1月19日2009/01/20 02:17

 昨日はMiddle-Earth東京支部へ。庭猟師殿と「モスクワ'41」と「アウステルリッツの太陽」をプレイしてきました。そこで、とりあえずは「モスクワ'41」中心に語ってみます。
 
 私は今回、赤軍を選択。独軍は前回プレイしたからね。とりあえず両軍プレイしておけば、後々わかるコトも多いからねえ。Middle-Earth東京支部は強者揃いなので、ある程度意識して「鍛えて」いかないと…
 
 今回の「実験」は、セットアップ。自分なりのベストを探るというよりは、「ベストを見つけ出すための実験」をやってみた。その実験課題は「いかに快速部隊を後方に逃がすか」だ。騎兵や戦車は優先して狙われがちなので、多少は逃げやすく配置した方がいいかなと思って。かと言って、単に逃げただけじゃ意味がない。私なりの考えに従ってとりあえず配置してみました。
 
 これに対し、庭猟師殿は南方に山ほど黒帯部隊(装甲師団及び機械化歩兵師団のコト)を送り込む。南方突破策(私の「冬コミ1日目作戦」もこの1つ)かあ…自分で似たような作戦開発しておいて言うのは何だけど、相手にするのはキビシー作戦だなあ…と、ちょっとブルーになる。
 
 私の作戦との違いは、より南方に黒帯部隊を集中させていること。「冬コミ1日目作戦」はモスクワ正面にも数多くの黒帯部隊を割いていたからね。というより、数だけ考えたら中央付近の方が黒帯部隊が多かった。その代わり、南方にはより強力な装甲部隊ばかり送り込み、「狭く鋭く」突破を狙ったのだけど。ただ、作戦の要点である「ヴォロネジを脅かしつつ、モスクワ転進を狙う」を考えたら、この方が勝るかもしれない。
 
 プレイは、正直「お互いに手堅い」ものだった。独軍は無理してこないし、赤軍も無理しない。そのため、案外「地味な」プレイではなかったかと。これは一見すると「いいコト」のように思えるけど、最後はお互いにそのツケを支払わされてしまったようだ。
 
 最初にツケの支払いが来たのは、赤軍のこの私。安全第一で主力部隊を引きすぎていた上、反撃ターンが5ターン(最も遅い)だった関係上、「命令違反」(反撃ターンに相手を攻撃できないと、敢闘精神不足としてVPペナルティーがある)で6点もVPを献上してしまう…どう考えてもやりすぎでしょ。もっと反撃ターン時の攻撃のこと考えなきゃ…大反省である。更に、黒帯部隊は1つも除去できず。これは私の反撃がどうこうってだけじゃないけど、戦果として物足りないのは間違いない。
 
 庭猟師殿も笑ってはいられない。都市・町が占領できないのだ。ヴォロネジは最終的に歩兵だけの牽制攻撃止まり。カリーニンにはロクに近寄らない…結果として、クルスク・オリョル・ツーラしか確保できない。最後はモスクワ南方の町コロムナに迫ったんだけど、ここでも一歩及ばなかった。
 
 お互いドキドキしながらめくった勝利得点チットは、3都市分で合計14点。命令違反と併せて合計20VPピッタリ。よって勝利は独軍に輝いた。展開は地味だったかも知れないけれど、白熱した好勝負ではあったのでないかな。とりあえず、プレイして楽しかったのは間違いない。
 
 とはいえ、両軍ともに反省点は多かったのではないかと。私の場合、いくら何でも防御を優先させすぎた。後から考えれば、慎重になりすぎていたのは間違いない。特に、「独軍歩兵が前進してくるのはイヤ」と、包囲されそうな部隊を前線に放置しっぱなしにしておいたのが…あれは多少下げて、より反撃に使いやすくした方が勝ったはずだ。反撃ターンが遅かったとはいえ、6点献上はやりすぎだからねえ。
 
 庭猟師殿も反省は必要でしょ。VPチットの平均(4.5を切っている)考えれば、3都市+6点じゃあ「フツーは負け」だからね。ギリギリではあるけれど。結果的には手堅すぎたわけだ。本人も「もっと積極的に行かないと…」とおっしゃられていたことだし。ただ、「では具体的にどうすべきだったか」ってのは、ちょっと難しい。コロムナ占領できれば何とかなったと思うけど、そのため何が足りなかったのか考えてゆくと…私の技量じゃ、明白な答えは出せない。
 
 それでもあえて言うのなら、もう少しヴォロネジ攻撃にこだわっても良かったかも。ヴォロネジ付近に独軍黒帯部隊が近寄ってきた際、私は密かに「一応ヴォロネジもモスクワ南方も守れているけど、より不安が大きいのはヴォロネジか?」と思っていたのに、モスクワ南方へ向かっちゃったからねえ。最後の方に歩兵だけでヴォロネジに圧力かけてきたけど、あれは流石に対応が楽だ。何も「装甲部隊でヴォロネジへ突っ込むべきだった」まで言わないけど、せめて一部をこの方面に残し、より多くの部隊をこの方面に誘引した方が良かったのでは?まあ一長一短あることなので、断言はできないけど。
 
 今回プレイして、独軍は「南方集中策」ってだけじゃあ、勝つのは難しそうだと感じた。確かにクルスク・オリョルは絶対守れない。これに加えてヴォロネジを占領できれば「事実上4都市占領」であり、一応は勝てなくもない。ただ、それは反撃命令違反だとか、黒帯部隊の損害が少ないといった条件が重なっての話。ヴォロネジだけのゲームにしてしまうと、おそらく反撃命令は満たされちゃうし、黒帯部隊の損害も増えそうだ。やはりある程度バランス良く各方面に圧力を加えないと、独軍は勝てないのではないかな。
 
 ただまあ、南方を突破して、ヴォロネジとモスクワに圧力をかけるプラン自体は有効でしょ。対戦していて、私もかなり悩ましかったし。色んな意味で、まだ研究の余地はあると思うな。確かにお互い反省点の多いプレイにはなったけど、それは「より高みを目指す」観点からの話。全体としては「いいプレイ」だったような。ただ、Middle-Earth東京支部にはこのゲームの名手が多い(テストプレイ経験者だらけだからして)ので、あのレベルじゃお互いまだまだだ…
 
 その後、久しぶりに「アウステルリッツの太陽」をプレイしました。その昔アドテクノスから発売された、チットで動く部隊決めるナポレオニック。このゲーム、実はものすごーくバランスが悪いコトで有名なので、あえて「ナポレオンチット」抜きでプレイしてみました。その昔は結構プレイした記憶があるけど、いいように忘れてました(苦笑)。
 
 私の担当は連合軍。仏軍は庭猟師殿とmiyonin殿の共同プレイ。チットの出が良かったおかげもあって、何とか「しばらく戦えそうな」態勢作りに成功。ナポレオンチットがあると、こうなる前にボロボロにされちゃうんだけどね。ただまあ、あれでも最終ターンまで持ちこたえることができたかどうかは、極めて怪しい。私の知る限り、そーゆーゲームなので。
 
 強いて言えば、仏軍親衛隊の投入位置があまり良くなかったような。ここにはモラルが高い騎兵がいるんだけど、こいつは連合軍のモラルの低い部隊にぶつけると滅茶苦茶効く。にもかかわらず、こちらの親衛隊(ロシアの親衛隊がいるのだ)にぶつけていたからなあ。これでは、親衛隊のモラルの高さは活かしにくい。露助の親衛隊騎兵はあんまりモラル高くないので、守るだけならフツーの奴(ベルナドット将軍の部隊)で何とか足りる。あれはこちらのバグラチオン将軍の部隊にぶつけるべきだったと思う。もっとも、大きなミスってホドじゃないけどね。
 
 ちなみに、久しぶりにこのゲームをプレイして思ったのは、「チット式のゲームって、チット入れる人とユニット動かす人が別々の方が面白そうだ」ってコトかな。投入したチット知らない方が、むしろ「らしい」動きになりそうで。もっとも、こういう変則プレイは気軽にできるモノじゃないけど。
 
 Middle-Earth東京支部は、とにかく相手が強い。ドコを見渡しても腕達者が揃っているからなあ。私なんぞじゃ、勝てる気しませんよ。ただ、そーゆー相手と戦って勝利目指して戦うからこそ、ウォーゲームは面白い。ただ勝てばいいってモノじゃないんだよ。これは何事にも言えることのハズなんだけどねえ。とはいえ、やはり敗戦は良くない…せめて、包囲攻撃した機械化歩兵を除去できていれば…ブツブツ…