8月21日 ― 2010/08/22 01:42
コミケレポート、第0.9稿なんとか完成。難航する時は難航するんだけど、今回は順調に書けた気がする。これに必要な情報(正式なサークル名や連絡先など)を埋め込み、微調整を施し、最後に誤字脱字などをチェックすれば第1稿完成となるはず。ただ、明日以降見直した結果、大幅な修正(下手すると総ボツ)が入るかも知れない。ただ、現時点でココまで完成した以上、完成が来月以降にずれ込むことは無さそう。〆切にはまだ余裕があるので、焦って完成させる必要は無い。
本日のお題は、大ネタ「ボードウォーゲームを扱った萌えネタは成立するか?」を。原稿が順調だったおかげで時間的・精神的に余裕があるし、ここ数日のネタにいただいたコメントにいいヒントがあった気がするし。馬鹿ネタではありますけど、お付き合い願えればと。なお、あえて挑発的に?この色のネタ扱いします。
ボードウォーゲームを扱った萌えネタなんて、作る必要あるのか?この趣味を「流行らせたいのなら」、答えはイエスじゃないかな。今現在、「売れる」って計算が成り立ちやすいものって、「萌えを取り入れたモノ」だからね。何故萌えにそんな力が?ってのは、興味深いけどここでは割愛。そういう「売らんかな」な姿勢はどうかと…って気持ちもわかるけど、「売れる」というのは「儲かる」だけじゃなく、「その素晴らしさが世に広まる」ことでもあるのだ。過度に卑下するのはどうかと思う。
このネタについては、既にいくつか考察されていたりする。ココとかでね。そこで、あえてまず最初に「そーゆー話の先例」に対する、私の評価を述べておこう。これは、残念ながら「クズ」というものだ。ただし、「F男がつまらない・下らないと思ったから」という理由じゃない。そういう観点とは全く別の理由から、クズと言わざるを得ないのだ。
その理由とは?正直言って、発表形式から判断するに、これらのアイデアを思いついた人間に「実際形にしよう」って意欲がほとんど感じられないから。形にならないモノは、どんなにポテンシャルが高くても売れることはあり得ない。売れることがあり得ない以上、それらに対する評価は、残念ながらクズと言わざるを得ない。「とにかく形にする」ってのは、それぐらい大事なんだよ。
「形になるかどうか」が重要だとするのならば、私がこれから述べるモノも自動的にクズである。それはよーくわかっています。少なくとも現時点の私に「形にするつもり」はゼロだ。ただ、この話が「飲んだ時やブログを書く時など、馬鹿話をする時のネタとしては」面白くて価値があるのは間違いない。そもそも、先例もその程度を狙って発表されたみたいだし。ココで扱うネタも、その程度で問題ないでしょ。
ウォーゲームを扱った萌えネタとしては、具体的にどんなモノが考えられるのか?先人達の考察を踏まえて整理すると、1)ゲーマーの妻・娘を主人公にした、実録っぽい作品、2)女子高生にウォーゲームをやらせる作品、3)ウォーゲームを萌えキャラに擬人化した作品、の3つが有力だろう。変形は無数に考えられるけど、要約すればこの3点のいずれかって話になるんじゃないかな。
この中からあえて選ぶとすればどれか?多分2)だな。単純にそれが今の流行りだから。2)と3)の流行り廃りって昔からあると思うんだけど、今現在の流行はコッチだし、それが変化する兆しは今のところ無い。あえて3)で行って流行りを変えてやる!って意気込むのは悪くないけれど、色んな意味でよりタイヘンなのは覚悟しろって話になりそうだ。
1)はどうかって?これは…実は相当難しいと思う。a-gameの販促物「かわら版」に掲載されている「ゲーマー妻のユーウツ」(たちばないさぎ)という見本があるのは知っている。そいつを応用して面白いモノ・ウケるモノを作るのは、そう難しくないかもしれない。ただし、「分量が少なければ」だ。「評価の対象」にしようと思ったら、せめて月刊の四コママンガ雑誌に4頁ほど、ネタ月産8本をある程度の期間継続する必要がある。コレは結構キツいと思うんだな。ちなみにコレ、「ゲーマー妻のユーウツ」の8倍の分量ってコトになる。
単に「笑いのネタ」ってだけなら、月産8本は何とかなると思う。けど、そこに「ゲーマーの妻・娘ならでは」って制約が(程度はともかく)加わるのだ。コレでかなりキツくなる。不可能ってワケじゃないけど、それが可能な奴を探すのはすご~く大変だと思った方が良い。ネタを公募すればコレはある程度解消できるだろうけど、今度はネタを選ぶセンスってモノが問われる。これまた誰にでも出来るモノじゃねーぞ。ついでに言えば、ネタは「ゲーマーの妻もしくは娘」って立ち位置で練る必要がある。ゲーマー当人じゃありません。ゲーマー当人がこの立ち位置のネタを自在に練れると言うのなら、世に夫婦喧嘩なんて起きません。
この辺、私はそのキツさの一端を知っている。曲がりなりにも「競馬お笑い投稿コーナー・あっぱれ倶楽部」なるものの常連に数えられた男だし。「あっぱれ倶楽部」の怖ろしいところは、実質これ以外に「競馬お笑い投稿コーナー」なるものが長続きした例がないってトコロにある。ウォーゲーマーより遙かに多くの愛好者がいる競馬でだよ?そんなモノを成立させちゃうくらい、あのコーナーの選者と常連筋は「ブッ飛んで」いた。その辺はコーナーが無くなった今でも付き合いが続いている(この時点で相当ヘン)だけに、良く知っている。ウォーゲーム業界(に限らないけど)がそんな人材を用意できるとは…。なお、私は常連と言っても格下であり、選者及び常連トップクラスには「かなわん」ってレベルですから。ソコ、突っ込まないように。特に「最終得点トップだった」人。私はしょせん「1600万下」までの男なんだから。
女子高生にウォーゲームをやらせる作品って、成立するのか?するんじゃない?実はそれなりにマンガ・アニメに向いたテーマじゃないかと思うくらいだ。「どこが!」とツッコまれそうなので、以下細かく考察してみることにしよう。
まず重要なこと。ボードウォーゲームはドマイナーな趣味ではあるけれど、だからといってマンガ・アニメ・ラノベなどなど…に向かないって話にはならない。「マイナーだから駄目」だって言うのなら、アメフトや囲碁もやっぱり駄目って話になる。これらはウォーゲームほどマイナーじゃないとしても、「ウケるマンガの題材になる」ほどじゃねえと判断されていた。マンガ・アニメを尊ぶ層に限定して考えれば、これらよりむしろ知名度高いんじゃないかぁ?更に、「主人公にドマイナーなこと・他人に理解されにくいことをやらせる」ってのは、作品が持つ魅力にさえなり得る。スポ根系野球マンガでさえ、主人公の「本気で甲子園目指す奴がオレしかいない!」って苦悩を描いている例は多い。
プレイ風景が見栄えしない?これは巨大な間違いだと思う。確かに、「ユニットをチマチマ動かして、戦闘比を計算して、ダイス振って…」ってな行為を馬鹿正直に描いたら、地味だとは思う。しかし、それを言い出したら麻雀だって地味だ。要は「やっていることそのものが地味かどうか」より「派手な演出を盛り込む余地があるのか」の方が重要ってコトだね。そんでもって、ウォーゲームはその余地が大いにある。これは断言してイイ。
何故断言できるのか?そりゃもう、好例があるから。ゲームジャーナルに掲載されている、松田大秀先生のリプレイマンガという。あれは戦闘解決を「戦車が突撃し、歩兵が守る」ってシーンに置き換えていることにより「見栄えを良くしている」わけだけれど、それを応用するのは簡単じゃないか?ゲーマー以外にも知名度の高いモノを例に出すことも可能だな。いわゆる「大戦略」系のゲームの、戦闘アニメシーン。この手の手法を応用すれば、マンガにせよアニメにせよ、血湧き肉躍る戦闘シーン入れ放題だ。これのドコが地味だって?ウォーゲームは将棋などと違って「具象的」なので、この手の置き換えはものすごく楽だ。
話作りって点ではどうか?これは、「頭脳競技の1つである」ことはプラスが多いと思われる。勝負事を描く方が、そうじゃないモノを描くより話作りは楽でしょ。それに加えて、頭脳競技なので「老若男女かまわず対戦させて違和感がない」って利点もある。外国人と戦わせても良いな。これはあくまで「それを描きたければ」そうすりゃいいって話であり、別にひたすら仲間内で戦い続けても、女子高生の大会みたいなモノで戦わせても話は成立する。某麻雀アニメ最大の嘘は「大会が開かれるほど、麻雀知っている女子高生がいる」って点だ。この点について大嘘をついても問題ないって証明された以上、ウォーゲームだって何とかなりそうなモノだ。
こうして見ると、ウォーゲームってのはマンガ・アニメ等の題材として決して駄目駄目な素材じゃないって話になる。もちろん、実際面白くなるかどうかはテーマの素材だけじゃ決められない(むしろそれ以外の方がよほど重要)ので、実際面白い作品が出来るかどうかは知ったコトじゃないけど。ならば、何故今までウォーゲームを扱った漫画・アニメは存在しなかったのか?題材として悪くないというのなら過去に例があってもおかしくない、でも実際にはそんなものが存在しない以上、やっぱり題材として駄目駄目なのでは?
私が思うに、過去に例がない理由は「ウォーゲームがマイナーだから」だと思う。これは素材の持つポテンシャルの話じゃない。マンガ・アニメなどの作り手がウォーゲームを良く知らない。良く知らない以上、正直言ってマンガ・アニメの題材に選ぶなどという勝負はしにくい。誰もそういうモノにチャレンジしようと思わない以上、形になることはない。形になることがない以上、そのアイデアの価値はゼロだ。「とにかく形にする」ってのは、それぐらい大事なんだよ。さっき書いたとおり。素材の持つポテンシャルが高かろうが低かろうが、「形にしてみよう」ってチャレンジャーがいない以上、どーしよーもない。ポテンシャルが高いと挑戦する奴が増え、低いと減るのは事実だけど、挑戦者がいないからってそのジャンルのポテンシャルが低いって証明にはならない。
「形にならないから価値がない」って現状を変える手段は、たった1つ。誰かがとにかく形にしてみる。それしかない。マンガ・アニメの作り手にウォーゲームの「題材としての魅力」を知ってもらう、あるいはウォーゲーマーがそーゆーモノを形にしてみる…これらが楽な作業なのかどうかは、私は知らない。経験がないので、判断するため必要な知識がない。ただまあ、ウォーゲームを知っている「マンガ・アニメ等の作り手」って実はゼロじゃないって話があり、そういう方々がチャレンジする意欲を持っていなそうに見える現状では、「難しいコトなんだろうな」と判断するしかないような気はするね。
だから…実は「ウォーゲームを扱った萌えネタ」について語るのであれば、「それがウケるかどうか」を論じる価値は(飲み会やブログ用の話題として以外)無い。「そういうモノを思いついたのなら、何故形にしない?」を問うべきだと思う。大抵は「形にする価値がない=実は当人がそんなに面白いモノだと思っていない」か、「形にする能力がない=必要な知識・経験・地位・技量などがない」のどちらかに落ち着くと思うけどね。ただ、前者はともかく後者は本当に「克服不能」なのか?必要な知識・経験・地位・技量を持った人間を本気で口説くことなら可能かも知れないではないか。「とにかく形にするため動く」というのは、そういう地道な行動の積み重ねも含まれるような気はするね。
1年ちょっと前の私は「コマンド誌に同人ゲームレビューがあるのなら、コミケレポートがあってもいいのに」と考えた。ハッキリ言ってアホネタのつもりだった。特にコマンド誌編集部は関西なので、コミケに人を出すのは容易じゃないとわかっていたし。ただ、ここで「そんなコトを思いついたのなら、何故F男当人が形にしない?」と考えてしまったのが…色々考えたんだけど、結局「私じゃ駄目」って理由が見つからなかった。結果、今の私は即売会のレポートを書いている。ある意味つまらん仕事なので「マンガ・アニメの題材をどうこう」って話と比較は出来ないかも知れないけど、それでも、「何故形にしない?」って問いかけの重要性はわかってもらえるのでは。
ここまで言った以上、私がこのネタを形にしない理由も言っておくべきだろう。私は創作方面の才能が乏しいので、一番重要な「魅力的なキャラ作り」ができそうもない。ある作品が売れるかどうかって、結局はコレが一番重要だと思うんだよな。そもそも、売れる萌えキャラで一番重要な要素は「ルックス」、つまり絵が魅力的がどうかであり、画力なんぞ皆無に等しい私にそれを要求されても困る。絵師は別に用意するとしても、「売れそうな絵師と組む」ため必要な要素(代表は絵師との人脈)があるワケじゃない。ラノベだったら絵は後付でいいって話はあるけれど、絵以外の点でも「魅力的なキャラ作り」ができる自信はない…つーか、できない自信がある。
実のところ、この手のネタを考えた方々に「そのネタって、単なる笑い話に終わらせるだけじゃもったいないかもしれないから、もう少し真面目に考えてみては?確かに、その可能性は低いけどさあ」と提唱するのが、私に出来る最大限の「形にするための努力」じゃないかと…うう、いくら何でも地道すぎる。そんな「どーでもいいコト」しかできないんだったら、黙っていた方が良かったかも…
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