12月7日 ― 2009/12/08 02:55
相変わらずコミケの予定が決まらない…元々確定には時間がかかると想定していたので、焦る必要はないんだけど。毎年恒例とはいえ、ついカリカリしてしまうことは否めませんなあ。
昨日はMiddle-Earth東京支部にて、龍虎殿の自作ゲーム「河越夜戦」の新バージョンをプレイ。現在色々と試行錯誤している段階のようなので、ここではあえて無言を貫き、暖かく見守りたい。しかし、そーするとネタが…サクッといいネタ発見できるような精神状態じゃないんだよね。それじゃ、ややまとまりが悪いけど「宿題」に手を付けますか。
先日こちらから「挑発」した甲斐があって、「しゅみのしみゅれーしょんげーむ」に「ハリガネ弁当箱に思う」なる記事が掲載された。takoba39714殿の手による、NATO兵科記号否定論である。実に興味深い話なので、「挑発して良かった」と思っている。takoba殿にとっては迷惑だったかも知れないけど(苦笑)。
takoba殿のことだから、「イラストの方がわかりやすい」ってだけの直球勝負ではなさそうだ…というトコロまでは予想していた。にもかかわらず、「予想外の方向から攻めてきた」ってのが、最初の感想。NATO兵科マークは「戦争という非人道的行為をゲームとして楽しんでいる後ろめたさを取り繕うため、さも高尚なものに見せかけるためのギミックだから」とは、鋭い一撃だと思うな。いくらバッサリ斬られるためのオトリとはいえ、「目に優しいから」などという、下らない擁護をしたコチラが恥ずかしくなる。
とはいえ、「シミュレーションゲームを高尚なものに見せかけるため」NATO兵科マークを使う…という意見に対し、黙って「おみそれしました」で片付けてしまっては、面白くない。あえて私なりに思うところを書かないと。それが挑発をしかけた側の礼儀ってものじゃないかな。
何事であれ、知識ってモノはあるに越したことはない。しかし、「オレはこんなコトまで知っているんだぜ」などとハナにかけると、嫌われる。いわゆる「俗物根性丸出し」って奴だな。正直言って、私にもそういう根性はあるんじゃないかと思う。もし仮にこーゆー感情が皆無だとしたら、多分こんなブログを書いたりしない。本質的にはみっともないことだな。
ただ…少なくとも表面的な部分においては、私は「知っていても自慢にならない知識」を持っているだけであり、披露しても「オレってスゴい」って気分に浸るどころか、「知っていて済みません」と言いたくなるような知識ばかりだと思っている。このブログでそーゆー知識を語っているのは、ある意味では「自分の恥」をさらけ出しているのだと。もっっとも、にもかかわらずこんなブログやっているのは、やはり心の奥底に「こんなコト知っているなんて、偉いでしょ」ってな気持ちがあるから…なんだろうけど。実のところ、私はNATO兵科記号なんてモノは、この「自慢にならない、知っている方が恥ずかしい知識」の1つだと認識していた。
考えても見て欲しい。この色の話題に食いついてくるような人間の大半にとって、私が持っている競馬の知識は、心底どーでもいいものだろう。コミケの話とか、ブラウザの使い勝手論もそうだと思われる。スワローズの話題は一部のゲーマーに好評だけどね(苦笑)。しかしながら、このブログには(割合は不明だけど)上記の話題こそが「重要」であるって人間がいて、そういう方にしてみれば、「ハリガネ弁当箱を歩兵と認識できる」なんて知識は、心底どーでもいい話題の1つに過ぎない。少なくとも、自慢できるような知識には分類できないと思う。
いわゆるシミュレーションゲーマーではない人間にとって、ハリガネ弁当箱=歩兵という知識は、「ふ~ん」の一言で片付けて終わりである。友人知人や親類縁者にゲーマーがいる場合、深く考えず覚える場合もあるかな…ってなものだ。歩兵の絵が描いてあろうが、ハリガネ弁当箱であろうが、「邪魔な紙くず」以上の認識を持つ可能性はゼロ。「華美なイラストなら…」「フィギュアなら…」といった幻想を持っている人間もいるし、それが完全な間違いだとは思わないけれど、「興味がまるでない。興味を持とうとさえ思わない」人間相手に限定するのなら、何ら役に立たないだろう。それは「不幸なコト」なのだと主張している人もいるけれど、そんな理屈はゲーマー同士でしか通用しないのでは。
そんなのイヤだ、できることならわかってもらいたい…って気持ちは、強弱はともかく誰にでもあると思う。それが人間ってモノだから。「自らを垣根や敷居で囲い込みする閉鎖性」なんてものも、実はこれを実現する手段の1つではないかと。話のわからない奴と会話しなくて済むんだから、ある意味究極の対策じゃないかな。もっとも、これにはデメリットも多い。そこでまあ、「多少なりともわかりやすくすれば…」って発想も出てくる。「ユニットをイラストにすれば、わかってもらえるのでは」ってなわけだ。
ただ、私は「ゲーマーじゃない人間に対する不信」が強いらしく、そんなことをしたところで焼け石に水、「紙くず扱い」はやっぱり変わらないと思う。それゆえ、「ハリガネ弁当箱が歩兵とわかるなんて、なんてオレは知的なんだ」などというのは、ゲーマーの間でだけ通用する理屈ではないかと。私は、言い訳したい相手には一切通じず、言い訳する必要のない相手にだけ理解可能な言い訳に、価値があるとは思わない。
もっとも、世間にはこういう「無価値な言い訳」が山ほどある。代表は「そんなの常識」かな。常識とは、それを常識と思っていない人間にはまるで通用しない。常識だと思っているのなら、いちいち「そんなの常識」だなんて説明されるまでもない。「内輪の空気」抜きにはまるで通用しないワザだけど、「内輪の空気」があって当たり前だと思っている人間はそう思わない。とはいえ、こう言われて「無価値なこと言いやがって」だけで片付けることが可能な人間は、そう多くない。私でさえ、表面上はヘコむ。
takoba39714殿も、「ハリガネ弁当箱=高尚なモノ」と思っている人間こそが(その主張のみに着目するなら)クズなのであって、ハリガネ弁当箱それ自体は罪でも何でもない…といったトコロまで割り切ることが出来たならば、別にNATO兵科マーク嫌いにならなかったと思われる。とはいえ、ソコまで割り切れる奴は「逆に人間としてどこかオカシイ」かもしれないけど。私はNATO兵科記号擁護主義者ではあるけれど、アレを使う=知的、という意見にはついて行けない。そんな理屈が通用する相手と、そんな理屈を言わなきゃいけない相手がまるでかみ合っていない以上、ついて行く必要を感じない。
実を言えば私が以前展開した擁護論とは別に、もっとマトモな「NATO兵科マーク擁護論」は存在する。前回はあえてソレをしなかったし、今回もあえてソレには触れないけど。それを承知の上でも、「知的に見えるから」って意見は無意味だと思うな。知的かどうかなんて、自分の思惑と無関係に周囲がそう判断するかどうかが全てであり、自分からそう主張したって無意味だと思うので。
takoba39714殿のNATO兵科マーク否定論を読んで、1つ思い出したことがある。takoba殿にとっての「長方形にナナメバッテン」って、私にとってのサインコサイン記号みたいなものなんだろなと。アレで決定的に数学に躓いた私にしてみれば、「何故重要なのかもロクに説明されぬまま押しつけられた、意味不明な記号」だったからなあ。多少賢くなって、重要性がある程度わかるようになった今でさえ、アレを見ると「うへえ」って気持ちが…
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