3月3日 ― 2010/03/03 23:48
連日の更新失敗。それなりに「大ネタ」仕掛けようとして、不発。いけませんね。そこでまあ、軽いネタでお茶を濁そうかと。
ニュースでやっていたんだけど、政府はどうやら「地域ごとに異なる祝日」なるものを作ろうとしているらしい。日本全国をいくつかのブロックに分け、あるブロックだけ休日になる祝日を作るって案があるんだそうな。
何故こんな案が?一応の説明は「どこもかしこも休日だと、渋滞で混雑するから」だそうな。土日とくっつけた大型連休にする予定(その代わり、他の祝日が平日になるらしい)なので、地域限定祝日にして渋滞と無縁にすれば、経済効果が…ってな説明をしていた。
私が思うに、この説明は「嘘ではないけれど、大事なことを黙っている」気がする。おそらく真の目的として、「他人が働いている時に休む習慣」を身につけさせようという意図があるような。日本人は勤勉…というより、モーレツな横並び主義なので、「オレが働いている時、奴が休むのは許さん!」って意識が強めだ。本来権利であるはずの、有給休暇使うだけで大騒ぎだからなあ。
そーゆー意識を変える意味ってあるのか?一応ある。そのうち日本でも導入されるんじゃ…って話がある、ワークシェアリングの話が出てくれば。ワークシェアリングって、突き詰めて言えば「残業する?有給休暇消化しない?それは駄目だ!」って話だからなあ。ソレが当たり前となり、そうしないと日本経済が回らない…って話が一応ある(ワークシェアリング自体の是非はともかく)にもかかわらず、日本人の労働観が今のままってのはマズいだろう。そこを変えたいんじゃねえか?
しかしまあ、「ずいぶんと乱暴な法案だな」とは思う。私は元来ナマケモノであり、他人が働いている時に休んでも良心は全く痛まない。そこはどーでもいいんだけど、遠方の友人知人と休みが合わないというのは…どちらかが有給取って対応すればいいのかも知れないけれど、現状だと「有給取るのは面倒」だからなあ。「生まれも育ちも東京近郊」という私からしてコレだ。地方出身者・単身赴任者などにとっては、「オレだけ休みでどーすんだ」って叫びはより悲痛でしょ。
とはいえ、「いつ休みなのか」って部分だけ考えるならば、私の実害は少ない。全ての祝日がそうなるワケではない以上、うまくスケジュール組めばいいだけの話だ。わずかながらも改悪である以上、積極的に賛成は出来ないけど、反対運動起こすほどの問題ってワケではない。私が気にしているのは、もっと別の点である。
何を気にしているのかって?この話題が何色で書かれているのかを見れば、ピンときた人もいるのでは。そう、カレンダーである。どーすんだよおい。マニアとしては大いに気になったので、私なりに考察してみる。
世のカレンダーのうち、かなりの割合は「無料配布物」だ。そのうちかなりの割合が、「地域限定で配布されるモノ」だろう。地域密着型の中小企業が、宣伝のため配布しているって例は多いので。こういうものは、その地域の休みに合わせて祝日を設定して、何の問題もない。
全国展開している大企業なんかは…コレは推定だけど、支社ごとに祝日変更したモノを配布する可能性が高い。基本デザインは一緒だから、費用の上昇はさほど気にならないような。
私が気にするのは、「売ってるカレンダーはどーなるんだ」である。日付を「地域によっては休日ですよ」って色(薄い赤とか)にするとか、シールを添えて貼り付けさせるとか、色々手が考えられる。でも、一番ありそうなのは「売っている地域ごとに、祝日だけ変更したモノを売る」じゃないかな。
前2つはいい。問題は「絵柄は同じだけど、売っている地域ごとに祝日の位置が異なる」って手段を選択された場合だ。そんなコトされたら、モノによっては全バージョン欲しくなるじゃねえか(笑)。そこまでやるのはJRAカレンダーだけだとしても、私の部屋の中に「祝日配置が南関東バージョンのみ」なんてのは許せない。無意味に全ブロック揃えたくなる。だいたいだなあ、私は香港だの韓国だののカレンダー(祝日は当然向こうのもの)を飾り、あげく「全世界対応ってコトで祝日がないカレンダーが私の部屋にないのは、何かが間違っている」などと主張する輩なんだから、「九州の祝日になっているカレンダーがない」なんてのは、気分が良くないに決まっている。
しかし…当然、そんなものを入手するのは楽じゃない。「気を利かせて」私の住所に合わせた祝日配置のモノを送らせないようにするのは、タイヘンそうなんだけど。かといって、カレンダー買うためだけに日本全国飛び回るのは…実際どうなるのか、私がどうするのかはともかく、今より色々タイヘンになるのは確実だ。
タイヘンなだけならいい。それで苦しむのは私の自業自得だ。けれど、「カレンダー作りが面倒になったから」ってな理由から、カレンダー作りから撤退したところが出たらどーする?某エロゲーメーカー(私にとってはカレンダーメーカーだけどな)がこんな理由でカレンダー作り止めたら、すげー困っちゃうんですけど。それとも何か?カレンダー作りを中止しないよう、お布施代わりにエロゲー買って、付属しているであろうアンケートハガキに「カレンダー作ってコミケで売ることを止めないで下さい」と書いて送れと?そのためだけに(おそらく)ロクにやりもしないエロゲー買えと?それは、「オマケに付いてくるサントラ集目当てにエロゲー買う」よりもアホらしいんですけど!
いずれにせよ、この法案は「私のカレンダーライフ」に深刻な影響が出そうなものだ。それは大いに困る。私自身がいつ出勤して、いつ休みなのかってコトよりも、よほど重要な問題だってのに。つーわけで、私はこの法案に断固反対します。とはいえ、「理解してくれる奴」がいると思えない以上、焼け石に水って気もするけどね。私以外の誰がこの問題を「カレンダー絡みの事情」でどうこうって話について来てくれるというのだ…
3月6日 ― 2010/03/07 03:07
ついFirefox3.7のα2版ってのを導入してしまった…もはや何が何だか、自分でもわからなくなってきている。ところで、欧州で導入されたという「Windows7ブラウザ選択画面」に表示される、マイナーなブラウザのリストってドコにあるんでしょーか。FlockとSleipnir(導入済み)があるってコトまでは把握しているんだけど…
本日の話題は、先月のうちにやっておくつもりだった「私の原稿の反省」なんぞ。私個人のための覚え書きに近いので、ツッコむなとは言わないまでも、温かい目で見ていただければと。
コマンド誌91号に掲載された、私のコミケレポート。前回と異なり多少はマトモな取材が出来たので、当人としてはある程度満足できる内容になっている。はー、やれやれ。ただし、これはあくまで「ある程度」の話。「次はどーする?」ってことも多少は考える必要がある。
次なんてあるのか?おそらくあるんだろうな。コマンド誌の編集方針が変化しない限り。現時点では、あちらが同人ゲームをプッシュしていきたいって意向を持っているのは間違いない。それが変化しない限り、次回も私がレポートを書く可能性が高い。私としては「どーせコミケに行くんだから、レポートいるなら書きますけど?」って基本姿勢を変えるつもりはなく、他にそんなものを書こうとするライターがいるとは思えない(いるんなら押しつけるお任せする)以上、そうなる。
正直言って、「コマンド誌向けコミケレポート」は独特の難しさがある。前例がないので、何をどれぐらい書けばいいのかわかりにくいのだ。ボードゲーム専門誌に載ったコミケレポートなんて、少なくとも私の記憶にはない。今は亡きゲームグラフィックス(模型雑誌モデルグラフィックスの親戚)なら、あったかもしれないけど…良くも悪くも、今後しばらくは私の記事が「シミュレーションゲーム雑誌に掲載される同人誌即売会レポートの基準」になるんだろうな。最悪でも反面教師にはなるんだから。
とはいえ、「全く何もない状態から記事を書いた」ワケでもない。一応はゲームサークルの例会やコンベンションのレポートとゲームレビュー記事を骨組みに、アニメ誌などのコミケレポートをトッピングしたような内容になっているはずだ。骨組みとなったモノは商業誌やブログ等でフツーに見かけるので、コミケなんぞに行かないゲーマーでも見慣れているだろうし。つーか、他にどーしろと?これが一番「無難な方法」でしょ。おそらくだけど、よほどの文才と経験を持つライターでもない限り、似たような結論に落ち着くと思われる。細部の出来はさておき。
そりゃあね、私も「コミケ関連情報なんぞほとんど書かず、ゲーム・同人誌の紹介に特化する」とか、逆に「コミケの紹介をしまくる」とかいった、やや突飛な記事を書こうと思えば書けたかもしれない。時間さえあればね。私はコマンド誌の「真の〆切」なんて知らないし、知ってたとしても使える立場じゃないので、執筆時間は短め。それで冒険するのはちょっと…
しかもだ。コマンド編集部からは、こちらが不安に思うくらいリテークが来ない。私の文章力のおかげ…ではなく、「細かい指示が必要な記事じゃない」と判断されているからだろうけど。そのため、「駄目ならリテーク喰らえばいいと割り切る」なんて真似はしにくい。〆切のことも合わせて考えれば、どーしたって「無難な」ものになる。ただし、あくまで「私が考える範囲で」だけど。
もっとも、今回のレポートは意識して「コミケ関連情報」をやや多めにした。「せっかく取材なんてやったんだから…」というケチ臭い?理由から。それが正しかったのかどうかは、現時点ではよくわからん。某所で「コミケの話なんぞいらん!」ってなニュアンスのケチつけられているのは知っているけど、それが一般的なモノとは限らないし。そもそも、この記事はどちらかといえば「同人ゲームに興味があり、機会があれば入手したいと思っている」ってな人間こそがメインターゲットであり、単に「どんなモノがあるのか知りたいだけ」って読者は、無視は出来ないけど多少の軽視は仕方ない…ってのが、私の見解だ。ASLの記事がASLやらない人間を多少軽視してるからって、文句付けるのは間違っていると思うわけで。
それにだ。同人誌・同人ゲームの内容を「ドコまで踏み込んで書くのか」も難しい。分量の問題もあるし、あまり書きすぎて「買わなくても内容わかった」などと思われるのも心外だし。ついでにいえば、ゲームをじっくり吟味した上で原稿書く時間もない。もっとも、「コミケフル参戦」なんてしなければ、もう少し時間は取れたはずだから、言い訳と言えば言い訳だけどな。
あと、ゲームの内容を若干軽視したのはもう1つ理由がある。91号で私の記事の隣に掲載された、「魅惑のインディーゲームズ」って連載記事の存在だ。この連載が始まったのは、去年12月発売の90号。私がコミケレポートを書くより前の話なので、原稿書く前に読んだ。この連載記事が1つのゲームを深く掘り下げるって方向の記事である以上、「似たような記事にするのはどうかなあ」って思惑が働いたのだ。一応私だってそーゆー小賢しいコト考えたりするんですよ。ココで何も考えず書き殴っているからって、商業誌の原稿でもそうしているワケじゃない。
繰り返しになるけど、アレで良かったのかどうかは、現時点ではよくわからん。現時点で確認している文句は、「想定の範囲内」なのだ。コミケ関連情報と同人ゲーム関連情報の比率が適切でも、そう言われるはずだからなあ。逆に言えば、こういう立場の人間がこういう文句を付けてこないってコトは、「コミケに行って同人ゲームを買ってみよう」と考えている人間に対し、コミケ関連情報を伝え切れてない危険性がある。かと言って、文句が想定の範囲内だったからって、「コミケ関連情報多すぎ」じゃないって保証にはならない。もっと幅広く感想を聞かないと。
実を言えば、「この人の感想は聞いてみたい」って方はピックアップ済みである。必要ならば、自白剤を投与してでも感想を聞き出すつもりだ。自白剤と言っても、アルコールのことだけど(笑)。原稿料はこの「拷問」に使用するカネ(飲み代とも言う)で消えちゃうんだろうな。金銭的に考えれば、大赤字もいいところ。でも、こういう部分をケチれば、いい原稿は書けない。
コマンド誌にコミケレポートなんて必要なのか、必要だとしても内容は私が書いたようなモノで良いのか、それについては私なりに意見はあるけれど、あまり重要じゃない。大事なのは「私がやらなきゃ、本当に誰もやらない」ってことだけだ。正直、この部分についてはちょっと義憤?を感じる。なんでオレ以外に「コミケレポート書きます」って奴が存在しないんだ。同人ゲーム市場が多少なりとも盛り上がり、「コミケレポートぐらい書きますよ」ってな人間が増えて欲しいと、本気で思う。そうなるためには、私が良い原稿を書く必要があるのだろう。頑張らないと。
ただ…コミケレポートってのは、コミケ会場を飛び回り、各サークルから色々話を聞き出し、自腹切って面白そうなゲームを買い漁り、キツめの〆切に間に合うよう原稿書く、という「どう考えても楽じゃない」作業をこなす必要があるのは確かだ。代わりになってくれる奴を育成しないと、ずっと私が担当する羽目に陥るのか…いやもう、本当に頑張らないと!
3月10日 ― 2010/03/11 00:12
書きたいことは色々あるんだけど、諸般の事情により更新滞っています。申し訳ないです。
3月11日 ― 2010/03/12 00:52
欧州で導入された「ブラウザ選択画面」に出てくるブラウザのリストが判明した。メジャーなのがChrome・Firefox・IE・Opera・Safari。マイナーなのがAvant・Flock・GreenBrowser・K-Meleon・Maxthon・Sleipnir・SlimBrowserの7つ。当然、「漏れていた」ブラウザは導入した。これを記念して?久々にブラウザ雑感を。
マイナーブラウザについては…なんつーか、「本当に使う奴いるのか?」と言いたいものもある。使い方によっては良いところがあるんだろうけど。Lunascapeが無いのは言語対応に問題があるからか?これはもったいない気がするな。個人的には、メジャーブラウザに次ぐ評価をしているだけに。
マイナーブラウザのうち、FlockとK-MeleonがFirefox系、残りは全部IE系。一応は「IEよりも便利だよ」って路線狙いらしい。機能面ではシンプルなモノを好む私にしてみれば、「だからどーした」って評価だな。FlockとK-Meleonも「便利機能」がウリと考えるべきなのか。正直、表示テスト以外に使用する意義は見いだせなかった。
ちなみに、最近ブラウザの評価としてよく使われる「Javascript実行速度」に関しては、マイナーブラウザは全部ゴミ。この部門ではゴミ同然のIEといい勝負している。一応改善の望みはあるらしいけど…「進化に取り残されつつある」という見方もできる。Lunascapeが「苦しいながらも頑張っている」のだから、その気になればある程度勝負できそうなモノだけど…
最近は「IE6非対応」が1つの重要な流れになりつつあり、流石に「IE6だけあれば良い」などとは言えなくなってきている。先日どこぞで「IE6の葬式」までやったらしいし。私も以前から「せめてIE8へのバージョンアップを、どーしてもIE6を捨てられないのなら、別のブラウザとの併用を」ってなことを推奨している。「ブラウザ選択」は他人事ではないのでは。
とはいえ、いきなり「選択しろ」と言われても…と戸惑うのは間違いない。判断材料抜きでどうしろと。色々とブラウザを試しまくっている私でさえ、ほとんどのブラウザの「便利な機能」は使っていない。そーゆー機能を使わないのが「私の趣味」だから、ある程度仕方ないんだけどね。もっとも、そのおかげで比較がやりやすいのは事実。その結論として「主に使うのはFirefox」となっている。
とりあえずの話で言えば、マイナーブラウザを使う意味はほとんど無い。得手不得手はあるにせよ、メジャー扱いされるだけの理由があるからなあ。後は趣味の問題だ。私はFirefoxを気に入っているけど、コイツにも弱点はあるし、他のメジャーブラウザにも良い点があるのは認める。その気があるのなら、しばらく導入して使ってみて、一番気に入ったものだけ使うようにするのも悪くない。
一応メジャーブラウザそれぞれの意見も述べておこう。IEは「独特の安心感」がある。どーせアンインストールできない存在なんだし、こいつが悪いってコトはない。ただ、動作がなんか重々しいのは否定できないな。Firefoxはシンプルで、動作に関してもキビキビ感があり、私好みか。ただ、バージョンアップがミョーにウザい。β版とか使っている私が悪いだけかもしれないけど、ヘンな形の共存ができたり、旧バージョンのアンインストールが必要だったりと、案外「世話に手間がかかる」感が。Operaはなんかモッサリ感を受けたんだけど、最新の10.50で多少解消された。URL欄で右クリックした時に「コピーして移動」ってコマンドがあるのはナイス。Safariは表示が圧倒的に綺麗だけど、実はやや動作がモッサリしている。速さではChromeが一番だけど、速すぎてむしろイヤ。メジャーバージョンアップ(開発者版は4.xから5.xにバージョンアップしている)でさえ「なんか知らない間に終わっていた」という点はスゴいと思ったけど、これも「かえって不安」かな。
メジャーブラウザ以外については、「どんな機能があるのか」を確認してみて、自分にとって便利そうだと感じたら使ってみる…というのが、正しいやり方だと思う。差別化を図るため、「ちょっとトンガった」部分を持っていることが多いから。モノによってはウリが「中文機能が充実」だったりする(日本人がどう評価しろと…)けどな。個人的には、「IE系のくせに動作にキビキビ感がある」SlimBrowserは面白いと思った。
とはいえ、最近はメジャーブラウザも「カスタム機能」が充実しているモノがあり、マイナーブラウザを使うぐらいなら、メジャーブラウザをカスタマイズした方が早いのかもしれない。その辺は私にはよくわからない。どちらかと言えばシンプルなブラウザの方が好みなので、カスタマイズなんてやる気無いからなあ。
欧州で導入された「ブラウザ選択画面」が、日本でも導入される可能性はある。そうなったとしても、大半の奴は深く考えずIEを選択して終わりだと思うけど。ただまあ、「ブラウザってこれだけ種類があるんだ」ってな情報が目にとまるだけでも、導入する意味はあるんじゃないかなあ。MSには悪いけど、日本でも導入して欲しいと思う。
ちなみに、これで私が導入したブラウザは…現在整理中(苦笑)。バージョン管理などもやらなきゃイケナイので、整理するだけで大変だからなあ…何でオレはこんなコトやっているんだ?
3月14日 ― 2010/03/15 01:35
前々から書こうと思いつつ、まとまりが悪かったので放置していたネタを。某ブログで先を越されたのが、今になって発表する気になった理由である。相変わらずまとまりは悪い。その点はご了承を。
コマンド誌91号は、「うーむ」と言いたくなる記事がある。私のコミケレポート…ではなく、掲載されているリプレイだ。いくつか収録されているんだけど、そのうち2つが「ポカミスっぽい」理由での敗戦となっているのだ。これについての文句も出ているようなので、私なりの意見も述べてみようかと。
やってみるとわかるけど、商業誌に掲載されるリプレイ記事ってのは、案外難しい。やってみたことあるのかって?あるんだよ。昔々の話だけど。昔懐かしSSシリーズの「ベトナム戦争」という、しょーもないゲームで。これはこれで「勉強になった」ので、まずはこの時の話をしよう。
「ベトナム戦争」ってどんなゲームか?北の「テト攻勢」をテーマにしたゲームで、なんつーか…一言で言えば「しょーもない」ゲームだった。米軍が一方的に北を蹂躙して終わりか、あるいは米軍がそれに失敗してグダグダに終わるか…ってゲームだったからなあ。勝つにせよ負けるにせよ、「手に汗握る」ような勝負を味わえるようなゲームじゃなかった。ダイス目の影響(特に米軍活性化)が大きかったし。
ただ、じゃあ「ダメダメなゲーム」なのかと言われると、少し違うような。あれはあれで「当時の米軍の特徴」が良く出ていたように思う。つまりはこうだ。単に敵を叩き潰すってだけならば、米軍の前に敵はいない。上手くいっている時の米軍は、敵が何してこようとも一方的に勝つ。けど、ちょっとしたつまづきが出ると、途端に「勝って当然のハズなのに、何やってんだ!」と米国内から非難が寄せられ、グダグダになる…イラクがどーなっているのかを考えれば、今でも米軍ってのはそんなモノだと思う。それを学習できる意義はあったのでは。
しかしだねえ。そんなモノをリプレイ記事にどう盛り込めと?私はデザイナーの佐藤大輔氏に北で挑み、ダイス運が味方しなかった(このゲームの北は、米軍の活性化ダイスが多少悪化してくれないと、ちょっと厳しい)上に作戦でも不味かったので、案の定敗れた。しかも、一方的に。それ自体はいい。ある意味良くある話だ。
問題は、「こんな試合をどーやってリプレイ記事にするのか」という課題を突きつけられたことだ。フツーに考えたら、ちっとも面白くねえ。そんなものを「読ませる」記事にするためには…と、ものすごく考えた。「面白くなりようがないので、原稿書けません」って泣きつくことまで考えた。一応完成させて掲載されたけどね。出来は…私の中で「忘れたいこと」筆頭の1つだったりするけど。ただ、多少は文章力が向上した今になっても、あの対戦内容をリプレイ記事にまとめるとしたら、アノ程度のものにしかならないような気がする。
「リプレイ掲載目的でやった対戦が、ミスその他でグダグダ」ってのは、それなりに起こりうるコトである。プレイスタイル次第によっては「グダグダになるほどのミスなんてほとんどやらない」って人もいるけれど、そんな人にばかりリプレイを頼むのはどうかと思う。それに、こういう方は「事前研究をみっちりやる」って方が中心になるので、「リプレイ?良くわからないゲームだと、対応できないんですけど…」となるコトが多い。やはり「グダグダなプレイは追放できない」と考えるべきだろう。
そうなった時、どうするべきなのか?これは悩みどころだ。とりあえず、誰もが「やり直し」を考えるとは思う。ミスの出たトコロからやり直してもいいし、最初から別のプレイをやり直すって手もある。ただ…「簡単にできるコトじゃねえか。何故そうしない?」って意見には、私は与しない。これはこれで問題はあると思う。
ウォーゲームは「ゲーム」であるので、相手の手がバレてるってのは「白ける」のだ。勝ち負けだけ考えたらそんなコト知ったことかと割り切れるけど、リプレイってのは「面白いプレイを読ませる」ことが主目的。下手にやり直しを認めると、「両者合意の上、想定された展開に落とし込もうとしているな」などと受け取られかねない。私は、こういうリプレイ記事はどうかと思うんだよな。なにせ、「ヒトラー電撃戦」の紹介リプレイが露骨にこういうニオイがした(ただし、仕方ない側面があるのは大いに認める)ので、「このゲームの名誉回復をしよう」と連載記事に挑んだくらいだ。
それに、今犯したミスが「リプレイ執筆に支障を来すほどのミスなのか、そうでないのか」を、「ミスった!」という焦りを抱えているにもかかわらず、素早く判断できなきゃいけない。些細なミスでもやり直し…はマズいでしょ。ミスの評価が簡単にその場で下せるくらいなら、最初からミスなんてしない。後知恵でどうこう言えばいいのか、その場で判断下す必要があるのか…という違いは、大きいと思うな。
ちなみに、こうしたグダグダなプレイをいかに読ませるモノに仕上げるか…については、ある種の姑息なテクニックが存在すると思う。私が使った例で言えば、ギャグに逃げるとか、あえてコテンパンに負け、ミジメな姿を晒すとか、「しょーもない」と笑ってもらえそうな負け惜しみをつけるとか。「どうも駄目そうだ」と感じた後は、プレイ中からずっと「こんなヘボプレイを記事にするためには、どーすりゃいいんだ」ってコトばかり考えていたからなあ。
その観点から言えば…付属ゲームのリプレイはともかく、日露戦争のリプレイでは、そういう「姑息な工夫」が多少乏しかった気はする。事前に決めたドクトリン(中級者向けの作戦研究を実践し、有効性を試す)と現実(ミスにより一方的展開に)のギャップに惑わされ、中途半端な対応になっちゃったような。早い段階で謝ってやり直すか、駄目を承知で最後まで粘り、「どう頑張っても、最初に間違えるとこれだけ負けちゃいます」って姿を晒した方が、より「読める」モノになった気がする。
ただ…なんでそんな中途半端なコトになったのか、そこも想像できちゃうんだよな。おそらくは、目の前の勝負に気を取られて、「記事にまとめる必要がある」って観点がやや疎かになったんだと思う。「アツくなって大局観を見失った」って奴だな。大久保氏(個人的面識アリ)は、盤上ではまずそんなコトやらかさない方なんだけどな…もっとも、原稿に配慮しすぎると、目の前のプレイが白けたモノになりかねない。バランス取るのは難しいと思う。
私が思うに、むしろ非難すべきは「あんなプレイを収録した」ことでなく、「あんなプレイになっちまったのに、記事の内容がそれに対応したモノになっていない」点ではないかと。これもまた「事前に定めたドクトリンに引きずられ、柔軟な対応に失敗した」と言えるのでは。ただ、「他にどーしろと!」って気持ちはわかる。わかるけど、そこから更にひとひねりしてもらいたかった。かなり高度なコト要求している気がするけど…
そりゃあね、リプレイ記事が「素晴らしいプレイ」だけを扱ってくれたらいいのは間違いない。けど、それは想像以上に難しいコトだと思う。「いやあ、今日の勝負は良かったなあ。ここは1つブログ記事としてまとめますか」だけで話が済む、ブログ記事と一緒には出来ないと思うぞ。常にそんな勝負が出来るゲーマーなんて、まずいない。もちろん、単に「良い勝負が出来た」ってだけじゃなく、それを題材に「カネ取れる」原稿にまとめることもできなきゃイケナイ。せめてライターの層が充実していれば、「毎回誰かしら面白いリプレイを書いてくれる」となるかもしれないけれど、現状どうなのかは、私ごときに「どうやらライターの端くれが勤まっているらしい」って事実が全てを現している。
リプレイ記事を書く必要があるのに、グダグダなプレイになっちゃった…「その時、君はどうする?」ってことを、真剣に考えたことのある奴はあんまりいないと思う。過去に経験のある私でさえ、真剣に考えるのはイヤだ。あくまで個人的見解としては、結果的に非難を浴びるようなモノを世に出しちゃったとしても、仕方ないような気がするな。少なくとも、私は他人のことをどうこう言える立場じゃねえ。「やっちまった」経験があるのだから。
まあ、今にして思えば、「やっちまった」経験があるからこそ、今の私があるんだって気もする。ここが「ついて行けない話題をいかに読ませるか」なる、意味不明なテーマを掲げている理由の1つが、「日頃そーゆー鍛錬をしておけば、面白くなりようがないモノを原稿にしなくちゃイケナイ時に、多少はマシなものにできるかも」だったりするので。ただ、その結果として「コミケレポート」なる、ワケわからん記事を担当する羽目に陥っているような…
3月15日 ― 2010/03/16 00:08
藤岡祐介君、後で職員室に来なさい。ここじゃ到底言えないコトを、た~っぷりと聞かせてあげるから。
本日の話題は、放置していた競馬関連の話題。旧聞に属するけど、ウォッカとレッドディザイアについてだ。海外競馬ファンとしては、やはり語っておきたいネタだからね。
競馬ファンなら、この2頭がドバイのアル・マクトゥームチャレンジ ラウンド3ってレースに挑み、レッドディザイアが勝ってウォッカが8着に沈み、ウォッカが鼻血出して引退に追い込まれた…ってことはご存じかと思う。久々の日本馬海外勝利と、ウォッカ引退という悲喜こもごもなニュースだな。
競馬に詳しくない人向けに解説を1つ。馬の鼻血ってのは、人間のそれと違って「深刻なモノ」であることが多い。人間様で言えば「血痰吐いた」ぐらいの深刻さかな?この症状を出した馬は、しばらく「使い物にならない」コトが多い。必ずってワケじゃないけどね。私のようなオールドファン?だと、マチカネタンホイザとナリタタイシンが思い出されますね。ああそうだよ、ご丁寧に馬券買っていたよ。
競走馬ってのは「過酷な生き様」を強いられる存在なので、鼻血出して引退…ってのは「哀しいけれど、良くある話」の1つと言える。それだけに、「ウォッカお疲れ様」で片付けてしまいがちだ。ただ、私はあえてここに深くツッコミたい。そんな綺麗な言葉で片付けちゃイケナイ問題があると思うんだな。
私は「馬博愛主義者」ではないので、競走馬が過酷な生き様強いられたところで、気にしない。そもそも、今でも「稽古で壊れる馬は弱い馬だ。そんな馬は勝てないんだから、同情には値しない」と言い放った、故戸山調教師の信者だぞ?「鼻血で引退なんて、可哀想」なんて思考は持ち合わせていない。原則として、競走馬は勝ってナンボだと思う。
しかしだねえ。ウォッカが鼻血出したのは「海外のレースで」ってトコロは引っかかる。私は海外遠征推進派でもあるから、「海外遠征なんてするから…」って意見に与しはしない。でも、海外遠征に伴うストレスが、こういう引退を強いられた大きな理由かも知れないって部分は認めるしかない。
ということはだ。今から思えば、ウォッカって「海外遠征が苦手な馬」だったのでは…という疑惑がある。いやまあ、正直言って、今回こんな結果になる前から「コイツ単に海外遠征下手なだけでは?」とは思っていたんだけど。なにせ去年の安田記念で「ドバイでの敗因(去年も遠征している)は、海外遠征だけが理由じゃないのでは?」ってな仮説を無理矢理立てて、結果痛い目に遭っているんだから。
こう書くと、「そんな馬を遠征に連れて行った角居調教師は…」って話になりがちだけど、流石にソレは言い過ぎか。国内の輸送は何の問題もなかった馬だし、あれだけの実績のある馬だからねえ。目が眩んで「大丈夫なはず」と思い込んでしまったところで、仕方ないとは思う。
ただ…「仕方ない」で許して良いのか?って問題は残る。海外遠征経験豊富な調教師、すなわち英国のスタウト調教師とか、UAEのS・ビンスルール調教師がウォッカを管理していた場合、海外遠征させただろうか。この辺になるとウォッカのような馬でも「海外遠征OK」にしちゃうんじゃ…って話はあるけど、いずれにせよ「こういう形での引退」は避けられたのかもしれない。
そりゃあね、世界的名門である、スタウト調教師だのビンスルール調教師だのと、角居調教師を比べるのは「酷な話」かもしれない。けど、同じ競馬ってジャンルで勝負している以上、「仕方ない」では済まされない気もするんだな。そんな「戦う前から負けている」ような発想をしてどーする。世界を相手にケンカ売ろうって以上、相手が世界的名門であれ、互角に戦えなきゃイカン。
そーやって考えてゆくと…ウォッカがあんな形の引退を強いられたってところが、「日本競馬会の限界」なのかなあ…って気はするね。かなり前々から言われていることではあるんだけど。海外遠征推進派としてはとっても悔しいけど、そーゆー部分が「日本競馬もまだまだ」なのかな…
レッドディザイアの勝利に見るように、単純な「競争能力」だけ考えたら、日本馬も世界相手に戦えるとは思う。けれど、まだ学ぶべきコトは多いんじゃないかな。ソコをクリアしてくれないと、私の見果てぬ夢「キングジョージで日本馬がモンジューの血を引く馬を破って優勝」を果たすのは難しいような。
海外競馬で一番難しいのは、普段通りの実力を発揮させることだ…ってのは、それこそ昔々から言われてきたことである。大昔は「実力発揮できなかったのか、そもそも実力が足らなかったのか」よくわからなかったけど、フジヤマケンザンが香港国際カップ(香港カップの前身)を勝利することによって、「実力不足じゃねえ!」ってことを証明してくれたわけだ。あの時のフジヤマケンザンがいかに「普段通り」で、それがどれだけ頼もしかったのかは、私はよ~く知っている。
あれから月日は流れ、海外で勝つ日本馬は何頭も出た。けれど、総合的に見れば日本馬は「まだまだ」なんだろうな。ただ、その差を埋めようと思ったら、とにかく遠征して経験積んで、それを次のチャレンジに活かすしかないと思う。言葉で言うのは簡単だけど、実行するのは大変どころの騒ぎじゃないけどな。今回のウォッカの件みたいなことを、何度も繰り返す羽目になりかねない。でも、ソレを承知で挑み続けるコトこそが、「ウォッカの無念」を晴らす唯一の道って気がする。
海外遠征ってのは、勝った負けただけじゃない。そこから何を掴んできたかだ。勝利しないとわからないこともあるし、負けて初めてわかることもあるだろう。それが面白いからこそ、私は海外に行っちゃうんだな。ああ…やっぱり現地で見たかったなあ…何でオレは日本なんぞにいたんだ?
ただまあ、今回のレッドディザイアの勝利については、「私が向こうに遠征しなかったからこそ」勝ったんじゃねえかって話はある。だって、鞍上魔神だもの(苦笑)。魔神は天才と並んで「人間じゃない」んだよ。「人智を越えた何か」なんだよ。「ココで勝てば、F男の奴が心底悔しがるな」ってのを察したに決まっている!本番では別の馬に騎乗する以上、「呪い」かけに行けない自分が悔しいぜ!もっとも、行っても馬券売ってないので、呪いかけられないような気もするけど…
3月19日 ― 2010/03/20 02:52
本来ならばパ開幕直前ってコトで順位予想すべきなんですが、諸般の事情により本日はこれまで。何故こうも忙しい…
3月23日その1 ― 2010/03/23 23:48
連休だってんで、ゲーム三昧の日々を送ることに。土曜は千葉会へ、日曜はMiddle-Earth東京支部へ出かけました。連日「アツい勝負」やったおかげでヘロヘロです。今回は、そのレポートなんぞ。今回はまず土曜の千葉会レポートから。
私が千葉会へ参加したのは、初めて。何故千葉会に?「自白剤を投与してでも、私の記事の感想を聞く必要がある人」筆頭である、yagi殿に挨拶するため。yagi殿はコミケで同人誌売っておられるので、何かと協力を期待できる。そんな方を怒らせるようなコト書いていたら、マズいでしょ。まずは何を差し置いてでも、「アレはちょっと…」などと言っていないか、確認する必要がある。
会場について早々、DASREICH殿から「後で日露を…」とイジられる。先日あんな記事書いたので、予想されたコトではあったけど。とはいえ、DASREICH殿は対戦の最中。あえて受けるか、それとも「こんなコトもあろうかと!」と、矛先をそらすため持参した「Ukraine'44」に逃げるか…と考えているうち、sawada殿から「日露戦争」のお誘いを受けたので、スパーリング気分で対戦することにした。しかし、これが「大間違い」だったとは…
正直言って、私は「日露戦争」は苦手だ。それなりにはプレイできるけど、ほとんど研究していない。これじゃあ、周囲にゴロゴロ転がっている「強豪」相手は勤まらない。対戦を受けた時点ではsawada殿の技量・経験・評判は知らなかったけど、とりあえずは「勝つことより楽しむこと」に主眼を置いた作戦を選択することにした。「ウケ狙い」って奴だな。とはいえ、あくまで「ある程度形になる上で」のものでなきゃ、失礼だ。そーゆー戦い方の引き出しはいっぱいある…ってのが、F男という奴である。
というわけで、露軍を選択し、「先日ふと思いついた怪しげなセットアップ&楽しさ優先の作戦」ってな方針で戦うことに。セットアップは、東端に3ユニット積み上げるってもの。色々駄目そうなんだけど、これはこれで面白いと思ったので、あえて実戦投入してみた。このゲームのセットアップで重要なのは「塞馬集方面に騎兵を1つ逃がす」であり、それ以外は細かい違いに過ぎない…ってのが私の見解なので、これでも戦えると判断した。
楽しさ優先の作戦とは、最初から遼陽全面で守る作戦のこと。利点欠点いずれもある(欠点の方が多いとは思う)けど、派手に反撃しやすい(厳密には、しなくちゃイケナイ)ので、プレイして楽しい。どちらかと言えば使い手の少ない作戦ではあるけれど、そう珍しいモノでもない…と思っていたんだけど、千葉会ではほとんど知られていなかったようだ。
こんな「珍しい」手を見せられて動揺したのか、sawada殿の皇軍は私の戦線を崩せない。私の操る露軍なんて、早い段階でどっかが突破されて勝負が決まると思っていたのに。これは技量の問題ではなく、多分「場数」の問題だと思う。sawada殿にしてみれば、「得体の知れないプレイヤーが、得体の知れない作戦を使ってくる」のだ。動揺して差し手が鈍っても不思議じゃない。これは私にも同じことが言える(失礼)けど、「そういうプレイの場数は踏んでいる」ので、動揺は相対的に少ない。
コレはある意味、「私が狙った状況」でもある。研究量じゃ勝てそうもないので、お互い研究の進んでいない局面に誘導することにより、泥仕合に持ち込んで勝機を見いだす…というわけだ。将棋や囲碁の世界じゃ、ベテランがイキのいい若手に対抗するための手として有名である。「米長泥沼流」とか。後で聞いた話では、sawada殿は「ゲーム歴は浅いけど、最近日露戦争を数多くプレイしている」方だという話なので、まさしくこの図式だな。ウケ狙いを一応はこの領域にまで持って行けるというのが、私の持ち味じゃないかと。
ただ、こんな局面に持って行けたからって、そのまま何とかなるほど甘いゲーム&対戦相手では…勝負はもつれた末、お互い考慮時間が長くなった。別に「待たされた」「待たせた」って気持ちはあまりない(あくまで私の感想。sawada殿には悪いコトしたかも知れない)のに、時間が飛ぶように去ってゆく。会場の都合により「二人っきりの場所」でプレイしていたこともあり、気がつけば怖ろしい時間に…中盤以降は、観戦に来た方々に何度も「2戦目?」って聞かれる有様。
迎えた露軍最終ターン。奉天・憮順は何と守り切れたけど、日本軍の勝利得点は73点。露軍が反撃で4点獲得しない限り、日本軍の勝ちである。こうなると、まるで戦果を挙げずに壊滅(2VP献上)しやがったウラジオ艦隊が恨めしい…アタマ振り絞って、なんとか「確率は低いながらも、2カ所の攻撃を両方成功させれば露軍勝利」って場所を見つけたんだけど、攻撃に失敗。日本軍の勝利となった。
敗北したとはいえ、「中級者以上が戦えば、日本軍有利」が定説のこのゲームにおいて、「自分のペース」に持ち込んだ末に接戦となっての結果だ。文句はない。対戦相手であるsawada殿が偉かったのだと思う。何より、「ゲームを堪能する」ことはできた。アツくて面白い勝負だった。しかし、あそこまで行って負けるかオレ…ものすご~く悔しいね。ただ、こういう悔しさを味わえるのも、この趣味の醍醐味だと思う。
お互いミスは多くあったと思うので、その意味では「アツいけれど凡戦」なのかも。その意味では、「キチンと棋譜を取ってのリプレイ」向きではなかったような気はする。何であの時自殺覚悟の戦闘後前進をしたのかって?そんなもん指運(将棋・囲碁用語。優劣よくわからないまま指した手が、結果的に良かったかどうか)だ。私がsawada殿を崩すためそーゆー勝負に持ち込み、ある程度成功したけど勝利を得るほど崩しきれなかったってだけの話だ。「商業誌にリプレイ載せるぜ!」とか、「タイトルもしくはチョコレートかかっているぜ!」って勝負じゃなかった以上、それでいいんじゃないかなあ。
何はともあれ、この日私は「本来3時間もあれば終わるはずの『日露戦争』を、接戦に持ち込んだ末6時間以上かけてプレイする」という体験をした。これのどこが「スパーリング」なんだか。こういう体験は、まだこのゲームの研究があまり進んでいなかった頃以来って気がするなあ。遙か遠い昔、私が初めてこのゲームをプレイし、接戦の末最後の反撃を成功させて「69点で我が露軍勝利」となったことを思い出しました。当時そーゆー勝負を積み重ね、今なおそーゆー勝負を味わえるからこそ、私はゲーマーなんだと思う。
翌日のことをさほど考えなくて良いので、ゲーム終了後の食事会もしっかりつき合う。「いつもの」集まりならともかく、初参加の時にはこういう集まりに顔を出すのも重要でしょ。その割にはyagi殿、gameape殿といった「既に知っている方」との会話に終始してしまった気もするけど(笑)。同じテーブルにはsawada殿も同席しておられたけど、少しお疲れ気味のようだった。わかる。わかるぞぉ…私も昔ベテランの方々に対し、「消耗しているはずなのに、何でこんなに元気なんだ」と思わされたものだ。ソレも含めて「経験の味」なんですよ。
しかしなあ…「日露戦争」に6時間ってなんだよ。いくら何でも時間かかりすぎ。しかも結果が負けとあっては、疲労度はかなりのモノ。疲労感はあるのに眠りが浅く、翌日も疲れが残っていた。もう若くないんだから、無理は利かないってわかっているんだけどねえ…あーやだやだ、年取るのはやだねえ。その代償として得た「経験」で「若さと研究量」に対抗できたとはいえ、やっぱり年取るのはイヤなモノですな。
3月23日その2 ― 2010/03/23 23:49
昨日書いた分をアップし忘れた…仕方ないので、本日まとめてアップ。一応「続き物」みたいなものだしね。
日曜はMiddle-Earth東京支部の例会。前日予想以上に消耗していた関係上、かなり「お疲れモード」だ。軽いゲームでも…と思っていたところ、「ものすごい」ブツが持ち込まれる。
ものすごいブツとは?「エウローパシリーズ全マップ」だ。同じシステムで第二次大戦の戦場全てを再現してやるぜ!という、とてつもない野望を掲げて出版されたシリーズだ。そのマップ全てを連結したモノが目の前に…いやまあ、スゴいの一言だ。
このエウローパシリーズ連結マップ、私の知る限りでは「最もデカいウォーゲームのマップ」である。ASLや南北戦争物でこれよりデカいものがあるのかもしれないけど。なんというか…目眩がするほどデカい。あれは写真じゃ伝わらないだろうなあ。久々に「マップ見ただけで圧倒」されました。
このマップの感想は、「ソ連がデカい」に尽きる。何を考えたのか、ウラル山脈まで入っているからなあ。半分くらいが「ソ連」じゃないかぁ?どう考えても、そんなトコロまで進撃できないと思うんですけど。「ロシアに攻め込む」ってのがどれだけ馬鹿げた行為なのか、見ただけで学習できます。
更に、オマケとして「同じシステム使った中国大陸&フィリピン群島」も並べられました。ヘクススケールはビミョーに違うみたいだけど、それでもスゴい。「これだと日本列島は…」って話が出ていたけど、日本列島に関しては流石に「戦国の一番長い日」連結マップの方が「ステキ」かな。
このシリーズ、今の目で見れば「ルールはずいぶん古臭い」もので、多分連結ゲーム(完成したんだっけ?)なんて誰もやらない。「マップ観賞用のアイテム」だな。ユニットも見ている分には楽しめそうだけど。ただ、あの「アホみたいに広く、中央に手が届かない」マップはいいね。あのマップだけ使って別のゲームやりたくなるくらい(苦笑)。あのヨーロッパで「ディプロマシー」とか、中国マップで「三国志演義」とか(おい)。
そんなモノに戦意をかき立てられたので、当初の予定を変更して「パウルス第六軍」の赤軍に混ぜてもらう。前に一度やったことあるので、多少気楽にプレイできたし。組んだ相手は前回同様に庭猟師殿。これまた前回同様、私が南方・庭猟師殿が北方担当。独軍は「エウローパシリーズを持ち込んだ男」Azathoth殿。
このゲームはウラヌス作戦、つまりスターリングラードでの赤軍反攻を扱っている。とはいえ、独軍がスターリングラードを守る義務はない。最初から放棄して逃げ出してかまわないのだ。その辺がイメージと多少異なるので、前回は多少戸惑ってグダグダになってしまった。
そこを反省し、今回は「足止めすりゃあいいんでしょ」ってな方針で戦うことにする。独軍が断固として逃げだそうとすれば、赤軍がこれを防ぐのは難しい。そんなできもしないことを狙ってどうこう…なんてアホらしいので、開き直って足止めに徹することにしたのだ。
前回は包囲を焦って取り逃がしたルーマニア軍をキッチリ捕捉撃滅し、その後で逃げ遅れた独軍だけを捕まえよう…などと思ってマップ上を眺めてみると、独軍の撤退ペースが鈍いことに気がつく。これはAzathoth殿が「ゲームに慣れていなかった」からではないかと。何にせよチャンスに変わりはない。方針を急遽「独軍を捕まえる」に変更し、無理矢理前進を開始。流石に無茶があるかな?と思っていたけど、北方の庭猟師殿が協力してくれたおかげで、独軍の大半を包囲し、補給状態を悪化させることが出来た。飛行場が使えない(私が蹂躙した)状況でコレはちょっとキツい…ってんで、独軍投了でゲームエンド。
我々の勝因…というより独軍の敗因は、「ゲームに慣れていなかったから」ではないかと。前回の対戦相手である、おの部長殿はさっさと逃げ出していたからなあ。赤軍プレイヤーは庭猟師殿だけでなく、私も含めて「多少は慣れていた」ことを考えれば、感覚掴めないとこんな結果もあり得るってコトではないかと。
このゲーム、史実通り独軍が「包囲されるまでスターリングラードにしがみついている」必要がゼロなので、慣れるまでは結構戸惑うような気はする。でも、慣れてしまえば楽しいゲームじゃないかなあ。確か在庫処分のため安売りしているはずなので、入手してみるのも悪くないのでは。サクサクプレイできるってゲームじゃないので、多少人を選ぶような気もするけど、「ある程度重いゲームでもOK」って人にはオススメできるかな。とりあえず、庭猟師殿はイチ押ししておられる。
とまあ、面白いゲームをプレイして「勝った」わけではあるけれど、連日ハードな戦いに参加した関係上、体の方はボロボロ。未だ幼い精神の暴走に任せて無茶すると、体がついて来ないってわかっちゃいたつもりだけど…でもまあ、これからも無茶できるうちは無茶していきたいな。ブッ倒れて周囲に迷惑かけないようにしつつ(苦笑)。
3月24日 ― 2010/03/25 00:41
本日の話題は、昨日の続き。でも、話題の傾向は全く違い、心底他愛ないもの。色は悩んだ末、珍しくこの色で。
土曜に千葉会まで出かけていったのは、挨拶が主目的。この手の「顔つなぎ」は重要だからして。ソコに持って行った「菓子折」について、少し述べておきたい。本当に他愛ない話題だなあ。
この手の菓子折なんて、内容は比較的どーでもいい。それなりの品を担いでいったという事実そのものが重要だからね。とはいえ、具体的に「どんなもの持参すればいいのか」は案外悩む。私も少しアタマを働かせた。
タテマエで考えれば、「相手が喜びそうな品を選ぶ」となる。けど、だからと言ってあまり大げさな品を担いでいくのは…ワイロじゃないんだから。ちょっとした挨拶が目的なんだから、「つまらないものですが…」「本当につまらんなあ」ってな程度の品が望ましい。
こんな時、頼りになるのは「地元の名産品」って奴だ。有名で、そんなに高くなく、味もまあ悪くないって程度の。名産品なんてそんなものでしょ?職場に「○○へ行ってきましたので…」って感覚で配るモノと、あまり違いはないんだから。
しかし…実は私の地元大宮って、いい名産品が無いのよね。地方都市と言うよりは東京のベッドタウンなので。観光名所として氷川神社があるけれど、いいお土産って話は聞いたことがない。
話を埼玉全域に広げると…一応「五家宝」になるのかぁ?あれって熊谷あたりの名産品だと思ったけど。あと、埼玉県民にのみ知名度の高い、川越銘菓「十万石まんじゅう」か。ローカル局で流れるCMのキャッチフレーズ「うまい、うますぎる。十万石まんじゅう」は、埼玉県民なら見たことあるんじゃないかなあ。でも、どっちも大宮駅周辺じゃ売ってないのよ。
私が小学生時代に社会科で学んだ知識では…大宮近くの名産品と言えば、「川越のイモ」「岩槻(現さいたま市の一部)のひな人形」「春日部の桐箪笥」ってところかぁ?イモはともかく、後2つを私のようなオヤジが「娘さんのいる父親」に送ったら、殺されると思う(笑)。ヒネると「春日部のクレ○ンしんちゃんグッズ」「鷺宮のら○☆すたグッズ」…別の意味で殺されそうだ。
そこでまあ、とりあえず一番マトモそうな「イモ関連」で何か見繕うことにした。色が黄色っぽいだろうから、「山吹色のお菓子です」ってシャレにもなるだろうと思って。趣味関連の友人知人に渡すモノなんだから、シャレはあった方がいい。
最終的に選んだのは、いもようかん。実は私の好物の1つ。つーか、私はイモが結構好きだからなあ。ドトールでアイスコーヒーのついでに頼むサイドメニューの定番が「スイートポテト」だし。これは値段安い割にコーヒー&私の煙草と相性が良くてねえ。そのものズバリスイートポテトとどちらにするか悩んだけど、いもようかんの方にしてみた。
しか~し!これはちょっとだけ失敗だった。賞味期限が早かったのだ。持参するその日までに食えってのはなあ…モノがしょせんいもようかんだから、賞味期限過ぎてもさほど味は落ちないと思う。けど、「ちょっとハズした」と言えるのでは?
今になって考えてみれば、ご家族がいるのだから、もっと無難なお菓子類、チョコレートなんぞの詰め合わせで良かったのだ。どーせ食うのは当人ではなくご家族なんだろうし。つい「コミケでの差し入れ」感覚(コミケの差し入れは、荷物になることを嫌って当日その場で消費することが多く、持参する側もソレを意識することが多い)でチョイスしたのは、少しだけ間違いだったようだ。
そんなわけで、私としては「少しだけハズしたな」というのが感想である。ただ、だからって「深く反省」しているワケでもない。しょせん「他愛ない差し入れ」なんだから、ちょっとハズした程度でそこまで反省する必要は無い。当人もしくはご家族が「アレルギーだから食べられない」って品ならともかく…
しかし、反省ナシってのはやはり違うと思う。今回は今回で良しとしつつ、次回以降何かしらの機会があって菓子折のような「つまらんモノ」持参する時に、今回の経験を踏まえて品をチョイスする…ってのが、正しい姿勢ではないかな。
お中元にお歳暮、祝い事や記念、お土産など、「つまらんモノ」を持参する機会は何かしらありそうなモノだ。昨今は人間関係がドライになり、そーゆー機会は減りつつあるとは思うし、品を選ぶ際も「面倒だから、極力無難なモノを」となりがちだ。ただ、こういう品は「どれにしようかな」と悩むのも、オツなんじゃないかと。「関係先にばらまきまくる必要がある」なんて人間だと、「そんなコト言ってるヒマなんてあるかぁ!」となるかもしれないけれど…
私は色んな意味でねじ曲がった人間ではあるけれど、こういう部分では多少なりともマトモなこと考えているんですよ。他愛のない話ではあるけれど、たまにはこういう話も良いかと思って、話題にしてみました。
しかしなあ。いもようかんの賞味期限がああも短いとは、知らなかったなあ。やはり余計な知識ばかり仕入れて、そーゆー知識が欠落していたんだな。いけませんね。修行のため甘い物でも食いに行こうかなぁ…オレ1人で(苦笑)。
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