1月14日2008/01/15 02:26

 祝日だけどお仕事。ま、仕方ない…で済ませたくないんだけどなあ。ま、文句を言ったからってどーなるワケでもないし。ブツブツ…
 
 先日の訂正を1つ。新風社→新風舎でした。誤変換を見逃してしまいました。いけませんねえ。ニュースサイトじゃないとはいえ、こーゆートコロはもっと正確にしないと。
 
 さて本日の話題。先日に引き続いて「知的財産」関連の話題。とはいえ、前回に輪を掛けて浅いものです。つーわけで、あまり深くツッコまないで下さい(苦笑)。
 
 聞いた話によると、米国だかどこかで、「CDでカネ取りません」ってバンドが登場したんだそうな。どーせ違法コピーが大量に出回るだけだって理由で。それじゃあどーやって食っていくのか?CDだのネット配信(コッチがメインだろ)だのは「宣伝」と割り切り、ライブコンサート活動でゼニ稼ぐんだと。
 
 大宮駅近辺という土地に住む人間にしてみると、このニュースは唸らされる。詳しくは知らないけど、大宮駅近辺は若手ミュージシャンが「宣伝のためギター担いで歌ってる」ことで有名らしい。さすがにCD直売りはしてない(さすがに禁じられてるのか?)けど、「今度出たCD買って下さい」と言ってる奴はたまに見かける。それと真逆の行動をするバンドが登場したとはねえ。
 
 私は音楽活動に詳しいわけではないので、この業界のゼニの流れのことはよくわからん。ただまあ、「生演奏を宣伝に使い、音源を買ってもらう」って活動があることは知っている。昔々は「スナックで無料演奏して、カセット買ってもらってメシのタネにする」って活動があったようだし。大宮駅近辺で歌ってる連中の大半はCDを出してすらいない連中が大半のようだけど、「おひねり」もらうのが目的の奴はむしろ少数派のようだ。「オレの歌を聴かせたい」って欲求を満たすのも目的だろうけど、基本は「デビューさせて」「CD買って」といった宣伝活動じゃないかな。
 
 何で「音源は宣伝、ライブで稼ぐ」なんて発想が出てきたのか?そりゃまあ、デジタル化の推進だね。デジタルコピーは劣化が少ない。放置しておくとネズミ算式に増殖しうる存在だ。孫コピー・ひ孫コピーのように「代を重ねてのコピー」が可能になると、指数(何かのx乗って奴)計算で数が増える。これはモーレツな勢いで増えてゆくんだよな。それこそ、宇宙の原子総数と同じ数に達するまで、さほど時間を要しないほど。もちろんあくまで机上の計算だけど。
 
 現在のトコロ、音源の発売元(レコードレーベル)はこの流れを食い止めようと色々やっている。しかし、どうも旗色は悪い。詳しいことは割愛するけど。「音源を売って金を儲ける」って図式が完全崩壊するのかどうか…って話も視野に入ってきたんじゃないかな。実際そうなるかどうかは別として。
 
 しかしだ。「音源売ってもカネにならない」のだとしたら、レコードレーベルだけでなくミュージシャンも干上がる。そうなったら音楽活動する奴のレベルが落ちる。そりゃもう、確実に。コレを回避するにはどーするかって考えたら…確かにライブで稼ぐしかない。
 
 ライブ至上主義ってのは、私にとっては「わかりやすい」理屈である。いや別にジャンルにかかわらずコンサート行ったりしないけど、別の「ライブ」はよく行くからね。競馬だけど(苦笑)。ただ、コレは単なるギャグってワケでもないんだな。
 
 競馬に関する限り、私は「ライブ至上主義者」である。そりゃもう、疑いなく。競馬場に行く回数は決して多くない(趣味が多いからなあ)けど、海外競馬観戦があるからなあ。「競馬観戦に掛ける費用」はベラボーだ。「そうしないと馬券が買えない」のは事実だけど、それだけじゃない。JRAがトチ狂って香港国際競走の馬券売るようになったとしても、私は「沙田で買わなきゃ駄目なんだ!」と吼えて香港に飛んでいくね。2回に1回ぐらいは。毎回出かけないのは、そりゃあキングジョージもあるし、凱旋門賞も行きたいし、米国に豪州に、麗しのドバイ…といった土地があるからだ。全部行ったら破産だ破産。
 
 何でそうまでしてライブなのか?これは説明が難しい。「わかる奴には言わなくてもわかる、わからん奴には何言っても無駄」だからねえ。強いて言うなら「空気が違う」からかなあ。競馬場に漂う独特の殺気がないと、寂しいんだよ。これは国ごとにかなーり違うので、日本の競馬場で中継映像見たからって感じ取れるモノじゃないんだよ。まあ私は相当極端ではあるけど、スポーツ観戦を趣味としてる人間にとっては、「ライブ至上主義」はむしろ当然のことじゃないかなあ。そうでなけりゃ、家に帰ってTVで見れば「無料」だとわかっていながら、各種球場にあれだけの観客が出没する理由がない。競馬場だって入場料取るんだから。安い(JRAで100~200円から)とはいえ。
 
 市場経済原則を単純に当てはめた場合、「お値段高くなる」可能性があるのはむしろライブじゃないかと。デジタル時代の場合、「記憶媒体」はモーレツに増殖する。それに対し、ライブには明白な限界がある。どう頑張っても10万人ってのが「1つの目安」じゃないの?過去有馬記念やダービーにはそれを越える観客が押し寄せたけど、ありゃあ明らかに「入れすぎ」だった。希少価値ってモノを考えた場合、実はライブの方が強気の値段設定が可能なのかもしれない。
 
 もちろん、「ライブの必要がない、音源の方が良い」って意見があるのはわかる。特に音楽の場合、その傾向が強いのでは。コンサートだと周囲が五月蠅かったり、下手すると席の関係で音が悪かったりするからねえ。ただ、それはスポーツ観戦でも言えることだ。競馬を趣味としていながら、「競馬場なんぞに行く奴の気が知れない」と公言してる奴もいるわけで。
 
 今まで述べてきたことは、実は「単純極まりない算術の問題」に過ぎない。実際は著作権がうんたら、コピーガードがこーたら…って話が絡んでくるので、「音源は果てしなく安くなり、ライブの価値が上昇する」ってコトにはならないのかもしれない。少なくともレコードレーベルなどは「そうならないよう」全力で抵抗している。質の良いモノを「握って」いるのが連中である以上、音源の価値を死守できる可能性は否定できない。しかし、この手の単純な算術問題、つまり「オソロシイ勢いで増殖するコピーと戦う」のは難しい気がするのも確か。違法コピーに手を出す奴は後を絶たないだろうし、「音源はタダでもいい、ライブ来てくれ」って考えをする奴が増えたら、「音楽レーベル正規品?高いからいらない」って時代が来るかも知れないわけで。
 
 私はこの流れに対して、特別な意見はない。とりあえず「そーゆーものらしい」って話を紹介してるだけだ。本来ならココで「音楽ビジネスとは」とか「著作権保護と私的複製の権利」とか、「コピーガードの功罪」みたいなことを語り、世のため人のために役立つべきなのかもしれないけどね。私に言えることは、「スナックで弾き語りして、カセット買ってもらう」ってビジネスモデルが存在していたことを知る世代としては、「時代は変わったんだな、オレも年を取ったなあ」かなあ(苦笑)。

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