3月23日その12010/03/23 23:48

 連休だってんで、ゲーム三昧の日々を送ることに。土曜は千葉会へ、日曜はMiddle-Earth東京支部へ出かけました。連日「アツい勝負」やったおかげでヘロヘロです。今回は、そのレポートなんぞ。今回はまず土曜の千葉会レポートから。
 
 私が千葉会へ参加したのは、初めて。何故千葉会に?「自白剤を投与してでも、私の記事の感想を聞く必要がある人」筆頭である、yagi殿に挨拶するため。yagi殿はコミケで同人誌売っておられるので、何かと協力を期待できる。そんな方を怒らせるようなコト書いていたら、マズいでしょ。まずは何を差し置いてでも、「アレはちょっと…」などと言っていないか、確認する必要がある。
 
 会場について早々、DASREICH殿から「後で日露を…」とイジられる。先日あんな記事書いたので、予想されたコトではあったけど。とはいえ、DASREICH殿は対戦の最中。あえて受けるか、それとも「こんなコトもあろうかと!」と、矛先をそらすため持参した「Ukraine'44」に逃げるか…と考えているうち、sawada殿から「日露戦争」のお誘いを受けたので、スパーリング気分で対戦することにした。しかし、これが「大間違い」だったとは…
 
 正直言って、私は「日露戦争」は苦手だ。それなりにはプレイできるけど、ほとんど研究していない。これじゃあ、周囲にゴロゴロ転がっている「強豪」相手は勤まらない。対戦を受けた時点ではsawada殿の技量・経験・評判は知らなかったけど、とりあえずは「勝つことより楽しむこと」に主眼を置いた作戦を選択することにした。「ウケ狙い」って奴だな。とはいえ、あくまで「ある程度形になる上で」のものでなきゃ、失礼だ。そーゆー戦い方の引き出しはいっぱいある…ってのが、F男という奴である。
 
 というわけで、露軍を選択し、「先日ふと思いついた怪しげなセットアップ&楽しさ優先の作戦」ってな方針で戦うことに。セットアップは、東端に3ユニット積み上げるってもの。色々駄目そうなんだけど、これはこれで面白いと思ったので、あえて実戦投入してみた。このゲームのセットアップで重要なのは「塞馬集方面に騎兵を1つ逃がす」であり、それ以外は細かい違いに過ぎない…ってのが私の見解なので、これでも戦えると判断した。
 
 楽しさ優先の作戦とは、最初から遼陽全面で守る作戦のこと。利点欠点いずれもある(欠点の方が多いとは思う)けど、派手に反撃しやすい(厳密には、しなくちゃイケナイ)ので、プレイして楽しい。どちらかと言えば使い手の少ない作戦ではあるけれど、そう珍しいモノでもない…と思っていたんだけど、千葉会ではほとんど知られていなかったようだ。
 
 こんな「珍しい」手を見せられて動揺したのか、sawada殿の皇軍は私の戦線を崩せない。私の操る露軍なんて、早い段階でどっかが突破されて勝負が決まると思っていたのに。これは技量の問題ではなく、多分「場数」の問題だと思う。sawada殿にしてみれば、「得体の知れないプレイヤーが、得体の知れない作戦を使ってくる」のだ。動揺して差し手が鈍っても不思議じゃない。これは私にも同じことが言える(失礼)けど、「そういうプレイの場数は踏んでいる」ので、動揺は相対的に少ない。
 
 コレはある意味、「私が狙った状況」でもある。研究量じゃ勝てそうもないので、お互い研究の進んでいない局面に誘導することにより、泥仕合に持ち込んで勝機を見いだす…というわけだ。将棋や囲碁の世界じゃ、ベテランがイキのいい若手に対抗するための手として有名である。「米長泥沼流」とか。後で聞いた話では、sawada殿は「ゲーム歴は浅いけど、最近日露戦争を数多くプレイしている」方だという話なので、まさしくこの図式だな。ウケ狙いを一応はこの領域にまで持って行けるというのが、私の持ち味じゃないかと。
 
 ただ、こんな局面に持って行けたからって、そのまま何とかなるほど甘いゲーム&対戦相手では…勝負はもつれた末、お互い考慮時間が長くなった。別に「待たされた」「待たせた」って気持ちはあまりない(あくまで私の感想。sawada殿には悪いコトしたかも知れない)のに、時間が飛ぶように去ってゆく。会場の都合により「二人っきりの場所」でプレイしていたこともあり、気がつけば怖ろしい時間に…中盤以降は、観戦に来た方々に何度も「2戦目?」って聞かれる有様。
 
 迎えた露軍最終ターン。奉天・憮順は何と守り切れたけど、日本軍の勝利得点は73点。露軍が反撃で4点獲得しない限り、日本軍の勝ちである。こうなると、まるで戦果を挙げずに壊滅(2VP献上)しやがったウラジオ艦隊が恨めしい…アタマ振り絞って、なんとか「確率は低いながらも、2カ所の攻撃を両方成功させれば露軍勝利」って場所を見つけたんだけど、攻撃に失敗。日本軍の勝利となった。
 
 敗北したとはいえ、「中級者以上が戦えば、日本軍有利」が定説のこのゲームにおいて、「自分のペース」に持ち込んだ末に接戦となっての結果だ。文句はない。対戦相手であるsawada殿が偉かったのだと思う。何より、「ゲームを堪能する」ことはできた。アツくて面白い勝負だった。しかし、あそこまで行って負けるかオレ…ものすご~く悔しいね。ただ、こういう悔しさを味わえるのも、この趣味の醍醐味だと思う。
 
 お互いミスは多くあったと思うので、その意味では「アツいけれど凡戦」なのかも。その意味では、「キチンと棋譜を取ってのリプレイ」向きではなかったような気はする。何であの時自殺覚悟の戦闘後前進をしたのかって?そんなもん指運(将棋・囲碁用語。優劣よくわからないまま指した手が、結果的に良かったかどうか)だ。私がsawada殿を崩すためそーゆー勝負に持ち込み、ある程度成功したけど勝利を得るほど崩しきれなかったってだけの話だ。「商業誌にリプレイ載せるぜ!」とか、「タイトルもしくはチョコレートかかっているぜ!」って勝負じゃなかった以上、それでいいんじゃないかなあ。
 
 何はともあれ、この日私は「本来3時間もあれば終わるはずの『日露戦争』を、接戦に持ち込んだ末6時間以上かけてプレイする」という体験をした。これのどこが「スパーリング」なんだか。こういう体験は、まだこのゲームの研究があまり進んでいなかった頃以来って気がするなあ。遙か遠い昔、私が初めてこのゲームをプレイし、接戦の末最後の反撃を成功させて「69点で我が露軍勝利」となったことを思い出しました。当時そーゆー勝負を積み重ね、今なおそーゆー勝負を味わえるからこそ、私はゲーマーなんだと思う。
 
 翌日のことをさほど考えなくて良いので、ゲーム終了後の食事会もしっかりつき合う。「いつもの」集まりならともかく、初参加の時にはこういう集まりに顔を出すのも重要でしょ。その割にはyagi殿、gameape殿といった「既に知っている方」との会話に終始してしまった気もするけど(笑)。同じテーブルにはsawada殿も同席しておられたけど、少しお疲れ気味のようだった。わかる。わかるぞぉ…私も昔ベテランの方々に対し、「消耗しているはずなのに、何でこんなに元気なんだ」と思わされたものだ。ソレも含めて「経験の味」なんですよ。
 
 しかしなあ…「日露戦争」に6時間ってなんだよ。いくら何でも時間かかりすぎ。しかも結果が負けとあっては、疲労度はかなりのモノ。疲労感はあるのに眠りが浅く、翌日も疲れが残っていた。もう若くないんだから、無理は利かないってわかっているんだけどねえ…あーやだやだ、年取るのはやだねえ。その代償として得た「経験」で「若さと研究量」に対抗できたとはいえ、やっぱり年取るのはイヤなモノですな。

3月23日その22010/03/23 23:49

 昨日書いた分をアップし忘れた…仕方ないので、本日まとめてアップ。一応「続き物」みたいなものだしね。
 
 日曜はMiddle-Earth東京支部の例会。前日予想以上に消耗していた関係上、かなり「お疲れモード」だ。軽いゲームでも…と思っていたところ、「ものすごい」ブツが持ち込まれる。
 
 ものすごいブツとは?「エウローパシリーズ全マップ」だ。同じシステムで第二次大戦の戦場全てを再現してやるぜ!という、とてつもない野望を掲げて出版されたシリーズだ。そのマップ全てを連結したモノが目の前に…いやまあ、スゴいの一言だ。
 
 このエウローパシリーズ連結マップ、私の知る限りでは「最もデカいウォーゲームのマップ」である。ASLや南北戦争物でこれよりデカいものがあるのかもしれないけど。なんというか…目眩がするほどデカい。あれは写真じゃ伝わらないだろうなあ。久々に「マップ見ただけで圧倒」されました。
 
 このマップの感想は、「ソ連がデカい」に尽きる。何を考えたのか、ウラル山脈まで入っているからなあ。半分くらいが「ソ連」じゃないかぁ?どう考えても、そんなトコロまで進撃できないと思うんですけど。「ロシアに攻め込む」ってのがどれだけ馬鹿げた行為なのか、見ただけで学習できます。
 
 更に、オマケとして「同じシステム使った中国大陸&フィリピン群島」も並べられました。ヘクススケールはビミョーに違うみたいだけど、それでもスゴい。「これだと日本列島は…」って話が出ていたけど、日本列島に関しては流石に「戦国の一番長い日」連結マップの方が「ステキ」かな。
 
 このシリーズ、今の目で見れば「ルールはずいぶん古臭い」もので、多分連結ゲーム(完成したんだっけ?)なんて誰もやらない。「マップ観賞用のアイテム」だな。ユニットも見ている分には楽しめそうだけど。ただ、あの「アホみたいに広く、中央に手が届かない」マップはいいね。あのマップだけ使って別のゲームやりたくなるくらい(苦笑)。あのヨーロッパで「ディプロマシー」とか、中国マップで「三国志演義」とか(おい)。
 
 そんなモノに戦意をかき立てられたので、当初の予定を変更して「パウルス第六軍」の赤軍に混ぜてもらう。前に一度やったことあるので、多少気楽にプレイできたし。組んだ相手は前回同様に庭猟師殿。これまた前回同様、私が南方・庭猟師殿が北方担当。独軍は「エウローパシリーズを持ち込んだ男」Azathoth殿。
 
 このゲームはウラヌス作戦、つまりスターリングラードでの赤軍反攻を扱っている。とはいえ、独軍がスターリングラードを守る義務はない。最初から放棄して逃げ出してかまわないのだ。その辺がイメージと多少異なるので、前回は多少戸惑ってグダグダになってしまった。
 
 そこを反省し、今回は「足止めすりゃあいいんでしょ」ってな方針で戦うことにする。独軍が断固として逃げだそうとすれば、赤軍がこれを防ぐのは難しい。そんなできもしないことを狙ってどうこう…なんてアホらしいので、開き直って足止めに徹することにしたのだ。
 
 前回は包囲を焦って取り逃がしたルーマニア軍をキッチリ捕捉撃滅し、その後で逃げ遅れた独軍だけを捕まえよう…などと思ってマップ上を眺めてみると、独軍の撤退ペースが鈍いことに気がつく。これはAzathoth殿が「ゲームに慣れていなかった」からではないかと。何にせよチャンスに変わりはない。方針を急遽「独軍を捕まえる」に変更し、無理矢理前進を開始。流石に無茶があるかな?と思っていたけど、北方の庭猟師殿が協力してくれたおかげで、独軍の大半を包囲し、補給状態を悪化させることが出来た。飛行場が使えない(私が蹂躙した)状況でコレはちょっとキツい…ってんで、独軍投了でゲームエンド。
 
 我々の勝因…というより独軍の敗因は、「ゲームに慣れていなかったから」ではないかと。前回の対戦相手である、おの部長殿はさっさと逃げ出していたからなあ。赤軍プレイヤーは庭猟師殿だけでなく、私も含めて「多少は慣れていた」ことを考えれば、感覚掴めないとこんな結果もあり得るってコトではないかと。
 
 このゲーム、史実通り独軍が「包囲されるまでスターリングラードにしがみついている」必要がゼロなので、慣れるまでは結構戸惑うような気はする。でも、慣れてしまえば楽しいゲームじゃないかなあ。確か在庫処分のため安売りしているはずなので、入手してみるのも悪くないのでは。サクサクプレイできるってゲームじゃないので、多少人を選ぶような気もするけど、「ある程度重いゲームでもOK」って人にはオススメできるかな。とりあえず、庭猟師殿はイチ押ししておられる。
 
 とまあ、面白いゲームをプレイして「勝った」わけではあるけれど、連日ハードな戦いに参加した関係上、体の方はボロボロ。未だ幼い精神の暴走に任せて無茶すると、体がついて来ないってわかっちゃいたつもりだけど…でもまあ、これからも無茶できるうちは無茶していきたいな。ブッ倒れて周囲に迷惑かけないようにしつつ(苦笑)。