1月9日2015/01/10 03:05

 正月や 冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし…ということで、辛気くさい話題を。ついに私も老眼鏡のお世話になる事にしました。
 
 そもそも私はド近眼でド乱視。眼鏡は常に手放せない。これに老眼が加わったらかなわんな~と心配はしていたんだけど、ついに宣告されました。「かなり老眼入ってます」と。ついに来るべきものが来たか…気分的には相当老け込みました。
 
 元々、自覚症状は出ていた。近くのモノに焦点を合わせるのに苦労するようになったのだ。すげー細かい文字(若者でも読むのに苦労するレベルのものだけど)は眼鏡外さないと読めなくなったし。いずれ対策は必要だと覚悟はしていた。
 
 とはいえ、現時点ではソコまで深刻ではない。とりあえず本・新聞を読む事は可能だから。馬柱の読解に大きな支障が無いんだから、大きな問題ではないと断言してイイと思う。なのに老眼鏡を作った理由?ぶっちゃけ、「見えなくなってから対策する」のは趣味じゃないから。そーゆーコダワリは強い。「活字が読みにくい」なんて、私にとっては悪夢以外の何者でもない。
 
 哀しいけれど覚悟していた事だ。老眼鏡を作る事にためらいはなかった。しかしだ。「じゃあどんな老眼鏡を作る?」って部分は大いに悩んだ。私のようなド近眼で老眼の場合、選択肢が多いのよ。
 
 最初勧められたのは、遠近両用タイプ。コレ1つで全部賄うってやつ。ただ…コレは正直気に入らなかった。「よく見える範囲」が狭いのだ。ぶっちゃけ、眼鏡の上半分は近くが見えず、下半分は遠くが見えない。老眼鏡とはそーゆーもんだ、という理屈はわかる。わかるけど…
 
 コトは自分の体に関わる話だ。私の視力では、「眼鏡は体の一部」だからね。スゲー真剣に、時間かけて考えました。私の生活において、老眼対策が最も深刻なモノは何か?真っ先に問題になりそうなのが、競馬。遠方を走る馬と競馬新聞の馬柱という、両極端なモノが見えないとイケナイ。実は老眼にとっては過酷な趣味じゃねえか?競馬場でジジイの姿なんて腐るほど見かけてきたけれど、みんな苦労してたのね。
 
 ただ、今の私は、馬柱をさほど問題なく読める。急に視線を馬場から新聞に切り替えると多少ぼやけるけど、大きな実害があるワケじゃない。将来的には遠近両用で対応する必要が生じるだろうけど、それは今じゃない。ならば、広い視野を諦めちゃ駄目だ。
 
 かといって、近距離専用眼鏡というのも…裸眼である程度遠くが見えるのならともかく、眼鏡のアシスト抜きでは1m先もロクに見えないのだ。どう考えても不便である。これも却下。
 
 そもそもだ。私が最も「細かい字を読む」のはいつか?競馬新聞の馬柱より小さい文字なんて…読む可能性あるなあ。古いウォーSLG。若い頃だって部隊番号を読むのは苦労させられた。誰とは言わないけれど、私より年上のゲーマーが眼鏡を外して部隊番号を懸命に読み取っている姿も見た事がある。アレだ。アレに対する対策が必要だ。
 
 ココに気がついた事により、眼鏡の方針が決まった。遠くにあるモノとして対戦相手の顔、近くて小さいモノとしてユニットの部隊番号、この両者が同時に識別可能なモノを作ればいい。つーわけで、遠距離は捨てた「中・近距離用」の老眼鏡を選択した。ぶっちゃけ、ボードゲーム用である。
 
 ちなみに、この眼鏡は私の部屋でも「使えない」。視界を埋め尽くす勢いで並んでる、カレンダーの鑑賞に支障が出る。この手の老眼鏡は、凝視している所はピントが合うけれど、視界の端は思いっきりぼやけるのだ。視界の端にチラチラ映るカレンダーが認識できないようじゃ、シャレにならん金額投入してカレンダーを大量投入した甲斐がない。読書の際は多少楽になるけれど、今のところはイチイチ眼鏡を交換する価値を感じない。マジに「ウォーゲームスペシャル」だ。
 
 つーわけで、ウォーゲーム仲間であるならば、私の老眼鏡姿を見る機会はあるでしょう。そうじゃなければ、まず拝めないと思って下さい。あくまで今のところだけど。いずれ「競馬場スペシャル」として遠近両用を作るんじゃないかと思うけど、まだ先の話だろう。とはいえ、今からどんな眼鏡をどんな局面で使うか、考えておきたい。
 
 しかしだねえ。何だかんだ言って、老眼鏡は老眼鏡。そんなものに頼る年齢になったんだなって落胆はありますなあ。精神はいつまで経ってもガキなのに(苦笑)。そんなわけで、今年は体調に注意していこうかなと。

1月4日2015/01/05 00:57

 あけおめ。ことよろ。早速コミケ回顧にいこう。ココはそーゆートコロだ。風情だの季節感だのは知ったコトではない。
 
 今年のコミケは私にとって過酷だった。有馬記念と重なるのは…文句を言っても仕方ないので、気合いを入れて挑む。後にコレが裏目に出るんだけどな…
 
 有馬記念と重なるってコトは、企業攻略がキツい。初日午後が事実上使えなくなるから。よって、コミケ0日目こと「電気街祭り」に参戦する。一部企業はココにも出展しているので、色々手間が省ける。ココしか出展してない企業のカレンダーが目当てって話もあるけど気にするな。
 
 初日。諸般の事情により、朝7時にビッグサイトに行く必要があった。滅茶苦茶早起きして向かいましたよ。その後流石に少しマッタリして体力を回復し、企業へ。実を言うとこの日は「自分の買い物」優先にする予定だった。それで乗り切れると計算してたのだ。ところが、私が「ソコソコ混む」程度だと予想してた某企業に、朝から専用列があると判明。こーゆー列があるってコトは、コミケスタッフが「すごく混みそう」と予想したってコトになる。これは私の予想より正確である事が多いので、警戒は必要でしょ。計画を変更して自分の買い物後回し。ま、この辺の切り替えが早くないと、買い子は勤まらん。
 
 初日午前中は色々苦戦した。人だらけで身動きするのもタイヘン。おまけに列崩壊も発生していた。私が並んだトコロは一度列規制(新規に並べなくなる)が解除されたのに、全く動かないまま再度列規制が。どうやら、列からブースまでの導線に問題が生じているらしい。コレが解消されるのはいつになるやら…ってんで、見捨てて別の列に並ぶ。こーゆー見切りも買い子には大切です。
 
 初日はコレに加え、東館全体をバッサリ斬った。用事はあったんだけどな。けど、流石に西館は…スポーツとメカミリに顔出さないワケにはいかない。挨拶省略するワケにいかないサークルがあるんだよ!ただまあ、色々消化不良だというのにタイムリミットが来て、有馬記念へ向かう。ただ、カレンダーは山ほどゲットできたので良しとしよう。
 
 2日目。「指令」をあまりこなしていないので、この日で何とかしないとイケナイ。気合いは入れました。けど、午前中はタイヘンな所を片付け、オマケにいくつか回っただけ。依頼内容は「2日目午後でも売り切れてねえ」って推理があったから。こーゆーモノは売れ筋のブツが品切れになってから入手すると楽だ。つーわけで、東館へ。ゲーム(電源不要)は私の主戦場だからね。知り合いも山ほどいる…つーか、ウォーSLG系(数サークルある)で、私と知り合いじゃないサークルなんてあるか?ある意味、「ご当地キャラ」状態である。
 
 色々手加減したはずなのに、何故か荷物がやたら重い。まあなんつーか、ゲームって嵩張るし重いよね…で済まされる問題ではない。企業に行ってお目当ての品を(余計なモノも含めて)仕入れ、そのまま直帰する予定だったのだけど、体力の不安を感じて東館に引き返す。荷物置いて椅子座って休める場所があるからね。そのままひたすらマッタリしてました。けど、体力の回復はイマイチ。
 
 3日目。起きたら空が明るい。思いっきり寝坊した(苦笑)。いやね、後は自分の買い物だけだ…と思って気が抜けた。仕方ないので色々斬り飛ばす。特に「コミケ4日目」ことこみっく☆トレジャーで何とかなりそうなサークルは全部パス。それでもキツいか?と思ったんだけど、何故か案外なんとかなった。ただ、大阪では激戦必至だけど。ふふふ、こんなこともあろうかと、こみトレのサークルチケットが!…って、何でオレこんなもの持っているんだ?思うんだけど、やっぱり私は色々オカシイ。
 
 正直言って、私も歳を取った。体力的にはもうボロボロ。けど、気合いがあるうちは体が動く。そーゆーものなんだよ。それが「名も無き一戦士」の誇りというものだ。けどまあ、有馬記念とのバッティングはカンベンして欲しい…競馬仲間との忘年会兼ねるに決まっているだろ!マジに体力・気力の限界にチャレンジした気分…
 
 まあ、なんつーか、とりあえず今回も無事に年は越せた。新品のカレンダーに囲まれて、大満足してます。なお、いくらかかったのかは聞いてはイケナイ。マジにシャレにならん。

12月21日2014/12/22 01:37

 まずは小ネタから。来月のこみっく☆トレジャーへの参加が内定しました。「太平洋空母決戦」(国通)の同人誌とかいう「F男ホイホイ」が仕掛けてある以上、当然の事である。わはは。
 
 一応緊急更新。ネタが出来た。とりあえず世間に投げておこうと思って。本日プレイした、ウォーゲーム日本史(以下WGJ)最新号付録ゲーム「ユキムラズ・ラスト・バトル 大阪夏の陣」について。
 
 土曜に忘年会・日曜にゲーム例会。まあ良くある話。Middle-Earth東京支部に顔出すのは久々になっちゃったなあ…と思いつつ会場に到着すると、カギがかかっている。会場間違えたか?と焦ったけど、別目的でその施設に来た人間が勝手にカギかけただけ。大きな問題はなかった。
 
 私はとりあえずコマンド誌最新号のユニット切っていたんだけど、横では吉川殿と<麿>殿がWGJのユキムラをプレイしている。ふむふむ、今回のゲームはヘクス使うのね。昔ツクダから同じテーマの似たようなゲーム出てたなあ。アレの簡易バージョンみたいなものか。そう思いつつしばらく見学していた。
 
 1回戦。<麿>幕府軍(諸般の事情により家康は出てこない)VS吉川大阪方。大阪方はボロボロになりながらも突破に成功し、真田幸村1ユニット(だと記憶している)だけが家康の首を獲りに。成功確率1/3のチェックの結果、見事家康の首が飛んで大阪方勝利。
 
 2回戦。吉川東軍VS<麿>大阪方。先ほどの戦いにより「突破されそうな時はチャンと穴塞がないと」と注意深く戦った幕府方が、ド派手な消耗戦を征して勝利。ここまでは良かった。
 
 問題の3回戦。今度は私が大阪方。幕府軍は吉川殿。私は先の対戦を見て「突っ込んで戦線が伸びきった状態で消耗戦やったんじゃ、大阪方は辛そうだ」と考え、まずは守りを固める事に。「お互い何もしなければ大阪方の勝ち」らしいし、相手が突っ込んできた所にカウンターを喰らわしてやった方がいいんじゃね?というわけだ。
 
 でもって、大阪方にだけ許されるスタック(ユニット規模が違うから。ただ、やる気の関係上1ユニットの戦力は似たり寄ったり)を組んで隙の少ない戦線を張り、じわじわと前進していった。前進しているのは、そうした方が戦線を短くできるから。ユニット数で劣る以上、戦線は短い方が良いからね。
 
 第1ターン終了時。私は深く考えず秀頼公の出陣を依頼した。ペナルティあるわけじゃないし、どーせだったら早い段階で来てくれた方が有り難いかな…程度の軽い気持ちで。これが成功してしまい、大阪方の戦意は上昇した。
 
 第2ターン。戦意が上昇した事により、大阪方は都合4回「移動もしくは戦闘」(大阪方が任意に選べる)を行える。幕府分は3回のまま。ってことは、ターンの最後に何かして、次のターンのアタマに連続行動できる…これを活用して大阪方は第2ターン最後の行動で戦闘、戦闘後前進でいくつか敵を包囲。第3ターンのアタマに再度戦闘、包囲した敵を吹っ飛ばした。これで東軍は途端に苦しくなった。じわじわと出血したあげく戦意が下がり、行動回数が減って状況が悪化したあげく、最後は全軍が敗走した。してしまった。
 
 とりあえず会心の勝利。それはいい。問題は、「大阪方がこーゆー戦い方をした場合、幕府軍は手も足も出ないのでは?」という疑惑が。いや、今回は秀頼が来たからであって…というのはあるんだけど、秀頼を呼ぶために必要な「真田十勇士」チットの使い方を工夫すれば、似たような効果、すなわち「大阪方がターンの最後に行動、次ターンのアタマに再度行動」を行えるんじゃ…ってことが発覚したのだ。つまり、秀頼出陣のダイス目に頼らなくても、大阪方は幕府軍に痛打を与えうる。
 
 それを防ごうとすれば、幕府軍はかな~り消極的に戦うしかない。頑張って攻撃しないと負けちゃうのに。しかも、基本大阪方は守りを固めつつジワジワ前進してくる。ただでさえこれを崩すのは苦しいのに、相手から逃げ回ってどーする。かといって、積極的に行けば連続行動で吹っ飛ばされる。本日の、とりあえずの結論ではあるけれど、「詰んだ?」となってしまった。
 
 実はこのゲーム、東軍ユニットは戦闘結果「DE」を喰らわない。後退路があれば必ず逃げ出す。後退すると混乱して移動不能・ZOCナシに陥るけど、ユニット数は多いので代わりを前線に投入すれば良い。よって、大阪方が最初から突破を狙って派手に攻撃すると、いずれ除去しきれなかったユニットが薄い側面を攻撃してくるので、消耗戦に巻き込まれて…というのが、「デザイナーの想定した姿」なんだとは思う。
 
 しかしだ。大阪方がコツコツとユニットを包囲攻撃してゆくと、幕府軍は段々と戦意が下がる。戦意が下がると行動回数が減るので、より包囲されやすくなる。ただでさえ行動の柔軟性に差があるので、最後は何も出来ずに全軍潰走に追い込まれる。何かしら見落としなどはあるのかもしれないけれど、現状具体的にどーすりゃいいのか、わからない。
 
 私は当初、守備的に戦う大阪方に幕府軍が襲いかかり、どちらかが致命的な隙を作るか「溶けて無くなる」までガンガン殴り合う…ってイメージを持っていた。このルール・この戦力で私が採用した作戦を適用すれば、そうなりそうだと。しかし、結論は「大阪方がジワジワ前進して幕府軍をすり潰してしまう」という、身も蓋もない結論になってしまった。最初からソレがわからない辺り、己の未熟さはあるとは思う。けど…そんな未熟者がプレイしてコレかよ!というのはあるかな。
 
 言うまでもない事だけど、吉川殿に「明白な悪手」は無かったと思う。少なくとも私はそんなもの気がつかなかった。全体的に運は私にあったとは思うけれど、良くある程度の話であって、「事故」ではなさそう。そもそも、私自身「幕府軍どーすりゃいいんだコレ」と思いながらプレイしていた有様。素人同士なら「何か大きな見落としがあるんだな」で片付くかも知れないけれど、最低でも経験は豊富なプレイヤーだからなあ。私はともかく、吉川殿・<麿>殿は相当な技量だと思うんだけど。
 
 正直プレイヤー全員が初見のゲームなので、何かしらルールその他を勘違いしている可能性は高い。だから、結論というわけではない。けど…名手名人かどうかはさておき、それなりに経験のあるプレイヤー3人がアタマ振り絞って考えたにもかかわらず、途方に暮れてしまったのは事実。「永遠のヘタクソ」を自認する私はともかく、残る両名はかなりのレベルだと思うんだけどなあ。
 
 つーわけで、皆さんも作戦研究して下さい。誰かに「ソレは間違っている!そーゆー戦い方に対してはこう戦えば良いんだ!」ってモノを示して欲しいです。俺達は間違っているよね。対策はあるよね。あると信じたい…

12月7日2014/12/08 00:32

 色々忙しくて、コンスタントに更新できん。まいったね。ま、気にしないようにしよう。悩んだってどーしよーもない。
 
 カレンダーが薄くなり、普通の人でも来年のカレンダーが気になり出す季節。私は重要なカレンダーの一部がまだ「欠けている」状態で、カリカリしてます。そんな状態だと言うのに、先日コミケカタログ(冊子版)が発売開始。イライラは最高潮。本来更新しているヒマなどない。リスト作りはまだ途中もいいとこ、平行してやってる頒布物チェックも中途半端(これは情報出てないから仕方ない)。やらなきゃイケナイこと放置しっぱなしである。なのに何故更新なんてしてる。
 
 閑話休題。この時期私がイライラしてるのは、毎年の事である。しかし、今年は特にイライラするコトが重なった。「携帯用カタログ」に巨大な変化があったのだ。その辺を軽くレポートする。自分の覚え書きを兼ねて。こーゆーコトは忘れちゃイカン。
 
 コトの始まりは先月。携帯電話をiPhone6に更新した。元がiPone5なので、そろそろ「2年縛り」終わっちゃうし。デカくなったのは正直気に入らないんだけど、イチイチ5Sにするのもアレだ。調子こいてiTunesのアルバム全部ブチ込んだら結構容量ギリギリだったので、ココも強化する事に。この辺はまあいい。
 
 ただねえ。移行トラブルは結構深刻だった。いやね、パスワードのたぐいを色々忘れていたのが主要因なんだけど。一応復旧したようではあるが、まだ完全では無さそう。面倒見てやるヒマもない。ジックリ治していくつもり。トホホ。
 
 問題は、この過程で「携帯用コミケカタログ」が機能不全に陥った事。そもそも新OSに対応してない・するつもりもない…ってなブツがあるから、仕方ないんだけど。その点もふまえて色々考え、今現在も何をどーするのか考え中。
 
 私の場合、冊子版を購入して携帯するのはデフォルト。流石に使用頻度は落ちたけど、コレが無いとやはり困る。何より、「アクシデントとは無縁」という安心感は大事だ。古い人間だから、やっぱりコレが無いと始まらないんだよね。ついでに言えば、多分コレが「企業ブース参加リスト完全版」の最速公開だと思う。Web版の公開は思ったより遅かった。
 
 問題はこれからだ。今回からロムカタログの形式というか方式というか…が変更になり、データを転用できるアプリが「コミケアプリ」一択になった。コミケアプリは一応使っているけれど、機能面ではあまり評価できない。悪いけど、コレだけで我慢しろってのは酷だと思う。
 
 どれか1つだけ…って言われたら、私は「iカタロム」だと言う。コレが一番「冊子版感覚で使える」ので。けど、コイツは開発中止。手直しではなく別アプリの開発を選択したようだ。コレはコレで期待していたんだけど、今現在未完成らしい。コミケはこれからも続くのだからジックリ待つつもりではあるけれど、とりあえず今回は使えない。
 
 愛用者が多いと思われる「Law of Circles」。コイツは新ロムには対応してないけど、Webカタログで有料登録すればデータを落とせる。少し悩んだ末、とりあえずWebカタログを有料登録に切り替え、対応させた。コイツはコイツで弱点もあるんだけど、当日はむしろコッチの方が出番が多いし、コミケ以降も色々使える。とりあえずはひと安心…なんだけど、問題は生じた。間違って過去データを消去せずにデータを落としてしまったので、前回の「お気に入り」を勝手に引き継ぎやがった。普通なら「入力の手間が省けた」なんだろうけど、私の場合は二重登録されているサークルが山ほど…加えて整理区分もグチャグチャ(コレはコミケ以降も色々いじくるから)で、再整理に新規入力と同程度の手間がかかった。まあ、機械的に引き継いだ分、入力漏れは無さそうだけど。
 
 とまあ、「とりあえずの問題」は解決したと見なせるんだけど…問題が1点。私は今回ロムカタログを買うべきか?これは悩ましい。「LoC」用のデータとして役立たずなので、不要と言えば不要なのだ。けど、PC上でのデータ整理用にあると便利だし、「コミケアプリ」には使える…って、コッチは後でWebカタログのデータを落としてくるだけなんだけど。
 
 そんなわけでどーしよーか悩んでいるんだけど、今のところ「結局買いそう」な感じ。理由は企業。Webカタログで「印刷」可能なPDFファイルは、私にとっては使いにくいような。だったらWebカタログ内のデータの方が良い。企業は来週無料配布されるはずのパンフレットだけあれば何とかなる(つか、何とかしなくちゃイケナイ)ってのはあるんだけど、スマホ内にも「使える」データが欲しいんだよね。
 
 なんか色々混乱してるけれど、実のところ切羽詰まっているワケじゃない。ベテラン兵である私の場合、冊子版のカタログだけで戦えるのが「当然」であり、スマホはその補助を務めるだけに過ぎないから。ただ、補助と言えど道具として使う以上、使い勝手は大いに気にする。戦士とはそーゆーもんだ。
 
 つーわけで、今も戦闘準備中です。特に今年は有馬記念と重なりやがったからなあ…本当に私は無事に年越せるのだろうか…

11月25日2014/11/25 23:55

 唐突に復活。色々あったんだけど、中間はすっ飛ばしてとにかく復活。細かい経緯は省略して本題へ。
 
 先週のゲームマーケット2014(秋)の戦利品整理がまだ終わってないというのに、23日はコミティアへ。30周年とやらで拡大開催。会場が広いぜ…そりゃまあコミケの方が広いんだけど、アッチは「全会場巡回」なんてハナから諦めているのに対し、コミティアは体力・気力・時間の許す限り巡回を試みるからなあ。
 
 まずは「忠誠を誓っている」大手サークルの品をゲット。正直「創作オンリーのコミティアに来るな!」と言いたいサークルもあるんだけど、作家先生が来たいと言うんだから仕方ない。それにドコまでも付き合うのが、忠誠心というモノだ。
 
 その後は…テーブルゲーム部参加サークル巡り。あのなあ。ゲームマーケット直後のコミティアだから、活動休止すると思っていたのに!ヤケクソ気味に新作全部入手した。多分ゲームマーケットで入手済みの品が混じっていそうだけど、気にしていられない。今回は景品その他と交換可能なコイン配っていたので、ガッツリ入手。ソレを主催サークルのトコロに持って行ったトコロ、「うわ、コンプリートだ」などと感心された…そーゆーコトするのがF男である。
 
 その後は巡回をしていたんだけど、テキトーなトコロで切り上げてイベントに顔を出した。マジに体が2つ欲しかったんですけど。カレンダーはある程度ゲットできたけど、音源系を攻めきれなかった…ソコまでして顔出したイベントは2つ。1つはテーブルゲーム系サークル主催の試遊。開始時間に間に合わなかった事もあり、見学してました。もっとも、なんとか上手い口実見つけて参加者ではなく見学者になれないかなあ…と考えていたくらいなので、渡りに船だったわけだけど。
 
 なぜ見学なのか?その方がじっくり観察できるから。参加者だと「盛り上げなきゃ」って意識が働くけど、見学だとその配慮は不要。思いっきり眉間にしわ寄せて、真剣に観察してきました。とりあえずの感想。ルール簡単なテーブルゲームの試遊としては、多分標準的なモノ。及第点はあげられる。ただ、どれだけ「勧誘」できたのかは何とも。もっとも、これは難しいことに挑戦しているからこそ突き当たる「カベ」なので、駄目とか悪いとか言う話じゃない。一応似たようなコトに携わっている人間に数えられている人間として、大いに勉強になりました。
 
 もう1つは、同人誌印刷会社合同セミナーの最後を飾るトークショー&質問会。聞いてみたい事があったので。私は小物グッズマニアなので、「最近イチオシのグッズは何?」ってなことを聞いてみました。抱き枕カバーだのタペストリーだのといった「数多く出ているのは知っているので、聞くまでもない」回答ばかりだったらどうしよう…なんて心配もしたんだけど、そこは各社すこしひねってくれました。なお、この質問にはちょっとばかり「隠された意図」がある。最近ボードゲーム系を推しているポプルスさんに「ゲームイチ推し」と言ってもらいたかったのだ。コレは狙い通り上手くいった。ふっ、これで少しは同人ゲームの普及に貢献できたかな。アホな貢献って気はするけど。
 
 疲れまくって帰宅と同時にブッ倒れ、迎えた翌日。向かいはまたも東京ビッグサイト。もちろんお目当ては即売会。東方なんたら祭…とかいうデカいイベントがあるのは知っていたし、もちろんソコも目的だったんだけど、コレだけだったら「疲れているからやめた」だろう。「コミックNEXT」とかいう新設の即売会がこの日のメインだ。
 
 いやね、正直前日までは「見送ろうかなあ」と思っていた。土曜出勤だったので、かなり疲れていたし。ただ、印刷会社セミナーで「ねこのしっぽ」(印刷会社)の社長が「明日初開催されるイベントが続いてゆくよう、企業参加して盛り上げていこうと思ってます。」なんてコトを力強くのたまっていたので、なんか無駄に「盛り上げに行くか」って気分になったのだ。
 
 しかし…なんつーか、この即売会は閑散としてました。参加人数の絶対数はそこまで少なくなかったと思うけど、広さに見合う規模じゃない。人口密度の低さは相当なモノで、サークルの前を素通りするのが申し訳なく思えるほど。アレは色々厳しかったんじゃないかなあ。私はそれなりに散財したけどね。
 
 一応はついでになる、東方系即売会でも色々とゲットしました。コミティアで思うように音源入手できなかった関係上、この日は音に飢えていたようで、なんかCDをしこたま入手してしまいましたとさ。ここで1つ小ネタを。かなり混雑していてそれなりに五月蠅い場所だというのに、試聴用機材にオープンタイプのヘッドホン(外の音が聞こえまくる)使っているサークルが…しかも、ご丁寧な事にメーカーはAKG。私の愛用品と同じ。どう考えても即売会での試聴には向かない機材だけど、でも音の味付けはサイコーだよね…なんて話をしてきました。もちろんモノを入手した後で。
 
 なおこの東方系即売会、アナログゲームコーナーがありました。流石に入手しなかったけど。いくら何でも「疲れた」。私だって別に「同人アナログゲームフルコンプリート」なんて目指してない。ただまあ、「そーゆー世界が存在している」ってことは把握しておきたいし、ある程度は理解できるようになっておきたい。その程度にはマニアである。
 
 なんかとりとめないけれど、今回の「報告」は以上です。我ながら色々オカシーと思うけど、多分考えたら負けなんだろうな。それが私。

7月14日2014/07/15 00:16

 現実逃避としてコミケの話。原稿がぁ…たくさん書かなきゃイケナイのに。
 
 ちょっと前からわかっていたことだけど、今回の配置は私にとってかなり酷。厳しい戦いが予想される。何と言っても特に厳しいのは初日。企業攻略のキモとなる初日はあんまり忙しくない方が助かるんだけど、今回は「ゲーム(電源不要)」に「アニメ(その他)」という初日常連ジャンルに加え、「鉄道・旅行・メカ・ミリタリー」と「スポーツ」が。流石にコレはキツい。体が3つくらい欲しいレベル。
 
 じゃあ2日目は楽なのか?うん、確かに楽。「FC(少女)」と「創作(少女)」あたりで便せん漁って、後は「東方」をチョロチョロと…って程度。西館は用ナシではないかと。よって、企業攻略は可能な限り2日目に回したいトコロ。とはいえ、実際はそうも言ってられないんだけどな。
 
 3日目。色々忙しいとは言っておく。何故かは秘密。ただまあ、冬と異なりカレンダーがないので、グッズ内容が私にとって魅力的でなければ遠慮無くブッタ斬る(もっとも、秋葉原その他で入手するだけ)つもり。
 
 ちなみに、3日目は買い子としてではなく、普通にサークル入場する予定。違いは基地となるサークルが存在するかどうか。いやまあ、どーせ初日にも、基地として使用させていただいても文句言わないであろうサークルが複数存在するんだけどさあ。あんまり甘えすぎるのもどうかと思うし。3日目は諸般の事情により「全く遠慮無く」基地として使用できる。何故なのかは一応秘密だけど、見当は付くでしょ。なお、当たり前だけど店番はしなくちゃならない。
 
 ちなみに、3日目に某「元紅白歌合戦常連」芸能人がサークル参加しているんだそうな。…友人知人にスタッフがそれなりにいて、そーゆー方々に思いっきり失礼なのは承知で書いてしまおう。今回、コミケスタッフじゃなくて本当に良かった…備えと覚悟がある連中でさえバタバタ倒れるコミケで、大量の「一般人」相手に行列整理なんて、イヤすぎる。サークル入場口でサークルチケットも持たずに「何でアタシは入れないの!」などとヌカす輩が大量に出没しそうだなあ。なるべく近寄らないようにしよう。
 
 企業に関しては、まだわからん。扱うブツ次第だからなあ。一応ある程度見当は付けてあるけれど、ブツが出そろってない時点での予想はアテにならん。この辺の情報を求めて、だんだんテンパってくるんだよな。まあ、いずれにせよ地獄なのは間違いないし、おそらくは最前線に投入されるので、覚悟はしておかないと。
 
 まだ梅雨は明けてないけれど、コミケカタログが出ると「夏到来」って気がしてきますね。そんでもって、私の場合は9月アタマ(「コミケ5日目」ことこみっく☆トレジャーがある)まで続くわけだ。長いような短いような。ただまあ、とりあえず倒れないように頑張ります。特に腰は注意しないとなあ…

7月12日2014/07/13 05:27

 コミケカタログが出た。サークルの方は当落発表時期にwebカタログである程度確認済みだけど、「私の主戦場」企業はねえ…って、オーガ○トとねこ○こ落選かよ!これは痛い、マジ痛い。この両者のどちらかの紙袋を使用すれば…って計画がぁ~!真面目に「戦略の見直しが必要」なレベルなんですけど。
 
 本日は、「何故私はコミケ買い子になったのか」を語ろうかと。色は一応コレにしておくけど、基本的にはこの色の話題です。悪しからず。
 
 その昔々、私がまだコミケ買い子ではなかった頃。私は既にヲタクではあったけれど、ソコまで熱心でもなかった。コミケは午後から顔を出し、いくつか混雑していないサークル回って終わり…ってな程度で満足していた。売り子として入場してどうこう、って経験は既にあったけれど、まあ例外と考えて良いレベル。
 
 にもかかわらず、何故買い子なんぞに?確かに私は基本「午後から行けばいい」人だった。ただし、コミケが2日開催になった時は2日、3日開催になった時は3日行く必要があった。マイナージャンルを重視してた関係上、そうなるのだ。今でも私は「3日間、西へ東へ飛び回る」のがデフォルトで、配置の関係でたまに「○日目の東ホールは用がない」となる程度。そーゆー意味では、ちょっと珍しい存在ではあった。
 
 黙っていてもコミケに3日間行くってコトは、3日とも「予定:コミケ」となっているわけだ。ということは、企業ブースに派遣するのにうってつけ。ソコを評価されて買い子を打診されたわけだ。つまり、私は「チケットが欲しくて買い子になった」のではなく、「3日間参戦するんなら、ついでに…とお願いされた」から買い子になったのだ。流石に少し珍しいかも。大抵はチケット欲しくて買い子に志願するか、半分騙されてコキ使われるか…ってパターンらしいので。
 
 ちなみに、私は形式的にも実質的にも「お願いされている」身分であり、何ら強制はされていない。毎回「無理はしなくて良い」と言われてはいる。けどまあ、私がソコで遠慮無く手を抜くような輩だったら、こんな話は飛んでこない。買い子になった当初は必死になって並びまくってました。おかげで「これならチケット無くても同じじゃん」ってな思いをする事も。ただまあ、経験を積めば色々わかってくるので、そのうち自分自身もかなり有効活用できるようになる。元々「単なるパシリ」じゃないので、そーゆー知恵を絞ろうって気にはなるのだ。
 
 コミケのサークルチケットが有効活用できるとなったら…「じゃあ、アレも買っておくか」となる。元々素養はあったんだし。そーやって「自分の用事」を増やしたあげく、「ドコに出しても恥ずかしくないレベルのヲタク」が完成したわけだ。うん、我ながらヘンな奴だと思う。
 
 この話のキモは、私は「熱心なヲタクだから買い子になった」わけではなく、「買い子だから熱心なヲタクになった」ってトコロ。元々はライトなヲタクだったのだ。ただまあ、当時から多少ヘンではあったけれど。私がコミケスタッフにならなかったのは、この辺が原因だとは思う。もっとも、私のようにサークルチケットを大量に使える買い子は「上の方のどっかでコミケスタッフと繋がっている」はず(注:実際はもっと詳しい事が自動的にわかっちゃうんだけど、ソコは黙っているのが買い子の勤め)なので、コミケスタッフに準じる存在だとは思うけど。
 
 ちなみに、私の「買い子レベル」はそれなりに高いとは思う。企業で大量に買い物をする私の場合、細かい指示は与えられない。その必要がないから…と言うより、実質指示しようがない。私は毎回綿密な事前計画を練っているけれど、これは私自身の知識・経験があって初めてどうこうってレベル。しかも、それすら当日の状況でアッサリ変化する。携帯でアレコレ連絡取って初めて機能するような輩じゃあ、企業で満足に戦えない。「これ今回のリスト。細かい事は任せる」だけで戦闘に挑み、成果を出せるようなレベルじゃないと。でもって、流石にこのレベルの買い子はそんなにいないし、そもそも育成できない。いくら日本がオカシーとはいえ、己が「使える買い子」であることにプライドを持ち、日々研鑽を欠かさない…なんてアホがゴロゴロしてるとは思えない。
 
 なお、買い子というのは経験が必要不可欠だ。コレがなきゃ、人の流れなんて読めない。言われるがままに…ってレベルでも何とかなるのは、それなりに経験を積んだ「指示を出せる奴」がセットになっている場合の話。日本のマンガ・アニメは諸般の事情から「主役は高校生程度」って場合が多く、ソコにコミケが出てくると「高校生のくせにコミケでデカイ顔している」なんて存在が出てくる。これは、私に言わせると大嘘。高校生なんてヒヨコどころかタマゴレベル。中学生以下は「親とセットで行動しろ」なので卵子レベル、18禁に手を出せる大学生になってやっとヒヨコ、「給料」なるものに裏打ちされた、ふんだんな予算を投入できる社会人になってやっと1人前。そこから真剣に研鑽を積む気があって、やっと買い子としてどうこう。そーゆーものだ。
 
 ただまあ、買い子がいくら大変と言っても、コミケスタッフには遠く及ばないと思う。下っ端はともかく、優秀なスタッフは本当に大変そうだからなあ。私でさえ「勤まらないな」と本気で思う。「半端な連中は次々と逃げ出す」と言われるのも、当然じゃないかと。優秀なコミケスタッフとか、常連企業のコミケに熟練した社員とかは本当にスゴいからなあ。よく死人が出ないもんだ。
 
 つーわけで、また今年も「アツい」夏がやってくる。今年はコミケ雲はカンベンしてくれ…と思うけど、また発生する可能性の方が高そうだ。今から体調管理はシッカリしておかないと。特に私の場合、油断しまくって体重減ってると、露骨にスタミナ不足起こすからなあ…

6月28日2014/06/29 05:19

 先日の続き。前回は「私の見解」と「コマンド誌掲載記事」が一致している…と書いたわけだけど、相違点も大いにある。ソコについて書いておきたい。
 
 まず、最初に言っておこう。大事なのは「目指す方向が一致している事」であり、前回述べたように、そこは一致している。だから、今から書く事は基本的に枝葉。その点は理解してもらいたい。ただ、「最前線で戦う存在」としては、戦術的な話も重要なんだよ。特に私の場合、「理屈こねくり回しているヒマがあったら、前線に出て戦え!」と叱咤激励しなきゃイケナイ立場だからして。
 
 相違点はどこにあるのか。「当たり前のことを当たり前にやる」ことが大事だと、記事にはある。これだけ取り出して見れば、問題は無さそうに思える。ただ、「当たり前」という言葉をどう捉えるかが問題なのだ。ハッキリ言おう。ここで言う「当たり前」が、従来やって来た事の延長をしっかりやり続ければ良い…ってニュアンスだとしたら、ダメダメである。状況は動いているのだ。それに対応できる手法を開発するぐらいの気持ちがないと、「当たり前のことを当たり前にやる」って段階にすら達しない。私はそう思う。
 
 2月に艦これ即売会でデモプレイを行う際、わかっちゃいたけれど、どーしよーもなかったコトがある。ウォーゲームのデモプレイは、正直言ってあまり派手ではない。何もわかってない人間がちょっと眺めただけでは、人目を惹き付けられない。じゃあどーする…と考えたけれど、代案は何もなかった。つまりだ。ウォーゲーム業界は、まだ興味を持っていない人間に対し、「こういうモノがある」とアピールする手段を持ってない。少なくとも、そのための手法はほとんど知られてない。
 
 今にして思えば、他のアプローチがことごとく不発に終わる中、ゲームマーケットでのアピールが多少上手くいったのも、ここに要点があるような気がする。ゲームマーケットに来る人間は、ほぼ自動的に「アナログゲームには興味がある」のだ。この時点で、デモプレイを見たりお試しプレイしてみたり…という段階に至るハードルが相当低い。その点が他のアプローチ、代表例として挙げられる事が多い「歴史好きへのアプローチ」とは異なる存在なのだろう。
 
 ここで「ゲームに興味がない奴がウォーゲームをプレイするようになるなんて、あり得ない」と結論づける事も可能ではある。けれど、実際はそうでもない。強力な宣伝効果を投入できれば、売り上げにダイレクトな影響が出ると証明されたのだ。後はアピール方法の問題である。ぶっちゃけ、「カネ払って人目を惹き付けるような広告を打つ事が出来るのなら、この業界は発展しうる。けれど、そのためのカネがない」だけ。
 
 カネがないならどうする?知恵を絞るしかない。けれど、「従来の方法を繰り返しているだけ」では、知恵を絞っているうちに入らない。2月に結局フツーのデモプレイしかできなかった私も含め、知恵が足らないし努力も足らない。コマンド誌の記事は、そーゆー部分に対する危機感が足らない。私も従来はその程度の認識しかなかったのだから、偉そうなコトは言えないのだけど。
 
 萌えミリ層を取り込むためには、「存在を知ってもらい、遊んでもらう」必要がある。これは当たり前。そのために必要な事をやるのも、当たり前。けど、そういう当たり前の事をやるために、従来の手法を採用するのは、当たり前じゃない。だって、「当たり前のこと」を達成する手段として不適切なんだもの。たとえて言うなら、41年東部戦線にドアノッカーを大量に送り込むようなモノである。「T34を撃破するためには、その装甲を貫ける砲が必要」という当たり前のことを達成する手段として、ドアノッカーは不適切でしょ?大量に送り込んだって、あっさり撃破されて終わり。必要なのは、より威力のある対戦車砲だ。そんなものを開発するのは当たり前のことじゃない…と言われても困る。そんなこと言う奴は、75mm砲搭載のシャーマンでパンターと一騎打ちしてこい。
 
 そーゆー観点から記事を眺めると、保守的というか何と言うか…な記述が結構ある。「安易に『萌え』にすり寄った商品展開(例えばユニットにオリジナルの少女兵器のイラストを入れるなど)は意味がない」とあるけれど、コレは誤解を招きそうな表現だと思う。実のところ、コレは一定の効果があるのだ。でなければ、表紙が思いっきり「萌え」路線の「SLGamer」は大きく間違っているコトになる。アレの表紙が萌え絵なのは、諸般の事情があってだなあ…ってのは私も知っているんだけど、販促効果ゼロとは思えない。メロンブックスに置かれたり、書泉グランデでちょっとした特設コーナー組んでくれたり…ってな「販促効果があるのは明らかなコト」とアノ表紙が無関係だとでも?
 
 確かに私も、単純に箱絵やユニットに萌え絵を入れて終わり…ってな商品は売れないと思う。ただ、それは「萌え絵を好む層はその存在を知らず、存在を知ってる層は萌え絵を好まない」からだ。こういうブツを本気で売ろうと思ったならば、萌え絵を好む層にアピールしなくちゃ意味がない。コマンド誌ではなく、萌え絵を好む層が読みそうな雑誌に広告掲載しなくちゃイケナイ。もちろん、ただ広告載せるだけじゃなく、その内容はきちんと工夫しないと駄目だろうね。そーゆーコトやらなくて「売れない」「駄目だ」はねーだろ。軽機関銃は戦車に撃ち込んでもあんまり効果がない。だから軽機関銃は欠陥兵器だとでも?
 
 この件については、別方向から「萌え絵を入れる事それ自体は必ずしも間違いじゃない」と証明する事が出来る。アークライトって会社が出した、鈴木大佐デザインの「ドミニオン」クローンのカードゲーム「ばるば☆ろっさ」ってシロモノがある。SLGとは言い難いけど、雰囲気は近いモノがあるゲーム。でも箱絵もカードも萌え。比較したいのはコレそのものじゃない。このゲーム、「燃え絵」バージョンもある。売れたかどうかは知らないけれど、少なくとも実際そんな品が出る程度には「ウケるんじゃないか」って予想があったわけだ。箱絵・ユニットが萌えか燃えか…ってのは、要はユーザーの「慣れの問題」である。ユーザーにとって見慣れているモノを提供できれば、それに越した事はない。我々ゲーマーにだって「ハリガネ弁当箱(NATO式兵科記号の事)はいやだ!」ってな主張があったくらいだ。
 
 萌えミリ層に我々をアピールする手法に至っては、何をか言わんや。「戦史を扱う雑誌などへの出稿。web広告の活用」「こまあぷ」「ゲームの紹介動画がyoutubeで公開」…全部「既存のウォーゲーマー、もしくはそれにかなり近い層」向けの宣伝手法じゃあ!我々が今考えなきゃイケナイのは、「『ウォーゲーム』でググった場合何が出てくるか」ではなく、「Googleに『ウォーゲーム』って単語を入力させる手法」だろ?いくら何でも手法が古典的。第一次大戦の戦術戦略で第二次大戦に挑む将軍のように古典的。これらは無駄じゃないけれど、今論じているのはそーゆーコトじゃないだろ?「相手が歩兵師団なら戦えます。けど、装甲師団だと通用しません」とでも言いたいのか。
 
 じゃあどーしろと?知るかそんなの。私は自慢じゃないけど「負け犬」だ。「今までのやり方では、電撃戦とやらに対応できません!」って言いながらダンケルクから戻ってきた兵隊みたいなものである。そりゃあ対抗策考えろって言われたら考えるけれど、すぐ対抗策を提示できるようなら、ダンケルクから逃げ帰ってくる必要なんてねーだろ。「代案がない?じゃあ今まで通り戦うしかないな」なんて言われても困る。まさかそのまま北アフリカに行けとか言わないよな。
 
 同人誌に思いっきり書いたから、あえてココでも言ってしまおう。こーゆートコロがあるから、私はコマンド誌を信用できなかったのだ。もっと「売り込もうとしている対象」のことをきちんと分析して欲しい。それがヘタクソだったからこそ、「少女兵器大戦」は売れなかったんじゃねーのか。アレは「絵だけ考えたら艦これに負けてはいない」と本気で思うぞ。
 
 とりあえずの提言。箱絵・ユニットが萌えバージョンの「日本機動部隊」を出した…と仮定して、色々シミュレートしてみな。既存のウォーゲーマーは燃えバージョンを既に持っているので、アテにはできない。そーゆーモノを好みそうな人間にアピールする必要があるわけだけど、そのための手法はどのようなモノが考えられ、経費はどれぐらいになりそうか、効果はどれぐらい見込めるのか。私の手には負えないけれど、コマンド編集部なら可能でしょ。それぐらいやれ。「知恵を絞る」ってのは、要はそーゆーことだと思うぞ。なお、「本当に出せ」とは言ってない。分析を行った結果を取り込んで色々手直しするって言うのなら話は別だけど。
 
 とりあえずの提言その2。角川関連の会社から「箱絵その他が艦これのウォーゲーム」出せないかどうか検討する。艦これ関連のアナログゲームは、TRPGが出ている。ここから考えると、角川は「艦これ」関連のアナログゲームにある程度興味を持っていると推測される。艦これの世界観とTRPGは必ずしも相性が良くない(悪くもない。それがTRPGってゲームの特色)ことも考えれば、話を聞いて検討ぐらいはしてくれそう。そのゲームを入り口に我々の業界に…って部分に必要な手法は、ゲームマーケットである程度研鑽積んでいるはず。本当はこの段階から国際通信社が手がけたいんだろうけど、必要な広告宣伝費を出せない以上、仕方がないと割り切る。
 
 私はいずれにせよ最前線で戦う必要がある以上、「コマンド誌の支援がなけりゃ戦えない」なんて言うつもりはない。戦略方針が一致しているだけ、かな~りマシだ。ただ、連中の言っている戦術はかなり駄目。初心者獲得の実務に携わるつもりがある人間は、そこは理解しておいた方が無難だと思う。結果を出したければ、あんまりアテにしない方がよろしいかと。とりあえずは自分で考えてみて下さい。他に手段がないので。私?現時点では「経験を積んでいる分、多少マシ」程度。非力もいいトコロだ。
 
 艦これユーザーをSLG業界に取り込もう、と考えるのは、間違ってない。けれど、そのためには「ドアノッカーでT34に立ち向かう」ような経験を積み、そこから何が足らないのか、それを補うために何が出来るのか、真剣に考える必要があると思う。まるで通用しないってワケじゃないのだ。希望はある。けれど、希望があるだけに自らの非力が身にしみるのではないかと。話はそこからじゃないかな。ハッキリ言って、経験したいコトじゃない。けど、「戦う」ってのはそーゆーモノでしょ。先人はロクにいない、後方はアテにならない、だからって撤退するわけにいかない…だったら負けを承知の上で経験を積み、それを後の戦に活かすしか無いじゃないか。他に手段があるなら、教えて欲し…くない。即座に実践してくれ。それが前戦で戦わされた人間の、正直な感想だ。とにかく、文句があろうと無かろうと知るか。1人でも多く実戦に参加してくれ。今回はオチなし。

6月23日2014/06/24 02:38

 色々省略。今月発売のコマンドマガジン117号に、「誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい『萌えミリ』ブームがボード・ウォーゲーム市場に与えた影響のすべてについて教えましょう」(長い…)という記事が掲載された。この方面の「最前線」で戦った経験者として、遠慮無くツッコませてもらう。
 
 冒頭部分で萌えミリブームと、その恩恵に与った燃えミリ業界のことを紹介し、「ウォーゲーム市場も同様の恩恵に与ったのではないかという推測が成り立つ。」などと書いてあるけれど、誰がいつそんな推測ブチ上げたんだ…ってのは、小一時間ほど問い詰めたい。「アレは基本的に我々とは縁のない存在である」って説の方が、遙かに支配的だったと思うぞ。実際、ガルパンブームの影響は「同人で戦車戦ゲームが数多く出た」程度ではないかと。先日になってやっと「ぱんつぁー・ふぉー!」が出たけれど、アレは「ワールドタンクバトルズ」という過去ゲーム再版の話が色々進展したあげく…ってモノであり、純粋なブーム便乗商品とは言い難い。
 
 私個人の見解としては、「萌えミリ層をこの業界に取り込むことは不可能じゃないだろうけど、そのために必要なリソースを払うつもりがない。よって、結果的に無関係」というものだった。割合から言えば少ないけど、この業界への入り口はアニメゲームでした…って人間はいるのだ。そもそも私の入り口は「超人ロック」なんだし。だから、「艦これ」で興味を持ち、そこからボードウォーゲームに流れてくる人間も、探せばいると思う。けれど、昔と違って「ゲームは電脳系「」が当たり前となっている昨今、自然と流れ込んでくるのを待っているだけじゃ駄目。ウォーゲーマーの側から存在をアピールする必要がある。けれど、そのために必要なリソース…平たく言ってしまえば広告宣伝費を支払えない。支払うつもりがない。よって、好機なのに活かす術がない。みんなビンボーが悪いんや…で片付く問題だと信じていた。
 
 しかし、この法則はアッサリ破られた。「ねとらぼ」という影響力の大きいサイトに、ウォーゲームのことが掲載されたのである。唐突に。カネ払ったわけでもないのに、強力な宣伝広告効果が出現したことになる。結果としてささやかながら特需が発生し、「日本機動部隊」の売れ行きが増加して在庫が消え失せた。その動きに巻き込まれるような形で私の所に「艦これ即売会で日機のデモプレイやってくんない?」って依頼が来て、最前線で戦う羽目に陥った。その顛末はゲームマーケットで同人誌作って頒布したので、知ってる人は知っている。
 
 最前線で戦った経験を持つ私に言わせると、今回の記事の内容は「何を今更」となる。いやまあ、私の詳細な感想をまとめた同人誌は今月アタマのゲムマが初出なのだから、世に発表した時期に限ると「ほぼ同時」なわけだけど。いわゆる「萌えミリ愛好家」であっても、「出戻り組」を期待することは出来るし、アピールのやり方を工夫すれば完全新規層の取り込みも…なんてのは、この2月に肌で実感させられたことだ。結論めいたこととして述べられているアピールの重要性・遊んでもらうことの重要性についても、「具体的に何をどーすりゃいいんだ」レベルの問題としてスタッフと話し合っている。そういう意味では、「目新しい結論」は無い。ただ、私だと直感レベルでしか把握できなかったコトが、売り上げという具体的数値で裏付けされたのは大きいけどね。
 
 ただ、私にとっては「わかりきった事」だとしても、それがコマンド誌に4頁という少なからぬ分量の記事として掲載された意味は大きい。「萌えミリ業界への働きかけは無駄じゃねえ」という私の見解は、一般的なモノとは言えなかった。極端なことを言えば、私を含むごく少数がそう吼えているだけ…と見なされても文句は言えなかっただろう。それじゃあ色々苦しい。私の見解を少しでも多くのウォーゲーマーに浸透させ、より大きな助力を得られるようにしたい…ってのが私の課題の1つであり、それを達成するためコマンド誌にレポート書いてみたり、同人誌作ってみたりしたわけだ。しかし、今回の記事のおかげでその課題はある程度達成されたことになる。私が何かしたから…ってワケじゃないのかもしれないけれど、ソコは気にするトコロじゃねえ。
 
 同人誌にも書いたけれど、私は2月に「艦これ」オンリー即売会でデモプレイを行い、「どこぞのゲーム例会にデモプレイ観た人が顔を出せば勝利」なる無謀な勝利条件を設定し、案の定達成できなかった。要は敗北である。「橋は遠すぎた」のだ。しかし、何も得る所が無かったわけではない。知識・経験・人脈などなど、後々色々役に立ちそうなモノを山ほど得た。これを次の戦いに活かし、最終的な勝利に繋げればいい。目先の勝利・敗北だけを気にするのではなく、一連の戦いを有機的に結びつけ、敗北すらも最終的な勝利の糧として捉えればいいのだ。今回、コマンド編集部が正式に「萌えミリ戦線は有望な戦場である」と表明したことにより、私の得たモノの利用価値はより高まったと判断できる。最終的勝利が近いのか遠いのかはわからないけれど、貴重な経験を積んだ戦士としてこれからも戦い続ける必要があるだろう。
 
 …ってことは理屈ではわかるんだけど、未だに「なんでオレが」って気分は抜けませんねえ。正直、「どーでもいい戦線を担当していたはずなのに、なんか知らないけれど色々あって最重要戦線扱いされた」って気がして仕方ない。誰かクーデターでも起こして私の地位を奪い取ってくれないものかねえ…「ゲーマーにしてヲタク」はオレだけじゃないハズなんだけど!

6月1日2014/06/02 01:49

 うわはははは、良くやったワンアンドオンリー!ペーパー上の話とは言え、念願のダービー制覇だ。感無量。雑誌POG時代から数えたら20年近くやっているだけに、やっぱり嬉しい。
 
 かなり前にこのブログでも触れたけど、この馬は「目標キングジョージ」って馬だった。凱旋門賞と並び称される欧州の大レース。舞台は英国アスコット。そこで「リベンジ」するために指名した。つまりだ。POG期間内の活躍はソコまで期待してない。流石に目処くらいは立ててもらいたいけれど、素質の片鱗を見せる程度でOK。そう思っていた。
 
 アスコット競馬場には魔物がいる。私はそう信じている。こいつに取り憑かれると、理性が吹っ飛ぶ。私の場合、当初の予算を無視して力一杯馬券を買ってしまい、あとで青ざめることになる。特にハーツクライがキングジョージに挑んだ時はヒドかった。異国の地で財布がカラッポ。乗車券は往復なので宿にたどり着くことは出来るが、その日の夕食代がない。万が一宿に難癖つけられて、預けたデポジット没収されたら空港までの電車賃もない。敗北の苦さなんて山ほど経験したけれど、この時の敗北が最も苦かったと思う。そのくせ、宿のベッドで悶絶しながら「いつかリベンジしてやる!」とか考えているんだから、オレもアホだよな。
 
 ワンアンドオンリーの父は、そのハーツクライ。正直POG向きの種牡馬とは言い難い気がする。ちょっと晩成型なんだよね。期間内に稼げない馬ばかり…ってレベルじゃないけれど、ドラフトの時期が過ぎてから急成長する馬が多い気がする。よって、事前の情報があんまりアテにならない。ある程度評判になった馬を指名しておけば大外れしにくい、ディープインパクトやキングカメハメハ産駒の方が指名しやすいと思う。それはわかっていたけれど、やっぱり指名したくなるんだよね。アスコットでリベンジしてくれるんじゃないかって期待をかけて。
 
 ただまあ、ワンアンドオンリーはちょっとした問題があった。父はいいんだけど、母系がかな~り短距離っぽい。ソレを理由に嫌った人もいるんじゃないかってレベルで。ただ、私はあんまり気にする必要は無いと思っていた。過去のデータを見たところ、そーゆー配合の方がむしろ確実性があるかな…と。ついでに言えば母の父はタイキシャトル。思いっきり短距離馬ではあるけれど、欧州で結果出した馬の1頭。だったら、欧州の芝でも勝てるんじゃないかなあ…と決めつけた。
 
 ソコまではいい。けど、ワンアンドオンリーはなんつーか…想像以上の「難物」だった。まず、調教で動かない。曲がりなりにも入厩している以上、牧場側は「ある程度仕上がった」と判断しているはずなのに、調教はボロボロ。これは素質とか仕上がりじゃなく、競馬の何たるかがわかってないようだった。にもかかわらず、なんかそのままデビュー。「使い物にならん」と送り返す選択肢もあったはずなのに。ああ、コレは「とにかく1回使って、強引に競馬教える」つもりだなと。案の定、新馬戦は人気にならず、クソ負け。こんなんじゃ、いつになったらモノになるやら…
 
 しかしこの馬、2戦目でいきなり変わった。相変わらず調教動かなかったのに、2着に突っ込んできた。競馬覚えたのか?それともたまたまか?と疑問視してたら、3戦目で未勝利脱出。とりあえず多少マトモになったらしい。
 
 その後は萩ステークスで惜しい2着、東スポ杯で6着。どうも素質はありそうだけど、相変わらず競馬は下手なまま。本格化はまだ先だろうな…と思っていたら、ラジオNIKKEI2歳Sでいきなり勝利。相変わらず調教は動かなかったので、せいぜい掲示板…とか思っていたのに。どうもこの馬、素質は相当なモノらしい。けど、競馬はヘタクソ。安心して見ていられるってタイプじゃねえ。
 
 3歳になって迎えた初戦は、弥生賞。どんな競馬をするのか?と期待半分・不安半分。ゲートはマトモに出るようになったけど、相変わらず二の足がつかないから後方からの競馬。そりゃいいとして、中山の坂でどれだけの脚を使えるのか…と思ってたら、モノスゴイ勢いですっ飛んできた。けど、届かず2着まで。うん、確かにコイツ素質はある。けど、やっぱり競馬はヘタだ。皐月賞も同じ競馬じゃ苦しいけれど、1回使ってもう少し競馬覚えてくれれば…と思ったら、相変わらず最後方からの競馬。「駄目だこりゃ。掲示板もない」と思っていたんだけど、ものすごい勢いですっ飛んできて4着。お、お前なあ…
 
 迎えたダービー。私のPO馬はコイツだけが出走。今更他の馬を買う気にはなれない。けど、相変わらず後方からの競馬だよなあ…府中の直線は長いとはいえ、最後方からじゃ届かないよなあ…せめて中段ちょい後ろぐらいから競馬してくれないかね。そう思ってレース見つめてました。デカい荷物抱えて。よりによってゲームマーケット(春)と重なっているからなあ。荷物は郵送するって選択肢もあったけど、「そんな惰弱な手段を使うようじゃ、気持ちで負けてる」とかいう意味不明な理屈により、荷物持ったまま応援することに。
 
 パドックは見てなかったけど、どうやら馬体の出来はいいらしい。「良く見える馬」が受賞する、ベストターンドアウト賞とかもらってたし。審査員の1人は私が敬愛する、松山康久元調教師。松山センセに良く見えたのなら、不安はないんだろうなと。けどまあ、コイツの問題はそーゆー部分じゃないからなあ。でも、「また」2着はあるかなと思ってました。
 
 ゲートはマトモに出た。それはいいんだけど、その後がねえ…と思ったら、なんか先行している。え?なんで?そりゃまあ、ある程度前に行ってもらいたかったけど、お前そーゆーキャラじゃないだろ?そんな馬が先行すると、基本ロクでもないことになる…んだけど、なんか例外があったような…と思っているうちに、最後の直線。皐月賞馬イスラボニータとの壮絶な叩き合いを征して、勝ったのはワンアンドオンリー。ああ、そーいやあ親父のハーツクライも、有馬記念でいきなり先行して、ディープインパクト相手に勝ってたなあ…
 
 ワンアンドオンリーを管理するのは、親父と同じ橋口調教師。大レースをたくさん勝っている名調教師…と言いたいトコロだけど、数えるのがイヤになるほど2着が多い。ダービーに至ってはまだ未勝利で2着が確か4回。イスラボニータの鞍上は蝦名。私は彼に大変お世話になっていて、ダービーではおおむね3年に1回程度、本命を打っている。まだ勝ってないけどな。この「ダービー勝ちたいぜ対決」を征して、ワンアンドオンリー勝利。私にとってはドッチが勝っても「嬉しくもあり、切なくもある」対決だったなあ。
 
 面白そうだから表彰式も見たんだけど、期待に違わず面白かった。馬が検量室に引き上げてきた時には、普通に嬉しそうだった橋口調教師。けど、表彰式になるとなんか表情がヘン。実感湧いてきたんだと思われる。コメントで何言い出すのやら…と思って後にネットで確認したところ、「地に足が付いてない。」…それ、普通自分で言うコトじゃないと思うんですけど。いや、アナタやっぱり面白いですよ橋口センセ。
 
 橋口調教師はなんつーか…時々「スゴい」コメントを発することがある。私の中で代表はハーツクライがJCでハナ差負け喰らった時。「また2着か!何でまた2着なんだ!オレは運がねえ!」というすさまじいコメントを残した。この時点で既にイヤってくらいGⅠの2着を繰り返しているってのに、何を今更(笑)。いつもいつもそう思っていて、いつもいつも黙っていたんだけど、爆発しちゃったんだなあ…と、大いに笑わせてもらった。そんな馬の息子でダービー制覇。良かったね、本当に良かったね橋口調教師。
 
 けれど、橋口調教師にはまだ大事な仕事が残っている。キングジョージへのリベンジだ。ワンアンドオンリーでキングジョージ制覇。やって欲しい。ハーツクライが負けたあの日の悔しさは、忘れていないはず。いや、忘れたくてもアスコットの魔物がそうさせてくれないはず。アレに取り憑かれると、なんか色々度外視してキングジョージに挑戦したくなっちゃう…ってのは、ディープブリランテの矢作調教師が実践しているくらいだ。どう考えてもそれ以上に重度の「キングジョージ病患者」であるはずの橋口調教師、オレごときに言われるまでもなく、行くよね。勝ちたいよね。そして…勝ってくれるよね。
 
 まあ、実際は色々あるから、挑戦するとは限らないんだとは思う。けれど、ワンアンドオンリーは夢を見るに足る存在だと思う。あの出来の悪い馬がここまで育ったんだから。デビューからずっと優等生、って馬とはひと味違った感動がそこにはある。小賢しい計算を超越した期待を掛けていいんじゃないかな。真剣にそう思う。
 
 …しかしだ。問題が1つ。この馬がキングジョージに挑戦したならば、私も応援に行かなくちゃイケナイ。つか、ワンアンドオンリーがキングジョージに挑戦するというのに、アスコット競馬場以外の場所でそれを見ているF男なんて許せない。万難を排して私も英国に行く必要がある。い、色々キビシーんですけど…今回流石に英国旅行できるほどは儲からなかったんですが。だって、ゲームマーケットで調子に乗って結構カネ使っちゃったから…いやまあ、戦果には満足しているんですけどね…