5月16日2012/05/17 01:04

 ゲームマーケットの話第2弾。独立して語りたかったネタなので。ちなみに、色がコレなのはミスじゃありません。そーゆー方向にしたかったから、独立させました。
 
 ゲームマーケットで私が訪問予定のブースに、「ドミニオン木曜会」ってのがあった。ボードゲーム研究のレベルやら方向性やらを見てみたくて。こういうモノを読んで研究することにより、自分のSLG作戦研究記事に活かせれば…ってワケだな。まあ、そんなコトしても、どーせ成果の方は大したことはないんだろうけれど。
 
 しかし、お目当てのブツは品切れ。これ自体は良くある話。知人が入手していたのでパラ読みさせてもらったけれど。薄っぺらいモノからかなり本格的なモノまで色々想像していたんだけど、その想像を超える分量でした。むう…これは是非自分で入手して、こと細かに時間掛けて分析しなくては!ってレベル。SLGと似たジャンルの研究記事なので、雑誌やブログで作戦研究記事書いている人間なら、目を通す価値はあるんじゃないかな。
 
 品切れのモノをどーやって入手するつもりなのかって?心配無用。多分この週末にでも入手する予定。なにしろ「メロンブックス」に委託されるって話だから。つーわけで、メインのお話は「アナログゲーム同人誌の書店流通について」だ。
 
 あくまで私の知る限りにおいてだけど、最初に「メロンブックスで扱われた、アナログゲーム同人誌」は、初心者向けSLG同人誌「SLGamer」。何故こんなモノが?聞いた話によると、発行元のサークルが売り込んだのではなく、逆にメロンの方から「置かせてくれ」みたいな話を持ち込んだらしい。とりあえず秋葉原店で実際売っているトコロを確認した。「こーゆーモノは即売会じゃないと買えない」と心の底から信じてきた私にとっては、ある意味衝撃の光景ではあった。ちなみに、先日ゲームマーケットで発表された同誌のvol.6がそのうち並ぶハズである。
 
 何を考えているのやら…って意見は、SLGamer関係各位からも聞いたことがある。一応の説明は聞いたけれど、あまり細かいやりとりを公開するのは何なので、ここでは伏せておこう。ただ、ドミニオン研究本まで置こうとするくらいだ。なんか「本気度は高い」って感じはするね。
 
 実を言えば、こういう現象はメロンブックスに限った話ではない。秋葉原界隈で同人誌を扱っている書店はいくつもあるんだけど、最近どうも「エロ」「萌え」以外の同人誌を充実させようとしているフシがある。実際、「とらのあな」では対戦車ライフルのフルスクラッチ体験記本(実物はワンフェスで売っていたらしい。怖ろしい…実物見たら買って破産していた…)とか扱っていたし、他にもミリタリー系同人誌をチラホラ見かけた。他の店でもこういった「燃え系」同人誌を置くスペースがあるようだ。とりあえず、「今はそーゆー時代」なんだろな。
 
 何故みんな揃ってこんなジャンルを充実させようとしているのか?たとえば「メロンだけ」って話なら、「担当の趣味」だけで片付くのかもしれない。しかし、どうもそーゆー話じゃないようだ。するってえと、何かしら「こーゆーモノも置いた方が店の得になる」って計算がありそうな。ソレが何なのかは大いに気になるな。ただまあ、私の力ではその理由とヤラは調査しようがないので、謎として放置しておくしかないけれど。
 
 一応の仮説として考えられるのは、「差別化を図るため」かな。どう考えての売れ筋である「エロor萌え」での差別化もやっている(のは知っている)けれど、しょせんジャンルとして見れば同じモノなので、差別化としては決定打にならないのかも。それにだ。私は即売会に行くと「命令されない限り、売れ筋は秋葉原で買えばいい」って考えてドマイナーなジャンルの同人誌を優先するけれど、逆に「必ず買うようなメジャーどころは即売会で、吟味してから入手するか考えたいってレベルのモノは秋葉原で」って考える奴がいてもおかしくない。むしろ主流かもね。「書店で扱わないようなレベルの品には用がない」と考えるならば、コッチの方が合理的って気はするし。そう考えると、「メジャーの中のメジャー」レベルの充実よりも、むしろ「メジャージャンルのマイナー」「マイナージャンルのメジャー」って辺りを充実させた方が…って計算は成立するのでは?
 
 しかし、ボードゲーム関連なんて「マイナーの中のマイナー」レベルであって、差別化もクソもない…って感覚は、実は古いのかも。ボードゲーム業界にささやかながら追い風が吹いているらしい、って感触はあるわけで。私のような「古い人間」(業界の大半がそんな人間ばかりだけど)の思い込みだけで物事を判断するのは、勿体ないのかも知れない。だからどーしろと、って話はあるけれどさ。
 
 とりあえず、メロンブックスのこの動きに対し、既存の「同人ゲーム・ゲーム同人誌を扱ってきたトコロ」が脅威を感じてないのだとしたら、それは感覚的にどうかと。敵対視しろとは言わないけれど、「ウチも頑張らないと!」ぐらいは思って欲しいかな。こーゆートコロは「ついでに商業ルートのゲームも買える」という巨大なメリットがあるんだから、フツーに考えたら負けることはない。どころか…「ゲーム同人誌をメロンブックスで買う」って選択肢が成立している時点で、「今までの自分達の活動は正しかったのか?」を考え直す意義があると思うけど。「八百屋で魚売ったらそれなりに売れた。魚屋に満足してない客って結構いるのね」ってレベルの話じゃないのか。
 
 そーゆー堅い話はさておき、メロンブックスその他では、小林源文先生の同人誌も扱っています。「萌えに用はない」ってな方でも、「燃えを補充するため」足を運んでみては如何かと。いやマジに。結構馬鹿にできないと思うぞ。そーやって「燃え系」を補充する人間が増えれば、書店側も「燃え強化は間違ってなかった」とこの路線を推進するかも知れない。そうなれば業界全体が潤って、色んな意味で「見返り」が期待できると思うんだけどなあ。それに…「ついでに」エロい本購入しても、「燃え系の本を買ったんだよ。はっはっは…」って誤魔化せるわけで(おい)。