5月23日2007/05/24 01:03

 諸般の事情により、やっとリニューアルした「Gallop」を手に取った…けど、速攻で後悔しました。何だありゃ。あまりにもアタマに来たので、ちと愚痴を述べます。
 
 競馬雑誌のリニューアル…私にとっては、「懐かしい悪夢」ですなあ。「競馬報知」から「ファンファーレ」のリニューアルはともかく、最後のリニューアルは思いっきりトドメだったんだよね。今更何を言っても仕方のないことだけど、あれは色んな意味でもったいなかった。
 
 そんな思い出はさておこう。Gallopのリニューアルは…なんというか、競馬ファンとしてより、「同人誌作家」として許し難いものがある。本文横書きなのに、馬柱が縦書き。これはモーレツに違和感がある。縦書きの本を左綴じしてるんじゃないかってぐらい。慣れればどうこう以前に、慣れることを拒絶したくなるデザイン。最初見たとき、「落丁じゃねえか!」と吼えたくなった。
 
 何でこうなったのか?よくわからん。縦横混在ってデザインはたまに見かけるけど、必ずどちらかが「従」になる。そうしないと、とにかく読みにくい。こんなのはデザインのイロハであり、いちいち語るまでもないと思っていた。けど、Gallopは事実上それを無視しやがった。誰が何を考えてデザインしたのか、詳細に聞いてみたいくらいだ。正直言って、「凡人には理解不能なアートを目指した結果です」と言われても納得できてしまう。
 
 真面目に推測するならば、正直言って「何らかの経費または手間の節約」が関与してるのだと思われる。POG用の別冊が横書きだったから、どこかに「横書きの方が都合良い」理屈があるんでしょ。で、馬柱はそのままに横書きにしてみたと。読者にケンカ売ってるような理屈だなあ。
 
 他に考えられるものとしては…あまり考えたくないけど、「最近の若い者」(おそらくGallopの主要読者層)は、こーゆーものを待ち望んでいたからってもの。携帯・PCといった「横書きが当たり前」の世界に慣れすぎて、これでいいって要望があったとか。けど…「言いたいことはわかるけど、馬柱は替えられない」って歯止めがかかると思うんだけどなあ。ありゃあ人間工学を無視してるってレベルだぞ。
 
 何はともあれ決まったことなので、少なくともしばらくはこれを押し通すと思われる。それを考えれば、私ごときがこんなところで吼えたとしても全く意味はない。にもかかわらず、「何でこうなったのか?」を深く深く追求したくなるぐらい、このリニューアルはオカシイ。多少なりとも「文章を読ます工夫」を気にしてきた私にしてみれば、なんか敗北感を感じるくらいだ。これでいいのか、いやこれがいいのか。だったらオレがやってきたことって一体何だったんだ…
 
 そりゃあね、「元に戻すか、馬柱も横にしろ」と言うのは容易い。と言うより、本来ならば声を大にして言うべきだと思う。放置しておくと「日本語の崩壊を容認する」か、あるいは私が「絶対口にしたくない」結論になるか…ってことだからねえ。フジサンケイグループがそんな結論を出すとは思いたくないけど…それでもイヤな予感はする。それぐらいヒドい。
 
 正直言って、このネタはこれ以上掘り下げたくない。猛烈な無力感を感じるだけだから。ここまで来ると、私にできるのは「ただ静かに眺めてるだけ」ってことになるね。それじゃいけないって理屈は山のようにあるんだけど、それでも、「これしかない」って気がするんだな。
 
 本日はここまで。実にあっさりした更新だ。私にしては珍しい。でも、そこには少し重たい意味を載せたつもりです。わかる人には、その意味がわかってもらえるはず。今はソレで良しとしたい。ホントに哀しいよ、私は。