言ってもだなあ。この現状において、コミケが「今の理念」をどこまで貫けるのかは、予断を許さない。増加した人間の大半は「お客様気分」が抜けてない(むしろソレが当然だ)からなあ。ゾーニングだの何だのと言った、「より極端な対応」も検討が必要なんだろうな。もっとも、これはつまり「一部の馬鹿のおかげで、オレ達も迷惑を被る」ってことを意味するので、みんな怒って文句言うのだ。自分のことは棚に上げて(苦笑)。
このように、コミケは「問題を抱えつつも、おおむね問題なく運営されている」イベントであり、文句が多いのは「コミケの理念に基づく行動であり、実はキチンと運営されている証拠」だったりする。コミケ参加者から「アレが問題だ、コレがヤバい」って話が出なくなった時の方が、よっぽど「コミケ終焉の危機」じゃないかな。コミケに行ったことのない人間にはわかりにくい話だろうけど。
とはいえ…馬鹿ってのはドコにでも一定の割合いて、色々始末に負えない存在であることは確か。3日間のべ56万人が参加するイベントの場合、そーゆー馬鹿の絶対数はどーしても無視できない数になる。運営面の愚痴が出るのは当然って気もするね。私も色々言いたいコトはありますよ。もちろん、自分のことは棚に上げて。
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