7月5日2008/07/06 04:12

 とりあえず土・日のどちらかは不定期連載「私がゲーム雑誌に原稿を掲載するための道」を採り上げたいなと。ドコまで続くかわからない…どころか、おそらく来週途切れる(土日共に予定あり)んだけどね。
 
 前回は、「とりあえず、コマンド誌に採用されることを前提としたレジュメを送るのが良い」という結論が出た。では、具体的にどんなものを送るべきなんだろ?これまた色々と考察してみたい。
 
 まずはコマンド誌を詳細に眺めてみよう。何事につけ「敵を知り、己を知る」ことが第一だからね。すると、案外「連載」の割合が多いことに気がつく。可能ならば、最新81号の目次を参照してもらいたい。まず「特集」が来る。これは付録ゲーム関連記事なので、毎号何かしらこういう記事が来るのは確実。「連載の一種」とみなすことも可能だろう。これに続くのが「ゲーム関連情報」。ここに連載ではない記事として、「Red Storm over the Reich」のレビュー4頁と「7 Ages」ゲーム研究6頁がある。それと、別冊の「大祖国戦争」を紹介している3頁も「スポット枠」と見なせるかな。その代わり、ここにある「ゲーマーいちねんせい放浪記」は、事実上の連載。そして次に「連載」が来て、目次は終わる。この中では「Information」2頁はスポット枠に近い…って、よく見たら目次に間違い発見…
 
 一応、発見してしまった「目次のミス」について語っておくかな。「発売直前『大祖国戦争』」が54頁からとなっているけど、これは51頁から。この記事と、すぐ後に来る「Fifth Blitzkrieg」仮想設定シナリオの2つで「Information」を形成しているので、「information」が51頁からってのはミスじゃない…けど、少しヘンかな。ま、誤字脱字レベルのミスだ。笑って誤魔化すべきでしょ。
 
 閑話休題。コマンド誌81号は表紙から裏表紙まで含めて76頁あり、うちスポット枠は15頁程度。私は「印象よりスポット枠は少ないな」と感じた。まあ、これはある意味当然である。付録ゲーム関連記事の「特集」って、読んでいる分にはスポット枠っぽいからね。ただ、「コマンド誌にスポット枠で割り込めるのか?」って観点で見てみると、これも連載の一種と見なせるのだ。
 
 この分析から、どんな情報を見出すことが出来るか?まず、「スポット枠で16頁以上確保するのは、ちと難しい」ってことだ。コマンド誌には不定期連載も数多くあるので、スポット枠自体は多少増減するかも知れない。でも、限界はある。まさかコマンド誌のスポット枠を独占しちゃうワケにはいかないでしょ。
 
 ちょっと待て。私は16頁も原稿書けるのか?これに対する答えは「場合によっては」である。ネタによっては「16頁に収める方が難しい」ってことを忘れてはイケナイ。極端な話、「War in Europe」(SPI/HJ)だの「War in the Pacific」(SPI/HJ)だのといったゲームのリプレイを書こうなどと考えた場合、16頁なんてあっという間に消費するはずだ。これは極端な例…と言いたいところだけど、私に限ってはある程度深刻な問題である。
 
 何で私には深刻なのかって?ちょっと考えてみて欲しい。私がコマンド誌にスポットで何か原稿を書く場合、「ヒトラー電撃戦」を題材に…って選択肢は有力だ。少なくともこのブログで色々吼えまくったんだし。ところがこのゲーム、ユニット数やマップの広さの割に「ビッグな」ゲームだ。ネタが欧州大戦で、しかもウリが「プレイヤーの自由度が高い」だからねえ。しっかりしたモノを書こう…と考えただけで、分量を抑える方が大変になるはず。しかも、以前このブログで、作戦もクソもない「ソ・フィン戦争」だけで長々と語った私が手がけるんだよ?16頁と言えども、「どうやって16頁に縮めるのか」が問題になる可能性はある。
 
 それと、もう1つ。「コマンド誌に掲載を目指すのなら、むしろ連載を目指した方が早いのでは?」って問題もある。単純に頁数の割合だけ考えれば…って話だけど。私のような新人に連載持たせるなんて本来「あり得ない」レベルの話だけど、この世界の層の薄さを考えれば、無視できる話じゃない。竹槍で「米軍と戦え」って命令するよりは現実味があるわけで。
 
 とまあ、「コマンド誌の台割りから見た、コマンド誌が欲しがっていそうな原稿とは」を分析してみたわけだけど、これだけじゃ意味がない。これらをふまえた上で「自分はどんな形で頁を確保できそうなのか?」を分析してみないと。敵だけ知って己を知らなきゃ、意味はないからね。
 
 まず「連載を視野に入れた方が早い」って問題について。これについては、答えは明白。いくらコマンド誌が欲しがっていようとも、私の側で対応不能。「連載できないライターなんていらん」と言われようとも、無理なモノは無理だ。これにつては、あえて細かい説明を付けたい。
 
 実を言えば、私は今現在「恵まれた立場にいる」ゲーマーだという自覚がある。毎月1度ぐらい対戦を楽しんでいるってだけで「うらやましい」と言われても不思議がない(そーゆー世界なんだよ)し、対戦相手のバリエーションも比較的豊富だ。この程度で恵まれていると言われても…って気がするのは確かだけど、平均的ゲーマーが「仕事と家族サービスをかいくぐってゲームしようとしているんだけど、対戦相手とスケジュールが合うとは限らないのが悩み」だってコトを考えれば…それを考えれば、「その恵まれた立場を活かしてだなあ…」って意見も出るかもしれない。
 
 もっとも、私が恵まれていると言っても、「世間一般のゲーマーから比べれば」ってだけで、「連載に対応できるレベルなのか」と聞かれれば、答えは否。仮に私が「馬券買わない」「同人誌即売会に行かない」「秋葉原でPCパーツ漁ったりしない」といった生活にシフトしたとしても、無茶がある。現状私の「ゲームに投入している時間」は連載に対応できるほどではないし、仮にそれだけ時間を確保したところで、周囲にかける迷惑などを考えれば、連載に対応できる環境ではない。みんな趣味でやっているのであって、仕事じゃないのだから。申し訳ないけど、私もそうだ。「ゲームと競馬、どっちが大事だ」なんて聞かれても困る。
 
 もちろん、企画次第では連載を持つことも不可能ではないだろう。多少恵まれた環境にいるのは確かであり、それを活かしつつどうこう…ってな企画を考えることは、やりようによっては可能だろう。でも、現状私にそんなアイデアはない。コマンド編集部にもそんなアイデアはないはず。まあ、ア・バオア・クー攻略に来襲する連邦軍艦隊をソーラレイシステムで迎撃するがごとく、「ブログでグダグダ言ってやがるF男とやらが原稿書くなんて言って時のために」企画を練っているコマンド編集部ってものを想定することも可能だとは思う(ここがチェックされてる可能性は否定できないので)けど、連中そこまでヒマじゃないでしょ。真田さん(もちろん、「宇宙戦艦ヤマト」の)じゃあるまいし(笑)。
 
 そりゃあ、単にスポットで原稿書いたからって、「ゲーム雑誌の絶望的な現状」に与えるインパクトは少ない。それを考えれば、連載も視野に入れる必要はあるだろう。ただ、現状それは色んな意味で無茶だ。私では知識も経験も、おそらく文才も熱意も足らない。「それでも誰かがやらないと…」ってことで人柱になる必要があるのかもしれないけれど、とりあえず私が考える「現状」は、さすがにソコまでヒドくはない。この点、「自分が原稿書かない限り、話が全く進まない」ブログや同人誌とは一緒に出来ないでしょ。
 
 というわけで、「いきなり連載を持つ」は却下。当然の結論だけど、それをいちいちグダグダ語るのがココのスタイル。しかし、スポット枠が案外少ないっって壁が存在してるのも事実。これをどうするか?私が思うに、対応策は2つあると思う。
 
 1つは、ごく単純な結論。最初から少ない頁で仕上がりそうなネタで勝負する。まあ、初心者ライターなら王道だね。そうやって実績と経験を積んで、より重要な仕事にチャレンジ…ってわけだ。
 
 もう1つは、少しひねったモノ。「短期集中連載にしてもらう」のだ。実を言えば、これはこれで有力である。他に適切なネタがないので、またも「ヒト電」を例えに出そう。「ヒト電」の作戦研究なりリプレイなり…を書くとして、分量はどれぐらいになるか?このゲームはルールの大改定が行われており、単純に「ルール準拠のモノ」ってだけで一定の価値はある。そう考えれば、80号に掲載されたリプレイまたは作戦研究を「置き換える」と想定して頁数を割り出すことが可能だ。少なくとも、それぐらいやるつもりじゃないと原稿書く意味が薄くなる。当然掲載する意味もだ。
 
 しかしだ。80号の記事を置き換えるってことは、特集記事並みの頁数が必要だってコトになる。これを一気に掲載すると、その号の特集記事(何かしらゲームが付く以上、必ず存在するはず)を「食って」しまう…80号を持っていることが前提の記事が、付録ゲームのフォロー記事並みにデカい顔してるのは、正直あまりよろしくない。
 
 そこで、短期集中連載にするのだ。リプレイなら、まず対仏戦が終了した時点で区切り、バルバロッサが一段落した時点で区切り、西側連合の大陸反攻とベルリン攻防で終わる…ってな「ラフ」が想定可能だ。作戦研究も然り。2~4号程度にわたって2~4頁ぐらいの記事を書き続ければ、全部で4~16頁。このセンで交渉してみるのは、悪くない考えだと思う。
 
 実際どうなるのかは、まだ深く考えてない。ここで書いたことなんて、しょせん「この1週間、ヒマな時にぼんやり考えて出たこと」を軸に、キーボードで文字打ちながら細部を煮詰めたってだけ。説明不要だから記述が減ったけど、「2~4頁ぐらいの記事を書く」って路線が最有力ってコトに変化はないのだ。自分の力量・経験を考えれば、これが適切なのは間違いないんだし。ただ、それにこだわる必要はないってコト。大切なのは、「とりあえず考えてみる」ことじゃないかな。
 
 ここまで来て、はじめて「具体的にレジュメ書いてみるか」って話が来る。わかりきったことをグダグダ書き続けてきただけって気がするけど。ただまあ、それが「F男スタイル」である。私はそーゆー奴なんだから仕方がない。しかしだねえ。このブログは私が管理人兼ねてるからこのスタイルでいいとして、商業誌に書くとなると…うーん、私が編集なら、「何書いてきても、アナタのスタイルはウチと合いません」でボツだな…