4月9日 ― 2007/04/10 02:37
アスコットが私を呼んでる…「ホレホレ、また大金置いていってもらいましょうかね、ウヒヒ」と笑ってる…でも、でもぉ~!
本日発売の競馬ブックによると、ヴェンジャンスオブレイン陣営にキングジョージ挑戦ってプランが持ち上がっているそうな。普通の人なら「はあ、そうですか」で終わりだけど、私は普通じゃない。多分私も行くことになりそうだ…つーより、「けど、金もヒマもない」なんて書こうモノなら、間違いなくツッコまれる。いやまあ、そーなんだけどさあ!
そりゃあ私は「原居民様が行くかも知れない」だけで、バーデンバーデンまですっ飛んでいくようなバカタレである。多少なりとも応援してる馬が、よりによってキングジョージに挑戦するってなったら、そりゃもう行くしかないでしょ。あの競馬場には山のような借りがあるんだし。
ただし…正直、いくら何でもフクザツだねえ。キングジョージは、日本馬にとっても「見果てぬ大目標」の1つ。そのうち勝つ日が来ると信じてはいるけど、現時点でまだ勝ってないのは事実。香港競馬贔屓の私ではあるけど、それでも「香港に先を越される」のは納得いかない気がする。
かと言って、「勝てるわけがない」のかと聞かれたら…「ナドアルシバで勝ったからって、アスコットじゃ通用しない」とか、「レイルリンクは強い」なんて理屈を認めるのなら、私は去年アスコットに行ってない。ハーツクライに夢を託せるのなら、ヴェンジャンスオブレインに妄想を抱く権利はあるんじゃないかなあ。
そりゃあね、キングジョージを勝つのがどれだけ難しいことなのか、私は一応知っている。2度も行って、壁の厚さを見せつけられているんだから。「チャンと走れるかどうか」さえ不安を感じるコース、ヤバいどころじゃない相手関係…現時点で「ヴェンジャンスオブレインは勝てるのか」と聞かれたら、「多分無理だ」と即答するしかない。
しかしだ。だったら応援に行かなくていいのかと聞かれると…理屈から言えば、出走する以上は勝ち目がある。そして、そんなことが起きてしまったとき、私がその場にいなくて良いのか。「香港馬に先を越される」のは死ぬほど悔しいけど、だからこそ私の目の前で決めて欲しい。日本なんぞにいて、「いやあ、ビックリ」なんて他人事みたいなコメント出すのは、イヤどころの話じゃない。この悔しさは、多分ヴェンジャンスオブレインに大金賭けて、思いっきり大声で「やった~!有り難う!」とアスコット競馬場で叫んでやっと晴らせるものだろう。
私は日本馬を知っている。香港馬も知っている。さらに、アスコット競馬場も知っている。そこから導かれる結論は、「キングジョージで日本馬が勝つのは難しい。ましてや香港馬に至っては」である。アタマで考えてどうこうではなく、魂にそう刻み込まれている。私が言うところの「勝つのは多分無理」って言葉は、他の誰が語るより多少重い意味があるんじゃないか。本気でそう思います。
けれど、だからって諦めてはいけない。「勝てそうだから」と応援するなんて、誰にだってできることである。相手が強くて条件が厳しく、とても勝てそうもないにもかかわらず、それでも応援できなくちゃ。しかも、大金張り込んで。レース前には逃げ出したくなって脚が震え、レース後には悔しさのあまり血の涙を流す。海外で日本馬を応援するっていうのは、結局そーゆーことだと思う。
香港馬に先にキングジョージ勝たれたら、日本人としてはやはり悔しい。そう思うのが自然であろう。けど、私の「悔しい」って言葉は、日本でも有数の重さじゃないかと。だってそうでしょ。「日本馬がキングジョージ制覇した暁に、自分がその場にいないなんて耐えられない」なんて公言してる奴が他に何人いる?それに加えて、香港競馬も思い入れ込めて観ていなくちゃいけないんだから。悪いけど、合田直弘氏や鈴木淑子嬢(日本有数の海外競馬ウオッチャー…つーか、それが仕事)に譲るつもりはないね。
だから私には、万が一ヴェンジャンスオブレインがキングジョージを制覇したとき、日本を代表して「おめでとう、先を越されて悔しいよ」と伝える権利というか義務というかがあるんじゃないかなあ。こういう負けは、きちんと真正面から受け入れてナンボだと思うし。それだけに、ちゃんとその場で言わないとね。
強いて言うなら、モンジューの血を引く有力馬がいないのが寂しいかなあ。「アスコット競馬場でモンジューにリベンジする」ってのは、私の大切な悲願だからね。個人的な見解としては、モンジューの血を引く強い馬を破ってこそ、真に「キングジョージを勝った」と胸を張れるような。いやまあ、レイルリンク(去年の凱旋門勝馬。おそらく出走して人気になる)も相当ヤバい相手だとは思うけど。
しかしだなあ。何だかんだ言っても、香港馬応援のために英国まですっ飛んでいく日本人ってのはヘンだろ(苦笑)。香港から応援に行く奴だって、どれくらいいるのかわかんないのに。まあ、香港馬応援のため豪州まで行った日本人知ってるけど。こんな馬鹿が複数人いるってことは、やっぱり日本って「海外競馬観戦先進国」なんでしょうね。何かが多いに間違ってるとは思うけど(笑)。
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