1月17日2008/01/18 02:19

 本日はMacWorld Expo 2008の話題。少しだけガッカリしたので。何でガッカリしたのかを軸に、少し語ってみようかと。
 
 ガッカリした理由は単純。可能性は低めだったけど、日本でのiPhoneキャリアが発表されるかも知れないと期待してたから。今使っているauが「獲得する」可能性は皆無に近いので、キャリア変更はほぼ確定的。それはいいんだけど、ドッチに乗り換えればいいのやら。なお、「iPod touchでいいじゃん」って意見は却下。香港でこれ見よがしに私を「挑発」しやがったiPhoneがいいんだよ(笑)。
 
 私は地味にMac信者である。つーか、Windows嫌い(苦笑)。フォントの振る舞いがオカシイのは許し難い。その点、Appleの製品は「わかってる」からねえ。先日ふと思いついてSafari(Macのブラウザ。Windows版がある)をダウンロードしてしまったんだけど、フォントが綺麗でねえ…まだベータ版(試作版)なので使い勝手が悪い部分もある(メニュー全部英語だし)し、「IEしか駄目」ってサイトもあるからメインブラウザにはしてないけど、なんか病みつきになりそうな。やはり次はVistaではなくLeopardか。
 
 とはいえ、「じゃあ、どのMacを買う?」って考えると…正直なところ、iMacは考えちゃうんだよね。グラフィックが弱そうで…ディスプレイ一体型なので、Windows XPもインストールしてゲームもプレイすることになりそうだ。そう考えると、マシン買い換えを決断する前に1回は「グラフィック強化」したくなると思う。けど、ソコを強化できるマシンじゃないからねえ。
 
 じゃあ、もっといいマシン買えば…って、PowerMac?そりゃあ無茶ってものでしょ。性能良すぎる。アレはアレで「悪くないお値段」ではあるんだけど、それはあくまで「似た性能のモデルと比べた場合」の話。Xeon搭載モデルだけあって、値段高すぎる…何で中間モデルがないんだ。ブツブツ…
 
 ただまあ、この勢いだと妥協してiMac買ってしまいそうな気がする。Vistaはホントにいい話聞かないからねえ。私が求めるタイプのゲームがXPを「見捨てる」のは相当先だと思われるので、「XP対応マシン」としては必要十分なiMacで何とかなるような…とはいえ、無駄に高速なPowerMac買って、「Mac OS XでWindows XPゲームをプレイ」(エミュレーター使えば動かせる)するって計画にも魅力が…あのスペックなら、エミュレーターでも今のマシン程度の速度は確保できるし…
 
 閑話休題。私はノートPCを持ち歩くって習慣を身につけるつもりはない(使用頻度の割に不満が多い)ので、Macbook Airなる「薄型ノート」に興味はない。スゴいなあとは思うけど。よってこの話題はパス。コレをパスする以上、Time Capsule(自動バックアップ装置…みたいなモノ)もいらん。これまた話題からパス。
 
 そうなると、残りはApple TV。私はTV見ないから…でパスできるシロモノではありませんね。うーむ、ついに来たかって感じ。「映画をネット上で流通させる」ビジネスモデルの「本命」だからなあ。これについては少し語っておきましょう。
 
 なんでApple TVが映画ネット流通の本命なのか?基本的には「iTune Storeが巨大だから」だね。今やMac使って無くてもココにアクセスして音楽ダウンロードしてる奴が「当たり前」になってきた(iPod偉大なり…)。そこに映画が投入された以上、やはり「本命」扱いは当然でしょ。
 
 ただ、私が思うに、今回に限っては「他に理由がない」となる。音楽の場合、iTune Storeのデカさに加え、「Appleのやることだから」という強力な理由があった。あの会社のやることは「基本は」間違ってないからね。応用部分では色々と問題があるような気もするけど(苦笑)。しかし、今回は多少「らしくないかな?」って部分が含まれている。
 
 その理由は簡単。ダウンロード「販売」ではなく、「レンタル」だから。どちらかと言えば「過激な」会社であるAppleにしては、権利者寄りの手法を選んだなと。動くカネや歴史的経緯を考えれば、音楽ほど過激にはなれなかったのかも知れないけど。
 
 レンタルが悪いワケじゃない。品揃えが無茶苦茶良くて「全部貸し出し中」があり得ない以上、わざわざカネ出して買うより便利で安上がりかもしれない。でもねえ…アタマが古い私のような人間は、「所有する」って欲望が強いからなあ。どうしても「これが本命でいいのかなあ…」って気持ちが入りますね。
 
 しかしだ。Appleがこの方向で「動き出した」意義は大きい。ビデオテープ・DVDに継ぐ「家庭で映画を楽しむ手段」になる可能性は低くない。AmazonだのYahoo!だのといったネット系企業が「ウチもこの方式で…」と動き出す可能性は高いので。なにせ権利持ってる映画配給元が、「この方式ならダウンロードOK」って認めてるワケだ。別方式を探るのも1つの手ではあるけど、真似するのも相当有力だからねえ。
 
 ただ、本当にコレが本命なのかは多少考慮の余地がある。前のApple TVはあまり売れなかった。Apple自らそう認めたからなあ。iPodがバカ売れしてiTunes市場がデカくなり…ってサイクルで覇権を握った音楽とは、多少事情が違う。未だにビデオ・DVDすら「他人に頼まないと再生すら出来ない」人間がいる以上、ああいう「PCモドキ」がリビングに入り込むことに抵抗がある(正確には、仮にあっても使わない)家庭ってのは多いのでは。音楽は「個人で楽しめればOK」だろうけど、映像は「みんなで楽しむモノ」って意識があるような。だとすると、「何でこんな複雑そうなモノの操作を覚える必要が…」って導入反対意見に対抗するのは、結構難しいかもね。
 
 それと、もう1つ重要なのが「次世代映像メディア抗争」にケリがつきそうだ…ってコトではないかと。BDとHD DVDの争いである。これはBD優勢が伝えられている。少なくともHD DVD陣営が「逆転の一手」をブチかまさない限り、フェードアウトが近いと思われる。そういう手は往々にして逆効果(βのトドメはSonyのCMと言われてる)だったりするんだけど(苦笑)。
 
 DVDの「次」に来るのは何か?普通に考えればBDかHD DVDなんだろうけど、「ダウンロードが来る」って意見も有力だった。昨今のネット社会の発展ぶりを考えたら、相当有力な意見だね。BD陣営にしてみれば、ダウンロード陣営の強豪が初手を差す前に「似たようなライバル」HD DVDを振り切れそうだ…となる。さて、勝つのはドッチでしょ?
 
 まあ、とりあえず私の予想は「BDかなあ」ってことにしておこう。何だかんだ言って、「所有してる」嬉しさってのは強いと思うので。「レンタルならディスク管理しなくて済むから有り難い」って意見もあるけど、多少コレクター入っている私にしてみれば、そんな意見よりも「自分で持ってる」ことの方が重要なんでね。「所有欲」を満たしてくれないダウンロードレンタルには抵抗があるなあ。
 
 コレと対極の意見を持つ奴、つまり「掃除の度に片付けなければイケナイ品が減れば減るほど喜ぶ」人間にとっても、ダウンロードレンタルは歓迎されないかもしれない。ディスクの山が減るのに何故? そりゃあもう、そういう感性を持った人間のうち、かなりの部分が「メカ音痴」だから(笑)。
 
 しかし…これでHD DVDは相当苦しくなりましたね。ダウンロードビジネスの「本命」が動き出した時点で劣勢じゃあねえ。この後盛り返してBD陣営に勝ったと仮定しても、まさか無傷の勝利とはいかないでしょ。そうなると、「ディスク両派の混乱に乗じて勢いを増した」ダウンロードに太刀打ちできそうもない。いっそのこと、ダウンロードにオイシイところ持って行かれる前にBDへ降伏した方がいいのかも。そんなコトができるくらいなら規格争いやってないとは思うけどね。
 
 とまあ、色々語ってきたけど、実はこのダウンロード映画レンタル、日本は未対応。日本人には関係がない。将来はきっと対応するはず…だといいなあ(苦笑)。日本は米国以上に権利関係五月蠅そうだからなあ。ま、とりあえず「こういう流れがある」ってことは記憶しておいていいと思うぞ。ま、映像にカネ掛けるくらいなら他のことにカネ掛ける私には関係ないんだけどね。それ以前にPCにカネかけなきゃ駄目でしょうが。Vista対応どーすんだよ…