7月31日2009/08/01 01:09

 まずは「新・戦国大名」ルール確認から。先日プレイした際に問題になった部分の「確認」が到着したので。まず、「ユニットは自作不可、マーカーは自作可」です。一向一揆・毛利・伊達は「ユニット」なので、同時に発生するのはユニットとして含まれている数までです。あと、「カードの取得」アクションの際に制限されている「同じ種類のカード」とは、カードの一番上の名称で判断します。カードの枠の色が同じでも、別の名前なら別の種類のカードです。「武将カード」「軍師カード」は、個人名よりカード名が上にあるので、「同じ種類のカード」です。
 
 それと、同盟について。まず、同盟相手の領域を通過・目標とする移動を宣言し、これを拒否された場合、原則として「移動は行われた」とみなし、そこでアクション終了するのが原則だそうです。こういう移動の際は事前にしっかり交渉しましょう。ただし、この時の「許可」はあくまで「同盟相手の支配エリアを、自国の支配エリアと見なして良いのか」が対象になるので、同盟相手の支配エリアを「他国の支配エリア」と見なして移動する分には、許可は不要です。同盟破棄する必要はありませんし、相手に「正当なる同盟破棄理由」を与えるわけでもありません。やはりこのゲームの同盟って、悪用し放題だな。同盟破棄に罰則があるコト考えたら、「ディプロマシー」よりタチが悪いかも。
 
 本日の本題は、コンシューマーゲーム機の勢力分析。知っている人は知っているんだろうけど、別にココの読者全てが「ヲタク・半ヲタク」ってワケでもないからなあ。私なりに思うところも混ぜて、ちと語ってみようかと。
 
 この話題について「経済ニュースで採り上げた話しか知らない」って人でも、ハードの出荷台数で判断すれば「Wii&DS圧勝」って話は知っていると思う。この差はかな~り決定的であり、最近になって「ちょっと差が縮まったか?」ってレベル。とりあえず、「勝負は決まった」と言っていいと思う。
 
 ただ、これはあくまで「累計のハード台数」だけで考えれば。株価がどうこうって視点だけで考えるなら「任天堂好調」だけで片付ければ良いんだろうけど、ゲームソフトを作っている側はそう言ってられない。なにせ、「Wiiはサードパーティー製ソフト(要は任天堂以外のメーカーの品)がとにかく売れない」って状態が続いているので。
 
 何故Wiiはサードパーティー製品が売れないのか?これについては色々言われている。とりあえずの分析としては「ゲームなんて滅多に買わないライト層中心に売れているので、他社の製品に手を出そうと考えない」からではとされている。他にも色々説は流れているんだけど、私が一番「納得した」のはコレかな。
 
 ゲームメーカーとしては、この動きは「災難」だと思う。なにせ勝ち馬に乗っても、あまり儲からないワケだから。かといって、PS3だのXbox360(以下「箱○」だので出すと、「本当にゲーヲタにしか売れない」って状態になる。ゲーヲタってのは「明らかに少数派」なので、この層にしか売れないってのは「たくさん売れてウハウハ」って話にはならない。
 
 ゲームに限った話じゃないけれど、「ある程度の数売ってナンボ」って商品は、熱心な奴(ゲームの場合ゲーヲタ)が買う→「売れてる」「面白い」って話が流れ、よりライトな層も買う→「流行っている」って話になり、一番ライトな層も手を出す…ってな「循環」が発生することが望ましい。でも、現状は「ライトな多数派はWii、ヘビーな少数派はPS3(日本国内の話。世界的には箱○も同列)」って棲み分けが発生しているので、こういう循環が起きにくくなっているようだ。
 
 そこでまあ、「マルチタイトル」(色んなハードで同じゲームを出すこと)となるんだけど…余計な手間が増えて利益率が落ちるってのはまだいい。利益率より売り上げ総額の方が重視されるコトも多いからね。けど、フツーはマルチタイトルでも「全く同じ内容・品質」にはならない。細かく差別化する。そもそもハードの性能が完全に同一ってコトはあり得ないので、細かく違うのがむしろ当然だし。そんでもって、今のご時世でこーゆーコトやると、「ゲーヲタ」の間で「何が一番、ドレがいい」といった醜い言い争いがネット上で展開されるわけだ。
 
 これを「ヲタクはコレだから」で片付けるのは簡単だ。ただ、私に言わせると「コトはそう単純じゃなさそう」となる。理由?ゲーヲタとライトな層の間にある「溝」が拡大する方向の話だから。これはゲーヲタ側の損失の方がデカイと思うけど、ゲーヲタがそれに気がついているのかどうかはビミョー。ついでに言えば、こういうゲーヲタの損失はゲームメーカーにとっても放置できる問題じゃないような。
 
 ゲーヲタの一部が「PS・PS2の栄光三度」と、PS3を擁護したくなる気持ちはわかる。Wiiって露骨なまでに「ゲーヲタ軽視」のハードだからして。ただ、だからって一般人がPS3に「復帰」してくる可能性は低い。少なくとも、ゲーヲタの視点から「Wiiの性能がどうこう、PS3の性能がどうこう」って話をしても、まるで無駄でしょ。そういう意味での勝負は「もう決まった」状態であり、後は「この先何とか差を詰めて、PS4(仮称)での巻き返しに上手く繋げる」しかないと思うけどね。
 
 ゲームメーカーにしてみれば、「ゲーヲタにしか売れない」ってタイトルは、正直あまり有り難くはない。単純に数が出ないから。世の中を「ゲーヲタ」と「それ以外」に分けた場合、多数派はどちらかを考えればそうなる。「そういう連中にだけ向けたタイトル」ってモノにも一定の存在意義があるコトは確かだけど、「ドッチが重要か」だけ考えたら、ゲーヲタばかりを重視してはいられない。エロゲーメーカー並みに開き直るのなら話は別かも知れないけど。
 
 「猫も杓子もPS・PS2」って時代なら、ゲーヲタと一般人の溝はあまり気にならない。むしろ、「ゲーヲタが評価する→話題になってよりライトな層も手を出す」って好循環を作る「最初のキッカケ」なので、重視する意味も大きかった。しかし、溝が広がってこういう循環が発生しにくくなるとどうなるか?ゲーヲタ向けのモノなんて、「比較して小さい市場」で片付けられる。ゲーヲタがゲームにつぎ込むカネが一般人の10倍だとしても、数が100倍違うのなら「1/10の市場規模」で終わり。ゲームメーカーが二択を迫られたら、ドチラを向きたがるのかは言うに及ばずだ。
 
 こういう状態は、実はゲーヲタにとって「気分良い」かもしれない。なにせ「一般人と一緒にされない」=「自分達の都合だけ考えてモノ作ってくれる」だから。もっとも、その代償はそのうち支払う羽目に陥るのでは。少なくとも私はそう思う。「少数派に転落する」ことの悲哀がどんなものなのか、ボードシミュレーションゲーマーはよーく知っているからねえ(苦笑)。
 
 コンシューマーゲーム業界がこういう「ヲタクとライト層の分離」状態を続けるとどうなるか?まあ、「ゲーヲタ→ライト層」って循環に強く依存していたメーカーは困ると思う。「ゲーヲタ専門に細々とやってゆく」か、「一般人相手に、今までとは違った手法で売り込む」かの二択を強いられるワケで。ここで「堅実な商売をしよう」と考えるのならゲーヲタだけ相手にする方が安全(実は一般人より「好みのツボ」を読みやすいし、安定はしているから)だけど、おそらくそうは言ってられないんじゃないかな。それに、新しくゲーヲタになる奴がいずれ減り出すので、「人間の入れ替えがあまり起きないコトによる、ゲーヲタ層の老化現象」に巻き込まれる可能性もある。
 
 本来、こういう現象はゲーヲタにとって望ましくない。「頂点」が一般人とかけ離れている分にはどうってコトはないんだけど、流石に「一般人との深刻な分断」が生じるのはマズい。これはいずれ「零細メーカー(元からそうなのか、そうなっちゃったのかはさておき)しか自分達の相手をしてくれない」って状態に陥り、ゲーヲタ自体も「心底コアな馬鹿」しか残らないという、どこぞの業界みたいなコトになりかねないわけで。本来、ゲーヲタはそうならないよう努力すべきなんだろう。とりあえずは「Wiiや箱○への移植」を片っ端から叩くのは、むしろやめた方が良いと思うけど…まあ、無理だろうな。
 
 もっとも、SCEからして「ゲーヲタだけの相手をするのはまっぴらごめん」と考え、ゲーヲタを非情に切り捨てそうな組織である(SCEはともかく、親会社はやりかねない)ことを考えれば、こういう現象はいつまでも続かない気はするけれど。ただ、SCEが「何を考え、何を実行するのか」によっては、ゲーム業界全体に「良くない意味での激震」が走りかねない状態って気がするのは確か。Wiiは「任天堂の文化」は受け継いでいるけど、「コンシューマーゲーム文化」の流れにあるモノとは言い難い(これはスーファミの後SCE勢に受け継がれたと思う)だけに、あんまり「乱暴な改革」して欲しくないんだけどなあ。
 
 なお、箱○は日本国内では「不必要なまでに」嫌われているような気がします。性能が中途半端で、なおかつ出荷台数が伸びないからなあ。ただこの製品、海外ではそれなりの勢力を誇っています。海外市場を無視できない昨今では、これも無視できない話になるんだろうな。このハードがこの先どーなるかは、結構重要だと思います。
 
 まあ、コンシューマーゲーム全体が「大ヘコミする」ってコトは考えにくいけど、今までとは色々変わってきていて、その動きがどーゆー方向に転ぶのか、先読みしにくい状況になった気がする。ハードが「Wii優勢」ってコトは確定としても、それがゲームメーカー各社にどーゆー影響を与えるのかは、まだハッキリしていないような。正直、こんな状況になるとは私も読み切れなかった。この先どうなるのかは、期待・不安含めて面白いかもね。関係者にしてみれば、たまったモノじゃないんだろうけど。私は単なる傍観者で良かった(苦笑)。