9月17日2011/11/17 23:51

 昨日、「第三帝国の興亡」をはねはね殿とプレイした。その結果は…正直言おう。マップ以外も駄目だ。テストしたのかコレ。
 
 駄目な理由はたった1つ。東部戦線がモロすぎる。「正攻法」で攻めただけで崩壊する。後は必死になって部隊生産し、逐次投入・各個撃破されるだけ。これじゃどーしよーもない。「何か手はないのか」と検討した結果が、他をなげうってでも英軍!をソ連に投入し、何とか守るしかない…って時点で「ヘン」だ。
 
 そりゃあね、検証したのが私とはねはね殿という、「怪しげな作戦を練るのは嫌いじゃない」って人間だ。事実、仏の守り方において「仏からベルギーに宣戦布告し、アルデンヌに進駐する」って手を真剣に検討してたし。けど、東部戦線はそーゆー問題じゃない。フツーにプレイすれば大抵崩壊する。ダイス目の振れ幅が大きいゲームなので、運次第じゃ助かるかも知れないけれど。
 
 確かに私もはねはね殿も、この世界じゃ古株に属する。まして、はねはね殿は腕達者の1人として数えて良いレベルだ。我々がアッサリ実行できたからって、その領域に達してない人間から見ればそう簡単には…ってな意見があるかも知れない。大丈夫。この世界の基本をある程度知っていれば、じっくり考えるだけで「東部戦線を崩壊させる方法」わかります。目安としては「日露戦争」(EP/CMJ)を楽しくプレイできるってレベルかな。
 
 何でそうなるのかも、ある程度わかっている。バルバロッサ作戦発動前、赤軍は大半が独ソ国境に「なってない配置」で張り付いている。ルールでそう指定されているのだから仕方ない。コレは明らかに「バルバロッサ作戦開始当時の大戦果」を再現するための演出だ。そりゃまあ、ある程度ならソレもアリだと思う。そーゆー「演出」がないと、私がヒトラー電撃戦で提唱したように「引き籠もって守れ!」って話になっちゃうからね。
 
 ただ、それで赤軍の大半が消え去るというのは、どうかと。8~9割消えるんですよ?しかも、この時点で活用できる赤軍の生産拠点は、モスクワを含む全てが「いきなり独軍の攻撃範囲」なのだ。拠点防御しようが戦線張ろうが、出てきた瞬間に撃破されてしまう。コレじゃ駄目だ!ってのは明白だと思うな。なんかが間違っている。
 
 余談だけど、この「バルバロッサ作戦を喰らうと、赤軍の大半が消え去る」って話は、「ヒトラー電撃戦」が出た当初にも問題となった。独軍側が電撃戦のルールに慣れてくると、突破口をいくつも作られ、いずれ包囲されてボコスカにされる。正直言って、私は「独軍必勝じゃん。駄目なゲームだ」とさえ思っていた。「引き籠もり戦略」に気がつくまでは。ちなみに、ヒト電の独軍は引き籠もった赤軍の戦線にさえ穴を空ける力がある。そんな相手に最前線で抵抗って、そりゃあ無茶苦茶だ。
 
 その無茶苦茶をルールで要求される「第三帝国の興亡」が守りきれないのも、当然である。最初のプレイで喰らった瞬間、「あ、コレはダメだ」と気がついた。念のため私が攻撃してみた所、やっぱり駄目だった。とにかくお話にならない。しかもだ。ポーランドやフランスは戦線が狭いので、ダイス目の偏り次第でトンデモない事態に陥り、独軍の攻撃が失敗しうる。それに対し、東部戦線は広大なので、多少悪い目が出ても取り返す手段がある。これでどーやって守れと。
 
 何故こんなコトがまかり通っているのか?テスト不足かな。つーか、キチンとテストしろよ。こんな明白な問題に気がつかないなんて、テストの内に入らないぞ。ゲームの中身を論じる以前のレベル。商品として完成してない。先週のエ女杯のレーヴディソールの方が、よほど調整されていたぜ…クソ負けぶっこいたけど。
 
 今号のコマンド誌は、前号に引き続いて「3桁突入ご祝儀モード」のようだ。それだけに、色々忙しかったんだろう。けど、コレはない。駄目なりに完成しているのなら、まだ許せる。けど、未完成品を掴まされたら、そりゃあ怒りますよ。同人だったら「頑張って完成までつき合うぜ!」って気分になるのが私だけど、商業作品でコレはどうなのよ。そーゆー手間を省いてくれるのが、商業作品の利点じゃねーのか。
 
 まあ、他にも言いたいコトは山ほどあるんだけど、ただの愚痴にしかなりそうもないので、あえて黙っていよう。ここで言いたいことは1つ。評価の対象として扱える程度でいいから、完成させてくれ。以上。

コメント

_ tamathabadilla.hatenablog.com ― 2017/07/30 11:49

Great delivery. Great arguments. Keep up the good spirit.

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