4月23日 ― 2007/04/24 04:27
日曜にコマンドマガジン最新号の付録「ドイツ装甲軍団」マーケットガーデンとスモレンスクをプレイ。良く出来たゲームである。つーわけで、その辺を中心に。
この日初っぱなにプレイしたのは、昔懐かし「ドイツ装甲師団長」(アドテクノス)。作戦級っぽいルールの戦術ゲームである。ZOCで囲んで相手を除去ってルールなのに、諸般の事情により戦線張る余裕がない…ってゲーム。その昔軽くプレイしただけだったなので、ルールは相当忘れていた。けど、結構面白かった記憶がある。実際、プレイしてみて楽しかった。
プレイしたシナリオは「赤軍が守る街に独軍が攻めかかる」ってもの。我が赤軍は、ある程度食い込まれるのを承知の上で部隊を集中し、機会を見て反撃に出る(赤軍は相手の除去が得点)ことにする。司令部の指揮範囲から外れるとロクなことにならないゲームなので、そうするしかないって話があるけど。独軍は主力を集中させて街に突入してきたけど、おかげでこちらも兵力を分散させずに済んだ。最後は殴り合いの末独軍がまさかの攻撃失敗、そこでできた穴に反撃加えて私が勝利した。
次にプレイしたのは、マーケットガーデン。先日ブツクサと「このままでは良くならない…」と文句言ったのは、実はこのゲーム。しかし、発売されたバージョンではかなり面白くなっていた。さすがである。
どの辺が良くなったのか?実を言えば、加えられたのは微調整の範囲だと思う。ルールの本質は何も変わってなかったから。しかし、勝利条件と増援スケジュールを見直したことにより、ちゃんと面白くなっていた。勝利条件は私もブツクサ言ったように、旧版は「うまくいっても多少失敗しても、獲得できる点にさほど変化がない」って状態から、ちゃんと「うまくいけば勝ち、失敗すれば負け」となるよう根本的な見直しがされていた。また、増援スケジュールをいじることにより、「必殺技発動は早い場合に限る」って状態から「むしろ遅い方が勝る」って状態に。これでゲームがグッと締まった。
こういう細部調整を見ると、「かなわんなあ」って思いますね。私がテスト版を見た感想は「どうすれば良くなるのか、見当も付かない」って状態だったんだけど、しっかり手直しされていました。私なんぞとは問題解決のためのアイデア量が違うってコトかな。それと、こういう問題点を明確にするためのテストプレイの重要性ってモノも教えられましたね。
ちなみに私がプレイしたのは連合軍。対戦相手はよりによって鹿内氏。さんざテストプレイしていた、このゲームの権威の1人。案の定負けました。敗因は…空挺部隊の使い方かなあ。2ターンに使えって指令が来たので、南方の要塞地帯付近で使ってここの独軍を一掃してみた。これはいい。しかし、降下地点に甘いところがあり、結局要塞に有力な独軍を送り込まれてしまったのだ。そこで矛先を転じて北側で突破を狙い、ある程度成功したんだけど勝ちきれず。うーむ、もっとちゃんと研究する必要があるなあ。
最後にプレイしたのは、スモレンスク。私は初プレイなので、とりあえず独軍をプレイしてみた。基本がわかってる同士(最近はそんな奴しかいない)だと、攻撃側の方が気楽だし。しかし…最初に出てくる部隊の数が少ないので、「どこに行って何すればいいのか」よくわからん。うーむ。まいった。
とりあえず部隊が増えてきたところで、大目標であるスモレンスク(街の名前)に向かってみた。重要性の割には手薄に見えたので。この攻撃は成功し、スモレンスクを占領して敵の部隊を拘束(脱出すると赤軍の点になる)することに成功。だけど、多分これだけじゃあゲームに勝てない。次は何すればいいんだ?
ここで落ち着いてマップ全体を見直してみる。このゲームの赤軍は結構強い。ある程度集結してると、苦労の割に進めないのは確実。てことは、手薄なところを崩したい。赤軍はスモレンスク東部に反撃用の兵力が集結してる。ココに突っ込むのは論外。それと南方にもかなり兵力がいる。序盤から兵力を多めに送り込んでいたので、「後で攻めよう」と無視していたツケが…
この時点でかなり負けた気分になっていたけど、やっと手薄なところを見つけた。南東方向である。ここはよく見たら「移動力はあるけど戦力はさほどでもない」部隊がいるぐらい。こちらの主力をぶつければ崩せる。しかも、好都合なことにイェルニヤ(コレも街の名前)というオイシイ得点源もある。赤軍は快速部隊が不足している(元々そういう軍隊だ)ので、別方面から救援を送り込んでも間に合わないはず…つーわけで、この方面へ進撃し、サクッとイェルニヤを占領して勝利した。
このゲームもかなり面白い。独軍は色々できるようでいて、実はさほど戦力がない。あれもこれも…と手を広げすぎると、自滅すると思われる。その代わり移動力が山ほどあるので、敵の手薄なところを的確に攻撃できる。この利点を上手く使わなくてはいけない。赤軍は結構戦力があり、重点防御したところでは独軍と五分に渡り合える。しかし移動力がないので、柔軟な対応が苦手。どこにどれだけ兵力を送り込むのか考えないと、各個撃破されてしまう。その辺のバランスが良くとれている。
実のところ、私の勝因は「さっきドイツ装甲師団長をプレイしたから」だったりする。「包囲されたら不利」なルールなのに、きちんとした戦線を張らずに戦うのが有利…って部分が共通してるんだよね。一般に赤軍の移動力は少ないので、独軍は「側面を気にせずに」突っ走り続けることができる。その辺の感覚を思い出した後のプレイだったので、的確に相手の弱点を突くことができたんでないかなあ。実は独軍、最後までまともな戦線できなかったし。
赤軍のプレイも悪くはなかった。序盤南方に大兵力を送り込んだのは、正解だったと思う。独軍がマトモに相手してたら時間の無駄になったと思われるし、最終的に街2つを守り抜いたのだから。むしろ問題は、スモレンスク周辺に兵力を送りすぎたことじゃないかと。ここは強力な反攻を行いやすいし、成功すれば点を稼ぎやすいのは確か。でも、今回は多少兵力が余っていたような。その兵力がイェルニヤ周辺にいたら、こっちは勝てなかったでしょ。
実は反省点も山ほどあるプレイではあったけど、「鈍重な赤軍を振り回して」攻撃しまくった末の勝利というのは実に良かった。まさに「電撃戦」っぽく戦えた気がして。私にしては珍しく「華麗に」勝てたんでないかな。得点的には僅差ではあったけど。
ただ…次はもう少し研究してからプレイしたいな。得点では僅差だったことを考えると、下手すると「気持ちよく勝っているようで、実は負けてる」可能性があったわけで。もう少し先の展開を読みながら戦えるようにならないといかん。ただこのゲーム、展開が多彩になるようなルールなので、結論はなかなか見えないと思う。そこがまたいいところかな。実にトーナメント向きのゲームだと思う。ってことは、やっぱちゃんと研究しないと(笑)。
研究しがいのあるゲームってのは、実はなかなかない。面倒なゲームだと研究が進まないし、逆に単純すぎてあっさり結論が出るのも困る。世の中には「面倒なので研究しにくいけど、実はあっさり結論が見つかっちゃう」ゲームが多いんだよね…ってのはさておき、良いゲームを研究するのは楽しいよ。「マーケットガーデン」「スモレンスク」は両方とも研究しがいのあるゲームじゃないかな。つーわけで、私得意の「怪しげな研究」始めますか。ワケわからん作戦を研究するのが、私の大事な持ち味だからね(笑)。
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