3月6日2010/03/07 03:07

 ついFirefox3.7のα2版ってのを導入してしまった…もはや何が何だか、自分でもわからなくなってきている。ところで、欧州で導入されたという「Windows7ブラウザ選択画面」に表示される、マイナーなブラウザのリストってドコにあるんでしょーか。FlockとSleipnir(導入済み)があるってコトまでは把握しているんだけど…
 
 本日の話題は、先月のうちにやっておくつもりだった「私の原稿の反省」なんぞ。私個人のための覚え書きに近いので、ツッコむなとは言わないまでも、温かい目で見ていただければと。
 
 コマンド誌91号に掲載された、私のコミケレポート。前回と異なり多少はマトモな取材が出来たので、当人としてはある程度満足できる内容になっている。はー、やれやれ。ただし、これはあくまで「ある程度」の話。「次はどーする?」ってことも多少は考える必要がある。
 
 次なんてあるのか?おそらくあるんだろうな。コマンド誌の編集方針が変化しない限り。現時点では、あちらが同人ゲームをプッシュしていきたいって意向を持っているのは間違いない。それが変化しない限り、次回も私がレポートを書く可能性が高い。私としては「どーせコミケに行くんだから、レポートいるなら書きますけど?」って基本姿勢を変えるつもりはなく、他にそんなものを書こうとするライターがいるとは思えない(いるんなら押しつけるお任せする)以上、そうなる。
 
 正直言って、「コマンド誌向けコミケレポート」は独特の難しさがある。前例がないので、何をどれぐらい書けばいいのかわかりにくいのだ。ボードゲーム専門誌に載ったコミケレポートなんて、少なくとも私の記憶にはない。今は亡きゲームグラフィックス(模型雑誌モデルグラフィックスの親戚)なら、あったかもしれないけど…良くも悪くも、今後しばらくは私の記事が「シミュレーションゲーム雑誌に掲載される同人誌即売会レポートの基準」になるんだろうな。最悪でも反面教師にはなるんだから。
 
 とはいえ、「全く何もない状態から記事を書いた」ワケでもない。一応はゲームサークルの例会やコンベンションのレポートとゲームレビュー記事を骨組みに、アニメ誌などのコミケレポートをトッピングしたような内容になっているはずだ。骨組みとなったモノは商業誌やブログ等でフツーに見かけるので、コミケなんぞに行かないゲーマーでも見慣れているだろうし。つーか、他にどーしろと?これが一番「無難な方法」でしょ。おそらくだけど、よほどの文才と経験を持つライターでもない限り、似たような結論に落ち着くと思われる。細部の出来はさておき。
 
 そりゃあね、私も「コミケ関連情報なんぞほとんど書かず、ゲーム・同人誌の紹介に特化する」とか、逆に「コミケの紹介をしまくる」とかいった、やや突飛な記事を書こうと思えば書けたかもしれない。時間さえあればね。私はコマンド誌の「真の〆切」なんて知らないし、知ってたとしても使える立場じゃないので、執筆時間は短め。それで冒険するのはちょっと…
 
 しかもだ。コマンド編集部からは、こちらが不安に思うくらいリテークが来ない。私の文章力のおかげ…ではなく、「細かい指示が必要な記事じゃない」と判断されているからだろうけど。そのため、「駄目ならリテーク喰らえばいいと割り切る」なんて真似はしにくい。〆切のことも合わせて考えれば、どーしたって「無難な」ものになる。ただし、あくまで「私が考える範囲で」だけど。
 
 もっとも、今回のレポートは意識して「コミケ関連情報」をやや多めにした。「せっかく取材なんてやったんだから…」というケチ臭い?理由から。それが正しかったのかどうかは、現時点ではよくわからん。某所で「コミケの話なんぞいらん!」ってなニュアンスのケチつけられているのは知っているけど、それが一般的なモノとは限らないし。そもそも、この記事はどちらかといえば「同人ゲームに興味があり、機会があれば入手したいと思っている」ってな人間こそがメインターゲットであり、単に「どんなモノがあるのか知りたいだけ」って読者は、無視は出来ないけど多少の軽視は仕方ない…ってのが、私の見解だ。ASLの記事がASLやらない人間を多少軽視してるからって、文句付けるのは間違っていると思うわけで。
 
 それにだ。同人誌・同人ゲームの内容を「ドコまで踏み込んで書くのか」も難しい。分量の問題もあるし、あまり書きすぎて「買わなくても内容わかった」などと思われるのも心外だし。ついでにいえば、ゲームをじっくり吟味した上で原稿書く時間もない。もっとも、「コミケフル参戦」なんてしなければ、もう少し時間は取れたはずだから、言い訳と言えば言い訳だけどな。
 
 あと、ゲームの内容を若干軽視したのはもう1つ理由がある。91号で私の記事の隣に掲載された、「魅惑のインディーゲームズ」って連載記事の存在だ。この連載が始まったのは、去年12月発売の90号。私がコミケレポートを書くより前の話なので、原稿書く前に読んだ。この連載記事が1つのゲームを深く掘り下げるって方向の記事である以上、「似たような記事にするのはどうかなあ」って思惑が働いたのだ。一応私だってそーゆー小賢しいコト考えたりするんですよ。ココで何も考えず書き殴っているからって、商業誌の原稿でもそうしているワケじゃない。
 
 繰り返しになるけど、アレで良かったのかどうかは、現時点ではよくわからん。現時点で確認している文句は、「想定の範囲内」なのだ。コミケ関連情報と同人ゲーム関連情報の比率が適切でも、そう言われるはずだからなあ。逆に言えば、こういう立場の人間がこういう文句を付けてこないってコトは、「コミケに行って同人ゲームを買ってみよう」と考えている人間に対し、コミケ関連情報を伝え切れてない危険性がある。かと言って、文句が想定の範囲内だったからって、「コミケ関連情報多すぎ」じゃないって保証にはならない。もっと幅広く感想を聞かないと。
 
 実を言えば、「この人の感想は聞いてみたい」って方はピックアップ済みである。必要ならば、自白剤を投与してでも感想を聞き出すつもりだ。自白剤と言っても、アルコールのことだけど(笑)。原稿料はこの「拷問」に使用するカネ(飲み代とも言う)で消えちゃうんだろうな。金銭的に考えれば、大赤字もいいところ。でも、こういう部分をケチれば、いい原稿は書けない。
 
 コマンド誌にコミケレポートなんて必要なのか、必要だとしても内容は私が書いたようなモノで良いのか、それについては私なりに意見はあるけれど、あまり重要じゃない。大事なのは「私がやらなきゃ、本当に誰もやらない」ってことだけだ。正直、この部分についてはちょっと義憤?を感じる。なんでオレ以外に「コミケレポート書きます」って奴が存在しないんだ。同人ゲーム市場が多少なりとも盛り上がり、「コミケレポートぐらい書きますよ」ってな人間が増えて欲しいと、本気で思う。そうなるためには、私が良い原稿を書く必要があるのだろう。頑張らないと。
 
 ただ…コミケレポートってのは、コミケ会場を飛び回り、各サークルから色々話を聞き出し、自腹切って面白そうなゲームを買い漁り、キツめの〆切に間に合うよう原稿書く、という「どう考えても楽じゃない」作業をこなす必要があるのは確かだ。代わりになってくれる奴を育成しないと、ずっと私が担当する羽目に陥るのか…いやもう、本当に頑張らないと!