8月23日2010/08/24 01:07

 原稿は99%完成したんだけど、もう少し手を加えたい気がするので、少しだけ寝かせることに。〆切に余裕があるのはいいね。
 
 アタマの中が原稿モードなので、原稿関連の話。「同人ゲームの取り上げ方はコレで良いのか?」としよう。なんか自分自身の否定になりそうだけど、そーゆーことも臆せず考えて行かなきゃイケナイと思うんだ。
 
 自画自賛かも知れないけれど、「即売会レポーター」なるものが存在している意義は、一応あると思う。「コマンド編集部が喜ぶに決まっている」さいたまゲーム通信を編集部に直接紹介できたわけだし、最新号掲載のゲームマーケット2010レポートも、私が他の部分をグチャグチャ書くことによって、中黒編集長の文章に「余裕」が生まれているみたいだし。「レポーターを派遣し、同人ゲーム・同人誌を物色させ、簡単なレポートを書かせる」ことは、同人ゲームの紹介に一定の役割を果たしているような気はする。
 
 ただ、その影?で「他の形式の同人ゲーム紹介が姿を消した」ことも事実。この辺、編集部側に色々事情があったのかもしれないけれど、私にはその辺はサッパリわかりません。必ずしも「即売会レポートを書かせる」のが、最適な方法とは限らない。そこで、一応私の方から「コレで良いのか?」を考えてみようかと。
 
 そもそも、私のコミケレポートは「オマケ」のつもりだった。コマンド誌には当時「同人ゲームCross Review」ってコーナーがあり、公募したゲームに数人がレビューを加える…って方式で同人ゲームを紹介していた。ただ、私はこのコーナーにちょっとした不満があった。発表元に関するデータが「連絡先」しかないので、即売会で実物見てから買いたくても、どーすりゃいいのかわかりにくかったのだ。買うかどうかもわからんのに、いきなり作り手に連絡するのはどうよ…って気持ちがあったんだな。
 
 その辺を補完する手段として私がふと思いついたのが、「即売会レポート」である。編集部の人間か何かを派遣して、軽くレポートさせる。そんなものが囲み記事にでも付属していれば、少なくとも私は便利だ…そう考えた。即売会に出入りするゲーマーって私だけじゃないから、「おお、コレは便利」と思うのは私だけじゃないはず。でも、コマンド編集部って関西だから、コミケに誰か派遣するのは楽じゃない。実に勿体ない話だ…ってのが出発点だ。気がつけば私自身がソレを書き、しかもメインに昇格してたけど。
 
 「同人ゲームCross Review」とは別に、コマンド誌には「魅惑のインディーズゲーム」ってコーナーがあった。多分、「同人ゲームCross Review」に代わるモノとして考えていたんだろうな。1人のライターが1つの同人ゲームをガッツリ1頁使って紹介するってモノだ。私が「同志であると同時にライバルだ。負けないようにしなくちゃ!」と思っていたら、最近姿を見ない。
 
 結果として、現在同人ゲーム紹介手段として「生き残って」いるのは、私の即売会レポート。コレがドコまで続くのかはよくわからないけど、とりあえず夏のコミケ分は今執筆中だし、多分冬のコミケも私がこの形式で原稿書くんじゃないかなあ。それ以降は未定としか言いようがないけれど、とりあえず私の側に「いらんと意思表示されない限りは送り続ける」つもりがあり、今のところコマンド編集部側が「いらん」と言って来る気配はないから、賭けろと言われたらしばらく続く方に賭けた方が無難かも。
 
 何故これだけが「生き残った」のか?とりあえず、「同人ゲームCross Review」との比較だけ考えれば、何となくわかる。あのコーナー、レビュアーは基本的に「編集部の人間」だった。編集部側の負担はそれなりに大きかったんじゃないかなあ。それに対し、私の即売会レポートは基本ライターにお任せ。いや、実は編集部側にお任せしている作業もあったりするんだけど、多分負担はコッチの方が小さい。「編集部員の作業効率」を考えたら、「コッチでいいじゃん!」となったのでは。その分私が苦労しているって話はあるけれど、どーせ「放置しててもコミケに行く奴」なのだ。私自身が「とりあえずコレでいい」と納得している以上、無問題だ。
 
 そういう内輪的な理屈を抜きにして、純粋に「同人ゲームを取り上げる方法として」考えた場合の優劣はどうなるのか?うーん…難しいところだ。実を言えば、私自身「単なるレポートで、同人ゲームの魅力って伝わるかなあ」と思うことがある。できることなら、ガッツリ紹介したいんだけどな…と、常々思っていたりするのだ。このブログとかでね。
 
 それが実現しないのは何故か?これは…結局のトコロ「私が怠けているから」に行き着くんだろうけど、正直言ってそう楽じゃないのよね。まず、同人ゲームってどうしてもコンポーネントが貧弱だ。見た目はまだイイ。ユニット自作がタイヘンなのよ。「抜き打ち」が当たり前の商業ゲームと一緒には出来ない。
 
 もう1つ問題になるのが、対戦相手。ウォーゲームの場合、「双方が持っていて、初めて対戦が成立する」って例は多い。ルールが複雑だからねえ。私は「インストしてくれるのなら、持ってないゲームでもプレイしますよ」ってスタイルだけど、「それはちょっと自信ない」って方も少なくない。その上ゲームのテーマその他に興味を持っている相手を見つけなきゃイケナイんだから、「相手してやる」って方を見つけるのはタイヘンだ。
 
 なが~い目で見れば、これらは決して解決不能じゃない。「いずれ訪れるかも知れないそういう機会のために」同人ゲームを買うのは、アリだと思う。実際私は「そーゆー理屈で」前々から同人ゲーム買っていたんだし。ただ、これはつまり、「初プレイした時には、そのゲームは入手不能になっていました」って状態を覚悟しろって話になっちゃう。単に買ったゲームを楽しむって観点からは、これでいい。けど、「同人ゲームを紹介する」って観点からは、コレじゃマズい。
 
 商業誌に掲載するって前提なら、原稿料ってモノもらえるんだから、「仕事」と割り切って…って話は一応ある。対戦相手のこと考えなければ。対戦相手にも「仕事と割り切ってくれ」って言うの?そりゃまあ、「おごりって形で原稿料の一部を還元します」とすりゃあ、引き受けてくれる方いるかもしれないけどさあ。その辺は人望とか人脈とかが思いっきり絡む話になるから、結構難しい話になると思うなあ。正直、私の人望では、「どうにかなります」と安請け合いする気にはなれない。この辺が解決しない限り、商業誌掲載は難しいでしょ。そうなると原稿料もらえないって話になるので、「仕事」扱いするのは無茶だ。
 
 そりゃあね、理屈から言えば、「多少負担が増えても、いい記事を書くためならば…」って話はある。でも、それは「負担に見合うだけの向上が見込めるなら」って話だ。いくら「形式としてのポテンシャル」が高かったとしても、ライターの負担が大きすぎてそのポテンシャルを上手く引き出せなかったとしたら、安定して一定のポテンシャルを引き出せる記事に劣るってコトになる。それやこれやを考えた結果、「総合的なコストパフォーマンスが良い」と判断されたのが、私の即売会レポートなのかなって気はする。確証はないけど。
 
 とりあえず、「今現在の私個人にできること」に話を限定するならば、即売会レポート以外の何かを期待されても困る。他の手段についても多少考えたことがあるけれど、実際問題として考えたらいくつか障害があり、それを排除する方法が見あたらない。だから、アイデアとちょっとした努力次第で、私が今やっているコトより「同人ゲームを紹介する、良い手段」があるかもしれないってのは否定しないし、それを思いついて実行できるって方がいるのなら、喜んで同人ゲームの紹介をお任せする。何かしらありそうなモノなんだけど、実行となるとタイヘンじゃないかって気がするけどね。
 
 もっとも、私の場合は「他に何かあるのでは」と考えるヒマがあったら、今やっているコトに磨きを掛けた方がいいんだろう。つーか、こんな現実逃避してて良いのか?今現在手がけている原稿が「なんかちょっとシックリ来ない」って状態だってのに。ただ、こーゆー状態って、原稿に向き合っていたから解決するって問題でもないんだよね…