10月11日2010/10/12 00:49

 久々に麻雀なんぞ打った関係上、ヘロヘロに。それにめげずに更新しなくちゃね。「宿題」多いからして。今回はその1つ「凱旋門賞雑感」。
 
 諸般の事情により、行きたかったのに行けなかった今年の凱旋門賞。自分のPO馬ヴィクトワールピサが参加しているのに、行けなかったってことがどれだけ「論外」なのかは、多分世界で一番私自身が知っている。世が世なら切腹モノだ。
 
 でもね、伝え聞く結果を見た限り、正直言って「行かなくて良かったかもな」って気持ちがあるのも事実。ヴィクトワールピサが負けたから…ではない。負けるところも見なくてどーする。同じ日本馬ナカヤマフェスタが2着止まりだから…でもない。フェイムアンドグローリーが予想通り「惨敗」ぶっこきやがったからだ。
 
 この馬の惨敗は、正直予想していた。確かに、この馬は強い。凱旋門賞で人気背負うのもわかる。わかるけど、コイツはモンジュー産駒だ。親父がそうだったように、親父の代表産駒ハリケーンランがそうだったように、「4歳秋の凱旋門賞では、完全に燃え尽きている」可能性は高かった。それが「血統」ってモノでしょ。
 
 その意味では「完璧に予想通り」であり、勝ったワークフォースを買えたかどうかはともかく、「フェイムアンドグローリーが来ない!」って部分だけは的中したわけだ。けど、正直モンジュー産駒のそんな姿は見たくなかった。何故か?そりゃもう、私にとってモンジュー及びその産駒ってのは、「日本馬の前に立ちふさがる、圧倒的に凶悪な壁」であって欲しいから。私にとってのモンジューとその産駒ってのは、そういう存在だ。
 
 私はアスコット病患者である。あの競馬場のこと、キングジョージのことを考えると理性が吹っ飛ぶ。あげく「財布の中から使っちゃイケナイ金が消え去る」有様だ。日本人のくせにこの病に罹ってしまった患者としては、橋口調教師が「最悪の症例」だと思うけど、私もそれなりのモノだと思う。あの競馬場・あのレースで日本馬が勝つ姿を見るのが私の悲願であり、その可能性が少しでもある(出走するだけでそれを満たす)のであれば、万難を排してあそこまで行くのが私の義務だと思っている。
 
 そんな私にとって、「日本馬に立ちはだかる壁」は、モンジューとその産駒である。最初に行った時はモンジューが勝ち、2度目はハリケーンランが勝ったのだから、当然だろう。両方とも「スゴい」競馬を見せてくれた。アレを打ち破らなければ、日本馬のキングジョージ制覇はあり得ないのか…と考えると、目の前が真っ暗になるほど。
 
 私にとって「モンジューの血を引く馬」とは、「欧州競馬を代表する存在」だ。欧州の馬場で欧州馬に勝つことがいかに辛いことか、その具体的な姿がアレだと思っている。そんな存在だけに、「燃え尽きた」姿は見たくないのだ。
 
 そりゃあね、私はモンジューが情けなく負けるところも見た。JCで。ただ、アレは遠征して日本の馬場で戦った時の話。そこで「役に立たない」のはいいんだよ。けど、欧州の馬場で駄目駄目な姿を見たくはない。愛嬌だの何だので誤魔化せるレースじゃないだけに、なおさらだ。私が見たいのは「憎たらしいほど強いモンジューの血を引く馬を、日本馬が上回る姿」であって、燃え尽きたモンジュー産駒に先着する姿を見たところで、あんまり嬉しくない。
 
 その意味では、フェイムアンドグローリーには「私の小賢しい予想を覆す姿」を見せてもらいたかったんだけど、やっぱり駄目だった。それが競馬ってものだ。それは私も良くわかっている。わかっているけれど、目の前で見たい姿じゃないでしょ。だから、「行かなくて良かったのかな」って感想が出てくるワケだ。
 
 ただ…そういう「見たくない姿」を見るってのも、競馬なのかなって気がする。実際、元PO馬のヴィクトワールピサに関しては「負ける姿を見なくてどーする」って意見なのだから。そんでもって、ヴィクトワールピサ&フェイムアンドグローリーが惨敗する姿を見て、哀愁漂わせながら秋のパリを散策するという、「絵になるんだかならないんだか、よくわからん姿」を周囲に晒すと(笑)。
 
 ただまあ、私にとって最優先事項はやはりキングジョージだ。私は哀愁って言葉が似合う枯れたオヤジではなく、烈火のごとき気合いをぶつけて砕け、「この恨み、晴らさずにおくべきか!」と意味不明なコト吼えている「ヘンなオヤジ」でありたい。体はともかく、気持ちは老け込むには早すぎる。
 
 そんなわけで、できれば凱旋門賞は「心身ともに枯れてきた」って気持ちになってから観戦したい気分。ただまあ、休みが取れて応援したい馬が出走するっているのなら、そんなこと気にせずすっ飛んでいきそうではあるけれど。競馬に関しては「世界を相手に戦える男」でありたいからね。
 
 なお、この感想はスプリンターズSの結果とは一応無関係です。いやまあ、ウルトラファンタジーにはお世話になったんだけどね。「実は逃げ切りが決まりにくい沙田でいい逃げ馬と呼ばれているのなら、ローレルゲレイロが空気読んで暴走しそうもない今回はハナ切って逃げ切れるのでは」と読んで馬券押さえておいたのが…いやはや、日本にいて良かった(苦笑)。