11月22日2007/11/23 01:02

 明日も仕事。競馬があるのに。ブツブツブツブツ…ま、あまり気にしないようにしよう。下手にストレス貯め込むと、日曜に爆発して元ス○ローズの岩○(JCのプレゼンテーターやるんだって)及びジョッキー後○(単なるついで)をブチ殺しかねない(笑)。
 
 本日の話題は、某ブログで見かけたある発言に刺激され、「Webと紙媒体」について語ろうかと。ある意味ココの定番ネタっぽい気もするけど、まあ何度も語る価値があるってコトで。
 
 私はキョーレツな紙媒体信者である。「大事なモノは紙媒体で残すべき」って意見には、「何を当たり前のことを」としか思わない。Webで発見した良いモノに対しては、「紙にしてくれればいいのに」と思う。古い人間と言われれば、それまでだけどね。
 
 何で紙媒体にするべきか?簡単に言ってしまえば、現状その方が「質が高い」ことを期待できるから。実のところ、実際質が高いかどうかはあまり関係がない。私もWeb上で素晴らしいモノを発見することがあるので、「Webか紙媒体かは発表手段に過ぎず、質の高さとは無関係」って見解を全否定するモノではない。けど、「良いモノがある」ってだけでは、結局何の説明にもなっていない。何事にも例外はあるのだから。
 
 実際に良いかどうかより、期待の方が重要…なんか強烈な反論が飛んできそうな意見である。でも、「期待」は重要なんだよ。私は紙媒体の半数を「自分で読んで確かめて」から購入している(立ち読み大王だから)けど、普通は読む前に購入するかどうか決める。いや、いくら私でも本屋に入荷する全ての本を立ち読みすることはあり得ない(できるわけねーだろ)以上、「コレは面白いかも知れない」って期待感抜きで読む本を決めてるわけではない。Webだってそうだ。偶然とか「シラミ潰しにチェック」することもあり得るけど、普通は「ここは読む価値がありそうだ」って期待感で見るモノを決める。「面白い」とか「つまらない」ってのは、その後に来るモノだ。これはこれで大事ではあるんだけど、だからって「事前の期待感が大事」ってコトを否定するモノにはなりえない。作品ってのは、とにかく人目に触れてナンボだから。
 
 何で紙媒体の方が期待できるのか?単純に「覚悟の問題」である。Web上の文章ってのは、気楽に発表できる。その分「覚悟」が足らない。それに対し、紙媒体で発表される文章ってのは、気楽に発表できない分「覚悟」が入っている。期待できるのはどちらか?当然「覚悟がある」方に決まっている。
 
 この覚悟ってのは、抽象的な精神論ではない。商業誌であれば、普通編集が原稿チェックする。書き手がいかに高い志を持って原稿書いたとしても、書くのもチェックするのも自分…って態勢では、どうしたって甘い部分が出てくる。一流のスポーツ選手でも、フォームのチェックはコーチに頼ることが多い…ってことを考えれば、「他人の目」が入る意味は大きい。
 
 同人誌の場合、確かに「編集」のチェックは入らないことが多い。けど、同人誌作る手間・かかる経費・その他諸々…はっきり言って面倒くさい。生半可な覚悟では、あっさり挫折するレベル。それを考えれば、やはり「コレなら売れるのでは…」って思いこみが形成される程度に、原稿を練り込んでいることが多い。
 
 Webの良いところは、手軽さである。しかし、それが弱点であることも間違いないのでは。原稿の骨格部分については同等だとしても、他の部分、はっきり言ってしまえば推敲にかける手間暇が違う。Webの手軽さは、「推敲してない」原稿を垂れ流しに出来るってことも意味してるからね。
 
 推敲ってそんなに大事かって?普通は大事だよ。もしアナタが、「Webにアップした時から一ヶ月後に自分の書いたモノ見直しても、まるで手直しする必要を感じない」人でなければ。しかもだ。「手直し不要」って人の半数が「元々つまらんこと書いているので、手直ししても良くならない」コトを書いたからに過ぎず、残りの半数は「自信過剰で自分の文章を客観的に見ることができない」だけでしょ。この手の手直しは延々とやり続けたくなり、きりがない。しかもだ。途中から良くなっているのか悪くしただけなのか、わからなくなってくる。それでも、一般的に言って手間は掛けた方が良い。特にシロートの場合はね。
 
 もちろん、「推敲の量」と「手軽さ」はトレードオフの関係ではない。Webに「じっくり推敲した」文章をアップすることは可能だし、そうしている人もいるはずだ。けど…一般的に言って、そーゆーことが期待できるWebって少数派だと思うな。Webの優位性は「何だかんだ言って発行に手間のかかる、紙媒体では意味が薄い」モノを手軽に発表できる(それだけ即応性も高い)って部分にあり、「紙で発表できる性質のモノは、Webで発表しても意味が薄い」のでは。
 
 ただ、Webの歴史はまだ浅い。「本質的にはWebでやるべきコト」が紙媒体によって提供されている…って事例は多いでしょ。好例は各種新聞かな。新聞ってのは、中・長期的視野に立って考えれば「衰退が確実なメディア」でしょ。特性がWebと被るので。雑誌とWebの中間的存在となって生き残る可能性は高いけど、今の地位を保つのはさすがに難しい。まあ、長期的には紙媒体自体がヤバいって話はあるけど…ただ、私は「新聞紙程度の大きさで、なおかつ折りたたみ可能で、重量は新聞紙並み」の画面が登場するまで、紙媒体の優位は続くと信じている。
 
 なお、それでも「Webで発表すれば紙媒体で発表する必要はない」と言いたいのなら、試しに同人誌作ってみな?たとえばだ。10~20頁程度のコピー誌を20~30部作成する。ワープロソフトと近所にコンビニがあれば、「制作不能な環境」ってことはない。「売り場所」は自分のWebで「作りました。受け取ってください」って告知を出せばいい。料金は無料でいいかな。まあ、強いて言うなら「送料分の切手送ってくれ」としてもいいかも。図書カードやクオカードって郵送可能だったっけ?どうせ「実験」なんだから、この程度で問題はないはず。
 
 やってみればわかるけど、まず10頁の原稿を揃えるところからしてキツい。表紙・裏表紙(奥付を入れましょう)は内容的にはスッカスカでいいし、前書きたの何だので「頁数を稼ぐ」こともできる。それでも10pは大変だよ?しかも、相当神経が図太くない限り、「この原稿はコレでいいのか…」って苦悩が襲ってきて、発行を停止したくなる。こんな分量でも、「紙媒体を出すというコト」を実感するには充分過ぎるんじゃないかな。なお、この分量・体裁は、同人誌即売会ではマトモな商品と見なされない。「新刊落ちました」ってサークルが、お詫びを兼ねて出すような品である。
 
 何?「紙だとその程度のモノしか出せないから、Webで頑張っているんだ!」だと?それは「その程度のモノだから、Webで出してる」ってのとどこが違うのかね?いいから紙媒体にチャレンジしてみな。「紙媒体じゃなくてWebで充分」って発言は、紙媒体にチャレンジしてみて初めて言えることではないかと。ま、中には「紙媒体でも色々発表してるけど、やっぱりWebがイイ」って人もいるかも知れないけど。それだけ気合い入った人の意見に対してなら、私も沈黙せざるを得ないなあ。でも、そんな人実在するんでしょーか。
 
 なお、大変申し訳ないけど、私のこの文章は「Web発表用」に過ぎず、気合い不足も甚だしい。そもそも「紙媒体(同人誌のこと)作るだけの良質なモノ作成するための練習台」に過ぎない(紙媒体を出す計画があるかどうかは別にして)のだから。そんなものを世間に垂れ流すのはどうかと自覚しているけど、無料なんだから別にいいのでは?ま、私の文章なんて、「紙媒体用」でも大したことないような気がするけど…あーくそ、同人誌作りたいぞ!けど、もう「キツい〆切のある生活」はいやだぁ~!やっぱり「〆切破っても笑って誤魔化せる」Webの方が…(以下略)