2月5日2012/02/05 23:12

 カレンダーをしこたまめくったのに、景色があまり変わりません。2月めくりの数が多過ぎました。まあ、仕方がない。3月は壮絶なことになるから良しとする。
 
 本日の話題は、コミティアの話を中心に、日記風に。色々あったので。なんつーか…「色々あった」としか言いようがない。
 
 朝起きて、ノソノソとコミティアに向かう。私はコミティアで扱っている同人誌(グッズ含む)の場合、「売り切れ要注意」って品にはさほど用がない。よってあまり急ぐ必要がない。一応午前中にビッグサイト入りしたけれどね。
 
 まずは仕事仕事…とワケわからんコトをつぶやきつつ、「お世話になっている先生方」のサークルを訪問。速水螺旋人先生とM.WOLVERINE先生のトコロである。そりゃまあコマンド誌でイラスト載せているんだから、お世話になっていると言えばお世話になっている。けれど、こーゆーヘンな形で感謝を捧げている奴は他に知らない。まあ、それが私と言うことで。あ、コレ書いていて思いだしたけど、某マンガの原作担当でもあるM.WOLVERINE先生に「ミッドウェイはやっぱり燃えますね!」って声かけるの忘れてしまった。わかってはいても、上空から「死の天使」が降ってくるのはやはり鳥肌が…
 
 その後はTic-Tac-Toe殿のサークルへ。新作のハガキゲーム「葉書級日露戦争黒溝台大会戦」を入手。表紙フルカラーのリプレイその他が掲載された冊子がオマケ?についてくる。「戦闘後前進のルールがないけど、リプレイではやってるっぽい」「EZOCへの退却は不可、それしかできなければ全滅でいいよね?」といった疑問はあるけれど、そこはこの際常識で解決すればいい。テキトーにちょっとやってみた(プレイ時間20分)限りでは、まとまりは良さそうだ。うむうむ。とてもよろしい。
 
 この冊子だが、読んでいて帰りのバスで吹き出しそうになった。デザイナーズノートの中で、同じく同人で活躍している「さいたまゲームサークル」殿のことを「大先輩」と呼んでいるのだ…そりゃまあ、まだこの手の活動を開始してから1年経ってないサークルだから、そう呼びたくなる気持ちはわかる。わかるけれど、初めてコミケで「さいたまオフライン」(今は「SLGamer」に改題)見かけて「初々しい」と思った記憶がさめやらぬ身としては、ただただ苦笑するしかない。
 
 同人誌収集の醍醐味の1つに、「サークルの興亡を目の当たりに出来る」ってのがある。ある意味では、買い手もまた苦楽を共にしている存在だからなあ。たくさん売って当たり前の商業誌と異なり、自分1人が買った買わないで「売り上げ」には大きな影響が出る。ましてや作り手との対面販売がデフォだから、叱咤激励し放題だ。その甲斐あって栄えてくれれば、こちらも良い作品をゲットできる。何らかの事情により活動が鈍れば、こちらも作品が入手できずに哀しい…それが楽しいから、私は「同人ゲーム推進」なんて意味不明な行動しているのだと思う。
 
 ちなみに、ここの他に2つほどゲームを扱っているサークルがあった。コミティアは結構大きな即売会だから、3つというのは少ないと言えば少ない。「そのために」出掛けるべきかどうかは、ビミョーと言えばビミョー。ただまあ、私は別のお目当てのために出掛けるわけだけど。そーゆーのが無いと「やってられない」とは思う。
 
 別のお目当てとは、私の場合同人便せん。今回はまあまあって感じ。もう少しゲットできても良かった気はするけどな…版権モノの便せんも欲しいことだし、今年は他の即売会にも顔出そうかな?ただまあ、それは間違いなく「財布の中が死亡ってフラグ」なので、少し慎重に考えたいけれど。
 
 ひととおり巡って満足した後は、後楽園へ。馬券買いたかったので。そーいやあ、WINS後楽園近くの本屋が閉店したんだよな、寂しいな…などと考えつつ馬券を買い、「いつもの」ドトールへ向かったところ、なんとコッチも閉店!なにぃ~!すげーショックでかいんですけれど!何だかんだで20年以上利用してきたからなあ。唖然としてしまいました。
 
 幸い?「代用になる店」の位置は知っている。あそこは元々ドトール多いし。とはいえ、「予備のドトール」なるモノを確保?している私って…「カフェの馬のタテガミの毛1本はオレの出資」と豪語しているだけのことはある(苦笑)。とはいえ、WINS後楽園から遠くなったのは事実。はあ…マジ痛いんですけど…
 
 馬券はサクッと外れた(アルキメデスが逃げちゃうってのは聞いてねえ)ので、を落として秋葉原へ。いや何となく。お目当てがあったわけではない。強いて言うなら「今売ってる即売会のカタログは何?」ってのを見に行ったくらいか。ワンフェスのカタログという「無茶苦茶魅力的な品」があったけれど、ココは単価が高い(立体造形だから仕方ない)だけに、行けば間違いなく破産宣告モノでしょ。何度も自分の手をひっぱたいて購入を控える。
 
 そこで目にしたのは、小林源文先生の同人誌「ゲンブンマガジン」…いや、ついさっきコミティアで見かけた品だけどさあ!メロンブックスで萌え萌えの同人誌(18禁じゃないので、エロエロではない)に囲まれている様を見た時には、なんかこう…ちなみに、とらのあなでも扱っていました。コチラは「ミリタリー」とかいう棚にあって、燃え燃えの同人誌と一緒でした。しかし、そんなに広いスペースじゃないので、焼け石に水。
 
 正直言って、こんな光景を見ちゃったことにより、私はもう「怖いモノ」は無くなったと思う。もう「ロシキャン」のユニットが萌え萌えになったところで、「だから何?」の一言で片付けられるような。あくまで私個人の暴論として聞いてくれ。「燃え」は、いや全てはもう「萌え」の前に敗北したんですよ!「燃えの追求」が悪いワケじゃないけれど、「萌えとの共存」なる意味不明な行為を強いられる覚悟が必要なんですよ!その昔独第三帝国の高官の誰かが、V2ロケットを打ち上げ台に運ぶため馬に牽かせているのを見て、「避けられぬ敗戦を悟った」って話があるけれど、それぐらい衝撃的だった。コマンド誌やGJが萌え萌えなモノに囲まれていたとしても、ここまでの衝撃は受けなかったと思うな。
 
 というわけで、なんか無駄に「濃い」1日でした。ま、私の場合良くある話だけど。しかしまあ、こんな1日になるとは。流石にビックリしましたとさ。とんとはらい。

2月18日2012/02/19 02:20

 体調不良のおかげもあって、更新が滞りまくった。いけませんねえ。体調不良と言っても、大したモノじゃねえってのに。
 
 本日の話題は、ゲームマーケット大阪(以下GM大阪)について。カタログのPDFをネットにアップするという、親切なコトしてくれたので。どーせ入場券としてカタログは買うわけだけど、当日その場で買えばOKなのは嬉しい。こーゆーモノのカタログって、「事前に入手して、ひたすらニラメッコして予定を立てるんだけど、当日色々発見して全部台無しになる」ってシロモノだからなあ(苦笑)。なお、この手の話題のお約束として、原則として敬称は略させていただきます。
 
 まずはスペースの広さ。推定では、コチラで行われているゲームマーケットの1フロア分(去年までは2フロア体勢)程度だと思われる。会場に行ったこと無いので良くわからん。
 
 ブースの大きさは2段階。主に企業向けの大型ブースと、一般ブース。流石に机の広さまではよくわからん。あまり広くは無さそうだけど、普通そんなモノだ。机の飾り付けがどうなるのかは色々興味深い。ま、コレは私が一応は「売り子」もやっているからであって、フツーは気にするレベルの話じゃない。出展者でなければ。
 
 大型ブースの数は20。うち2つがイベントスペースのみ。大半が秋のゲームマーケットでも見かけた面々で、その大半は5月のゲームマーケット2012春にも出展すると思われる。本来ならば「どーせ両方参加する」私にとっては重要度が低いんだけど、「研究家」としては結構気になる。各出展者がGM大阪にどれだけどんな具合に力を入れているのかがわかるからね。
 
 もっとも、私の予想としてはどこも「春のゲームマーケットに力を注ぐ」のではないかと。少なくとも「アナログゲームショップ」(ブースD)、いわゆるコマンド誌編集部はそうするようだ。一昨年・去年と好評だったらしい「ウォーゲームハンドブック201X」の予定がないからね。あればとっくの昔に告知されているはず。「今年は出さない」って可能性もあるけれど、おそらく5月に投入されるはずだ。投入しなかったら、「戦略眼はムッソリーニ以下」ってレッテル貼ってやる。
 
 一般ブースの数は64。なんか「無理矢理詰め込んだ」っぽい話があるけれど、落選を出すよりは悪くないのでは。個人的意見としては、この規模の出展者こそが「会場を盛り上げて」いかなくちゃイケナイと思うので。大型ブースの出展者が扱っているモノって、その気になればフツーの店かネットで購入できるけれど、ここで扱っているモノはかなりの割合が「ココでしか入手できない」からね。そーゆーモノがあるからこそ、みんないちいち出掛けるんじゃないのか。
 
 その意味では…正直言おう。一般ブース出展者リストを見て、私は絶句した。「知っているトコロ」率が高すぎだ!「関東のゲームマーケットで見た」くらいならまだいい。コミケで見たとかこみトレで見たとか、そんなのがわんさかと…「同人でゲーム作っている奴」がそう多くないのはわかっていたけれど、関西まで含めて「知ってるトコロだらけ」ってのはどうなのよ。「目新しいサークルと出会えるかも」って期待はドコへやら…もっとも、コレは「関西在住の方が頑張って関東まで来ている」とか「私が何故か関西遠征をしている」とかいった事情が絡むので、誰が悪いワケでもない。強いて言うなら私が悪い。なんだかなあ。
 
 気を取り直して、「気になるトコロ」を紹介しよう。私の専門であるウォーゲーム系を自称していると思われるトコロは、「SOLGER」(ブース62)、「さいたまオフライン」(ブース63)、「千葉クラブ」(ブース64)の3つ。…あのさあ。会場は大阪だよ?関西だよ?京都の老舗サークル「SOLGER」はともかく、埼玉と千葉ってどーゆーコトよ。みんな元気だね…って、オレが言う台詞じゃないな(苦笑)。
 
 関東勢については後で触れるとして、まずはキチンと関西勢(SOLGER)がいたことは評価したい。やはり地元のゲーマーが「盛り上げよう」って気概を示してくれないと、色々苦しいと思うので。サイト情報によると新作も予定されているようなので、大いに楽しみだ。
 
 関東勢では、さいたまオフラインの気合いがスゴい。ゲーム付き同人雑誌「SLGamer」の新刊を投入するってだけでもスゴいのに、今回から表紙フルカラーですって!そのくせお値段据え置き。経営的に大丈夫なのか、印刷所ドコだよ(笑)。しかも、5月のゲームマーケットではさらに新刊投入予定だとか…
 
 千葉クラブは、既に冬のコミケで発表済みのモノだけで臨むらしい。とはいえ、「club千葉」#13に加えて委託の「The Last Stand」3号(オマケゲーム付き)も持ち込むはずなので、コミケに突撃するような奴以外には「腹いっぱい」な品揃えじゃないかと。
 
 他に行く前に、「参加しなかった」トコロについて触れておこうかな。関西勢にもっと頑張ってもらいたかった…ってのはこの際さておき、東海勢がいなかったのはちょっと寂しいかな。関東でもよく見かける存在だけに、より近いはずのコチラに出てきても不思議じゃなかったのに。その意味では、今回「ウォーゲーム系の売れ行きは良い」って評判が立てば、次回以降には東海勢という強力な増援が投入されるかもしれないわけだ。ここはマジに関西在住ウォーゲーマーの奮起を期待したい。
 
 ウォーゲーム以外では、まずは「卓上野球機構」(ブース61)を取り上げたい。ココが「大阪でも野球シミュレーションは売れる」って姿を見せてくれれば、他のシステムを発表しているサークルが「参加してみようかな」となるわけで。野球ゲームはともかく、野球自体はどう考えても全国で人気あるでしょ!ましてや「虎のお膝元」関西なんだから。「APBAやザ☆ビッグプロ野球が懐かしい」って人間はマジに…(以下略)。
 
 他では、「グループ乾坤一擲」(ブース40)で「日本空母戦記シリーズ」を再頒布する予定だとか。某空母戦ゲームのエキスパートから「基本はオーソドックスだけど、コンポーネントは確かにスゴい」とのお墨付き?をもらったモノなので、空母戦ゲームが好きな人間なら一見の価値はあると思う。まあ、逆探知問題がどうだとかダミーの使い方がこうだとか言い出さなければの話ではあるけれど(笑)。
 
 ここからは、どちらかと言えば「私個人限定」の話。RPG系では、何故か?トラベラー系のモノを扱っている(とカタログにある)出展者が2つも。コミケですら探すのに苦労するのに。顔は出しておこうかな。私はトラベラーからRPGに入ったのよ。「KTOC」(ブース12)と「KC+」(ブース13)か。
 
 ノンビリと他愛ない会話を楽しめそうなのは、「イッシーサークル」(ブース20)。「不穏当屋」とどっちの名義を使うのかと思ったら、コチラでしたか。ゲームの新作はもちろん、フォントの新作も期待したいかな。1月に購入したばかりって話はあるけどさ(笑)。
 
 「芸無工房LOSERDOGS」(ブース22)は、なんか珍妙な(褒め言葉)ゲーム「築城奉行」ってのを出す予定だとか。「バカゲー」としての破壊力は抜群な品を数々発表してきたトコロだけに、大いに期待したい。そーゆー方向の品じゃないかもしれないけれど…と、手遅れなフォローを入れてみました。
 
 後は知ってるトコロ・知らないトコロ含めて「行ってみて、ヒットすれば買う」って感じになるかな。とりあえず、予定としてはこんなモノだ。予定外の品はそう多くはならないはず…と、毎回毎回即売会のカタログを事前チェックするたびに思うんだけど、実際そうなったコトはない。何故か山ほど「予定してなかった品」をしこたま買い込んでしまうのだ。困ったモノである。
 
 とりあえずはこんな感じですかね。元々「GM大阪は、宣伝も兼ねて事前チェックの結果を詳細に報告したいなあ」と思っていたので、PDFで発表してくれたのは大いに有り難かったです。関東で入手できるのか、ちょっと怪しかったからなあ。後は実際行って楽しんでくるだけ。一応詳細なレポートをお届けするつもりです。だから…前日のチューリップ賞(阪神競馬場。なのでナマ観戦予定)で突っ込み過ぎないよう、注意しないと…

2月23日2012/02/24 00:42

 先週末はコマンド誌入手して、Middle-Earth東京支部に顔を出し、「第三帝国の興亡」選択ルール(実質ルール改定。私はこの手の「飾った言葉」は嫌い)を試してみた。ま、この改定についてはまた後日。まだ色々まとまっていないので。
 
 その代わりにお送りするのは、コマンド誌にもちらっと掲載されていた、「ヒトラー電撃戦における1940年バルバロッサ」について。付録ゲームがそーゆーテーマなので、色々語っているからなあ。
 
 「ヒト電」における40年バルバロッサについては、ひととおり研究してみたことがある。私は一時期「独軍の必勝法ではないか」と本気で疑っていた時期があるのだ。その対策について色々考えていった結論が、「史実をベースとした戦略の方が勝る」だったりする。この時の研究があるからこそ、コマンド誌に短期連載を掲載することが出来たのだ。その意味では、懐かしい話題である。
 
 ヒト電では、40年バルバロッサを禁じるルールは何もない。「やれるもんならやってみろ」状態だ。確かに西部戦線に守備隊を残す必要はあるけれど、仏占領後でも海岸守備隊を残す必要があるんだから、気になるほどではない。独軍はまだ弱体ではあるけれど、赤軍は輪をかけて弱体だ。それを一気に蹴散らし、増援(生産された部隊など)を出てくるそばから各個撃破してやれば、赤軍を降伏に追い込めるのでは?そう考えていた時期が私にもあったんですよ。実際、ゲームの仕組みをあまり理解せず、単に「史実通りにやればいいんでしょ」などと考えてプレイしている連合軍が相手なら、この手が華麗に決まっても何の不思議もない。
 
 連合軍はどう対処すれば良いのか?まずは西側の対策から紹介しよう。軸となるのは、やはり「英仏軍を用いた独侵攻」だろう。このゲームでは、ベルギー軍のセットアップには大きな穴がある。アルデンヌが空っぽなのだ。普通は独軍がこの穴を用いて仏に突進してくるわけだけど、この穴は英仏が利用することもできる。その隣にはルールという「独軍の重要拠点」が存在するので、1つ間違うとシャレにならないコトになる。
 
 余談だけど、この「アルデンヌの穴をどうするのか」は、両軍にとってかなりアタマの痛い問題である。ベルギーに宣戦布告すれば部隊を送り込んで守ることが出来るけれど、その場合ブリュッセルを相手にタダで渡すことになりかねない。私は最終的に「史実通りで問題ない」という結論を下したけれど、色々と悩ましかったのは事実。
 
 確かにルールは危ないけれど、だったらガッチリ守ってしまえばいいだけでは?確かにそうだ。しかし、「ヤバい隙」はココだけじゃない。スカンジナビア半島とバルカン半島も危ない。まずスカンジナビア。ヴェーゼル演習抜きで独ソ戦を開始すれば、英軍がノルウェー侵攻をしてくる可能性が高い。トロンハイムの国家戦略ポイントは独軍のモノなので、独軍が算出する燃料が毎ターン1減らされる。これだけでも痛いが、真の問題はその後の展開にある。英軍が調子に乗ってストックホルムを占領し、さらにコペンハーゲンになだれ込んでくれば、バルト海沿岸の海岸全てが強襲上陸の危険に晒される。コレは痛いどころの話じゃないので、コペンハーゲンもガッチリ守ってやる必要がある。
 
 バルカン半島も危険な土地である。独がソ連に宣戦布告すると、自動的にユーゴスラビアが連合国に味方する。ユーゴ軍自体は(中小国なので)国外に出ることが出来ず、脅威でも何でもない。しかし、モンテネグロの港に英軍が海輸されてきたら…独がモンテネグロを占領しない限り、コレを阻む手はない。伊海軍がいれば補給線は切断できるかも知れないけれど、燃料ユニットごと海輸されてきたらお手上げだ。ついでに言えば、仏降伏前だと伊は中立。ご丁寧なことにハンガリーまでもが中立だ。この状態でルーマニア(独の資源がある)を守る必要があるのだ。ね?アタマ痛いでしょ?ついでに言うと、ルーマニアに行くと見せかけて北上され、「東部戦線丸ごと補給切れ」にされないよう、注意してね。
 
 更に問題なのは、伊である。東部戦線で独が拠点を占領すると、「バスに乗り遅れるな」とばかりに伊とハンガリーが参戦してくれる。ハンガリーはともかく、仏が健在な時点で伊が参戦するってのは…そりゃまあ、伊が提供してくれる戦争資源はオイシイ。けれど、下手するとそれでも「赤字」になるほど、伊に守備隊を送ってやる必要が…マカロニは英軍に攻撃されると「コンパス作戦効果」(1シフト不利)を喰らうからなあ。
 
 40年からバルバロッサ作戦を開始するというのは、要は「西側に多大な隙を残しておきながら、東部戦線という泥沼に足を突っ込む」ってコトなのだ。対応を間違えれば、致命的な結果になりかねない。キチンと対応すれば何とかしのげるとは思うけれど、そのために燃料や部隊を捻出することにより、東部戦線での攻勢は確実に鈍る。いちいちそんなコトで悩むくらいなら、最初から隙を潰しておき、東部戦線に集中できる環境を整えてからバルバロッサを開始した方が…ってのが、私の意見だ。
 
 なお、西側連合国も注意が必要だ。これらの作戦は確かに「うまくいけば独を破滅に陥れる」ことが可能だ。ただ、米参戦前の西側はロクに資源がない。部隊は仏が補ってくれるとしても、燃料はかなり厳しい。あまり無駄遣いできるような状況とは言えない。基本は「独軍を揺さぶって対応を引き出し、東部戦線に送り込まれる戦争資源を削る」ための作戦だと割り切った方が良さそうだ。独軍の守りが堅くあまり効果が無さそうだと感じたら、その方面はスッパリ諦めた方が良いだろう。ただ、米国参戦後に改めて猛攻をかけるための足がかりって考えもあるので、ドコにどれくらいの戦争資源を突っ込むのかは大いに悩みどころではないかと。
 
 西側がいかに揺さぶろうとも、ソ連を屈服させてしまえばいくらでも取り返しが付くのでは?その通り。私も当初は「色々揺さぶりは出来ても、ソ連崩壊を防ぐための決定打とは…」と思っていた。ソ連の「引き籠もり防衛策」に気がつくまでは。そう、このゲームには40年バルバロッサを禁じるルールがないだけではなく、ソ連が最前線で守る義務もないのだ。
 
 ソ連が引き籠もって守ったらどうなるのか?私は研究の末、「ソ・フィン戦争にそれなりの資源を投入しても、40年春の時点で4戦力平均の防御線を構築可能だ」という結論を出した。そこまで深く研究しなくても、ソ・フィン戦争を省略すれば似たような防衛線が築けるはず。こうすると「電撃戦だけでの一発死」が100%あり得ないので、「装甲部隊だけの攻撃で戦線が丸ごと吹っ飛ぶ」なんてコトはまずなくなる。
 
 しかもだ。引き籠もり防衛線を攻撃するため部隊を近寄らせるだけで、アホみたいな量の燃料が消え去る。特に深刻なのは歩兵だ。装甲は機動力があるので、さほど苦労せずに攻撃位置に付くことが出来る。しかし歩兵は…コレに比べれば、対仏戦に必要な燃料でさえ「はした金」と思えるくらいだ。40年の時点でこの出費に耐えられるだけの燃料が蓄積できるか?かといって、ある程度歩兵を前進させないと、装甲部隊の側面が狙われる。派手に突破したはいいけれど、側面を攻撃されて孤立させられました…じゃあ、お話にならない。
 
 これはつまり、「赤軍が引き籠もり防衛策を採用すれば、独軍の攻撃で戦線が丸ごと吹っ飛ぶことはない」ということだ。独軍は優秀だから、赤軍戦線に穴を開けることはできるだろう。ある程度突破し、モスクワだのレニングラードだのを占領することも出来るかもしれない。しかし、流石に「戦線消滅→増援各個撃破」って流れに持ち込むのは無理がある。キチンと計算したワケじゃないけれど、多分燃料が足らない。そして、この流れに持ち込めない以上、西側にある隙を「勝手にしろ」の一言で片付けるのは無茶としか言いようがない。
 
 それでも、モスクワが占領できれば…どうなるって?このゲームでは、その程度では赤軍は絶対降伏しない。せめてゴーリキーまで前進できなければ、あまり意味がないのだ。赤軍にしてみれば、モスクワは即時反撃に絶好の土地である。即座に叩き出されるくらいならまだいい。側面を大胆に刈り取られ、モスクワ突入部隊が全部補給切れにされたら…まあ、投了を認めてくれることを祈るしかないと思うな。認めてくれなかったら?知るか。
 
 このゲームは原題が「BlitzWAR」となっているにもかかわらず、実のところ戦争経済が重要である。安易に史実と異なる戦略を検討して、何度アタマの中のヒトラー閣下に「お前は戦争経済がわかってない」と怒られたことか。それどころか…突破を焦ってマーケットガーデン作戦モドキを実行したら見事に対応され、地道に独軍を削らなかった自らの不明を恥じつつ、「橋は遠すぎた…」と呻いたこともあったなあ。アイク、君があんな作戦やらせてみたくなった気持ちは良くわかる。わかるけれど、許可した君は私と同程度に無能だ(笑)。戦争経済の裏付けのない作戦は、大抵対応されてオシマイである。コマンド誌掲載の「付録ゲームカバーストーリー」(著者は付録ゲームデザイナーのボンバ)に、40年バルバロッサは「最初の一撃で勝利できなければ、何も得ることができないだろう」とあるけれど、ヒト電のデザイン哲学は「そーゆームシの良い考えで戦争するな」となっているのだから仕方ない。
 
 私は何も40年バルバロッサが「箸にも棒にもかからない作戦」だと言っているワケではない。興味深いオプションだし、色々試してみる価値はあると思う。ただ、ドコをどう考えても必勝法ではないし、それどころか「史実通りの作戦の方がマシなのでは」って気がするのは事実。「何でもアリ」と見せかけておいて、その実はキチンと史実通りの作戦に誘導されているのだ。その意味では、改めてこのゲームは良くできていると思う。
 
 ただ…最後にこれだけは書いておこう。40年バルバロッサ最大の利点は、「史実というテキストが存在しない作戦である」って部分にある。史実はああだった、少しひねればこうなったと思う…ってな知識が通用しない局面に誘導された瞬間、対応できずに崩れて負けた奴なんて腐るほどいる。軍神鹿内殿でさえ、「史実ってテキストが存在しないと、厳しいんだよ!」と力説しておられた。対戦相手が重大な見落としをしてくれる可能性は高い。ただ、コレは自分にも言えるコトなので注意が必要だけど。
 
 ヒト電は1日で終わるようなゲームじゃないので、そうそう気軽にプレイできるシロモノじゃない。とはいえ、ある程度慣れてくると2日あれば決着は付くと思われる。こーゆーテーマのゲームをガッツリ楽しみたいと思ったら、むしろこれぐらいが適切じゃないかって気もするな。機会があったら是非プレイして欲しい。私は喜んで対戦受けますよ!ご希望とあれば、私が独軍受け持って40年バルバロッサやってもいいな。もっとも、私の研究が正しいって保証はドコにもなかったりするんだけど。本当にこうなるのかぁ?確かに各種検証作業じゃこういう結論が出たんだけどさあ…なにせ私は「アイクと同程度に無能」だからして(笑)。