7月7日2010/07/08 00:54

 本日の話題は、「女の子に痩せて欲しくないところ」…ではなく、「ロボットアニメの太もも」について(笑)。より具体的には、「モビルスーツの太ももは、太いと言えるのか」を中心に語ろうかと。何故こんな話題なのかは、こちらを参照して下さい。なお、記憶と主観に頼って書いているので、カン違いなどはあると思います。ご注意を。
 
 太ももが太い例として、モビルスーツを出す…正直、たとえとしてどうかと思う。個人的な印象では、「鋼鉄ジーグ」の方がムッチリしていたような…ってな話はさておき。ただ、言われてみれば「機動戦士ガンダム」に出てくるモビルスーツって、アノ手のロボットアニメの中では「太め感がある」」ような気がしなくもない。
 
 プラモデル・超合金(懐かしい)などを改めて見てみると感じるんだけど、実はああいう「ロボットアニメのメカ」って、全体的に太ももが細い。実はモビルスーツも案外細いんだけど、他と比べると少し「ムッチリ感」がある。より正確には「似たような頃に作成されたロボットアニメ作品のメカ」には、そーゆー特徴があるような。
 
 たとえばだ。マジンガーZを思い出してもらいたい。アレの太ももは、かなり細い。比較的近年の作品では、エヴァンゲリオンの登場メカ(なのかぁ?)も細く感じる。これには色々理由があるんだろうけど、実はかなり切実な理由を含んでいる…ってのが、私の意見だ。その切実な理由とは、「オモチャを直立させるため」だ。
 
 全てのロボットアニメが「オモチャありき」で作成されたわけではない。でも、「立体造形した場合、支えナシで直立できそうなデザイン」が重視されたフシはある。その方がリアリティありそうだ…って時代だったし。あえて極言してしまうと、「ある時代から前のロボットアニメ登場メカは、立体化したモノが支えナシで直立するようなデザインに設計された」と言えるのでは。
 
 こうした、プラモデルや超合金のようなオモチャを直立させようと思ったら、足をデカくする必要がある。しかし、足だけ不自然にデカイと正直格好良くない。それを目立たないようにするためふくらはぎが太めになり、相対的に太ももが細くなる。太ももを太くしてしまうと胴体も太くなってしまう(安定性が悪くなる)ので、こうなるんだな。そう、実は古いロボットアニメのメカって、「太ももが細い」のではなく、「ふくらはぎが太いので、相対的に太ももが細く見える」のだ。鉄人28号からしてそーゆーデザインだったからなあ。
 
 こうしたデザインに一定の利点があったのは間違いないけど、欠点として「上半身に比べ、下半身の安定感が足らない感じがする」ってのがある。模型雑誌などで古い作品の立体造形物見かけるけど、どいつもこいつも「走り込みが足らない」と言いたくなるようなスタイルしている。でも、実際はそうしないと「安定して立てない」…どころか、あれでもまだ「足が小さくて不安定」なんだよね。
 
 これを何とかしようとした作品の1つが、ガンダムだ。モビルスーツって、実は足がかなりデカい。それを誤魔化すため足をものすごく甲高にし、ついでにふくらはぎを太くする。そうやって足の裏を底辺、膝を頂点とする三角形を形成する。こうして若干膝を細くすることにより、太もも部分に多少のモッチリ感をつけているのだ。これら一連の処理により、モビルスーツの下半身はそれまでの作品と比べ、ガッシリとした安定感が出ている。
 
 ところがだ。時代がさらに進んでくると、また太ももが細くなり始める。これは色んな理由が重なってのことだろうな。「超時空要塞マクロス」のVF-1バルキリー(私は「アニメメカデザイン界のドレッドノート」だと思う)がウケたとか、オモチャの売り上げが重視されなくなった(できなくなった)とか、支え・台座抜きでは直立しない立体造形物(フィギュアのこと)が重視されるようになったとか、果ては「マッチョをこよなく嫌う方々」(腐女子のこと)ウケを無視できなくなったとか…
 
 実はもう1つ、あの手のメカの太ももが細い理由がある。連中はどいつもこいつも「ケツが無い」のだ。人体の場合、ももが太い奴の大半は「ケツもデカイ」わけだけども、この部分がないのだ。エヴァ初号機の太ももが細く感じられる理由がコレである。アレは手足の構造が「人体っぽい」にもかかわらず、ケツがすごく薄い。結果として虚弱児レベルの太ももになっている。記憶が正しければ、ミサイル装備以前から胸はデカかった「アフロダインA」(マジンガーZ)でさえもケツは皆無だったはず。なお、当然アンドロイドは除外して考えるので、「フランソワーズ(サイボーグ009)やマルチ(某エロゲ)のケツと太もも」について語らないように。
 
 W杯出場選手は言うに及ばずだけど、ほとんどのスポーツにおいて「ドッシリとした下半身」は重要である。巌のような安定感と素早い動きを両立させようと思ったら、そうなるからね。けど、ロボットアニメのメカはどうしてもこの部分が弱い。そこに一石を投じたという意味で、ガンダムに代表される「あの頃のサンライズアニメ作品」のメカデザインは記憶するに足るんじゃないかなあ。「燃え」系のヲタクには今なお高く評価されていることが多いからねえ。その秘密が「頼もしさを感じさせる下半身」にあり、その代償?として「太ももが太い」と言われてしまうんじゃないかと。
 
 しかしだねえ。こういう事情があるにもかかわらず、やっぱりモビルスーツの太ももって細くねえか?アレが太いって言うのなら、理想はエヴァ初号機程度ってコトになりそうなんですけど。同程度に肉付きが悪い零号機のパイロットに「肉を食え!そんな薄いケツでガキひねり出せるとでも思っているのかぁ!」と一喝したくなった(ゲームでの話)私としては…(以下略)。

コメント

_ o-tsuka ― 2010/07/08 10:00

玩具化前提の大河原デザインより、安彦デザインのガンキャノンやリファインしたドムやゴッグの方がはるかに太い件。
他のMSも押し並べて作画の方が太いです。

_ F男 ― 2010/07/08 23:12

そーいやあ、安彦センセの作画は脚が太いですね。その方が「力強く」見えてカッコイイし。

でもまあ、あーゆーモノを好むのは、「燃え系」の奴だけなんだろうな…そこは色々間違っていると思うんですよ。

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