11月10日 ― 2007/11/11 03:24
本日、唐突に「ネタ」が2つ転がり込んできた。どっちを採り上げようか考えた末、うまくまとまりそうな方を選びました。というわけで、本日は将棋ネタ。四方山話なので、あまり面白くないと思ってください。
私は将棋はヘタである。もう20年以上指してないので、正確なところはわからない。でも、新聞などの詰め将棋は丹念に解こうと努力している(大抵読み切れない)ので、おおむねの実力は見当が付く。
そんな私だけど、将棋を見るのは結構好き。日曜は朝早めに始動しようか…と思いつつ、ついNHKの将棋を見入ってしまうことがあるくらいだ。ま、他人の対戦見てるのは結構楽しいのよ。シミュレイションゲームでもただじーっと他人の対戦見てること多いし。
私と将棋の関わりとは、この程度。「だからどーした」って程度の話だね。ただ…なんか唐突に「私の予定」に割り込んできそうなのだ。来週末18日、東京ビッグサイトで森内名人と森下九段の対局があるのだ。ちなみに入場無料。これ自体は「あっそ」って話。問題は、この日私が東京ビッグサイトにいるってことだ…
何でそんなところに?そりゃもう、同人誌即売会コミティアがあるからだ。この季節のコミティアは絶対外せない。カレンダー入手する貴重な機会だもの!コミケはデカすぎて吟味してる時間も体力もない。サイフと相談しつつ、第一感だけで購入する。これはこれで「正しい」んだけど、やはり風情がない。同人版カレンダー(特に耽美系)を気持ちよく?入手できる、ほぼ唯一の機会なのだ。
そこにこんなイベントが…ついフラフラと立ち寄り、解説聞きながら観戦してしまいそうだ。しかも、解説は中原永世十段。清水女流王将は悪いけどどーでもいい。しかも、前日に「16世永世名人」襲名予定ときてる。大山15世名人がお亡くなりになって以来、久々に登場した称号だ。これはもう観に行くしか!と言いたいところだけど…
実はこの日、私の予定は無茶苦茶である。朝起きてコミティアに11:00の開場から参加、心ゆくまで買い物を楽しんだ後、後楽園へ移動してマイルCSを楽しみ、終わった後に皆とメシを食うためだけ(あくまで予定)にMiddle-Earth東京支部例会に参加…となっていたのだ。実質的トリプルブッキング。一応ドコにも参加しようとするのが私らしい。
こんな予定を組んだ以上、将棋を観戦してる余裕などドコにもない…はずだった。でも、この内容だもの。つい見学しちゃうよなあ。コッチの開場は2時くらいからなので、おそらくは買い物した後並んでも入場は可能ではないかと。ま、満席なら諦めればいい。「どうも駄目そうだ」と確定してから移動しても、MCSの馬券は買えそう…って、有明から水道橋まで1時間で着くか?新橋に鞍替えすりゃいいのか。その辺はいくらでも何とかなるでしょ。
この棋戦、持ち時間10分、以後考慮時間が1分ずつ5回、後は1手30秒以内という早指し。確かNHKが日曜朝にやってる「NHKトーナメント」が同じ持ち時間だったかなと。てことは、開始から1~2時間程度で終わるはず。競馬観戦を諦めれば何とかなるんでないかな。どーせ馬券は前日でも買えるし。私の中での競馬は、「ナマ観戦かそうでないか」がまず重要なので、「モニター観戦」ってのは、「後で結果だけチェック」に近い。どーせ京都にいない…どころか競馬場にいない予定なんだから、馬券さえ持っていれば何の問題もないって話はある。うーむ…実際どーするかは、結構悩みそうだな。
将棋は浮き沈み無く人気がある…と言いたいけど、実際はそれなりに浮き沈みがある。ある意味面白いことに、実はマンガの影響がデカいって説がある。いわゆる「羽生世代」は今でもやたら強い(森内名人もこの世代)けど、この世代が強いのは「5五の龍」という将棋マンガの影響だって説があるんだそうな。サッカーでさえ「キャプテン翼の影響を受けた」と真顔で答える奴が世界中に山ほどいる(世界中でアニメ放映したから)ぐらいだからなあ。幼少期に影響受けて…ってコトは無視できないんだね。
つーわけで(強引だな)、先日何となく購入してしまった将棋マンガ「少年☆周波数」(エンターブレイン。作者佐久間智代。10年前くらいの作品で、このたび再編集完全版なるモノが出た)の話もしておこう。このマンガ、何がスゴいって「女性向け」なのだ。珍しい…どころの話じゃない。女性向けで「知的遊戯」がテーマの作品ってのは、私は見たことも聞いたこともなかったので。
理由は不明だけど、実は女性は知的遊戯があまり得意ではない。理屈からすれば男性に太刀打ちできてもいいはずなんだけど、現実はそうなってない。将棋の女流は、実は「奨励会(プロ予備軍)を突破できない」レベルに過ぎないし、囲碁にはプロがいるけど、重要なタイトルとはまるで無縁。麻雀もやはり相当な男性優位のようだし。世界レベルでもそうだと思われる。
考えようによっては「だからこそ」この世界を扱う意味がある(理由はあえて秘密)って話はあるけど…将棋に興味を持つ女性が少ないとわかっていながら、このテーマを扱うってのはスゴい。だからどーしたって話はあるんだけどね。
なお、作者(女性)はほとんど将棋のことを知らない。これは簡単にわかる。投了のタイミングの話とか、所々に的外れな記述が出てくるんだよね。つーか、主人公が「繊細な奴」って時点で「将棋知らないなあ」となる。将棋盤の外ならいざ知らず、こと将棋に関する限りタフでシビアな奴じゃないとプロにはなれない。奨励会抜けてプロになるのがどれだけタイヘンなのか、あまり知らないんでしょ。将棋に魂売らなくちゃ、絶対やっていけない世界だからなあ。今ふと思ったんだけど、女性が知的遊戯にイマイチ強くないのは、この「魂を売る」って感覚が劣るのが理由かも。
なお、このマンガの中で「成績は足りてるけど、出席日数不足で留年させられそうになる」プロ棋士兼私立高校生の話が出てくるけど…あの、プロ棋士ですよ?出席日数が多少足らない程度のことに理解を示さない私立高校なんてあるのか?灘・開成クラスのガリガリの進学校でさえ、その手の配慮はしてくれると思うぞ。プロ棋士のステイタスについて、壮大な誤解があるようだ。ただまあ、「世間一般の女性の将棋に対する認識」ってのは、こんなものか…ってのがうかがえるのはよろしい。なお、駒の動かし方とか価値についてはきちんと理解してるし、基本部分はソコソコ読める作品だと思う。
何事も「コアな」部分に踏み込むと、今まで見えなかったモノが山ほど見えてくる。逆に言えば、一般人ってのはそういう領域についてさっぱり理解できない集団である。そのこと自体は問題ない(私だって領域次第ではパンピーだ)んだけど、世の中には「自分に見えない領域がある」ってことを理解しようとしない奴がいるんだよね。そういう見解に対してド真正面からケンカ売るってのが、このブログの存在価値じゃないかな。つーわけで、理解できなくてツマンナイ話が続くからって見捨てないで…
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