4月13日2006/04/14 03:28

 引っ越しの際、家具の配置に悩む…よくある話だろう。私は昔引っ越し屋のバイトやってたことがあるので、悲惨な例(詳細は伏せる)を何度か見たことがある。
 
 コレを防ぐために、紙を切り貼りして「家具」を作り、引っ越し先の図面の上で色々置いてみる…ってのがある。でも、これはこれで面倒だ。せめてPC使えないのか…そう思った人もいるんじゃないかな。
 
 そんな時に便利なソフトがドロー系ソフト。代表例はIllustrator。でも、このソフトはモーレツに高い。普段使わないソフトなんて買ってられない。そりゃそーだ。じゃあどーするか?
 
 そこでオススメしたいのが、Excel。「表計算ソフトでどーしろってんだ!」と言ってはイケナイ。実はこのソフト、図形描いて配置する機能がある。コレを上手く使うと、家具の配置をぴたりと決めることが出来るのだ。
 
 正直言おう。上記は誇大表現である。そりゃあね、Excelに「そーゆー」機能があって、その気になれば家具の配置図作ることができる…ってのは知っていた。時間さえかければね。かなりExcelに詳しい人でも、「多分出来ると思うけど、具体的にどーしろと?」と途方に暮れるのが精一杯じゃないかな。
 
 私が今の職場に雇われたとき、「Illustrator使えるんだ、ふ~ん」と感心された。あったとしても、ロクに使わないだろ。なんで感心してるんだ?と思っていたら、「Excelであーゆーことやってよ」と、配置図作りをやらされました。は、はあ…
 
 この配置図、私が引き継いだ時点でフロアの見取り図だけ完成していた。Excelのセルを真四角に整形し、部屋ごとに塗りつぶしたモノ。この時点で「器用と言うか何というか…」ってなシロモノだけど、そこに家具を配置するのは…しかも、ワンルームとか一軒家ではない。4フロアぶち抜きの「自習室」。机も椅子もたっぷりある。
 
 具体的なやり方を説明するとこうなる。まず、別のシートでテキトーなセルを、配置したい家具の大きさに合わせる。1m=20ピクセルぐらいが適切かな。その後、「図形描画」コマンドを使って、そのセルと同じ大きさの四角形などを描く。こうすると、おおむね大きさを合わせるだけで勝手にセルと同じ大きさだと判断してくれる。後はこれをコピー&ペーストするだけ。簡単でしょ?言葉にすると。
 
 この機能、かなり分厚いExcelの解説書でも、「こーゆーことができます」とだけ紹介して、使いこなし方は全く書いてない。元々そーゆー使い方想定したソフトじゃないんだから、当然だけど。本気でこの機能使いこなそうと思ったら、Illustratorの解説書買ってきた方が早い。コッチと比べたら呆れるほど低性能だけど、一応応用は効く。
 
 私はIllustrator使える人なので、まあ何とかなった。でも、フツー「事務の仕事」で雇った派遣が、そんなスキル持ってるなんて考えないだろ。しかもだ。単に言われたとおりに家具配置してみて、完成したらそれで終わり…ってんならいい。その後も「家具差し替えた」「模様替えした」てなことが発生するたび、この作業をやる羽目に。なまじ「使える」と判断された結果、要求がエスカレートしたようだ。しまいにゃ机や本棚購入する数を、私の作った図面で判断していた。
 
 この施設の「引っ越し作業」にも立ち会ったけど、全てがすっぽりと収まるところに収まっていた。強いて言うなら傘立てだのゴミ箱だのの置き場に困ったけど、コレは単に作業の邪魔になるから。全ての作業が終了した今、何の問題もなく機能しているはずである。
 
 こういう作業、ホントは「図面描ける奴」の仕事である。バリバリの「理系仕事」だな。百歩譲ったとしても、専門のソフトオペレーターでないと手に余るんじゃないかな。そんな奴はこの世にたくさんいるだろうけど、まあフツーは事務員として派遣されることはない。単なる派遣の事務員にこんなことを期待しても、「できるわけねーだろ!」と激怒されるだけじゃないかぁ?
 
 この一件だけ見ても、某法科大学院が「私を引き当てた」のは、ツイていたと言える。いくら日常的に発生する作業じゃないとはいえ、「とにかくそこそこ使えそうな派遣を!」って募集した奴が、この作業こなしてくれるなんて期待しねーだろ。この作業は当初の予定よりも差し替えなどが大量発生した関係上、かなーりの時間を費やした。私が面接の際「やっぱりやめます」と断っていたらどーなったのか、極めて興味深いほど。
 
 こーゆー風に「必要とされてる」のは悪いコトじゃない。それは大いに認める。けど、正直「何でこんなことせにゃいかんのじゃ!」と言いたくなることも事実だね。もっと気楽な腰掛け仕事のつもりだったんだけどなあ…