4月6日2009/04/07 03:11

 本当はゲーム関連でもう1つネタがあるんだけど、これは後日に回す。つーわけで、本日はカレンダーネタだ。いよいよもって具体的絵柄の話になる。今回は「具体的絵柄その1」として、テーマと季節感を語ってみようと思う。
 
 私に言わせれば、カレンダーってのは「写真・イラスト集」の一種である。よって、何かしら「共通性」が欲しい。それが風景写真なのかヲタク絵ネーチャンなのかはさておきだ。よって、単に「ミリタリーカレンダー」としただけでは、テーマがぼやけていると思われる。
 
 テーマをどの程度絞るべきかについては、特に答えはない。あまり絞りすぎると代わり映えが無くなってつまらないし、広げすぎると印象が変わりすぎて「なんかイヤ」となる。その辺のバランスをどーするのかは、結構難しい問題だと思われる。「気にしない奴は気にしない」って話は無視。そんな奴はカネ出してカレンダーなんて買わないんだから、アウトオブ眼中だ。
 
 テーマの絞り方については、普通の写真集・画集と考え方は一緒。モデルで絞ったり、絵なら作者で絞ったりする。競馬カレンダーは大抵「大レースのゴール前写真」で絞っているし、ヲタク絵ならば作品ごとだったり、単一キャラでまとめてみたり。
 
 では、ミリタリーカレンダーのテーマとしては、どんなモノが考えられるのか?まあ、比較的すぐ考えつくのが「ある兵器の写真・イラストでまとめる」もの。具体的には「零戦カレンダー」とか、「ティーガーカレンダー」となる。こういう形で「主役」が決まっているのなら、あえて「当時の写真・現在(博物館などで撮影)の写真・イラスト(リアル)・イラスト(コミカル)・線画(三面図など)・識別用イラスト」といった、手法の異なる画像を用意するってワザも考えられる。メカフェチかモデラーなら、どんな画像のことを言っているかわかるはずだ。
 
 もう少し幅広く「戦車カレンダー」とか「戦闘機カレンダー」とするならば、別方向の共通性を持たせたい。写真なら写真、イラストならイラストで統一するだけでなく、「全部博物館で写しました」とか、「全イラスト作者同じです」とか。
 
 写真の場合、「撮影場所が共通です」って手法を使うのもアリか。「○○軍事博物館収蔵品カレンダー」とか、「××エアショーカレンダー」とかね。ヒネったトコロでは、「△△さんが作ったプラモデルカレンダー」とかも考えられる。
 
 この手のテーマはほぼ無限に考えられるので、これだけ考えてもあまり意味がない。そこでまあ、1つ縛りを設けよう。「カケラ程度でいいから、季節感を考慮する」だ。これでぐっと難しくなる。
 
 カレンダーの絵柄に季節感は必要か?私に言わせると、「必ずしも必要じゃない」となる。私の部屋には、「カケラも考慮してないモノ」「多少の考慮が伺えるモノ」「かなり考慮しているモノ」のいずれもある。この辺のバリエーションにはこだわってなかった(日付配置のバリエーションの方が重要なので)けど、結果としてある程度ばらついている。
 
 ちなみにだ。「見る奴が見れば考慮していると思うけど、わからん奴にはサッパリわからん」ものもこの世にはある。代表は競馬カレンダー。競馬ファンなら、桜花賞・宝塚記念・秋天・JCといったレース名を見るだけで季節感を感じるけど、ぱっと見は違いがわからないでしょ。ミリタリー系では、たとえば「ノルマンディ上陸作戦」と言えば6月だし、「アルデンヌ反攻」と言えば12月(何故そうなのかは、この色の話題について行ける人ならわかる)だ。暑い太陽や雪が描いてなくても、それだけで季節感を感じさせることが出来る。
 
 ただ…今回はこの手法は避けようかと。「マニアしかわからない」からではない。むしろマニア受けは狙うべきなのだ。いちいちカレンダーをカネ出して売ろうって時点で、マニア向けなんだから。でも、「夏だな~」「冬だな~」って実感を得られるかを考えた場合、やはり「視覚効果」が欲しい。「真珠湾奇襲と言えば12月」だとアタマではわかっていても、その舞台は常夏のハワイ、「冬らしい」絵柄にならない。よって避けるってのが「季節感を考慮したテーマの選び方」だ。
 
 ミリタリーネタで季節感を重視すると、写真がかなり不利になる。これは説明が必要でしょ。大抵の場合、兵器そのものは季節感に乏しい。歩兵の軍装だと季節感が出てくるけど、戦車や航空機は「夏期装備」「冬期装備」があるとは限らない。迷彩塗装してあれば話は別だけど。よって、季節感があるかどうかは背景で出すのが基本だ。つまり、博物館などで撮影した写真は「縛りに反するので使えない」となってしまう。
 
 季節感に大きくこだわると、ミリタリーネタはやりにくい。不可能じゃないとは思うけど。そこでまあ、「夏だから海」、「冬だから雪」程度に季節感があれば良しとする。異論はあるかも知れないけど、「見た目の季節感」重視としようかな。つまりだ。「零戦カレンダー」を作成する場合、「真珠湾攻撃のため空母赤城から飛び立つ姿」は、あえて12月じゃなくて夏に持ってくる(冬は満州か?)…といった工夫をするわけだ。
 
 こういう「カケラ程度だけ季節感を考慮」ってのは、案外センスが問われるとは思う。俳句の季語がどうこう…って話と似ているからねえ。説明するのも案外難しいので、とりあえず「仮想試作品」を例として出し、「こんな感じで考慮すればいい」って例を示してみよう。
 
 栄えある?試作第1号は「ティーガーカレンダー」にしよう。お題となる戦場で活躍している姿をイラスト化してもらう。あくまで試作なので、「そんなモノ用意できるか!」ってのを無視して、タ○ヤなどのスケールモデルのイラストを流用したような品を想像してもらいたい。
1・2月…雪の降るブダペスト解放作戦(冬=雪)
3・4月…レニングラード包囲戦に投入された直後(入学シーズン=デビュー戦)
5・6月…ノルマンディ戦(コレは流石にハズせない)
7・8月…チュニジア戦(夏=暑い=北アフリカ)
9・10月…ドニエプル渡河阻止(他に当てはめる場所がないから)
11・12月…ドイツ国内での市街戦(12月=年の終わり=末期戦)
とまあ、こんな感じに当てはめればいい。編集責任者次第ではまた別の解釈もあるんだろうけど。そもそも、私も深く考えて当てはめたワケじゃないので、「このネタで行こう!」となったら、多分全面的に見直す。
 
 今回は妄想バリバリに話を進めたので、調子に乗って仮想試作品まで作ってしまった。うむうむ、やはりカレンダーはイイ…と言いたいところだけど、「実現を目指して」話を進めてゆくのであれば、もっと地に足つけた話をする必要がある。今回の話はあくまで「私はこんなモノが欲しいと思うんですが」って例を提示したってトコロにだけ、価値があるのだからして。よって次回は、「私に入手できそうな画像とは」を中心に話を進めてみたい。