11月7日2006/11/08 00:12

 本日は競馬ネタ。でも、豪州で勝ったデルタブルースの話題じゃない。それ以前に書いておくべきネタを思いついてしまったので。
 
 米国の競馬の祭典、ブリーダーズCが終了した。米国の主要な競馬場持ち回りでやってる、様々なカテゴリーのレースを一気にやるお祭りだ。私も観に行きたいんだけど、色々あってなかなかね…ってのはさておき。
 
 芝2400のターフには、ハリケーンランが出走。しかし、惨敗。凱旋門賞の負けはさておくとしても、ここでも惨敗とは…いくら勝ったのが天才デットーリとはいえ、由々しき事態である。やれやれ、私の知ってる強いハリケーンランはどこへ行ったのやら。
 
 ただまあ、このこと自体は不思議でも何でもない。親父のモンジューも、この時期(4歳秋)には燃え尽きていたから。旬を過ぎていたってことになるんだろ。寂しいねえ。でも、私が見たこの親子は…などと考えていたら、あることに気がついた。
 
 私の知ってるモンジューは、とてーも強い馬である。キングジョージで強い競馬を披露し、日本馬エアシャカールを打ち負かした。私はその場にいて、「いつの日かリベンジだ!」と言い残して帰国。そして今年日本馬ハーツクライがキングジョージにチャレンジし、迎え撃ったのがモンジュー産駒ハリケーンラン。結果はハリケーンラン快勝。私はまたしてもその場にいて、「次こそリベンジだ!」とわめきながら帰国。ここまではいい。馬券代考えたら良くないけど。
 
 問題は、モンジュー&ハリケーンランの「その後」だ。色々理由はあるのかも知れないけど、どっちも弱くなっていやがる。ハリケーンランはまだ復活の可能性が一応あるけど、予定ではコレで引退らしい。つまりだ。私はこの親子二代の「最後の強い姿」を見届けたわけだ。両方とも本当に強かったのに。欧州の馬場で本気出されたら、何が相手でも負けない気がするくらい。もちろん、ディープインパクトと言えど例外じゃない。あの後急速に衰えたってのは、正直信じがたいモノがある。
 
 そんな馬だけに、凱旋門賞の時も今回も、何で負けたのか…と気になった。そりゃそうでしょ。こいつらはどこをどう見ても私のカタキ。だけど、カタキが弱い姿なんて見たくないよ。やはりカタキってのは、憎らしいほど強くなくちゃ。何がイケナイのかなあ…と考えていたところ、ドンデモネー可能性に気がついてしまった…
 
 その可能性とは?まさかと思うけど、オレか?オレが悪いのか?オレがこいつら観に行ったから、弱くなったのか?常識で考えればそんなワケはないけど、親子二代連続されると、なんか不安が…
 
 しかも、弱くなった理由が「キングジョージで激走しすぎたから」だったら…ああ、モンジューがハリケーンランに、「いいか息子よ。東洋から来たF男とかいう生意気な奴に、我が一族の偉大さを思い知らせるのだ。そのためには今後を棒に振ってもかまわん!」と言い聞かせてる図が浮かぶ…否定しても否定しても、妄想が止まらない…
 
 なんでモンジューがソコまでして私を目の敵にするのか?思い当たるフシは…思いっきりあるなあ。キングジョージのパドックで、モンジューの出来があまりにもいいので、「でも、オレの目の前で負けた馬。そんな馬は買えないよなあ。きっともう終わってるんだよ」とブツクサ言ってたような気がするんだよね。日本語だからわかんねえと思っていたけど、馬鹿にされてるって気づかれたか?そんでもってプライド傷つけられ、つい「使っちゃイケナイ脚」使ってまで快勝したのか?
 
 大方の日本人競馬マニアにとって、モンジューと言えば「凱旋門賞でエルコンドルパサーに勝った馬」である。しかし、私にとってはそうじゃない。私の目の前で勝ったキングジョージの印象が強烈すぎて、まず思い浮かぶのがコレである。今年あえて英国遠征を企てたのも、モンジュー産駒ハリケーンランに「雪辱」するならば、やはりロンシャンではなくアスコットだ!って思いもあったのは否定できない。こういう因縁を持ってるのは、世界でも数少ないと思っていたんだけど…まさかこの一族自身が「因縁」持ってるとは。
 
 こうなると…もはや日本馬うんぬんってだけじゃありませんなあ。キングジョージでモンジューの一族が日本馬を打ち負かすんだけど、その後鳴かず飛ばず…ってのは、私にとってもモンジュー一族にとっても「不本意」でしょ。私が「日本馬が勝つところを目撃する」のと、この一族が「その後も勝ち続ける馬を出す」のと、どっちが早いか勝負…ってことになるんじゃないかな。でも、そうだとすると私は、サイアーライン(父系のこと)にモンジューの血を引く馬が人気背負ってキングジョージに出てきそうな場合、アスコットにいなくちゃイケナイのかぁ?
 
 競馬の世界じゃ、「血統のロマン」だの「親子二代にわたる因縁」だのは、良くある話である。ただし、日本国内の話であれば。私だって、まさか外国の馬にこんな形の因縁ができるなんて、カケラも思ったことはない。ただまあ…ブリーダーズCでハリケーンランが負けたと聞いて、そういう図式が頭に浮かんじゃったわけだ…
 
 妄想はコレで終わらない。先日クールモアスタッドがデインヒルの後継種牡馬である「ロック様」ことロックオブジブラルタルを日本なんぞに輸出したのは、「クールモアのことだから、シャトル(南半球に貸し出してシーズンオフでも種付けやらせること)やりまくるから、豪州産のロック様産駒が大量に出現し、香港に大量輸入されるはず。そいつを狙って沙田でウハウハだ!」という私の野望を打ち砕くためとしか思えなかった。当時は「何故そんなことを?」って疑問があったんだけど、「沙田行くカネがあるんなら、アスコットに来い!」ってモンジューのメッセージだとしたら…モンジューはクールモアの馬だよな。「イヤだってんなら、仕事しない」なんて言われたら、クールモアは絶対従うしかないよなあ。うわあ、無意味にツジツマあうんですけど…
 
 私が駄目なのは、こういう図式を思いついてしまうトコロじゃない。その時点でダメなのはわかりきったことだけど、もっと巨大な問題として「だったらその勝負受けてやろうじゃねえか!」とばかり、実行に移してしまうことである。アスコットは遠い。沙田も決して近くはないけど、それよりもっとずっと遠い。それは私自身がよーく承知してる。だけど、だけど…だけどぉ~!
 
 かつて私はトウカイテイオーを敵に回すという暴挙をやってしまい、シャコーグレイドやレオダーバンと言った役に立たない連中にカネをはたき、気がついたら競馬に深く深くハマって今に至ってる。あれから色んな馬を見てきたけど、トウカイテイオー以上に「オレの選んだ馬で負かしてやりたい!」って思った馬は現れなかった。でも、モンジューとその一族なら相手に不足はない。ましてや向こうからケンカ売ってるのだ。これを受けようって気にならないんなら、私は競馬なんてやってない。でも、アスコットは遠い…
 
 実を言えば、この妄想はたった今思いついたばかりである。よって、今後の態度は決めてない…決められるかぁ!「モンジューの血を引く馬が出てくるたび、アスコットに行ってやる」なんて無茶、簡単に決断できるワケねーだろ。でも、そういう誘惑があるのは事実。うーむ…どーしましょ。とりあえず来年のキングジョージが近づくまでは…って、ハーツクライは現役続けてまた挑戦する予定だっけ?「日本馬がキングジョージ制覇したってのに、オレがその場にいない」なんて許せるワケがないから…うわ、結局アスコットから逃げられないのかオレは!カンベンしてくれ~!

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