9月2日2010/09/02 23:39

 秋だねえ…カレンダーの絵柄だけは。ただ、日差しが傾く時間は何となく秋っぽくなってきた気がする。もっとも、いくら暑くても、ヲタクにとっての夏はコミケで終わっているのさ…
 
 本日の話題は、セカンドネームについて。私で言えば「F男」だな。こんな話題なのにこの色なのは、要はそーゆー話題だからです。
 
 ちょっと前に、Googleの幹部が「未来予想」を発表した。それによると、将来は「若気の至り」を消し去るため、改名する奴が続出するかも…だそうな。要は「それぐらいやらないと、自分の過去をほじくり返され続ける」世の中になっちゃうのでは…ってコトが言いたかったらしいんだけど。
 
 現状では、この手の「過去」は「放置しておけば、そのうち消え去る」ものだと考えて良さそう。データ保存しておくのもタダじゃないので、そのためのコストを支払わないようにすれば、そのうち消える。サービス停止絡みでデータが消えそう…ってのは、良くある話だし。
 
 ただ…少なくともGoogleって会社は、この現状を変更しようって意欲がある。この会社は、たとえ「便所の落書きレベルのモノ」であっても、「全て」を「いつまでも」保存して検索可能にすれば、それがカネになる…って考えで活動している会社だからね。実際相当のカネになっているし、他にも検索でメシ食っていこうって会社が存在する以上、「Googleがやらなくても、誰かがそれをやろうとする」と考えて良さそうだ。コストなどの関係から、実現はちょっと先の話になりそうだけど。
 
 むしろ問題は、「多分改名しても無駄」ってトコロだろうな。改名したかどうかは、過去の情報があるかどうかを調べればすぐわかる。「過去の偽造」でもやらない限り、不自然なまでに過去のデータが少なけりゃ、改名したとバレるでしょ。元の名前見つけるのは簡単じゃないかも知れないけど、フツーは「過去は全部捨てるぜ!」とはいかないだろうから、何かしらとっかかりが発見され、後は芋づる式に発見されちゃうのでは。
 
 本当にそんな世の中が来るのかとか、そうなっちゃ困るから法規制するとか、過去の名前を本格的に隠蔽する手段は…なんて話は、ヨソに任せよう。私が「ある程度しのげそうな」対策として思いついたのが、「普段からセカンドネームを使う」である。いくつも名前を持ち、それを時と場合によって使い分け、「ヤバいこと」~犯罪を犯したとか、宝くじが当たっちゃったとか、救急車で運ばれたとか、日本海まで乗り過ごしたとか~をやらかした時に「使っていた」名前はドンドン捨てると。プロの手にかかればこれでも「経歴丸裸」にされちゃうと思うけど、シロートに毛の生えたような連中なら誤魔化せるのでは。
 
 本当にセカンドネームが流行るのかはともかく、「うかつに名前出すと永遠に言われ続ける」ってコトが常識になれば、ネット上で「匿名性」が高まっていくかも知れない。その結果…世界中のネット住民が「日本人のと同程度に匿名性を好む」ようになるかもね。
 
 日本人がネット上で匿名を好むのは、日本社会の特性というか何と言うか…を反映した結果だと思う。あえて細かく論じないけれど。過去に「匿名は良くない!」って意見を発表した人はかなりいるけど、日本社会と馴染まない(より正確には、そんなことをしてもデメリットに見合うだけのメリットが得られない)って主張をぶつけられ、結果として今も日本のネットは匿名性が高い。
 
 日本社会とは異質な外国社会(ひとくくりにするのはどうかと思うんだけど)の場合、堂々と名乗るメリットがデメリットと同程度にある。だからこそ、堂々と名乗るのがむしろ当たり前だったはず。それが「やっぱり名前出すのは色々と…」って話になったらどうなるのか?下手すると社会全体が色々変わっちゃうかもね。
 
 思えば、私の「F男」って名前も使った経歴が長くなり、それなりにキズも増えてきた気がする。まあ、だからってこの名前を今更捨てようとは思わないけど。少なくともネット上では「本名よりよほど有名」(本名が無名なだけ)だしね。ただ、その結果として「本名よりF男って名前で何やらかしたか知る方が大事」と考える第三者(友人・知人じゃない奴)がそのうち登場したりするのかなあ。
 
 私も含めみんな気軽に使っているけれど、ネット社会ってモノが「今までの常識を覆しちゃう」可能性を持った存在なのは間違いなさそうだ。良い悪いの問題じゃなく、この先色々変わってくるんだろうな。そういう動きに取り残されないよう、注意した方が良さそうだ。
 
 ただなあ。私もいい加減オッサンになり、「変化」なるものに弱くなってきたのは事実。元からして相当「古い奴」だしなあ。下手に対応しようなどと考えず、取り残されて疎外され、「最近の若い者は…」とブツクサつぶやくのが正しい姿なのかも。少なくともその方が楽だし(おい)。