11月27日2007/11/28 01:01

 諸般の事情から、さすがに月曜は体調不良。よって更新不能でした。当然だ当然。相当「飛ばして」いたからなあ。飲み過ぎだってーの。自業自得ですな。なお、日曜の飲み会の件については、こんなもので。
 
 なお、JCについては…魔神に「軸飛ばされてヒモ同士で決まる」という古典的な邪魔を喰らいました。まさに「お約束」。いやもう、流石としか言いようがないですよ。ああ、魔神のいない競馬場に行きたい…
 
 本日の話題は、まだ購入しようか決めかねてる「ミシュランガイド東京版」について。軽い話題で流すのなら、このネタでいいかなと思って。重いネタを期待されても困る。なにせ日曜の酒がまだ…(以下略)。
 
 バッシングも含めて大評判のこの本。本来私には無縁の存在ではあるけど、一応内容は気になる。本来なら「買って読んで、なおかつ自腹で行けそうな店に行って」から何か言うべきではあるんだけど、どうも私はそんなことはしそうにない。これから年末にかけては、時間もカネも余裕が無くなる時期だし。そんなわけで、とりあえずここで軽く触れてお茶を濁そうかと。なお、気が向いたら買って読んで何か言う可能性はある。
 
 東京のレストランガイドなんてすでに腐るほどあるから、そこに新しいモノが追加されたからって騒ぐ必要はない気がするのは確か。けど、世間は大騒ぎしている。特に元気なのは批判勢力。そこかしこに「あそこは過大評価」だの「あそこが抜けてる」だのといった文句が飛んでいる。ま、言いたいことはわかるけどね。
 
 なお、ここで言う「言いたいことはわかる」というのは、「アンタの言うとおり」という意味ではない。そんなもの、私にわかるわけがない。私はいわゆる高級レストランなんぞを利用する人間じゃないので、善し悪しを比較するなんてできやしないから。私が「わかる」のは、ミシュランガイドという「権威ある存在」が、自分と違う評価をした場合にどんなことが言いたくなるのか、である。それどころか、ホンネは評価一致してても文句言うところを探すのが人情ってモノでしょ。
 
 いわゆる既存の料理評論家にしてみれば、とにかくケチをつけなければ商売にならない。だって、「評価が一致」するのなら、ミシュランガイドがあればソイツの意見聞く必要ないからね。何とかしてアラを探さないと、己の存在価値が無くなる。「ミシュランガイドに載ってない名店」を1つでも紹介できれば、「本当の通はミシュランガイドなんかに頼らなくても…」というウンチクを語りたがる客(絶対いる)が参考にするからね。
 
 そうやって考えると、世間の動きは滑稽なほど「予想通り」だと言える。真に野心的な料理評論家なら、ここは「よく見てますね」などとベタ褒めしておき、「私がいいと思った店は、将来ガイドで星もらえますよ」と匂わせる…って大技を披露してもおかしくないんだけど、とりあえずそんな奴の評判は聞かない。現時点では評価基準がよくわかっていないようなので、それも当然だとは思うけど。
 
 私は食通ではないので、正直心底ミシュランガイドには用がない。だから購入すべきかどうかは大いに迷っている。紹介された店と星の数は他で報道されているからねえ。真実を知ろうと考えたら実際読むべきだけど、そんなもの知っても直接は役に立たない。さらに私は営業職サラリーマンではない。「接待」とは無縁の存在だ。このガイドで採り上げられた店はどう考えても「今評判の店」だから、接待で使う価値は大いにある。仮に「ハズした」としても、それはそれで二次会以降のネタになる。うーん、売れてるのはよくわかる気がするね。けど、私には意味がない。
 
 もっとも、私は一応「ワケわからん文化」の評論を趣味としている。ミシュランガイドそのものはともかく、これを巡って起きている騒動には関心が深い。それを考えれば、買って研究して試食してみる価値まであるんだけど…色々悩ましいね。立ち読みだけすればいいんじゃないかと思うけど、気が向いたら買うかも知れない。現状「何となく」で買える品じゃない(売り切れだから)のが残念だ。
 
 ミシュランガイドそのものについて言えば、多分世間一般は「このガイドの怖ろしさ」がよくわかっていないと思う。このガイドのドコがオソロシイのかって?まずは「星を減らしうる」ことだね。今までのガイドブックは、正面切って「アソコは味が落ちた」などとは言わなかった。せいぜいある種の気楽さがあるWeb上などで「自分の見解として」そんなモノが発表されていた程度。けど、ミシュランガイドは違う。これは味・サービスの質を落とせない…ってだけじゃない。自分が今まで通りでも、他が向上してくればそれが「当たり前」になり、やはり星を落としうる。「色々気を使わなくちゃいけない」(byPOG青本責任編集者の某)のが当然の日本社会において、これはキョーレツと言えるね。その意味では、「ミシュランショック」はまだ始まっていないと言えるような。
 
 それともう1つ。ミシュランガイドってのは、本来「旅行客」向けのガイドである。地元の食通のためのガイドじゃない。当たり前と言えば当たり前だけどね。ということはだ。このガイドに紹介された店には、もれなく観光客が詰めかける。「ミシュランガイドに載った店なんて、アメリカ人と日本人だらけ」などと言われるぐらいだ。色んな意味で「どうなるのか」楽しみだねえ。ある雑誌には「中国人が山ほど押し寄せるのでは」という予想が「暗い未来図」として書いてあった…閉鎖的な考えだねえ(苦笑)。ま、私が旅先で遭遇した「外国旅行中の中国人」連中は行儀悪かった(認めよう、日本人も相当なモノだったけど)のは事実だ。
 
 正直、ミシュランガイド東京版は「出ない」方が世のため人のためだった気がするけど、出ればミシュランのためになっちゃうんだから仕方ない(苦笑)。狂乱してる世間を観ると、なんか「無関係な」自分がもったいない気がしてくるのも確か。ま、魔神の妨害をすり抜けて馬券当てたら、行ってもイイかな(笑)。