9月9日 ― 2010/09/09 22:28
同じ色の話題は連続させたくないんだけど、ちょっと無視しにくいモノ見ちゃったからなあ…つーわけで、国際通信社から10月中旬に発売予定の「少女兵器大戦」について。なお、あえて余所でどんな話が流れてるのか、全く確認していません。
ブログ「ゲーマーいちねんせい が ゆく」を見る限り、私が「ヒト電」の作戦を考えたり、作戦を考えたり、作戦を考えたり…で忙しかった先週金曜日、この情報がアップされたらしい。詳細を確認したところ、台湾で出たカードゲームの完全日本語化だそうな。よくこんなの見つけてきたなあ。「コミケ会場で、カタログにない新作同人ウォーゲームを発見する」とか、「香港で、日本で売り切れていたカレンダー買ってくる」といった意味不明な武勇談を持つ私でさえ、感心してしまいますよ。
説明などを見る限り、内容は「萌えミリカードゲーム」のようだ。絵師は台湾の人。オリジナルのモノをそのまま流用するらしい。台湾の萌え絵ってどうよ?と思う方もいるかも知れないけど、私が見た限りでは「いいセンいってるんじゃない?」と感じたので、ダメってコトはないと思う。ただ、私の好みは滅茶苦茶なので、さほど参考にならないとは思うけど。
ゲーム内容は流石に良くわからないけど、大ハズシしてはいないんじゃないかなあ。この手のカードゲームって、カードバランスに配慮して「壊れている」カードをうまく排除してやれば、大きくハズすことはないからね。面白くするにはそれだけじゃ駄目だと思うけど、今出ている情報ではこれ以上のことは言えない。当たり前だ。
とりあえず言えるコトとしては、もし私が同人誌即売会であのテーマ・あの絵のゲームを見かけたとしたら、即座に購入してレポートに記載する。それが私の仕事の1つだから。ある意味「いかにも」ってアイテムだし、最低でも「よくこんなの見つけてきたなあ」と笑ってもらえる。基本的に「良いところだけ見る」ように努めているので、ゲーム内容については載せてから考える。つーか、「即売会レポート」なる企画で他に何をしろと。
閑話休題。このゲーム、ぶっちゃけ売れるのか?う~ん…宣伝次第かなあ。あくまで私が知る限りにおいてだけど、フツーのボードゲーム&カードゲームの世界において、「国際通信社」ってのはマイナーメーカーに属すると思う。絵師も作品の質はともかく、日本だと「知名度だけで飛びつく奴が出る」ってレベルじゃ無さそうだ。そんな作品が口コミだけで大売れする可能性は、ゼロじゃないけど低いでしょ。ウォーゲーマーが褒めたからって、屁の突っ張りにしかならんですよ。
それは国際通信社側もわかっているようで、なんか先週末は上京して営業活動したついでに、私が「同人系のイベントではない」とパスしたJGCにも顔を出していたらしい。私は営業活動に詳しいワケではないので、「頑張れ」としか言えないけれど。ただまあ、色んな意味で「頑張る」価値はあると思うな。
国際通信社は、コマンド誌を出している「バリバリのウォーゲームメーカー」である。国際通信社やコマンド誌のことを全く知らない奴でも、そう聞かされれば「へえ、そうなんだ」と感心する可能性が高い。そーゆーメーカーが選んだ「萌えミリ」モノだ。なんとな~くだけど、箔が付いて見えるんじゃないかなあ。ある意味ハッタリではあるんだろうけど、宣伝文句なんてそんなモノじゃない?後はこの手のゲームを紹介しても不思議のない有名メディア(ゲームのサイトとか、少年マンガ雑誌とか)が取り上げてくれればいいんだけどね。流石にそれは難しいか?
国際通信社が萌えミリ進出…って話になると、「嘆かわしい」って意見が出そうな気もする。ただまあ、今回の話はそう目くじら立てる必要は無いのでは。要は輸入・翻訳なんだから、イチから開発するよりは手間かからないし。「全世界で大人気!」なんて品じゃないので、ライセンス料も高額って話にはなりそうもないし。元からして萌えミリモノなので、いちいち「燃え系」のイラストに直すのもアホらしいし。ことこの1件に限って言えば、「本業」のウォーゲーム界に与える影響はほとんど無いと思う。
でも、バカ売れしたら「コッチの方が儲かる」って話になって…という危惧を持つ人がいるかも知れないけど、それはないない。ホビージャ○ンがウォーゲームを見限ってテーブルトークRPGに力を注いだのとは、話がかなり違うでしょ。「萌えミリの方が売れる、儲かる」ってだけでウォーゲームを見限るような存在なら、そもそもコマンド誌が今まで続かない…どころか、創刊すらされないって。「真の本業」は別にある会社なんだから、お偉いさんやら株主やらに「見分け」がつくとは思えないので、「最近ウォーゲーム部門は黒字じゃないか、凄いな」ってんで、ウォーゲーム関連が充実するかも知れないくらいだ(笑)。コレは流石に冗談だけど。
ただ…この方面の業務が忙しくなって、現在のコマンド誌スタッフの一部が「かかりきり」になる可能性はある。けど、ソレを心配しても仕方ないのでは?フツーに人事異動その他でスタッフが入れ替わる可能性はあるんだし。代わりに「新兵」が来たら色々大変だろうけど、その時には業界全体で「鍛えて」やりゃあいい。とりあえず、ご祝儀代わりに原稿でも書いてみるってのはどうだろう。
マイナス面ばかり語ったけど、プラス面もチャンとあると思う。とりあえず絵は一定水準にあると思うので、プロモ活動としてゲーム系のイベント(ゲームマーケットやらJGCやらテーブルゲームフェスティバルやら)に積極的に顔を出せば、それなりの普及・宣伝効果が見込める品だと思う。その「ついで」として「ウォーゲームハンドブック2010」担いでいけば、初心者が釣れるかも知れない。なんか「売れ筋の版権モノで客を引きつけ、硬派なテーマのゲームを手に取ってもらう機会を増やす」って手法で同人ゲーム売ってるサークルみたいだけど。
私F男はこのゲームを買うか?う~ん…私の今の環境だと、実はこういうゲームの対戦相手を見つける方が、フツーのウォーゲームの相手を見つけるより難しい。そこが引っかかるので、正直「喜んで買う」とは言い難い。基本的にゲームは遊んでナンボ。資料的価値だのコレクション欲を満たすだのといった理由が成立するウォーゲームならともかく、この手のゲームならなおさらだ。だから躊躇は入っちゃう。けれど、同人ゲームの創り手とあーだこーだ話をするネタとしては面白そうだ。結局は買っちゃいそうだなあ。
この業界と萌えの関係については色々語られていたけれど、実際問題となるとこんなものよ。いきなり混ざり合ってグチャグチャになる…なんてことはなく、基本的には水と油のように分離したまま。混ざり合うとしても、境界部分からジワジワと…って感じでしょ。このまま放置しておくと、業界全体が「穏やかに死んでゆく」のを止められない以上、せめてその進行を遅らせるために、こういった力を利用してもいいのでは?私はそう思いますね。
実は萌えに関してはレベル高くないので、私に語れるのはこの程度だ。あまり参考にならない気はするけど、後はコレを読んだ各自で判断していただければ。こうやって話題にすれば、ちょっとした販促にはなりそうなので、コマンド誌編集部も喜ぶはず。そのあげく、トチ狂って販促アイテム「2011年カレンダー」をアノ絵柄で出してくれれば、私は満足だ。あ、便せんでもイイですよ。
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