9月24日2009/09/24 22:44

 何だか知らないうちに、Google Chromeがバージョンアップしていた。いつの間に。そのうちキチンとバージョン管理やっておかないと。
 
 本日の話題は、「音源としてのPC」としよう。知人から相談受けたので。なお、実は私はソコまで詳しいワケじゃないとお断りしておく。もっとも、ドコにどう相談すればいいのか、かなり悩ましい話だとは思うけど。
 
 ここで言う「音源としてのPC」は、オーディオにそれなりのカネ突っ込む趣味を持っている人間向けのモノとする。私のように「PCに高級ヘッドホン付けて喜んでいるだけ」って人間向けの話ではない。よって、ほとんどの読者は置き去りにします。覚悟のホドを。
 
 音源として考えた場合、実はPCは「案外優秀」である。最大の理由は「振動対策が不要」ってトコロか。CDの場合は直接回転するメディアから信号を読み取っているので、振動による信号のブレが生じやすい。PCのHDDも回転しているけど、直接HDDから信号読み取っているワケじゃない(信号読み取りと再生が非同期だから)ので、この部分は安定している。
 
 もっとも、ネックも多い。ぶっちゃけ一番の難点は「PC自体が出す音」である。電源・CPU・本体などにはファンが付いていて、コレが音を発する。タワー型PCの場合、フルファンレスPCってのは少し考えにくい(ファンレス電源なんてあるのか?)ので、せいぜいが「静かなファンを使う」程度。もっとも、「静音化」を謳ったPCは「蛍光灯の作動音より静か」ってレベルまで静音化可能らしいので、解決不能ではない。
 
 他の難点は、電波雑音かなあ。PC内部の電波雑音は「相当なレベル」だとされているからねえ。もっとも、私は「何が発生源で、どーすりゃ減らせるのか」に詳しいワケではないので、あまり深くは語れないけど。
 
 PCを音源として考えた場合、まず考えるべきなのは「静音化」である。まずはとにかくファンの音を減らす。グラフィックカードはファンレスのものを選び、CPUは「最新だけど性能はショボ目」のもの(発熱量が減るので)を選ぶ。CPUファンは静音タイプ(可能ならファンレスタイプ)を選ぶ。実は一番大事なのは電源なので、静かなモノを選択する必要がある。HDDも五月蠅いので、まだ高いのを承知の上で「フルSSD」も視野に入る。
 
 機能面では、可能な限り性能を落とす。その方が熱を発しないから。熱を発しなければその分「冷却装置」の負荷が減るし、電波雑音も減る。ある意味「ドコまで性能落とせるか」を追求するコトになる。かといって古い部品は使っちゃイケナイ。古い部品は「同じ仕事量なら大量の熱を出す」ので、性能を落とす意味が無くなってしまう。
 
 実はこの努力、ノートPCの駆動時間延長と理屈は同じだ。そう考えると、据え置き型のPCをどうこうって話をするより、「音楽再生用のノートPC」を購入した方が早いかもしれない。音楽再生用のソフトなんて「負荷は軽い」から、それこそネットブックが適切かもしれないくらいだ。
 
 ネットブックじゃ拡張性が…という意見は、実は的外れではないかと。拡張性が気になる最大の理由は「サウンドカード」だろうけど、今のPCにそんなモノは必要ないって話があるので。その昔のPCは本体だけだとピープー音しか出なかったので、マトモな音楽再生させようと思ったらサウンドカードが必要だった。でも、今のPCは「必要な音を鳴らす機能」がオンボードに搭載されているので、特別いらないって話はある。
 
 今時のサウンドカードってのは、かな~り特殊な用途で使用するモノらしい。まず考えられるのは洋ゲー。洋ゲーってのはものすごーく負荷が高いソフトである。「PCが性能向上した分だけ負荷を向上させる」のが当然だからして。こういうソフトを動かす場合、サウンドカードを使ってCPUの負荷を減らしてやると全体の動きも軽くなる。けど、音楽再生だけをメインに考えた場合、CPUの負荷なんてたかが知れているので、こーゆー使い方は無意味。
 
 もう1つの用途は、音楽制作をする場合。これは私も詳しくないので細かくは語れないけれど、音楽製作用の機材に接続可能な端子があるかどうか…って理由で必要になるらしい。これまた、「聴いて楽しむ」専用なら不要だ。
 
 サウンドカード抜きで満足な音が出るのかって?まあ、そのままスピーカやらヘッドホンに接続しちゃったら、不満が出るかもね。出力はそう高くないし。ただ、だったらサウンドカード使うより、アンプに接続した方が良い。「サウンドだけを楽しむ」って観点から考えた場合、サウンドカードとアンプってニアリーイコールだと思う。そんでもって、「性能限界」を考えたら、サウンドカードなんて「ショボいアンプ」と同義語ではないかと。だったらノートPC+デカいアンプの方が、サウンドカードだけよりずっと良い音が出るはず。まあ、サラウンドだ何だといった機能面にこだわるのなら多少話は別かも知れないけど。
 
 ソフト面ではどうか?まずOSだけど、正直何でもいい。ただまあ、せっかくのPCなんだしネットに接続ぐらいは…と考えるなら、比較的新しいOSを使うべきではある。Windows系列ならXPなりVistaなり7なりを使えばいい。現時点だとWindows 7を待つのが無難か。なお、メモリは「いかに減らせるか」勝負だって話がある(アレも電気を食うから)ので、64bit化する価値があるかはビミョー。一番大事な音質にはカケラも影響しないと思われるので、お値段の違いによりその価値ナシと判断して良いのでは?
 
 ただ、OSをMac OS Xにする価値はあるかも。単純にiTunesとの親和性から。音楽再生用ソフトとしてiTunesを選ぶ必要はないかもしれないけど、まあ一般的なのは確か。一般的なPCとしての機能は「どれだけ削除できるか」が課題になるだけなので、値段面で折り合いが付けばMacでも問題はないはず。ついでに言えば、オーディオとして考えるならiBookぐらいの性能&値段は出した方が無難だって話はある。この辺は「PCとして何を求めるか」によって大きく変わってくると思うけど。
 
 再生ソフトは、iTunesでもWindows Media Playerでも、その他のソフト(フリーなども含む)でも、何でもいい。とりあえずで言えば、iTunesじゃ駄目だって理由はない。ただまあ、ソフトごとに「再生のクセ」はあるらしいので、こだわるのなら聴き比べてみる価値はあるかもね。
 
 PCをオーディオとして利用するってのは、さほど一般化していない。PCに「音がうんたら」って宣伝文句をつけている場合があるけれど、そーゆーPCがどんなレベルのスピーカーに接続されているのかを考えれば、「しょせんその程度」と言っていい。私の基準で考えて「マトモなスピーカ&ヘッドホン」を入手しようと思ったら、オーディオ専門店(大型店のその手のコーナーでも可)に行くべきなんだろうけど、そうするとPCの話が出来ない。両者に詳しい奴は…いるらしいんだけど、情報漁るのは楽じゃないような。
 
 それでも情報が欲しいと言うのなら、Webを漁りまくるとか、秋葉原の「ブッ飛んだPC専門店」(かなり減った気はするけど)・そーゆー話に対応してくれそうなオーディオ専門店(これまた秋葉原なら何とかなるかも)のどちらかを探し出す(ますソコから始める必要がある)とか、果てはコミケで同人誌を漁る(探せばありそうなモノだ)とか…ってなるのかねえ?オーディオ専門誌にそーゆー特集が組まれていないかとか、DYM(PC使った作曲のこと。Desktop Musicの略)専門誌(少なくともPC雑誌の別冊ではあった)を読んでみるとかすればいいのかも。いずれにせよ私は詳しくないけどね。
 
 なお、本来ならば「音源としてPCではなくコンシューマー機器を使用する」とか、「Apple TVはどうよ?」とか、「リモコン代わりに無線LANを組んで…」とかいった話題にも触れるべきなんだろうけど、詳しくないので全て却下。しょせん私は「PCにちょっといいヘッドホン直結しただけで喜んでいる」レベルであり、マニアではないのだからして。