7月27日2010/07/28 01:43

 なんか色々とアップデートした…「最近アップデートチェックをサボっていたなあ」ってんでチェックしたら、山ほどありやがった。いけませんねえ。なお、セキュリティの関係上アップデートはやっておいた方が安全なので、皆様もたまにやってみては如何。
 
 本日の話題は、馬券の話。いやね、最近賞を取った某漫画家(原作だけらしい)が、賞金というあぶく銭で「宝塚記念の三連単を全部買う」を実行したらしいって話を仕入れたので。面白いから、私なりに「分析」してみようかなと。
 
 三連単とは、1着から3着までを「着順通りに」的中させるって馬券である。組み合わせはものすごい数になるので、配当もデカい。Wikipediaで調べたトコロ、JRAの場合は重賞で1098万2020円、平場含むと1846万9120円、地方記録は2488万720円だそうな。そういう「大物」を狙って三連単全部買い…確かに「1つの夢」ではあるよね。
 
 ただ、コレは普通夢だけで終わる。だって、カネかかるんだもの。18頭立てのレースの場合、全組み合わせを100円買うと48万9600円かかる。いくら「絶対当たるので、何かしらお金戻ってくる」とはいえ、実行するのが馬鹿馬鹿しい程度にはカネかかる。コレを実行するくらいなら、どこぞのクラブで「一口馬主」やった方が…50万出せば、かなりいい馬持てるからなあ。
 
 それでも、一千万・二千万って夢は…と思ったアナタ、ちょっと待ってもらいたい。とりあえず「三連単の配当最高記録」と「18頭フルゲートの三連単を全部買う」を比較した場合、「なんだ、案外夢がないんだな」というのが、私の感想なのだ。約50万円使って約2,500万円になったと考えれば、「元手が50倍になった」ってだけだ。これはスゴいことではあるけれど、日本記録うんぬんってモノまで持ち出してどうこう…って価値があるほどとは思えないんですが。だって、私はもっと「高倍率の儲け」経験したことあるし。
 
 元手を50倍にしようと思ったら、最も手っ取り早いのは「オッズが50倍の馬券で1点勝負する」だ。複勝だと多少難しいかもしれない(かなり人気薄の馬でも届かないことがあるから)けど、人気薄絡みのワイドなら充分届く。穴狙いの単勝党ならば「当たる時はそんなモノ」かもしれないくらいだ。1点買いは極端だとしても、何かの拍子に好配当の馬券当てて「元手が50倍以上に化けた」って経験をしたコトのある奴は、結構いるんじゃないかなあ。
 
 ちなみに、私が「投資効率50倍以上」を達成したのは2度あって、どちらも馬連だ。最高記録はダイタクヤマトが勝ったスプリンターズS。「元PO馬だから」という無茶苦茶な理由(こんな馬指名するかぁ?)で軸にしてちょろっと流したら、何を考えたか勝ちやがった。もう1つはフェアリーキングプローンが勝った安田記念。自分でも信じがたいのだけど、三角買いで的中させちゃった。レース前に「この馬が勝って、『こんな名前だからフェアリーキング産駒かと思っていたのに、実はデインヒル産駒じゃねえか!だったら買えたのにぃ~!』とホザく奴に『馬鹿め、それはオレが半年前に沙田で叫んだ台詞だ』と高笑いする」と言ってた冗談が実現してしまった(苦笑)。
 
 別に投資効率50倍だからどうこう…って話ではないけれど、よく考えると「50万円馬券に使えるのなら、2千万円って夢ってワケでもないのね」というコトがわかる。だからって毎回そんだけ突っ込んだら、確実に破産するけど(苦笑)。おそらくそんなコトができるのは、「2千万円?あっそ」で終わりに出来るような身分の人間だけでしょ。そんでもって、そーゆー身分の人間は「三連単全部買い」じゃなくて、「払い戻しの際にチャリンって音がしない」(日本の場合、1万円単位で買うこと)って買い方を好むんだろうなって気はするね。そーゆー身分になってみたいモノだ。
 
 もっともだ。18頭立て三連単の「最低人気」なるものはもっと破壊力があり、下手すると億の単位に手が届く。あくまで理論上の話ではあるんだけど。ただ、それは流石に夢見過ぎかな。私個人の感覚としては「日本記録を大幅に更新する、3千万円台」ってのが「ギリギリ現実的なライン」かと。ただ、これだったらまだ「50万円1点勝負」で何とか出来ちゃいそうな数字なんだよね。
 
 「一攫千金をどんな方法で達成するか」って夢については、ある意味個人の勝手である。私は個人的事情により「三連単全点購入」より「惚れた馬から絞って勝負」の方を好むけれど、それはダイタクヤマトだのフェアリーキングプローンだのフジヤマケンザンだのといった連中が「惚れた馬から買えば、いいことがある」と私の頭に叩き込んでいったからである。何を考えたか、こうした「壮絶な連中」に惚れてしまった私の因果がそうさせるってだけであり、私にも「三連単全通り」のロマンは理解できる。ただ…なんつーか、「もうちょっとデカい夢」であって欲しい気がするんだよ。50万突っ込むんだから、2千万円程度じゃ夢として小さくないかぁ?
 
 高額配当ってのは、馬券師にとってそれ自体がロマンだ。手にしたカネでどうこう…じゃないんだよ。ガツンと当てて一時の幸せに酔いしれることがイイんだよ。馬券買うのを節約して貯めた金じゃ、絶対味わえないモノがあるんだよ。これはドコをどう考えても「愚かな考え」なんだけど、人生楽しんだ奴の勝ちだ。面白おかしく生きて何が悪い。馬券に取り憑かれるってのは、こーゆーことです。怖いですね。この色の話題について行けない人は、こんな道に堕ちないよう注意して下さいね(苦笑)。
 
 なお、私が50万円のあぶく銭を手にしたらどうするか?そりゃもう、貯金する。もちろん、フツーの意味での貯金じゃねえ。キングジョージに日本馬が挑戦した暁に、全部突っ込むためだ。できれば、私がハーツクライの単勝を買った時、「Big bet!」という的確すぎる指摘をしやがったブックメーカーのオヤジのところで。それが私の「夢とロマン」なのだ。オッズの関係上数千万円を手にするのは無理かも知れないけれど、それよりもコッチの方が大切なんだから仕方ない。この色の話題について行ける方、ココまでイッちゃったら引き返せません。せめて「三連単全通り買い」ってレベルで留まるようにして下さい(笑)

7月12日2010/07/12 23:09

 先週末は、毎年恒例の福島旅行。今回はまったりダラダラ過ごしていたので、ネタになるような話がない。楽しいかどうかと、ネタになるかどうかは別問題。その辺に五月蠅いからこそ、私はあの「濃い」メンバーの一員として生き残ってこれたと思うんだ、うん。つーわけで今回は「小更新」の予定。なお、小ネタは某氏がツイッターあたりに流しているだろうから、そちらでも参照して下さい。
 
 ネタ以外では、来年はラジオNIKKEI賞の週にやるべきか…という話が協議された。いやまあ、この辺色んな事情があるので。幹事長の提案なので、最終的にはそうなるんじゃないか…というのが、副幹事長代理補佐見習心得の見解だとか。
 
 かなり前から話題になりつつ、今回も改めて確認させられたのが、「飯坂温泉の衰退」かな。ああいう温泉街って、最近苦しいんだよねえ…私は「温泉宿に宿泊する際は、駄目人間のごとく過ごすべし」という、古風だか何だか知らない趣味があり、いわゆる「カラクリがあるので、料金がお得」ってタイプの宿は好かない。かといって、あんまり大げさな宿もちょっと…ダラダラグダグダ、のんびりまったりと駄目人間っぽく過ごすのがお似合いってレベルの宿が好きなんだな。そーゆー宿が減っているのは、色々辛いねえ…
 
 今回使用した宿は、ある意味「多少無茶なこと注文しても、全く良心が痛まない宿」である。つーか、過去に「参加者が全員集合したコトがない」などという滅茶苦茶な行程をやらかしたような集団だ。ドタキャンはともかく、当日いきなり「1人追加してくれ。部屋は同じでいいから」などと連絡しても「対応してくれるはず」って安心感が欲しいよね。今回も宿到着予定時刻は、競馬場で「福島最終で切り上げてとっとと向かうか、函館最終まで居残るか、どっちにします?(注:時間にして40分は異なる)」「う~ん、函館最終まで馬券買っちゃったんだよね。」「じゃあ、函館最終見てからにしますか。」と会話して決めた。こういうグダグダに耐えられる宿こそが、良い宿だと思うぞ。宿にしてみりゃ、どう考えてもやな客だろうけど。
 
 この旅行、「カネもヒマも無い奴から、お大尽趣味の奴まで」とにかく参加する…というコンセプトなので、協調性がカケラ程度しかない。にもかかわらず何とかするという「特殊能力」を持った幹事がいるからこそ、今も何故か続いている。ただ、その特殊能力の正体って、要は「宿にワガママ言いまくる神経の太さと、それを受け入れてくれる宿の度量」だったりするんだよね。最近の日本人って、「当日の到着予定時刻?それは当日の4時頃連絡します。」などという贅沢をケチって、メシだとか設備だとかいった「目に見える」部分に凝るのが「賢い消費者」だと思っている奴が多くてねえ…
 
 正直この団体がマトモになる望みはカケラもないので、マトモな日程を組まなくても対応可能な宿ってモノがある限り、そーゆー宿を頼り続けると思う。そういう宿が苦境を迎えている昨今ではあるけれど、可能な限り精神的支援は送っていきたいですね。それ以上を期待されても困るけど。宿なんてコキ使ってナンボじゃぁ~!(副幹事長代理補佐見習心得の台詞じゃねえよな)

6月5日2010/06/06 00:51

 今週末は安田記念。私が大ファンのコーツィーがやって来る。安田記念しか乗ってくれないのはちょっと不満だけど、最近はクルーズ調教師以外の馬には滅多に乗らないみたい(香港での話)から、仕方ないか。
 
 安田記念を予想する上で、香港馬情報は欠かせない。なにせ毎年のように馬を送り込んでくるのだから。色々理由はあるんだろうけど、このレースが香港人にとって「特別なレース」扱いされているのは間違いない。「香港競馬フリーク」の私にしてみれば、やはり特別なレースですね。
 
 私のように「たまに香港馬情報をチェックしている」なんてアホはさておき、フツーは香港馬情報なんてよくわからん…と思う方も多いと思う。歴史と伝統あるジャパンカップの外国馬でさえ、今でもこう言われるんだから。しかし、それは大きな間違い。昔々ならともかく、ネット時代の今なら「香港馬情報」なんてごく簡単に入手できる。素直に香港ジョッキークラブのサイトにアクセスすりゃいいんだから。無料で手軽に入手でき、しかもかなり詳しい(JRAのサイトにある情報より使えると思う)にもかかわらず、利用者はあまり多くないようだ。これはもったいないよね。
 
 そんなわけで、今回は「香港における安田記念のオッズ」を紹介しようかと。有名な話だけど、向こうでも馬券売ってます。JRAが売っているワケじゃないので、オッズは「香港版」になる。日本の馬は向こうの人間にとっては「あまり知らない馬」かもしれない(実は結構詳しいけどな)けど、少なくとも香港馬については参考になるはず。てなわけでアクセスしてみました。
 
 サイトにアクセスしてみると、今日もレースをやっていることになっている…沙田開催は日曜じゃ?と思いつつよく見たら…どうやら英国ダービー(ダービーだけじゃなくて、同じ開催の他のレースも)の馬券売っているらしい。レース映像は流れないみたい(欧州のレースにはありがち)だけど。とりあえず、プリンセスエリザベスステークスで、天才の馬が人気(香港の)に応えて勝ったようです…って、ワケわからん。とりあえず、レーシングポストのサイトがクソ重い(アクセスされまくっているんでしょ)中、これは助かる。
 
 日本時間22:58現在、香港における安田記念1番人気は、ビューティーフラッシュでした。来日した3頭は前走同じレースを使っていて、この馬はフェローシップに先着されているにもかかわらず。しかも、そのチャンピオンマイルでは先着されたフェローシップの方が人気になっているのに。「日本向き」と判断されたのだろうか?しょせん「前日オッズ」だけに、「誰かが山ほど突っ込んだ」ってだけでオッズ変わるからなあ…ちなみにオッズは3.5倍。実は少しずつ落ちている(勝手に更新する)し、複勝だとフェローシップの方が人気なので、逆転もあるかも。
 
 2番人気は、そのフェローシップとリーチザクラウンが激しく競っている…この辺、流石に香港人も「どの日本馬が強そうか」はわかっているようだ。リーチザクラウンの複勝がやけに「オイシイ」気がするのは、「外国馬だから」なのか「リーチザクラウンってそんな馬だから」と思われているからなのか…いくら香港でも、「橋口調教師の馬だから2着まで」という発想は無いようだ。あったら怖い。
 
 それ以外となると、心底ワケわからんオッズになっている。「海外レースの前日発売」なるモノだけに、人気のないところはオッズが壊れまくっているのだ。それを象徴するのがグロリアスノア。単勝11倍で複勝9.1倍って何?誰か単勝にしこたま突っ込みやがったな。何故この馬に。他で目を引くのは、トライアンフマーチがあんまり人気ないことかな。日本人と違ってアノ血統を評価しないからだろう。「戦績だけで考えればその程度」ってのは、日本人にも参考になるかも。
 
 香港の安田記念オッズなんて、日本にいる日本人にはあまり関係がない。日本馬の情報が乏しい中で馬券買っているんだから、トンチンカンなオッズになるのが自然なんだし。ただ、いわゆる「大マスコミ」の連中が無視しまくっているのは、「もったいない」と思うな。単純に「香港人はココに出走する香港馬をどう評価しているのか」を知るだけで違うと思うし、日本馬のオッズだって的確ならば的確で、そうでなければそうでないなりに面白いし。競馬新聞や夕刊タブロイド紙が「間に合わない」のは仕方ないとしても、スポーツ新聞系ならば囲み記事でちらっと紹介してもいいんでないかい?この辺、競馬マスコミもまだまだアタマが固いね。
 
 こうやって香港のオッズチェックしていると、やはり「競馬場でサイトにアクセスできる情報端末」が欲しくなりますな。HKJCのサイトは携帯電話でのアクセスが想定されているとは思えない以上、せめてスマートフォン程度の表示能力が欲しい。そんでもって「香港の最新オッズ」確認しながら、JRAの馬券を買うわけだ。理想としては香港でネット投票できるようにしてしまい、「JRAのオッズと比べて、オイシイ方で馬券を買う」ようにしたいところだけど…今の競馬界には、そういう「アホな行為を発表できる場所」が足らないと思うな。某投稿コーナー常連とかコミケで同人誌売ってる奴といった、「よくわからん競馬馬鹿」をつぶさに観察し続けた私としてはそう思うぞ。そんな馬鹿の1人が言うことだから、役に立たない意見かも知れないけれどさあ。
 
 ちなみに私の予想は、素直にコーツィーから。信用しているジョッキーなんだから、当然でしょ。こういう馬券を買っておかないとタイヘンな目に遭う…って教訓とセットで、原居民様が「教えてくれた」ジョッキーだもの。とにかく頑張って欲しいな。
 
 なお、先ほど英国ダービーが終了し、キングズベスト産駒のワークフォース(香港名だと「労働力」)が勝利したようです。単勝はレーシングポスト掲載のオッズだと4番人気、香港でも4番人気かな。ちなみに現地で買うより、香港で買った方が「お得」。単勝は何故か「直前になって売れた」馬券。この辺に「香港のオッズを参考に安田記念の馬券を買う」ための極意があるのかも知れない…うーむ、さすが香港の馬券師。私も見習わないとなあ。「馬鹿の度合い」だけ勝ってたんじゃ、タダの馬鹿だからなあ。

5月27日2010/05/27 23:55

 高田監督辞任については、とりあえず後日語ることにします。これで少しはプラスになってくれると良いんだけど。トホホ…
 
 本日の話題は、日本ダービー関連として「ヴィクトワールピサの指名理由」なんぞを。ダービー関連と言うよりは、「来年度のPOGに向けて」って意味合いが強いかもね。
 
 あと1週を残すのみとなった、今年度のPOG。ここで私はヴィクトワールピサを指名した。素晴らしい。おかげで「私にしては」好成績である。他の馬もかなり頑張ってくれたと思うけど、流石にこの馬と比べてしまうのは可哀想だ。
 
 この馬の指名順位は3位。それなりに高い評価…のように見えるけど、名簿順では6位。いくら「そう人気にはならない」ってヨミがあったとはいえ、正直言ってそう高い評価でもない。その上ドラフト直後には「順位高すぎたか?」などと発言している有様。ご、ごめんよぉ~。
 
 もっとも、これはキチンと理由がある。デビュー時期がまるで信用できなかったのだ。2歳のうちにデビューしたのを見て、ちょっとビックリしたくらい。上がみ~んなデビュー遅めだから、そう思うのも無理はないんだけど。他の方がこの馬を嫌った理由として「デビューが遅そう」ってのがあると思う。
 
 そんな馬を何故指名したのか?これは…私独特の理由がある。今年度は「指名方針を大幅に変えよう」と決意し、実際大きく変更したつもりだったんだけど、結局は「F男らしい、アホな理由で指名した馬」が山ほど…実はこの馬、そのうちの1頭だったりする。
 
 理屈から言えば、いわゆる「POG期間」を過ぎた後は、指名馬も他の馬も区別が無くなる。けど、「つい馬券を買っちゃう」なんて人は多いのでは。私もそうだ。それどころか、「走る不良債権」として丹念に馬券買っていたりする。「期間過ぎたから」って理由で見捨ちゃイカンと、その昔ダイタクヤマトって馬(POGで指名するかフツー)が教えてくれたんだよ。
 
 私にはこういうクセがあるので、正直「POG期間で燃え尽きてしまう」馬は指名したくない。後の金銭的被害がデカくなりそうで。この際条件戦でいいから、期間後も馬券で楽しませて欲しい…ってな願望込みで指名する馬を選んでいたのだ。これじゃあ、期間内に苦戦しても仕方ない。
 
 こんな私にとって、ヴィクトワールピサの父ネオユニヴァースってのは、「指名しにくい馬」だった。「期間内で燃え尽きた」馬だからなあ。それで前回軽視しまくったところ、アンライバルド&ロジユニヴァースにクラシック制覇されたわけだ。これ見て「やっぱり期間内で燃え尽きそうな馬も指名すべきだよな…」って気になったのだ。
 
 そんなわけで新たな方針に基づいてリストを作り始めたわけだけど…やっぱり心のどこかに「期間内で燃え尽きる馬はイヤ」って気持ちがあったんだろうな。なんとな~くではあるんだけど、「期間後も走りそうな馬」の順位がドンドン上がっていった。その結果、この馬をリストの6番目に書いたわけだ。
 
 アンライバルドとロジユニヴァースの「その後」を考えれば、ヴィクトワールピサの「期間後の走り」も何とも言い難い。まるで走らなくなっても文句は言えない気はする。ただ、今シーズンのネオユニヴァース産駒で「期間終了後に最も走りそうな馬を指名しろ」と言われたら、この馬になるんじゃないかなあ。なにせ上がアサクサデンエンにスウィフトカレンだもの。ダービーで「燃え尽きた」ネオユニヴァースの産駒だけに、これぐらい晩成血統じゃないと期間後の走りは信用しにくいよねえ…
 
 こんな「しょーもない」理由で指名した割に、この馬は強かった。新馬戦でローズキングダム(後の朝日杯FS馬)に負けたけど、「伸びシロはコッチの方が上でしょ」と気にはしていなかった。とはいえ、その後あそこまでの連勝街道を突っ走るとは…一応「期間内と期間過ぎに重賞1つずつ」という大きな期待を寄せていた馬だけど、それをあっさり上回ってくれた。
 
 現時点ではあくまで「多分」だけど、この馬はダービー1番人気だろう。もちろん、期待に応えて勝ってもらいたい。ただ、それは単に「ダービー勝ってもらいたいから」ではない。「期間外にもデカいところ勝ってもらいたいから」だ。ここで負けちゃうようなら、「燃え尽きちゃった」と判断してもおかしくないような…ネオユニヴァース産駒って、そういう傾向がありそうなんだよね。そんな杞憂を吹き飛ばすためにも、ここは勝って欲しい。
 
 ただ、日本ダービー勝っちゃうと…秋にロンシャン競馬場で「何でオレはこんなトコロに…」などとブツクサ文句言いつつ、パドックに張り付いている自分が見えるようだ。私はキングジョージ病患者であって、凱旋門賞病患者ではないんだけどなあ(笑)。ただ、ロンシャンもいい競馬場なんだよね…いかん、また行きたくなってきた。
 
 ヴィクトワールピサの指名理由を考えると、間近に迫った「来期のドラフト」において、私がこの馬に匹敵する「強い馬」を指名できるかどうかはビミョーだ。ただまあ、それが私の競馬道なんだから仕方ない。とりあえずはあまり力まず、.「自分らしい」指名を心がけましょうかね。結局その方が好結果につながりそうだし。
 
 なお、本日のこの発言が「ブラフの可能性がある」ってことは否定しません。耳が腐る情報を垂れ流してどうこう…ってのが、「私の指名スタイル」だからして。この点だけは変えられないのよ。まあ、某POG参加者各位は色々惑わされて下さいませ(苦笑)。

5月19日2010/05/19 22:51

 POGの馬選びが忙しい…結構手間がかかるんだよ。こういうものは「ほんの少し修正するため、ベラボーな時間がかかる」ものだからなあ。修正したから良くなるとは限らないけど、やはり「地道に作業してゆく」しかない。特に「ネット情報に頼らない、書斎派」の私はね。
 
 細かいことは流石に明かせないので、ココに書き込めません。平行してやっている「'09-'10の反省」も、最終的な結論が出るのはまだ先の話。つーわけで、本日はコレまで。

5月15日2010/05/16 02:32

 うんうん、そうじゃなくちゃ。キッチリこちらの期待に応えてくれるとは、流石の一言。コチラも色々覚悟は出来ています。
 
 つーわけで、本日は前回の続き。私のPOG1位指名について。一部の方は「予想通り」なんだろうけど、あえて長々語ります。
 
 先ほどエントリーした、2010~2011POG。私の1位指名はかな~り前から決まっている。他を指名することは、とにかく「自分が許せない」のだ。何を指名するのかって?そりゃもう、「橋口調教師のトコロのハーツクライ産駒で、一番走りそうな奴」に決まっているでしょーが。そんでもって、コイツでキングジョージに挑戦し、「アスコットの魔物」を討ち取るのさ!
 
 橋口調教師は、中央競馬屈指の「面白い人」だと思う。「ダービーの日に府中にいないなんて、耐えられない」とばかり、目黒記念(当時も今もダービーの日の最終レース。古馬の重賞)に、よりによってダービー除外させられた3歳馬を走らすとか、とにかく・ひたすら・なにより・すなわち「GⅠで2着が多い」(尋常な数じゃない)とか…一応は「名調教師」と呼ぶに相応しい実績があるんだけど、そんな重い称号より「面白いオッサン」の方が相応しい気がする。
 
 この橋口調教師と私には、1つ共通点がある。「アスコットの魔物」に取り憑かれているのだ。そりゃまあ、私が「魔物にヤラれてスッテンテンになった」レースにおいて、私がブックメーカーのオヤジ(馬券売ってる人)に「Oh! Big Bet!」(訳:「おお!スゴい勝負だ!」)と言わしめるほど大金を突っ込んだ馬ハーツクライ号を管理してたのが、橋口調教師だからねえ。「リベンジしてやる!」って気持ちは、あって当然でしょ。
 
 ただ…だからって、POG資料本の取材に対し、「キングジョージでリベンジ」と断言するってのは…いくら「引退が近いので、色々間に合わない」とはいえ、池江郎調教師は「ディープインパクト産駒で凱旋門賞へ!」なんて発言していないんですけど。これが「アスコットの魔物」の怖ろしさだ。完膚無きまでに叩きのめされても、なお挑戦したくなるんだよ。単に「そりゃ橋口調教師がお調子者だからじゃ…」って話はあるけどね(笑)。
 
 橋口調教師が「アスコットの魔物」にヤラれているコトは、数年前からわかっていた。「この馬でキングジョージに!」と発言したのは、今回が最初じゃないからねえ。去年の皐月賞の時は、「リーチザクラウンが間違って皐月賞勝ったら、『アスコットへ行く!』などと言い出すんじゃ…」と不安になったくらいだ。そんなことされたら、私もセットで遠征する必要がある。何故?聞くな。そこに日本馬が優勝する可能性がある(出走してしまえば、ゼロにはならない)以上、私は行かなくてはならない。
 
 橋口調教師だけじゃなく、ハーツクライにも言いたいコトは山ほどある。馬券的相性はさほど悪くなかったけどね。何と言っても、ディープインパクトを負かした有馬記念で、私はこの馬の単勝持っていたからなあ。あの時は「ハーツクライとウィジャボード(JC・香港ヴァーズに出走)、ウィジャボードとシックスセンス、シックスセンスとディープインパクトを比較した場合…」ってな推理の結果、「人気ほどの能力差はない」てな結論を出した。不安があるとすれば橋口調教師をして「また2着か!何でまた2着なんだ、オレは運がねえ!」と嘆かせた「2着病」だけど、ありゃあ「相手の鞍上が天才デットーリだから」で片付けることにした。天才は「違う」からね。
 
 そのハーツクライの、キングジョージ遠征については…なんというか、私の生涯において、あれほど「負けた!」と実感させられたモノはない。単に「財布からカネが消えた」を通り越し、色んな意味で危険な状態に陥ったくらいだ。宿に預けたデポジット(飛び込みで見つけた宿だから要求された)がなけりゃ、空港にたどり着くこともできなかったのだ。宿から「これじゃデポジットは返せない」ってイチャモンつけられたり、帰りの地下鉄が動かなかった(これで足止め喰らった土地で見つけた宿を利用してた関係上、シャレじゃ済まない)場合、どーなるんだオレは」などと考えつつ、不味いわけではないが得体は知れない「現地で見つけた謎のカップ麺」すすっていた時の気持ちは…ただ、これだけ「惨い目」に遭いながら、「二度と行くものか!」とは思わない。それが「アスコットの魔物」だ。
 
 誰に強制されたワケでもないけど、私にとって「アスコットでリベンジ」は義務である。おそらくは…というより、まず間違いなく橋口調教師にとっても義務だ。それが「アスコットの魔物」であり、橋口調教師という漢だ。まだダービー勝っていないにもかかわらず、「ダービーは通過点、キングジョージ制覇を狙う!」などという無茶苦茶なことを本気で考えているはず。そんな橋口調教師に乗っかって、キングジョージを制覇した馬を指さして「アレはオレの馬」って気分に浸りたいじゃないか。それがF男クオリティだ。
 
 現実的に言って、ハーツクライ産駒ってどうなのか?うーん…駄目ってコトはないと思う。産駒頭数は少なめだけど、質はそれなりだと思うし。活躍したのが古馬に入ってから…ってイメージが強いけど、ダービーでも2着しているからなあ。この馬の場合、能力じゃなくて別の何かが原因で「若いウチは伸び悩んだ」気がする。こと「一発の破壊力」に限定して考えるなら、ディープインパクトより上だと思うな。それがどんな形で産駒に受け継がれるかどうかは知らないけれど。
 
 先日書いたように、世間じゃディープインパクトに対する期待が盛り上がりまくっている。けど、そんなコトは「知ったコトじゃない」のだ。私にとっては、もっと大事なことがある。キングジョージでのリベンジだ。ヴィクトワールピサが凱旋門賞に登録したように、「強い馬だからって、キングジョージ使ってくれるとは限らない」以上、「アスコットの魔物」に取り憑かれている橋口調教師に期待するしかない。だから1位指名。どのハーツクライ産駒にするかは、まだ決めてない。流石に「全部指名する」のはやりすぎだからね。
 
 アホバカだってのは、私自身が良く知っている。可能性の話をしたら、「そんな夢みたいなことを」で終わりでしょ。でも、だからって諦めきれるようなモノじゃねえ。あのアスコットで、世界の強豪相手にハーツクライ産駒が勝利を収め、「お金を返してもらった」私が周囲の連中つかまえて「アレはオレの馬だぁ!」と吹聴して回る…という「妄想」を実現するためには、自分から「諦める」ワケにはいかないのだ!つーか、それぐらい「勝利の喜び」が大きくないと、魔物に惑わされて、ハーツクライに突っ込んで「使っちゃイケナイカネ」まで消え失せた、あの時の惨めな気持ちを取り返せないと思うぞ。待っていろよアスコット、今度は「オレの馬」で勝負だ!

5月12日2010/05/13 00:57

 少しばかりPOG関連資料の検討にハマってしまい…明日は資料本が大量に出回るというのに。何やっているんだか。本日は、POG関連の話その1。ディープインパクトについて。基本的には、「競馬はやるけどPOGはあまりやらない」人向けの話です。ご了承下さい。特に、POGやる人。参考になりませんよ?
 
 今年のPOGは、大きな課題として「ディープインパクト産駒の扱い」がある。無視するのも重視するのも「大きな賭」になるし、多少押さえておくにしてもどんな形で…ってなことを考える必要があるからねえ。
 
 あまりに有名な馬なので、現役時の話は省略。「とにかく強かった」としておけばいい。そんな馬が種牡馬入りしたんだもの、色々期待が大きいのは間違いない。POG関連資料が「この馬の産駒情報満載」なのは間違いない。それだけに、POGやる人間としては悩ましいんだよなあ…
 
 冷静に分析してみると、ディープインパクトは「現役時に強かった馬」「SS産駒」という、成功しそうな条件はチャンとある。けど、ある意味それだけ。この2つを満たす馬がどれだけいたと思っているんだ。大ハズシはしないだろうけれど、掛けられた期待の大きさは、その程度じゃ済まされない。
 
 ディープインパクトに掛けられた期待は、簡単に表現できる。「サンデーサイレンスの再来」だ。少し前の、「とにかくサンデーサイレンス」という時代が、この馬によって到来してくれないかなあ…ってレベルだ。でも…そうなる可能性は、ゼロじゃないけど相当厳しい。小難しい血統論のことは抜きにしての話ではあるけどね。
 
 何故厳しいのか?もしディープインパクトが「SS産駒初期」の産物であったならば、そうなったかもしれない。でも、既に「SS後継種牡馬」は山ほどいる。SSの肌馬も山ほどいる。この中で「SS並み」の結果を出すのは、単純に考えて条件が悪い。流石に難しいんじゃないかなあ。
 
 ごく単純な、初歩的な分析をしてみよう。ディープインパクトの初年度産駒は、現時点で私が入手している資料によれば147頭。今年の新種牡馬では1番だ。この時点で、「新種牡馬リーディング」は堅い。獲れなかったら大騒ぎだ。でも、SSよろしく「全種牡馬総合で」いきなり2歳リーディングやクラシックリーディング(正式な統計は取られていないけど、言いたいコトはわかるでしょ)も堅い!って頭数じゃない。上には上がいる。
 
 上にいるのが「頭数は多いんだけどね」ってレベルの馬ならいい。実際はネオユニヴァース、ジャングルポケット、キングカメハメハ、タニノギムレット、アグネスタキオン…勝率も当たりの大きさも相当な連中ばかりだ。現実問題として、こいつらを上回るのは簡単ではない。SSが登場した当時のライバル、トニービン&ブライアンズタイムよりもキツいでしょ。ジャンポケ・タニノが「トニー便&Bタイム社(わかるかな?)」の8掛けだとしても、同じ「日静グループ」系がウヨウヨしているのが…POG的には「無視は危険だけど、基本晩成なので深追いする必要がない」(株)北味がデカい顔してた時代じゃないんだから。
 
 ディープインパクトが集めた肌馬の質は相当なレベルなので、「頭数の割には良い成績」を収めてだなあ…って意見もある。けど、そううまくいくかな?いい肌馬集めたと言っても、いわゆる「SS肌」は当然つけられない。これらは当然他の種牡馬に流出する。おまけに、SS系種牡馬だけで見ても、タキオンとネオがキチンと産駒頭数確保できたってのが…いい肌馬集めるってのは、「自身の成功率を高める」と同時に「ライバルの脚を引っ張る」って効果もあるはずなのに、流石にそうは上手くいかなかったようだ。
 
 また、ディープインパクト産駒の「褒め方」も、ちょっと引っかかるんだよな…個々の馬については、「素晴らしい」が連発されている。けど、そりゃあどんな馬の産駒でも…それに対し、「全体的にいい」ってコメントが不足している気がするんだよな。記憶が正しければ、アグネスタキオンとネオユニヴァースは「全体的に評判が良い」ってコメントがあったような気がする。これを「いいに決まっているんだから、省略されただけ」と考えるのか、「ひいき目が入る自分のトコロの馬はともかく、他はそこまで言うレベルでは…」(この場合、「自分のトコロの馬」も…である)と考えるのか。
 
 POGで新種牡馬の扱いに困るのは、毎年のことである。アピールのため「肌馬の質がアップしている」コトが多いので、走る馬見つければオイシイ思いが出来るのは確か。でも、傾向も対策もわからない。宝が眠っているのはわかっているけれど、ヒントが少なすぎて掘り出しようがない…と、敬遠する人も多い。でも、ディープインパクトは…肌馬の質が良すぎて、「好きだったあの馬の下を取ろうかな」で探すとディープ産駒だった…ってことがあるだけに、悩ましい。
 
 私個人としては、ディープ産駒の扱いは保留している。結論を出すにはまだ早い。現時点では「仮に獲るとしたらどの馬か」を色々考慮している段階だ。むしろ他の種牡馬絡みの方が忙しくて…順位だの何だのを考えるのはかなり先の話だから、こんなモノだと思うけどね。
 
 もっとも、私はディープインパクト産駒を「1位指名」はしない予定。その枠だけは、誰が何と言おうと「既に埋まっている」のだ。つーわけで、次回はそれに関連した話をお届けします。お楽しみに。

5月5日2010/05/06 00:41

 連休も終わりかぁ…明日以降はかったるいけど、頑張らないとね。またすぐ土日がやってくるわけで。
 
 本日の話題は、「POGの資料」について。どの資料が役立つか…って話ではない。もう少し観念的な話になる。「POG」って言葉でググって引っかかったからと訪問された方、多分用ナシですからご注意下さい。
 
 毎年この時期になると、POG関連の資料がどわ~っと出回る。「競馬関連書籍の中で、唯一売れ筋」なる話があるからなあ。もちろん、私もいくつか入手する予定。ただ、この現象は良く考えると「ちょっとヘン」な現象でもある。今回はその辺を考察してみたい。
 
 この現象のドコがヘンなのか?考えても見て欲しい、ネット情報が山ほど出回っているこのご時世において、「本」が売れているのだ。しかも、思いっきり競合している内容なのに。「ネットに押されて売り上げボロボロ」になってもおかしくないモノだというのに、実際はそうなっていないようだ。何故そうなのかを分析すれば、一部の人間が必死に探している「ネット時代で本を売る方法」が発見できるかも知れない。
 
 とりあえず、私個人の事情から入ろう。私は今現在POGをやっていて、2010~2011年度(来期)も参加する予定だ。にもかかわらず、現時点(GW中)では、「資料」にほとんど触れていない。来週から再来週にかけて発売される「POG本」が出てから、本格的に馬選びに乗り出す予定である。
 
 これは私なりの「事情と読み」がある。今期の成績から痛感したのは、「参加者の中に、早馬情報(使うのが早い馬の情報。ただ使うだけじゃなく、そこで好走できるかどうかも含む)で太刀打ちできない人がいる」のだ。元々このジャンルでは後れを取りまくっていた私だけど、張り合う気が失せるくらいの差を痛感させられたのだ。正直、このジャンルで勝負するのはアホらしい。
 
 早馬情報の活用は、POGにおける重要な要素だ。しかし、コレが必勝法ってワケでもない。事実、「普通の」POG(我々のルールでは単なる1部門に過ぎないけど)では、大物指名してガツンと稼いだ奴(私である。はっはっは)が躍進している。「いつ使うか、その時点での仕上げは」を気にせず、「期間内にデカいところ獲ってくれそうな馬」を指名しに行くのも、1つの手だ。
 
 長打力に頼ったラインナップでは苦しい…って説はあるんだけど、要は「2勝してくれそうな馬」を指名しまくればいいのだ。この世界、長打を打つためには、デカイレースに出走する必要がある。2勝している馬ならその機会が多いので、長打を打つ可能性がある。実際今期の私はソレで成功しているのだ。来期も似たような手で攻めて、何が悪い。
 
 長打狙いはわかった。けど、何故「長打狙い=POG本利用」なのか?そりゃまあ、ネット情報は「早馬情報」が主体になるからだ。ルールにもよるけど、「使い出しが早く、そこで勝てる」馬を指名するのは有利だからね。「昔と違い、使い出しが早いからって早熟で奥のない馬とは限らない」って話もあるし。そういう「ホットで需要の高い情報」に埋もれているモノを見つけるのが狙いなんだから、ネットである必要性は薄い。
 
 私のやろうとしているような指名を意識する場合、ネットより本の方が有利だと思う。「じっくり吟味して検討した」結果が重要だったりするからね。早馬情報って、結局のトコロ「調教過程」という、かな~り「デジタルな」データの割合が大きい。それだけが全てじゃないけどね。でも私の場合、それは気にしても仕方がない。「馬体の出来」だとか「将来性」といった、よりファジーな情報を重視することになる。こういうモノの比較を行うのであれば、「じっくり吟味された」情報の方が有り難い。
 
 ついでに言えば、ネット上で流れる「馬体写真」は、アテにならんと考えた方が良い。理由は単純、「画像が粗い」に決まっているからだ。データとして同じであったとしても、「モニター越しに見ている」ってだけでもう「粗い」と考えて良い。モニターの性能が「限界」になるからね。私に言わせれば雑誌・本掲載の写真だって「粗くて使い物にならない」んだけど、多少はマシだ。この辺が「ネット時代にもかかわらず、本って形の資料が相変わらず求められる」理由なんだろうな。
 
 再び私の話に戻ると、私は「現時点で出ている」雑誌の情報もほとんど見ていない。どうしようか悩んだけど、結局「目の毒だ」と入手しないことにした。「中途半端ではないか」と感じたのが、その理由だ。速報性が求められない情報、つまり「目利きが吟味・加工した末に出てくることに価値がある情報」の場合、「寝かせた」時間は長い方が良い。雑誌よりも本の方が、性質上熟成期間が多少長めだからね。そこを活かした指名にしたい以上、あまり惑わされたくなかったのだ。
 
 こうして見ると、いくつかは「私個人の事情」が大きいとはいえ、「ネットが発達した今日でも、本の方が優勢な情報」ってモノが存在していることがわかる。長い目で見たらこれらもネットに取って代わられるのかもしれないけれど、技術的ハードルやらビジネスモデルやらも関わっている以上、そうなるのはかなり先の話でしょ。本とネットの関係については色々語られているけれど、現状においては「特性を利用した棲み分け」は可能だってコトだね。
 
 ネットと従来型マスコミの関係については色々言われているけれど、中には「狭い視野から語られた極論」があったりするのは事実。一時的な流行に流されたり、時代を考えない「従来のやり方」にしがみついたりするのではなく、真の意味で「これからのあり方」を考えてゆく必要は、単なる消費者である我々にもあるんじゃないかな。POGという「情報戦」を戦っている人間の1人としては、そう思いますね。
 
 ちなみに今年の指名については…やっぱりディープインパクト産駒は無視しにくいよなあ。あれだけ「いい繁殖牝馬」割り当てられちゃうとなあ。割食っている種牡馬も相当多そうだから、その辺も含めて指名していかないとイケナイ。ドラフト当日まで、色々悩むコトになりそうだ。ブツブツブツ…

3月27日2010/03/28 03:35

 Joy And Funがアル・クォズ・スプリント(芝1200)を勝っただと?香港スプリント界においては、あくまで「それなり」の馬。地元香港でさえ4番人気だってのが、この馬の評価だってのに…やるなあ。
 
 というわけで、ドバイの国際レースを鑑賞するため、香港ジョッキークラブのサイトに張り付いてます。やっぱりココが一番「使いやすい」サイトだからして。何を考えたのか、今年は香港馬が出走しないシーマクラシックも馬券売ってます。おかげでブエナビスタのレース映像もバッチリ見られます。流石だ。よくわかっている(笑)。惜しむらくはゴドルフィンマイルの馬券売っていないことだな。
 
 今年ドバイに出走する香港馬は…多分3頭。アル・クォズ・スプリントにジョイアンドファン、ゴーデンシャヒーンにワンワールド、デューティーフリーにグッドババが出走している。つーか、英語表記で調教師の名前見ただけで「香港馬だ」とわかる日本人って…
 
 今年の香港馬は、「期待できる!」ってメンバー…かぁ?グッドババは最近イマイチだし、他は「どー考えてもセイクリッドキングダムより弱い」馬なんですが…にもかかわらず結果出すとは、スゴいとしか言いようがない。セイクリッドキングダムが高松宮記念を回避したのが、心底惜しまれる。
 
 ドバイのレースを鑑賞する手段として、最も一般的なのはグリーンチャンネルを利用することだろう。それはわかる。わかるけど、香港ジョッキークラブのサイトもかなり使える。何より、オッズ情報がわかるのが有り難い。香港人がある意味勝手に付けたオッズなので、「ドコまで頼りになるのやら」ってシロモノではある。でも、コレ見ているだけでスゴく臨場感があるんだよ。コレのないドバイ現地が「ちょっと空しい」くらいだ。
 
 日本馬のオッズは…かなり高評価。ローレルゲレイロは35倍程度(まだ確定してない)とナメたオッズになっているけど、ブエナビスタは1番人気。レッドディザイアは2番人気となっている。特にレッドディザイアは、去年香港カップを勝ったヴィジオンデタより人気になっていて、期待の大きさがわかる。
 
 なお、ドバイレーシングクラブのサイトでもレース映像を見ることが出来る。ゴドルフィンマイルの結果はコレで確認しました。日本のグロリアスノアは4着。健闘したと言えるのではないかな。なお、このサイトは何故か結果より先に映像がアップされる…これが「馬券売ってない国ののどかさ」ってことか?
 
 先日聞いた話によると、Wikipedia各国版を分析すると、日本はやたらサブカルチャー関連が充実していて、特に競馬関連は世界最高峰だそうな。そりゃまあ、日本の競馬ファンは筋金入りだからなあ。色んな意味で「日本の競馬バカは世界一のバカ」だと感じていたけれど、それが客観的に確認できる証拠なんだろうな。…って、ちょっと待て。私とその友人知人は、こう言っては何だけど、日本でも有数の競馬バカだ。「日本広しと言えども…」ってレベルの馬鹿を山ほどやらかしている。これはつまり、我々は「世界レベルの」競馬バカだと言うことに…
 
 そうこうしているうちに、香港ジョッキークラブのサイトでゴールデンシャヒーンの結果が。ローレルゲレイロは3着以内に入れなかった様子。勝ったのはキンセールキングで、香港のワンワールドが3着に来たらしい。相変わらず仕事早いぜHKJC。2着ロケットマンとワンワールドが人気だったので、配当はやや安い。映像によると、ローレルゲレイロはキンセールキングと競り合って逃げ、直線でタレて4着ではないかと。とはいえ、大負けではないと思う。
 
 しかしだなあ。去年高松宮記念・スプリンターズSを制して最優秀短距離場に選ばれたローレルゲレイロが、香港ではどー考えても2番手以降のワンワールドに先着されるか。この分野限定で考えたら、香港馬は相当強いって話なんだろうな。香港競馬ウォッチャーの1人としては、嬉しい話だと言っておこう。日本人としては複雑だけどな(笑)。
 
 日本の競馬バカは世界一の馬鹿だけど、2番目は香港人ではないかと思う。明らかに日本の馬鹿が伝染しているから。「自国の馬を応援するため、海外まですっ飛んでいく」ってなアホやらかすのは、かつては日本人だけだった。今では香港人にもそんな馬鹿がいる。今頃ドバイの地まで行き、「何で馬券売ってねえんだ!」と吼えるという、かつて私がやらかした馬鹿をやっている香港人がいるんじゃないかなあ。ジョイアンドファンが勝っただけに。
 
 ををっと!デューティーフリーは穴が来た!香港ではあまり評価されていなかった馬3頭が上位に来て、三連単は94.929HK$ときたもんだ。「百万馬券」にあと少しってトコロだな。アツいねえ。こういう結果見ていると、血が騒ぎますなあ。それが競馬ファンってモノだよね…って、冷静に考えると何かが大きく違うような気もするけど。
 
 このレースはアジアンマイルチャレンジの1つ。安田記念もこのシリーズの1つに入っている。だから、明日以降になればJRAのサイトでも結果&映像がアップされるんじゃないかなあ。とはいえ、香港と比べると「仕事遅いよ」って気はしてしまう。香港がイジョーなだけであり、比較するのは間違いだとわかっちゃいるけどね。
 
 なお、今回のドバイのレースは、ラジオNIKKEIの実況放送がない。ネットでのサイマル放送に対応した「radiko.jp」が開始されただけに、是非やって欲しかったんだけどな。このサイマル放送についてはいろいろな意見があるんだけど、「音声がクリアだ」って利点は認めて良いと思う。そのクリアな音声で「実況はラジオNIKKEI、映像はHKJC」という、新時代の海外競馬観戦が…って、そこまでするなら素直にグリーンチャンネル見ろよ(苦笑)。
 
 シーマクラシック、ブエナビスタは2着まで!ダーレミに先着されたようだ。は、早く確定と映像を出せ!モニター蹴飛ばしたくなってきた(苦笑)。映像を見ると…うーん、ちょっと馬群を割るのに手間取った感じがあるなあ。私が現地で応援していたら、間違いなく「魔神~!てめー何やってんだ!」という、意味不明な日本語がすっ飛んだと思われる。でもまあ、それが魔神クオリティ。私の思惑にことごとく反するのが魔神だ。
 
 うおっ、ワールドカップのオッズ確認したら、レッドディザイアが1番人気になっている!直前になって売れてきたようだ。アツい、オッズ見ているだけでアツいよ!やっぱりこれが「競馬の醍醐味」だよね。くそう、オレも香港行って馬券買いたいぜ!でもドバイ行ってレースも見たいぜ!いずれにせよ、何でオレは日本なんぞにいるんだぁ!
 
 レッドディザイア、負けたようだ…う~ん、残念。勝ったのはグロリアデカンペオン。リザーズディザイアとの僅差の争いを制したようだ。レッドディザイアは大敗したようだなあ。前哨戦勝っているだけに、馬場が原因とは思えない。体調は伝え聞く限りでは良かったようだし…コメント聞くまでは敗因不明ってトコロか。
 
 今年は残念ながら日本馬の勝利はナシ。でも、代わりに香港馬が勝った。仮に現地に行っていれば、「馬券買えたらなあ…」って愚痴が飛んだと思われる。でも、やっぱりこういうレースは現地で見たいよねえ…でも、馬券買うため香港行くのも魅力的なんだよね…いずれにせよ、日本にいるのは間違っている。そーゆー気持ちを慰めるため、今年も「ドバイの結果を香港のサイトで知る」という、意味不明なコトしてみました。こんなコトしているやつがいる以上、やっぱり「日本人が世界一の競馬バカ」なんだろうな(苦笑)。

3月15日2010/03/16 00:08

 藤岡祐介君、後で職員室に来なさい。ここじゃ到底言えないコトを、た~っぷりと聞かせてあげるから。
 
 本日の話題は、放置していた競馬関連の話題。旧聞に属するけど、ウォッカとレッドディザイアについてだ。海外競馬ファンとしては、やはり語っておきたいネタだからね。
 
 競馬ファンなら、この2頭がドバイのアル・マクトゥームチャレンジ ラウンド3ってレースに挑み、レッドディザイアが勝ってウォッカが8着に沈み、ウォッカが鼻血出して引退に追い込まれた…ってことはご存じかと思う。久々の日本馬海外勝利と、ウォッカ引退という悲喜こもごもなニュースだな。
 
 競馬に詳しくない人向けに解説を1つ。馬の鼻血ってのは、人間のそれと違って「深刻なモノ」であることが多い。人間様で言えば「血痰吐いた」ぐらいの深刻さかな?この症状を出した馬は、しばらく「使い物にならない」コトが多い。必ずってワケじゃないけどね。私のようなオールドファン?だと、マチカネタンホイザとナリタタイシンが思い出されますね。ああそうだよ、ご丁寧に馬券買っていたよ。
 
 競走馬ってのは「過酷な生き様」を強いられる存在なので、鼻血出して引退…ってのは「哀しいけれど、良くある話」の1つと言える。それだけに、「ウォッカお疲れ様」で片付けてしまいがちだ。ただ、私はあえてここに深くツッコミたい。そんな綺麗な言葉で片付けちゃイケナイ問題があると思うんだな。
 
 私は「馬博愛主義者」ではないので、競走馬が過酷な生き様強いられたところで、気にしない。そもそも、今でも「稽古で壊れる馬は弱い馬だ。そんな馬は勝てないんだから、同情には値しない」と言い放った、故戸山調教師の信者だぞ?「鼻血で引退なんて、可哀想」なんて思考は持ち合わせていない。原則として、競走馬は勝ってナンボだと思う。
 
 しかしだねえ。ウォッカが鼻血出したのは「海外のレースで」ってトコロは引っかかる。私は海外遠征推進派でもあるから、「海外遠征なんてするから…」って意見に与しはしない。でも、海外遠征に伴うストレスが、こういう引退を強いられた大きな理由かも知れないって部分は認めるしかない。
 
 ということはだ。今から思えば、ウォッカって「海外遠征が苦手な馬」だったのでは…という疑惑がある。いやまあ、正直言って、今回こんな結果になる前から「コイツ単に海外遠征下手なだけでは?」とは思っていたんだけど。なにせ去年の安田記念で「ドバイでの敗因(去年も遠征している)は、海外遠征だけが理由じゃないのでは?」ってな仮説を無理矢理立てて、結果痛い目に遭っているんだから。
 
 こう書くと、「そんな馬を遠征に連れて行った角居調教師は…」って話になりがちだけど、流石にソレは言い過ぎか。国内の輸送は何の問題もなかった馬だし、あれだけの実績のある馬だからねえ。目が眩んで「大丈夫なはず」と思い込んでしまったところで、仕方ないとは思う。
 
 ただ…「仕方ない」で許して良いのか?って問題は残る。海外遠征経験豊富な調教師、すなわち英国のスタウト調教師とか、UAEのS・ビンスルール調教師がウォッカを管理していた場合、海外遠征させただろうか。この辺になるとウォッカのような馬でも「海外遠征OK」にしちゃうんじゃ…って話はあるけど、いずれにせよ「こういう形での引退」は避けられたのかもしれない。
 
 そりゃあね、世界的名門である、スタウト調教師だのビンスルール調教師だのと、角居調教師を比べるのは「酷な話」かもしれない。けど、同じ競馬ってジャンルで勝負している以上、「仕方ない」では済まされない気もするんだな。そんな「戦う前から負けている」ような発想をしてどーする。世界を相手にケンカ売ろうって以上、相手が世界的名門であれ、互角に戦えなきゃイカン。
 
 そーやって考えてゆくと…ウォッカがあんな形の引退を強いられたってところが、「日本競馬会の限界」なのかなあ…って気はするね。かなり前々から言われていることではあるんだけど。海外遠征推進派としてはとっても悔しいけど、そーゆー部分が「日本競馬もまだまだ」なのかな…
 
 レッドディザイアの勝利に見るように、単純な「競争能力」だけ考えたら、日本馬も世界相手に戦えるとは思う。けれど、まだ学ぶべきコトは多いんじゃないかな。ソコをクリアしてくれないと、私の見果てぬ夢「キングジョージで日本馬がモンジューの血を引く馬を破って優勝」を果たすのは難しいような。
 
 海外競馬で一番難しいのは、普段通りの実力を発揮させることだ…ってのは、それこそ昔々から言われてきたことである。大昔は「実力発揮できなかったのか、そもそも実力が足らなかったのか」よくわからなかったけど、フジヤマケンザンが香港国際カップ(香港カップの前身)を勝利することによって、「実力不足じゃねえ!」ってことを証明してくれたわけだ。あの時のフジヤマケンザンがいかに「普段通り」で、それがどれだけ頼もしかったのかは、私はよ~く知っている。
 
 あれから月日は流れ、海外で勝つ日本馬は何頭も出た。けれど、総合的に見れば日本馬は「まだまだ」なんだろうな。ただ、その差を埋めようと思ったら、とにかく遠征して経験積んで、それを次のチャレンジに活かすしかないと思う。言葉で言うのは簡単だけど、実行するのは大変どころの騒ぎじゃないけどな。今回のウォッカの件みたいなことを、何度も繰り返す羽目になりかねない。でも、ソレを承知で挑み続けるコトこそが、「ウォッカの無念」を晴らす唯一の道って気がする。
 
 海外遠征ってのは、勝った負けただけじゃない。そこから何を掴んできたかだ。勝利しないとわからないこともあるし、負けて初めてわかることもあるだろう。それが面白いからこそ、私は海外に行っちゃうんだな。ああ…やっぱり現地で見たかったなあ…何でオレは日本なんぞにいたんだ?
 
 ただまあ、今回のレッドディザイアの勝利については、「私が向こうに遠征しなかったからこそ」勝ったんじゃねえかって話はある。だって、鞍上魔神だもの(苦笑)。魔神は天才と並んで「人間じゃない」んだよ。「人智を越えた何か」なんだよ。「ココで勝てば、F男の奴が心底悔しがるな」ってのを察したに決まっている!本番では別の馬に騎乗する以上、「呪い」かけに行けない自分が悔しいぜ!もっとも、行っても馬券売ってないので、呪いかけられないような気もするけど…