5月4日2012/05/05 00:21

 宮本選手、名球会入り…正直言おう。入団した当時から目を付けていた「いい選手」だけど、まさかこんなに打つとは思ってなかった。本当にめでたい。でも、ここはあくまで通過点、まだまだ先は長いんだから、これからもやってくれないと困りますよ!
 
 本日の話題は、「省略するのはマズいネタ」第2弾、「コマンド誌104号について」とする。同じ色の話題が続くのは何だけど、他と違って「自分で書かなきゃ誰も書かない」世界だからなあ…
 
 コマンド誌104号。付録ゲームはメインが「河越合戦」、サブ?が「厳島の戦い」。後者はダブルメインってホドのゲームじゃないかなって感じ。メインのデザイナーはこれが商業ゲーム初デザインの吉川龍虎殿。思いっきり私の知人である。デビューおめでとうございます!いやあ、めでたい。
 
 ゲーム内容については、その昔テスト段階のモノをここで紹介したことがあるはず。私もテストしてみたからね。デザイナー以外では初めて反北条方をプレイしたテストプレイヤーだと記憶している。私の意見などがどの程度反映しているのかはよくわからないけれど、「かかわった」ことに代わりはないので、やはり売れて欲しいとは思う。それが人情ってモノでしょ。
 
 それだけに、今号の売り上げはとて~も気になるワケだけれど…どうなのかねえ?私は別に「関係者」ってワケじゃないので、サッパリわからん。「売れて欲しい」って希望を言うだけじゃ、何の役にも立たない。そこでまあ、少し踏み込んだ話もしてみようかなと。あんまり役には立たないと思うけど。
 
 まずはキツめの話から。このゲーム(私は例外だけど、フツーのゲーマーは「雑誌」ではなく「ゲーム」とみなすって話がある)が「初動で」爆発的に売れる見込みは薄い。あくまで初動限定の話だからね!考えてみて欲しい。某ゲームサークル関係者、およびその友人知人を除き、デザイナーの知名度は低いと推定される。吉川殿はコマンド誌に記事書いたこともあるけれど、常連筋ってホドのレベルじゃない。
 
 加えて、タイトルもマイナーだ。いやまあ、戦いの知名度自体は決して低くないと思う。でも、「他にゲームがない」タイトルであることは間違いない。そうなると、「そもそもこの戦いはゲーム向きなの?」ってトコロからして疑問符が付くわけだ。ましてや「奇襲で勝った」とされる戦いだからねえ。こーゆーテーマのゲームは、プレイヤーが「奇襲されるとわかっている」だけに、色々難しかったりするのは事実だからして。
 
 聞いたことないデザイナー、見たことない戦いがテーマ…だからって、フツーは「つまんない」と断言は出来ないと思う。そう断言するだけの材料すらないから。世の中には「逆の意味で期待が掛かる」ゲームってのがあってだねえ…とっかかりが少ない以上、プラス方向にもマイナス方向にも「評価する理由がない」ってことになる。でもね、「初動から」「爆発的に」売れる品ってのは、フツーは何かしら「プラスの期待」が無いと苦しいと思う。いや…極端な話、「マイナスがいくらあろうとも、プラスが多ければ売れる」のがこの世界じゃないかなあ。
 
 ある商品を売る際、「初動」ってのは大事だ。大抵の場合、初動の動きで全てが決まるからねえ。でも、モノが良ければジワ売れすることもある。コマンド誌って枠組みで出す以上、「表紙がすげー売れてる大先生」とか「漫画・アニメとタイアップ」などという「盛り上げる要素」を付け加えるのは難しい(そもそも、ウォーSLG全体で考えてもそんなコトは無理でしょ)わけで。この業界の人間限定であれば「効果の高い販促」が可能なのかも知れないけれど、そんなモノを思いつき、実行可能な奴は誰もいない。だいたいだなあ、「表紙が山口宗春画伯」「抜き打ちユニット付き」ってだけで、同人と比べたらモーレツな販促効果があるんだから。「初動はキツい」と言ったけれど、それでも同人としてゲームマーケットで売るよりも数多く売れたとは思うぞ。
 
 ある意味では、この予想を「良い方に」裏切って、「初動でバカ売れした」って話が流れる方がマズい。それはつまり、某ゲームサークル関係者及びその知人が「爆発的に売れた」って評価になるほど買ったという話であり、その辺が普段コマンド誌を買ってないってコトになるわけで…まあ、発行部数がすげー少ないとされるモノだけに、いわゆる「関係各位が買った数」は馬鹿に出来ないのかも知れないけれど…それでも、それだけで「売り上げの善し悪しが大きく左右される」のはどうかと。
 
 ただまあ、フツーに考えればそんなコトはない。おそらく初動はやや鈍く、評判が広まるにつれジワ売れするんじゃないかな。して欲しい。いやお願いしますよ皆さん…ってな感じである。こういう形で「デザイナー・吉川龍虎」って名前が広まるのは、単純に友人知人の1人として嬉しいし。それにだ。「こういう形での商業誌デビュー」がアリって話になれば、続こうとする人間が出るかも知れないし。既にGJ誌がやっているコトではあるけれど、間口は広い方がいいに決まっているからね。
 
 最近、複数の人間が「最近同人はウケてる」という趣旨の発言をしたり、ゲームマーケットが大阪でも開かれ、そこでウォーゲーム系サークルが一定の存在感を示したり、コマンド誌からデビューする商業デザイナーが登場したり…と、いわゆる「市井のデザイナー」の活躍が目立ってきているような気がする。これはいいことでしょ。つーか、私がこの趣味に関わった年月だけで20年以上経っていることを考えれば、ある意味では「やっとかよ」って気もするんだけど。この業界がこの先どうなるのかはともかく、明るい材料もあるにはある。危機感を持つのは大事かも知れないけれど、あまり悲観する必要もないのでは。頑張っている人は頑張っている。そういう人がいる限り、この業界は何とかなる。なお、私は「ちっとも頑張ってない」ので、今後は頑張らないと(苦笑)。
 
 最後に追記。コマンド誌104号掲載の「日本の戦歴2~太平洋戦争編~ 第18回タラワ攻略戦」において、サークルTic-Tac-Toe「死闘のタラワ」に言及があったのは、大いに笑った。コミティアでマップだけって状態のモノを発見し、「必ず買いに来るから完成させるんだ!」と吼えたコトを思い出す…ただ、記事作者の堀場殿には残念ながら、現在あのサークルは「諸般の事情により」活動休止中。私も活動再開を待ちわびている状態。今年のゲームマーケットでコイツを入手するのは困難でしょう。春にいないのは確定だし。他にも太平洋戦争の日本軍が出てくる同人ゲームはあるので、今後も積極的に紹介していただけると有り難いかな。私ごときが吼えるより、よほど販促効果がありそうだし…