8月9日2010/08/10 00:15

 昨日はMiddle-Earth東京支部でD-DAY(EP/SS)をプレイ中、「ちょっと特殊な呼び出し」がかかってコミケ関連の飲み会に顔出し。こういう掛け持ちは色んな意味でどうかと。ただまあ、それが私だ。
 
 本日の話題は、飲み会で出た話題に関連して「F男の称号」について。相当アホな話なので、本気にしないで下さい。何故こんな話なのか・ついでにこの色使っているのは何故かは、後ほど説明します。
 
 私に面と向かって「F男の称号は何ですか?」と聞いてきた人間はいない。少なくとも、記憶にはない。そりゃそーだ。私の本名についてどうこう…って話なら、冠婚葬祭絡みなどで聞かれることもあり得る。けど、そんなモノと基本無縁な「私生活用の人格」の象徴であるF男って名前使っている時、称号を気にする奴がドコにいる。私自身、どんな称号使われたってまるで気にしてねえ。「F男さん」「F男様」「F男氏」「F男殿」「F男」「F男の奴」その他諸々、好き勝手な称号とセットにしてもらってかまわない。
 
 けど、もし仮に面と向かってそんなコト聞かれたら、一応私は「ドクターでお願いします」と答えることにしている。私はドクターコースに進んだ経歴があるワケじゃないので、私の「本名」の敬称はドクターじゃない。けど、私の「趣味の上での人格」はドクターなのだ。そう「詐称」するに足るアイテムを持っているから。
 
 私の部屋はカレンダーだらけだけど、それ以外のアイテムもいくつか飾ってある。そのうちの1つに、「ミスカトニック大学超心理学博士課程の修了証」なるものがある。ちなみに、こんな大学は実在しない。一部で有名な「クトゥルフ神話」関連の小説に良く出てくる、架空の大学だ。とはいえ、それなりに有名な小説のシリーズに出てくる、「由緒ある架空の大学」だ。「シャーロック・ホームズの住所」ベーカー街221B(注:当時架空だったけど、後の区画改訂で実在するようになった)みたいなものだと思って欲しい。
 
 何でそんなものがあるのかって?その昔々、私がまだテーブルトークRPGを盛んにプレイしていた頃、「クトゥルフの呼び声」(ケオシアム/HJ)って作品があってだねえ。そのエクスパンションキットの1つに「必要な書類揃えて申し込めば、ミスカトニック大学の修士/博士課程の修了証あげる」ってオマケがあったのだ。そいつを申し込んだんだな。確かに「うそんこ博士」ではあるけれど、一応は「多少なりとも公式性のある詐称」だったりするのだ。ゲームの出版元であるケオシアム社が存在していた頃は、この会社が私の博士号を「公認」していたはず。会社が亡くなった今じゃどうかは知らない。
 
 この博士号、日本人で「持って」いる奴はごくわずかのはず。だって、このエクスパンションキットは未訳だからね。他に数人申し込んだ奴がいたのは知っているけど、100人いたら大した物だと思う。ただまあ、日本で「クトゥルフ神話」に詳しい奴はこのゲームのことも知っている場合が多いので、ごくごく限定的な時と場合によっては、感心してもらえると思う。つーか、ゲーム知らなくても「ミスカトニック大学博士課程修了証持ってます」と言えば、感心はしてもらえるはずだ。カネ出せば誰でも買えたとわかっていても、「ネルフ公式携帯」(ネルフは「エヴァンゲリオン」に出てきた組織)持っている奴がヲタク限定で尊敬されるのと同じだ。
 
 ある意味残念なことに、この修了書に書いてある名前は「F男」ではない。私がこの名前を名乗る前の品だからね。しかも、ご丁寧なことに本名ですらない。「以前のペンネーム」なのだ。アホでしょ。ただまあ、私の中では「F男」と「修了証に書かれた名前」は完璧に同一人格(ちなみに、「本名」と「F男」は同一人格扱いしてない)だから、何ら問題はない。少なくとも、「F男の称号は何ですか?」などとアホなこと聞いてきた奴に、「博士と呼べ」というアホなコト回答して、良心が痛まない程度には。
 
 ちなみに、いわゆる「文系の博士号」なるものは、直接は役に立たない称号として有名だ。大学の教員レベルでさえ、「持っていたからどうだって?」って扱いをされている程度。理系と違い、文系の学会とはそういうモノらしい。少なくとも日本では。普通は修士課程を修了した後に博士課程に進み…って手段で獲得するけど、「大学で偉い立場になったから、博士課程修了したことにしちゃう」ってな場合も多いとか。なお、最近色々叩かれている法科大学院を卒業すると、マスターを飛ばしてドクターになるんだとか。少なくとも、某法科大学院の学長が非公式に「ドクターってコトになるんだろう」と発言するところを聞いたことがある。
 
 何故こんな話をするのかと言えば、先日の飲み会の参加メンバーが「SF大会」に行ってきた帰りだったから。「クトゥルフ神話」系のイベントに参加したそうで、「(F男の方が)楽しめたんじゃない?」と聞かれた。そりゃまあ、詐称学歴とは言えミスカトニック大学のドクターコース出ているからねえ。「クトゥルフ神話は詳しくない」なんて言えないわけですよ(笑)。国書刊行会って出版社から出ていた「ラヴクラフト全集」及び「真ク・リトル・リトル神話体系」って本(両者とも全10巻)を読破した記念?として「修士じゃなくて博士課程申し込んじゃおう!」ってなアホやらかした奴なだけに、参加していれば楽しかったと思うな。
 
 SF大会は「SF好き」であり、「科学全般に興味ある奴」であり、「ゲーマー(SF系のゲームやってる奴がいるらしい)」であり、ヲタク」である私が参加しても何の不思議もない…どころか、過去何度も「行かないの?」と聞かれたイベントだ。私が参加しないのは、下手に参加すると毎年行く羽目に陥りかねないから。要はハマるのがイヤなので逃げ回っているわけだ。毎回東京付近でやるイベントじゃないだけに、毎回参加はキツいよ。けど、一度行けば「次も行くこと確定」となるのがミエミエ。そりゃもう、逃げるしかないでしょ。(笑)。
 
 こういう話も出たけれど、話題のメインはやはりコミケ絡み。コミケの話は、「F男」にとっては、ある意味「仕事」だ。実際コミケ絡みでカネ儲け(と言えるのかぁ?)しているわけだし。いくら詐称学歴とは言え、「ドクター」のやる仕事じゃないよな。でもまあ、「文系博士号」なんてそんなものよ(苦笑)。

8月10日2010/08/10 23:48

 「萌えが付属したミリタリー関連」だの「イケメンの石田三成」だのはカンベンして欲しい、それを許容しろと言うのは子供に「ピーマン食え!」と強要するようなモノだ…って話(詳細はコチラ)を見て最初に思ったのは、「逆でしょ」の一言。面白いし長くなりそうなので、ここで長々と理由を述べてみます。
 
 何が逆なのかって?何か「気に入らないモノ」を押しつけられそうになった時、自分を「ピーマン食えない子供」にたとえたくなる気持ちはわかる。わかるけど、この場合は適切では無さそうだ。私が思うに、この話題の「ピーマン」は「燃えミリ」や「短足胴長武将」の方で、子供は萌えやイケメンを喜ぶ連中だ。つまり、「萌えミリはカンベンしてくれ」という意見は、ピーマン普通に食えるし大好物って大人が、子供用の舌にアレンジされたピーマン料理食わされ、「マトモなピーマン食わせてくれ」と嘆いている…って図式だと思うんだな。
 
 何故コッチになるのか?これは、「仕掛け人側の意図」を考えればわかる。萌えやイケメンを好む連中にモノ売ることを考えた場合、別に「ミリタリー」や「戦国武将」がセットになっている必然性はあまりない。差別化しやすくて便利って程度だ。にもかかわらず、何でミリタリーなの?と考えてゆくと、「作り手はミリタリーの方が好きなんだろうな」ってのが透けて見える。でなけりゃ、あんなモノ作れないよ。「ミリタリー方面」ではそれなりのレベルにあるはずの私でさえ、たまに感心させられるってレベルなんだから。
 
 ミリタリーはいい。武将は燃える。そんなコトは当たり前であり、説明の必要は感じない…というのは、ごく一部の人種の話だ。私も一応この人種に分類されることが多いので、その言い分はよくわかる。わかるけど、残念なことにそれを理解できない「可哀想な連中」がいるのも、事実なんだよね。嘆かわしいことに、そういう連中の方が数が多いと来ている。こういう連中に「正しい道」を教える手段として生まれたのが、萌えミリだ。開発目的だけを考えれば、むしろ「燃え系」人間のために生まれたのである。
 
 しかし…しょせん萌えミリは「お子様向け」である。「ピーマン使っている」のは確かだけど、味付けは露骨にお子様向け。「大人の舌」の鑑賞に耐えるとはとても…というシロモノだ。ただ、これは結局「ピーマンを喜んで食う習慣を付ける」手段に過ぎない。とりあえず食わず嫌いを解消してしまえば、「お子様向けピーマン料理」を卒業して「苦いピーマン料理」を食べるようになる奴が出るかも知れないって期待が持てる。ピーマンってのは苦いんだよ。苦いから良いんだよ。それが「オトナ」の正常な意見であり、「甘ったるいピーマン料理食えと言われると、涙が出てくる」理由なんて考える必要は無いと思うな。
 
 そりゃあね、私も「初めてピーマン食った時から、オレの求めているモノはコレだと直感した」人間に近い。そんな人間から見れば、「萌えミリ」は邪道以外の何者でもない。理解したくないんだけど…って気持ちはわかる。わかるけど、「ピーマン食える人間が絶滅危惧状態に陥り、ピーマンの生産量がゼロに近くなる」って状態になって困るのは「ピーマン食える側の人間」である以上、せめて存在意義ぐらいは認めてあげないと。
 
 そもそも、「萌えミリ」の起源はすごく古い。コレを否定しちゃうと、新谷かおるの漫画を否定することになりかねないんですが。あれも「色気あるネーチャンの絵」+「ミリタリー」って部分では共通するわけで。「(萌えミリから入った奴と)ゲームの嗜好が合うかどうか、同じ卓を囲めるかどうかはまた別の話。」などと言うのなら、新谷かおる描くところのネーチャンから「エリア88」経由してミリタリーエアを語れるようになった奴(私だ私)と空戦ゲームは出来ないって話になると思うな(笑)。陸モノはゲームが先なんだけど、空は萌えが先なんですよ私は。
 
 流行している「何か」を取り入れた結果、その「何か」の方がメインになってしまい、業界全体がズタズタになる…というのは、良くある話だったりする。実際、ウォーゲーム業界はテーブルトークRPG業界(その昔は関連性が高いとされていた)のおかげでダメになったと言われている。その意味では、「萌えミリ」を意識したウォーゲームなんてモノが下手に主流になったら、この業界はヤバいかもしれない。ただ…正直言って元々からしてヤバい業界なのだ。「ブームと称してどっと人が増え、ブームが去ったからと言って人が消え去る」ってことをやらかせば、なんかスゴく困ったコトが起きたような気になるけど、「ブームが去った後-ブーム前」って算術がプラスならば、ブーム前もブーム後もこの業界にしがみついているに決まっている人間の目からすれば、「良かった」となるわけだ。この算術は、マスコミ言うところの「名馬」が登場するたび浮き沈みする競馬業界を見ていればわかる。キッカケが何であれ、「そこに馬がいる」ってだけで競馬場に突撃する馬鹿が増えれば、それでいいんだよ。
 
 この辺、私は「コアなゲーマー」を信頼していると言える。萌えを取り入れたからって、それに押し流されて駄目になるような連中じゃないだろうと。そりゃまあ、一部のコアゲーマーが「そーゆーゲーム」も(あくまで「も」)プレイするようになり、コアなモノしかプレイしない人間が寂しい思いをする…ってことはあるかもしれない。けど、その程度で業界全体がどうにかなっちゃうとは思えないんですが。「『萌え』なんぞで道を踏み外すようなゲーマーは惰弱な奴だ。そんな奴は、平民落ち(「独身貴族」でなくなること)した瞬間にゲーマー止めるに決まっている」(元ネタは競馬の戸山哲学「調教で壊れるような馬は弱い馬だ。そんな馬は競馬に出しても勝てないに決まっている」)と考えて良いんじゃないかと(笑)。
 
 ウォーゲームに萌えを取り入れる手法ってのは、要はコンポーネントに「萌えイラスト」を採用するかどうかって問題になると思う。ゲームの本質はルールにあるとするならば、「ユニットが萌え萌えだったからって関係ないね」で済ませられる理屈だ。けど、実際は…私は相当「コンポーネント軽視派」に属する(ゆえにハリガネ弁当箱を尊ぶ)気がするけど、それでも「同人ゲームのコンポーネント向上に並々ならぬ関心がある」ように、無関心じゃいられない。「萌え耐性」が強い私でも、好みはやはり燃え系コンポーネントだ。ただ、「コンポーネントは大事だよね」って意見を展開してゆくと、「萌えイラストで騙して引きずり込むのは有効なんじゃ」って話にも繋がるんだよね…とりあえず、「自分が好きな傑作ゲームが、萌え絵ユニットで再版されちゃった」場合、「中身は傑作だから許す」のか、「それでも許せない」のかは、意見が割れるとは思う。
 
 ついでに言えばだ。「萌え」の侵出は各方面に及んでいるけど、私個人の感想としては、何故か「ミリタリーエア」はそれが著しい気がする。「ストパン」こと「ストライクウィッチーズ」とかね。ということは、「中身はまんまAir Force(AH)やAir War(SPI/HJ)」なんだけど、「ユニット及びデータカード付属イラストが萌え萌え」ってシロモノが登場する可能性は、あると言えばあるような…新作出ない・再版もされないという「空戦シミュレーションゲーム」の世界において、「萌え導入を認めるなら、再版してやる」などという「悪魔の選択」突きつけられたらどーするのか?コレって実はシャレになってないような…
 
 とりあえずの結論。子供にフツーのピーマンを食うよう強要するのは、拷問である。でも、大人に「ピーマン使ってはいるけどピーマンの味はしなくて、ただただ甘ったるいシロモノ」を食えと強要するのも、拷問である。かといってお母さんに「ドッチが食べても美味いと言う料理作って」と強要するのも、拷問である。「栄養があるので」ピーマン料理を出さなきゃイケナイ場合、誰が拷問を受け入れるのかは…私は「貴族」だからして、この辺で悩む必要は無いんだよな。良かった良かった(おい)。