4月2日 ― 2010/04/03 01:33
本日のネタは、内容の大半がこの色だと思われるけど、あえてメインはこの色で。この色の話題も混じるので、とてもカラフルです。ご注意下さい。
私は週末限定で東スポを読んでいる。競馬面目当てで。コラムや印などは日刊ゲンダイの方をアテにしているんだけど、関西・ローカルの平場だと馬柱がないからなあ。POGやっているとソレは困るんだよね。週末競馬場に行く予定があるなら少し話は別だけど、そうじゃない時は東スポの方を選択している。
ただし、この習慣は今週で終わりにするかもしれない。今現在「真剣に検討中」なんだけどね。理由?正直言って、この新聞の信用度を疑うような記事を見つけちゃったからだ。過去似たような理由で2つほどスポーツ新聞に見切りを付けたこの私、東スポもそうすべきかどうかは…悩ましいけど、現在のところ「読むのを止めるべきでは」って気持ちが強い。
東スポが信用できない?そんなの元からでは…と言いたい気持ちはわかる。そう思う方が自然な新聞だってコトは、私も理解している。そこで、何でまたそんな「意味不明な断罪」を下すに至ったのか、こと細かに解説しよう。
私は、新聞は丹念に読む方だ。東スポなんて、競馬面以外は「心底どーでもいい」モノに分類しているけど、それでも一応目を通す。そこで見つけたのが、社会面?にあった、エロ漫画に関する記事である。そこ、引かない。一応は「表現の自由」関連の大事な話である。
記事の内容は、東京都副知事の猪瀬直樹氏が某番組で「バッシングした」エロっぽい漫画(一応の区分は普通の漫画。コレ大事)がバカ売れしている…というもの。ヲタクである以上この手の話題には敏感な私だけど、これ自体はどうってことはない。私のような立場の人間にとって、エロ規制の話は「日常的に接していて、対策・対応を考えている」話だからだ。
問題は、その記事に「そもそも行き過ぎた性描写が見られるものは、主にコミックマーケットなどで取引される同人誌など。」という文章があったことだ。あ、あのなあ…この問題に関しては「確かに関わってはいるけれど、本質的には専門外」である私でさえ、ごく簡単に反論できる内容だぞ?何考えているんだか。
この問題について、当ブログでは2007年5月19日にて詳しく語っている。要約すると、同人誌ってのは実は何重もキツめの規制がかかっていて、「行き過ぎた性描写」なるものを求めてどうこう…という点に限定して考えるのならば、むしろ大人しい産物だ…となる。その後この規制が緩くなったって話は聞かない。むしろ最近は「修正のしようがない造形物(グッズやフィギュアなど)が規制対象になることが増えたので、販売停止が増えた」って話が出るくらいだ。
そもそもだ。「行き過ぎた性描写」って言葉の定義が問題だ。何となくわかるような気はするけど、よく考えると「何を指しているのか」不明確だ。考えてみて欲しい。「水着にうっすらと大事なトコロが透けている」だけだったら、普通カゲキだとか「行き過ぎた性描写」なんて話にはならない…18禁モノなら。アダルトビデオでこーゆーモノが出てきて終わりだったら、普通「カネ返せ!」となるはず。でも、これが中坊でも買えるようなモノに出てきたとしたら?そりゃあ問題になる。また、その透けた水着を着ているのが幼女だったりしたら、また別の意味で問題になる。とりあえず日本社会では、そーゆーことになっているのだ。作品見ただけで判断できるってワケじゃねえ。
確かに、同人誌の中には「カゲキな」ものもある。ソレは認めるしかない。けど、そういったものはほぼ例外なく「18禁」である。同じく18禁のアダルトビデオの性描写が「カゲキ」だからって、問題になるかぁ?バッチリ写っていれば問題になるけれど、それは同人誌も同じ。ボカシ・モザイクがどうこうって話をすれば、どう考えてもアダルトビデオの方が「カゲキ」では。
そもそもだなあ。「同人誌が野放しでカゲキ」なんて、何年前の話なんだよ。即売会側の規制が入るようになったのは、もう20年近く前の話だぞ?それ以降、基本的に同人誌は「過激かどうか」という点に絞って考えるならば、ちっとも過激じゃなくなった。マンガと実写であるアダルトビデオじゃ比較が難しい…と言うのなら、「コスプレ写真集」というジャンルのヌード写真集モドキってのがコミケにもあって、毎度「修正」だの「頒布停止」だのといった騒ぎを起こしているんだって現実がある。同人誌には規制があるのだ。それもキツめのものが。
また…猪瀬直樹副知事を擁護するつもりはないけれど、アレが問題になったのは「18禁じゃないマンガにしては、カゲキだから」じゃないのか。対象となった作品そのものは良く知らないけど、アノ出版社が「18禁じゃないのに、ソコまでやっていいんですかぁ?」って基準で雑誌作っているのは知っている。「18禁じゃないのに手加減してない雑誌」なんてのはいくつかあるけれど、その中でも「最もカゲキ」とされていたからなあ。もしコミケで「同じ内容・同じ絵柄」の作品を同人誌として発行したら、「18禁にして下さい」って話になっても、何の不思議もない。正直私も「18禁じゃなくていいのか?」と思っていた…
つまりだ。この記事、ヲタク色を取り除いたものに置き換えるとこうなる。多少ソフトではあるけれど、見る奴が見れば「18禁だろこれ…」って言われちゃうような内容のモノを堂々と中坊含めて売りつけていた奴が、「マズいんじゃねえのか」とケチつけられ、法で規制されそうになった。それを報道する際、近所にあるエロビデオ屋(当然18歳未満に18禁のもの売ったりしない)に「もっとカゲキな内容のモノが野放しになっている!しかも、今回の法改正で規制される対象になってねーぞ!」としたようなものだ。エロ規制推進派からさえ、蹴飛ばされそうな話だと思う。
とまあ「エロと表現の自由」について色々語ってきたワケだけど、私は基本的には「門外漢」だ。この方面はそれこそ昔々から色んな論争が交わされてきた経緯があり、今もってギャアギャア騒いでいる。法学者・弁護士・精神医・社会活動家などなど、規制推進・反対を問わず「専門家」は山ほどいる。詳しいことはそちらを当たって下さい。問題なのは、「ちょっと詳しいけど、しょせんシロート」である私の目から見て「アホか」で片付くようなレベルの話を、東スポが掲載したってコトにある。
東スポは、いわゆる「マトモな」新聞ではない。紛らわしく怪しい見出し、低劣お下劣な記事がウリの新聞だ。それは認めよう。でも、だからって…いや、だからこそ「ハズしちゃイケナイ」話題があるんじゃないのか?お色気面「男セン」をウリの1つに掲げている新聞が、エロ関連に関してスカポンタンな記事を載せるというのは、この新聞の権威に関わる問題のような気がする。
考えても見て欲しい。いわゆる一般的な新聞が、政治に関して無知をさらけ出したような記事を掲載したらどう思う?経済専門紙が経済に関して、競馬新聞が競馬に関して、コマンドマガジンがウォーシミュレーションゲームに関して、スポーツ新聞が野球に関してそれをやらかしちゃったら、「全体が信用できなくなった!」と言われても、文句は言いにくいでしょ。東スポがエロ関連でコレをやらかしたってのは、それぐらいマズいことじゃないのかね?
そりゃあね、「東スポの記者」なんて腐るほどいる。全員が全員「エロの専門家」ってワケじゃないはずだ。実際、この記事が掲載されたのは「社会面っぽい」トコロ。エロ関連の紙面じゃない。けど…記事書いた奴だけならともかく、内容チェックして掲載を認めた奴も「エロに関して無知」ってことなんだよ?東スポなのに。18禁と全年齢対象の区別が付かないなんて社会人としてどうかと思うのに、よりによって東スポの社員が記事でそれをやらかしたのだ。厳しいコト言われたって、仕方ないのでは。
しかしなあ…正直言って、「東スポが信用できない」のは痛い。よりによって来週からPOG関連の記事が載るというのに…期間限定で乗り換えることを検討していた矢先にコレだもの。ドラフトでイモ引いたらどーすんだ。ひょっとしてこれは、今年のPOGのライバルで、場合によると次回も参加するかも知れない、某東スポ関連紙関係者の「陰謀」なのか?(違う)
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