2月24日2009/02/24 23:58

 諸般の事情によりフェブラリーS観戦に行けなかったのでオカンムリだったんだけど、サクセスブロッケン勝利はともかく、カジノドライヴ2着というのは…「斬って力一杯買う」予定だっただけに、助かったというか何というか(苦笑)。
 
 本日の話題は、リプレイ解読がやっと進んできた「レッドタイフーン」…ではなく、そのコマンド誌85号で紹介されていた空戦ゲーム「BIRDS OF PRAY」について。紹介記事読んでいるだけで燃えてくるので、そのアツい気持ちを語ろうかと。
 
 ウォーシミュレーションゲーム業界というのは「立派なまでの斜陽産業」ではあるけれど、その中でも「空戦モノ」というのは特に不遇である。なにせPCゲームに押されまくっているからねえ。「エリア88」原作(ちょっと前にやってたアニメは論外)に歓喜した世代としては、少しだけ寂しかったのは事実だね。
 
 何故空戦モノはPCに押されまくったのか?ちょっと考えればわかる。フライトシミュレーター(フライトシム)等と違い、「爽快感」がない。ボードの上をノロノロ動く紙のコマを見て「空戦やっている」って実感を持つのは、一部の想像力豊かなマニアに限定されるだろうからねえ。おまけに大抵ルールが複雑(元々複雑と言われるウォーゲームの中でも、特に複雑)なので、習得するのもタイヘンだし。
 
 でも、ボード空戦ゲームにはボード空戦ゲームなりの「面白さ」はある。これはフライトシムとは別の面白さなんだな。フライトシムのパイロットは「自分」である。それが良い点だってコトは認めるんだけど、私のように反射神経や手先の器用さ等に問題抱えまくった身にしてみれば、「しょせん自分」なのである。ドコをどう考えてもやられ役にしかなれない。
 
 フライトシム系のゲームでも、反射神経や手先の器用さをあまり要求されないゲームもある。同じくコマンド誌85号で紹介されている「HEROS IN THE SKY」ってゲームが、そーゆーモノのようだ。でも、これまた「違う」んだよ。ボタン1発でインメルマンターンができちゃうのは、なんか納得いかない。そーゆーコトが軽々しく出来ちゃうのは、むしろ白けるんだよ。もっとこう、「こうやって機動させるとインメルマンターンになるのか」ってコトを確認しながらプレイしたいんだよ。私の反射神経で追いつくワケないけど。
 
 その点、空戦ゲームは反射神経も手先の器用さも要求されない。じわじわ時間をかけて動かすことにより、「これがバレルロールか!」ってなことを確認しながら飛ばせる。そんでもって、「ホンモノのエースパイロットって、こーゆーコトを一瞬で操作できるからエースなんだな」ってコトを確認できる。更に、やみくもに飛ばして照準器に敵が入ったから撃つ…ってだけじゃなく、「敵機の未来位置予測」とか、「空戦戦術」といったモノ(現実でもレベルの高いパイロットにのみ許された領域)をある程度体現可能だ。
 
 こーゆーコト考える奴は私の他にもいるようで、空戦ゲーム、しかも1機単位で飛ばすルール複雑な奴ってのは、たま~にポツポツ出る。「BIRDS OF PRAY」もその系統に属するようだ。
 
 このゲーム、紹介を読むだけでシビれる。箱形に組んだ航空機ユニット(自分で工作する必要アリ)を、専用の台に乗せることにより、「機首方向・翼方向30度ずつ」傾けて配置でき、姿勢・形状・エンジン出力(言い忘れたがジェットエンジンオンリー)などから実際の移動力を求め…ってなゲームらしい。コマンド誌のアオリ文句に「エアウォーが簡単に見えるようなシステム」とある。
 
 その複雑さから「プレイ不能」などという陰口(実際は慣れると結構簡単なんだけど)まで叩かれた「エアウォー」が簡単に見える?この時点でフツーの人間どころか、フツーのウォーゲーマーでさえ裸足で逃げ出す。けど、ボード空戦ゲーム好きにしてみれば「プレイしてみたいよねえ…」となるわけだ。そーゆー人種だからして。
 
 もっとも、それだけ複雑なゲームともなると、プレイ時間も半端じゃないでしょ。下手すると、「決着が付くまで3日かかる」ってなレベルかもしれない。ボード空戦ゲームマニアという「発見するのさえ困難な人種」(発見できても遠方に住んでいる可能性が大)を、3日も拘束するのは色々タイヘンだろうからねえ。仮に買ったとしても、対人プレイは事実上不可能って可能性はある。
 
 けれども…それでもちょっと「見てみたい」気はするね。単にデータカード見てアレコレ言うだけで楽しめそうだし、ソロプレイでも楽しそうだから。これだけ複雑そうなルールだと、むしろ他人と空戦するより自分だけで飛ばす方が楽しいかも知れない。
 
 例えばだ。アクロバット飛行を自分の手で再現するとか。チームを再現するのは無茶があるとしても、ソロパートだったらある程度真似できるのでは?F-16使ってサンダーバーズのソロをやってみるとか、F-18使ってブルーエンジェルズの真似をするとか…あえて旧い機体で最新機の演技をやらせてみて、「最新機故に可能な演技とは」を探ってみるとか。流石にプガチョフ・コブラやクルピットの再現は無理かも知れないけれど…
 
 といった妄想は広がるんだけど、残念ながら「バグだらけで使い物にならない」ゲームが多いのもこの世界。「BIRDS OF PRAY」に関しても、完成度がどうなのかはかなーり気になる。その意味では、「エアスペはルール読んだけど飛ばしたことありません」レベルに過ぎない私が購入するのは、ちょっと…せめてもうちょっと詳しい人から「ちゃんと飛ばせる。問題ない」って噂が流れてくるまで、様子を見たいかなあ。
 
 けど、「ファントム無頼」で「空自と言えばF-4EJ」ってすり込まれた漢としては、こーゆーゲームでファントム使ってイーグル・スーパーホーネット・タイフーンを撃破して、「ファントムを交換するなんて言うのなら、ラプター持って来い!」なんて吼えてみたいよねえ…私の技量じゃ、ボードゲーム上でさえ神田・栗原コンビは再現できないんだけどさあ…(以下、妄想100%につき省略)