4月5日2009/04/05 23:27

 本日もこの色で。軍モノonly同人誌即売会「INSIGHT」に行ってきたので。ものすごーく意味不明な体験含め、報告しようかと。
 
 記憶が正しければ、確かこの即売会は今回が2回目。去年よりやや人が少なかった気がする…うーん、これは「2回目」だからか、ブーム?が去ったからか…心配するホドじゃないとは思うけど、ちょっと気になった。
 
 お目当てはゲーム関連。コマンド誌編集部が同人ゲームひっさげていらっしゃるとわかっていたことだし。「バトルアクス作戦」「ガザラの戦い」はわかる。「ブルー○ア」があるのは何故?もっとも、個人的に一番楽しみだったのはこの「ブルーノ○」(苦笑)。
 
 「バトルアクス作戦」「ガザラの戦い」は、エクスペリメントシリーズなるものに属している。要は「試験発売」だな。いずれコマンド本誌の付録になるのかもしれないってわけだ。とはいえ、デザイナーは本誌編集長中黒殿。試作品とはいえ、「ゲームになってない」なんて事態は考えにくい。安心して買える品ですね。
 
 まだルール確認&作戦研究段階なので、ユニットは切ってない(私はこの段階ではユニット切らないことが多い)けど、まあそれなりに遊べそうだ。試作品と言いつつ、使っているのは手堅く「ドイツ装甲軍団」システムだからねえ。とりあえずの印象としては、「2つまとめても、本誌付録ゲームにするにはちょっと軽いかな」って気はするけど、バラしてもう少し重いゲームのオマケにするとか、やりようはあると思われる。
 
 私としては、むしろ大きく紹介したいのは「ブ○ーノア」(正式なタイトルは「海底からの一撃」)の方。いやね、これがゲームとして面白いかどうかはよくわからん。まだプレイしてないし。けど、「こういうモノをデザインする」心意気は、大きく賞賛する価値があると思っているので。この手の「遊び心」は、失われて久しいモノだからねえ…
 
 中黒編集長もおっしゃっていたけれど、今現在、この手の「版権モノ」ゲームが制作・販売される可能性はかなり低くなっている。その昔と違い、版権使用料が高くなっているからだ。版権持ってる側にしてみれば、コンシューマーゲームが「基準」になるわけだから、軽々しく権利渡せないのだとは思うけど。その辺の事情は私もよくわかるけど、でもでも、その昔アニメを題材としたゲームで遊んだ記憶がある…どころか、今でも「超○ロック」を喜んでプレイしている身としては、寂しさを禁じ得なかったわけだ。
 
 こーゆーゲームが面白いのかと問われれば、実は答えは「大抵イマイチ」となる。これはキチンと理由がある。いわゆるアニメの主人公キャラって、ベラボーに強いのだ。そうでなきゃ話として盛り上がらないから、それ自体を攻撃しても意味がない。ただ、結果として「少数のベラボーに強いユニットが、雲霞のごとき敵をバッタバッタと倒してゆく」って展開になりがちだ。
 
 そのまま主人公側が勝ち続けるのなら、アニメのストーリーにはなってもゲームにはならない。そこで、フツーはザコ敵役にも「主人公を倒す」可能性を持たせることになる。可能性は低いけど。ところがだ。その結果として、ザコが序盤に「ラッキーヒット」を出してしまった場合、今度は逆に敵役側が一方的に勝利することになる。結果として「ダイス運次第の、大味なゲーム」になりがちなのだ。これは、「主人公キャラがベラボーに強い」という、アニメ等でありがちな約束事に従う限り、どうしたってある程度はついて回る問題である。
 
 もっとも、最近はアニメの主人公と言えども「ベラボーに強い」とは限らなくなってきたし、それを前提としていながらゲームとして成立させる手法も進んできた。それを考えれば、「むしろ今こそアニメを題材に!」って意見も成り立つとは思うけど、結局は版権がねえ…
 
 ただまあ、昔のアニメゲームに「ゲームとしての面白さ」が必要なのかと言われれば、必ずしもその必要はないと思われる。要は「アニメで感じた雰囲気」をゲームって形で再現できればいいのであって、ある種のロールプレイングゲームだと考えれば腹も立たない。そもそも、ヒストリカルウォーシミュレイションゲームだって「将軍・最高指揮官のロールプレイ」だから面白いって側面もあるんだから。
 
 ルールを読む限り、「○ルーノア」は、どちらかと言えば「主人公強い、ザコはただひたすらやられるだけ」の、大味テイスト主体のゲームのようだ。まあ、あの頃のアニメ作品を題材にすると、どうしたってこんな手法中心にならざるを得ないんだけど。ただ、そこはそれ。キチンとヒネリは効いているようだ。この辺が「デザイナーのセンス」じゃないかな。ルール読んでいて、思わずニヤリとさせられました。
 
 ちなみにこのゲームは、「エクスペリメントシリーズ」ではなく、「誰得」シリーズなるものに属する。「こんなゲーム、一体誰が得をするんだ?」というコンセプトに基づいているからだそうな。まあ私は大いに得をしているので、多少事実と異なる気もするけど(苦笑)。同人誌即売会限定だからこそできたウラワザなんだろうけど、この路線は大いに支持したいですね。私と同意見を持つ人間は他にもいるようで、早くもシリーズ存続に向けた動きが見られる。注目だな。
 
 いや、単に「注目だな」で片付けてはイケナイ。私も「こんなゲームはどうだ?」とか、「○○さんの作品も見てみたい」とか、果ては「ゲーム作っちゃいました」に至るまで、より積極的支援を行うつもりで頑張らねば!こんなモノ支援されても困るだけだろとか、そんなしょーもない支援をしてどーすんだ、なんて考えたら負けだ。
 
 他の買い物についても、少しは語っておかないと。まず、今年デビュー予定のロシア新型戦闘機PAK-FAについての情報をまとめた、「プロペラvol4」(サークル名「ひこうきの会」)を。怪しげな情報が飛び交っているのは知っていたけど、こうやってある程度まとめてくれると助かります。冷戦が終わった今でも、ロシア軍の情報は掴みにくい(昔に比べればだいぶマシだけど)からねえ。ちなみにこのサークルさんとは、帰り道でバッタリ遭って向こうから挨拶された。こういう交流も即売会の醍醐味だね。
 
 もう1つは、「日露戦争」(EP/国際通信社)を使って日露戦争の図上演習を試みたという、「日露戦争ケーススタディーズ」(サークル名「第六兵器廠」)って本。日露戦争当時に考え得た「IF」を、ゲームを使って検証するって試みをまとめたものだ。ウォーゲームをネタに使ったモノとしては、斬新な切り口だと思う。冒頭部分に「ゲームデザイナーの主観に沿った作戦展開しか可能ではないのではないか」との疑問をあえて書き、それを検討した結果「検証に耐える結果であると判断した」と書いてあるところが偉い。この手の検証には賛否両論あるような気もするけど、私はあえて評価したい。
 
 買ったワケではないけど、「南京陥落」(サークル名「2015年紀解読委員会」)ってゲームのルールブックも手に入れた。このゲームは以前入手していたんだけど、ルールブックの版が新しくなったということでいただいた。まあ、「知り合いの」サークルだからね。まだドコが変わったかチェックしてないけれど、こういう「こまめなディベロップ」は評価しても良いんじゃないかな。
 
 この日はコマンド編集部の方々だけでなく、様々な方とお話をした。特筆すべきはコマンド誌最長期連載「空科学想盤上遊技の世界」の著者のいしだたかし殿かな。到着が遅く、おかげで「ブルーノア」が売り切れてしまっていたのが…正直、私ごときよりも「このゲームを買うべきだった」方かなと。私は悪くないんだろうけど、なんか申し訳ない気が…
 
 最後に、ある意味最も驚いた出来事を。会場の外にある喫煙スペースで煙草を吸おうとしたところ、箱を見てないはずの方に銘柄を一発的中された。「よくご存じですね」と驚いて問いかけたところ、何と「昔は吸っていた」のだとか…私の「いつもの」煙草だよ?こういう方と遭遇するのは、もちろん初めて。しかも、女性。「私1人のために輸入してるワケじゃあるまい」とは思っていたけど、こんなトコロで遭遇するとは。
 
 つーわけで、なんだか「濃い」1日でした。おかげでMiddle-Earth東京支部例会に参加できなかったけど、体が2つない以上、仕方ないでしょ。時々「私の体が1つしかないのは、世の中間違っている」と思うんだよな…ブツブツ

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