1月21日2011/01/22 02:44

 なんつーか…多分、今週は忙しかったんだな。なにせ本来一番上に来るはずのHeadLineの上に、最新記事書き込んでいるくらいだから。それは認めたとしても、「公式ブログ」である「ゲーマーいちねんせい が ゆく」によるこみっく☆トレジャーレポート、たった5行で写真ナシ。この辺、何とかならんものか。
 
 大阪遠征の話題ばかり続けて何なので、本日の話題は少しだけ堅い話題を。クニマス再発見について。旧年中からやりたかったんだど、先送りにされていました(苦笑)。
 
 この魚の再発見については、結構話題になったので知っている人も多いと思う。簡単に要約すると、元々秋田県の田沢湖にのみ生息していた魚だったけど、戦時中の工事により田沢湖の魚はほぼ全滅、この魚も絶滅したと思われていた。しかし、その前に人工ふ化のため各地に卵を送ったとされていて、今回そのうちの1つ西湖で「実は生き延びていた」ことが確認されたのだ。その経緯は有名だと思うので省略。
 
 生物学に興味を持つ者としては、実にめでたく嬉しい話である。絶滅って話は何度聞いてもイヤな知らせだ。それが取り消されたって話は、滅多に聞けない。生き延びていてくれて、本当に、心底有り難いと思う。水産学者でもある陛下が喜びのお言葉を述べられたのも、当然のことだろう。それは大いに認める。
 
 しかし…しかしだねえ。私の中に、今回の話を素直に喜べない部分があるんだな。何故か?そりゃあもう、「オレが発見したかった」からである!しかもコレ、それなりに可能性のある話だってのが…今回は、この部分を細かく説明しよう。
 
 西湖は富士五湖の1つである。富士山の噴火活動によって出来た湖で、元々は魚がいない湖だったが、今では放流のおかげで魚が棲む…どころか、かな~り有名な釣りスポットであると同時に、フツーの漁業も盛ん。なにせ「世界遺産になったら漁業(入漁料が収入になる釣り含む)が制限されかねない」ってんで、世界遺産登録に含まれることを拒絶しているくらいである。そーいやあ、この問題ってどーなった。
 
 関東圏のスポーツ新聞を読む方は、「釣り面」を見てもらいたい。富士五湖(山中湖・河口湖・西湖・精進湖・本栖湖)の釣り情報が掲載されている可能性は高い。海釣りと違って川・湖の釣り情報は、毎日載るようなことはないんだけどね。大抵はヘラブナの情報だけど、たまにニジマスやブラックバスの情報も載る。関東圏で発売されているスポーツ新聞で、富士五湖のいずれにも「情報提供契約している貸しボート屋」を抱えていないってトコロは…多分東スポぐらいだ。ちなみに、東スポの釣り情報は「言われて探さないとあるって気がつかなくてもおかしくない」ぐらい、貧弱だ。関東近県に住む、淡水での釣りを趣味にしている人間にとって、かな~り「おなじみの」釣りスポット、それが富士五湖だ。
 
 そんな「釣り人にとっては馴染みの場所」西湖で「絶滅したはずの魚」が発見されるというのは、言ってみれば「小学生の頃、遠足でよく行った山」からツチノコが見つかったようなモノである。いやまあ、「絶滅動物」と「どうも架空の産物っぽい」動物を比較は出来ないんだけどさあ。けど、「ちょっとした巡り合わせ次第では、オレが発見できたかも」って気持ちにさせられる土地なのだ。実際、私は西湖で釣り糸たれたことがある。
 
 しかもだ。報道によると、「実はクニマスだった」って存在は、特別珍しいモノではなかったようなのだ。西湖にはヒメマスっていう魚が放流されていて、釣りや漁の対象になっている。そのヒメマスを狙っていると、たまに「なんか黒っぽいヒメマス」が獲れることがあるんだそうな。それが「実はクニマスだった」んだな。つまり、少なからぬ釣り人が、それと知らずにクニマスを釣り上げ、持ち帰って食っていた(ヒメマスもクニマスも美味だそうな)わけだ。私が西湖で狙ったのはヒメマスじゃないので、幸か不幸か該当しないけど。
 
 しかもだ。ご丁寧なことに、「クニマスが富士五湖で生き延びているかも…」って話はかなりポピュラーなものだった。一応同じ富士五湖の本栖湖の方が本命視されていたけどね。ちなみにこの本栖湖、西湖同様に放流されたって記録があり、水質は似ている…どころか、本栖湖・精進湖・西湖は「地下で繋がっているんじゃ」って話まである。今回発見されたのは西湖だけど、本栖湖でも生き延びている可能性は極めて高い。いずれ調査が行われると思うな。だから、「知らなかった」なんて例ばかりじゃない。推定ではあるけど、かなりの数の釣り人が「『クニマス釣り上げたら…』ってな話を、クニマス釣り上げながらしていた」ってギャグをやらかしていたんじゃないかなあ。
 
 むしろクニマスの場合、何で今まで再発見できなかったのかが不思議である。調査隊が派遣されたって話は聞いたことあるし、「ひょっとしてコレ、クニマスじゃね?」って騒いだ釣り師がいなかったとは思えない。発見された今だから言えるコトではあるけれど、かな~り間の抜けた話だと言っていい。不詳この私も、ヒメマス狙ったことはないけれど、ましてや「クニマスっぽい魚を釣り上げた」経験なんぞあるわきゃないけれど、それでも気分は「間抜けの1人」だ。
 
 「逃した魚の大きさ」は言うまでもない。「幻の魚を釣り上げた奴」なんて、釣り師にとって最上級の名誉でしょ。釣りからは引退したも同然の私だけど、それでもたまに釣り雑誌を立ち読みするし、釣具屋に足を運ぶこともある。ゼニカネ(賞金が出ていたことがある)の問題じゃない、名誉の問題ですらない。「オレが再発見した」という自己満足が得られれば、それでいい。でも、その機会は「先を越された」ため、去ってしまった…認めよう。すげー口惜しい。
 
 その昔私がまだ釣りに出掛けていた頃、「クニマス釣り上げるってのは、オレでも出来るかもしれない『世紀の大発見』だ」と思っていた。諸般の事情(クルマ乗らないってのが主な理由かな)から釣りと縁が薄くなり、「オレでも出来るかも知れない」って部分は怪しくなっていたけれど、それでもこの夢を忘れたことはない。今回クニマス再発見の報を聞いて、1つ夢が砕け散ったような気にさせられたのは、否定できないなあ。
 
 持っている道具も腕もさび付いている私でさえ、こうなのだ。私以上に深く「やられた!」と思った釣り人は、結構多いのでは。釣りはやらない方でも、「そういう思いを抱いた奴がいるはず」ってことは知っておいていいと思うな。ああ…久しぶりに釣りに行きたいなあ。暖かくなったらフナでも狙ってみようかなあ…

コメント

_ へなちょこ ― 2011/01/24 00:36

亀レスになってしまったが・・・。
あ、どもへなちょこです。

クニマスが絶滅していなかった話はいい話だよ。うん。
何年か前の釣りキチ三平のネタだったね。
大変すてきな作品だったので、単行本化したときにはすぐに買った。
報道されたときに読み返したけれど、ロマンだね。

>「幻の魚を釣り上げた奴」なんて、釣り師にとって最上級の名誉でしょ。
それはどうだか知らないけれど、私も出来る事なら新種の大型哺乳類を発見したいものだ。
現地での捕獲は無理だ。UMAの世界だもん。
でも生物学の研究者なら可能性はある。
ゴリラの再分類って2~3年前ではなかったか?
あとボノボとかね。

だいぶ脱線した。今度旅行するとして、
和歌山でニホンオオカミ捜索、四万十川でニホンカワウソ捜索、遠野でカッパ捜索のどれがいい?
遠野がお勧めだけどね。

●かっぱを生け捕りしたら1,000万円!!
遠野のかっぱ淵に棲むかっぱを生け捕りにした人は遠野テレビにつれて来てください。
謝礼として1,000万円差し上げます。 なお、河童は遠野テレビの帰属となります。

※注意事項

霞網、釣り針等のわなで捕獲しないでください(傷つきます)
捕まえたらすぐに「生のキュウリ」を与えてください
頭の皿の水は絶やさないでください
優しく扱ってください
くれぐれも「希少生物」であるということを考えてください

こういう洒落と判って真面目取り組む姿勢は大好きです。

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ではまた。

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