5月21日2007/05/22 02:10

 まずは指摘を受けた誤記訂正から。5/19のネタに出てくる「安部」は「安倍」の間違いです。単なる誤変換ですが、いけませんね。これから注意します、はい。
 
 昨日はゲームの方に顔を出していた(馬券も買ったけど。ちなみに馬連でベッラレイア抜け…)ので、ゲームの話題を。プレイ内容報告ではなく。コッチの方はそのうち別の形で取り上げようかなと。
 
 帰宅途中でぼんやり考えたんだけど、今現在実は「ルールが簡単なビッグゲーム」が求められているんではないかと。いや、今度「Operation Typhoon」をやるやらないって話が出ていたので。ああいった「ルールは簡単だけど、マップ広くて部隊が多め」のゲームって、需要の割に数が少ないのでは?と感じたのだ。
 
 そりゃあ、ビッグゲームには欠点も多い。「プレイしてるヒマも体力もない」と言われたらそれまでだ。しかしだ。連休などの「ヒマがある時」に、なんか無性にビッグゲームをプレイしてみたくはないか?ビッグゲームには独特の魅力があり、なんかやってみたくなるものだと思うけどなあ。
 
 ビッグゲームはどこがいいのか?これには色々意見があるだろうけど、私は「眺めて楽しい」ことを挙げたい。ドデカいマップに無数のユニットが展開してる様は、単に眺めるだけで楽しめる。端で見てるだけでも目の保養になるね(笑)。プレイするのは大変なんだろうけど。
 
 ルール簡単なビッグゲームというと、まずオペタイが思いつく。マップがとにかく広いけど、ルールは結構単純。プレイしても面白い。3人ずつぐらいでワイワイやるのに向いている。たまーにしかプレイできないのは事実だけど、それでも良く出来たゲームの1つと評価して良いんじゃないかなあ。
 
 こういうゲームを出版するのが大変だってのはわかる。高価な割に気軽にプレイできないから、「皆が買う」って商品じゃない。その辺も考えて価格設定すると、どうしても割高になり…ってことになるからねえ。それに、デザインするのも大変そうだ。デッカくしても破綻しないゲームシステムでなけりゃ…ってのがあるし、そもそも「簡単なルール」でエキサイティングなゲーム作るのは大変だし。「最近出ないなあ」と思うのは当たり前、って気もする。
 
 ただ、無責任を承知で言わせてもらうと、それでもこういうゲームを出す価値はあるのかなと。私のようにある程度深入りしてる人間がどうこう…ってだけではなく、初心者対策として。何故初心者対策に?ってのは、少し細かく語ろう。
 
 そりゃあね、初心者はビッグゲームなんて買わない。今時の消費者は賢いから、「調子に乗ってワケわからんゲーム買ってしまい、捨てるのはもったいないから必死にルール覚えた」なんてことはしない。初心者に買ってもらうことを考えたら、どこをどう考えたって「お手軽なゲーム」の方がいい。
 
 しかしだ。現状「お手軽なゲーム」を初心者に買ってもらえるのか?そんなことはない。それすら駄目だってのが現状だ。理由は簡単。我々が「お手軽」と呼ぶモノでさえ、シロウトには手に負えないから。それに、そもそも「シンプルなルールのゲームほど、技量の差が出やすい」のではないかと。かつての私みたいに「強くなるためだったら、何回でも負けてやる」って覚悟があるヘンな奴はともかく、普通は「とにかくまるで歯が立たない」ことを思い知らされたら、「つまんねえ」で逃げ出す。私だって何度逃げ出そうかと思ったことか(苦笑)。
 
 そんな現状を少しは改善しようと考えたとしよう。どーすりゃいいのか?私が思うに、「プレイしなくても面白そうだと思ってもらう」「いきなり勝敗の責任を負わせない」といった工夫が必要ではないかと。そんなの無理?まあそうだろう。けど、「お手軽ビッグゲーム」には、その辺を何とかできる可能性があるかも…と思ったのだ。
 
 ルールどころか基本もわからん奴に、「これ面白そうだ」と思ってもらうには?まず、ゲーム内容はまるで頼りにならない。プレイしてる当事者がどんなに盛り上がっても、「ワケわからん」で片付けられるのがオチ。そこで「視覚に訴える」ってのは、実は大きいような気がするんだけど。
 
 「ゲーム性重視」のベテランゲーマーでさえ、「だだっ広いマップの上の無数のユニット」を見ると、なんとなく血がたぎる。この凄みは初心者にも感じ取れることじゃないかなあ。私も昔々にそーゆーゲームを見て、「いつかオレもあんなものをプレイできるように…」って思ったし。綺麗なマップ・精巧なユニットでもその辺は感じ取ってもらえるかもしれないけれど、「物量が持つ圧倒感」は無視できないのでは?
 
 経緯はともかく、ゲームに興味を持ってもらえた。じゃあ、お手軽な奴を…となるのが普通だ。これはこれで悪くない。しかし、初心者なんだから大抵コテンパンにされて負ける。ある意味ではそうあるべきなんだけど、やはり負けるってのは辛い。そこで奮起して「いつの日かリベンジじゃ!」と修行を開始してこそ…と言いたいんだけど、「勝てないからつまんねえ」と逃げられても文句言えないのは確かだ。
 
 対戦相手もしくは脇がアドバイスすれば…ってのはあるけど、これはこれで問題がある。やりすぎは「うざったい」からね。対戦相手だと遠慮だの不信感だのが入るし、脇からだと「だったらお前がやれば…」って思いが入るからねえ。「程良いアドバイス」ってのはすごーく難しいと思うんだな。
 
 けど、「チームメイト」だったらどうだろう。味方なんだから素直にアドバイス頼みやすいし、「忙しいんだからオレも頑張らないと」と思ってもらいやすいのでは?さらに言うなら、敗戦の責任も軽減される。比較的重要度の低い場所でちょろちょろユニット動かしてもらうだけなら、初心者がとてつもないコトやらかしても「大勢に影響なし」だからねえ。
 
 私は何もこうした手法を「初心者入門として最適」などと言うつもりはない。色々欠陥も多いと思うし、何より「王道」はとりあえずプレイしてみて面白さを覚え、ルール戦法うろ覚えで格上に挑んで、負けて血の涙流して…ってものだと思うので。ただ、そういう手法にこだわる必要はないのではないか。どーせ駄目なんだから、色々手を替え品を替え試してみても良いのでは?
 
 そう考えた場合、オペタイは実に良いと思う。中央戦区は実は大勢に影響がないので、「両脇からアドバイス受けつつ、最低限のことだけやってもらう」って姿勢でプレイされても我慢できる。比較的ルール簡単だし、より興味を持ってもらえたなら「パットン第3軍」という、同じシステムのお手軽ゲームもある。「まずはマップとユニットに親しんでもらわねば」ってことを考えたなら、プレイしてる姿を見せ、「ルール説明しますから、少しいじってみませんか?」って声をかけてみるのは悪くないような。
 
 米国にこんなことを考えた奴がいたからかどうかは知らない(多分違う)けど、比較的最近になって「Killing Ground」「Iron Tide」といった、このシステムを使ったゲームが出ているようだ。これらは初心者育成なんてこと無視してプレイしてみたいなあ。「パットン」も昔々に1回プレイしただけだから、またやってみたいし。
 
 他の「ルール簡単なビッグゲーム」というと、やはりNLB。ある意味「結論」の出てるゲームなんだけど、それでもプレイしたくなるよね。ちょっと複雑になるけど、ライプチヒもいいよなあ。それと、GWにプレイされてたドラスタ。ちょっとだけ「使いこなすのが難しいルール」のゲームだけど、それでも「すげえなあ、プレイしたいなあ」って思わせてくれました。
 
 少しひねったところでは、「激闘関ヶ原」。昨日ほぼ同じシステムである「幸村外伝」のプレイを見学したんだけど、すごく楽しそうだった。関ヶ原ゲームの常として「結局小早川次第」なので、対戦ゲームとしては疑問符が付く。でも、大勢で勝手に「功名争い」しながら戦うと楽しい。実はルール簡単だし。
 
 お手軽な小品・小さいながらも複雑なゲーム・ルールも複雑なビッグゲーム・陰謀渦巻くマルチ…こういったものも悪くはないけど、「ルール簡単なビッグゲーム」ってのはもう少し見直されてもいいのでは。マンツーマン対戦が基本のこの世界だけど、「気軽に大勢でわいわいやる」楽しさってあると思うので。とりあえず、プレイする際には私も混ぜて欲しいかな。ただ、「私のところで戦線大崩壊」しても怒らないでね(苦笑)。