3月27日2006/03/28 00:34

 色々あって更新が遅れまくり。触れるつもりだったWBCも触れずじまい。いやまあ、本当にすいません。
 
 本日の話題は、やはりドバイでしょう!本当は事前に予想したかったんだけど、すっ飛ばしちゃったからねえ。チクショー、何でオレは日本にいたんだろ…
 
 まずはシーマクラシックを勝ったハーツクライ。2番人気は「よく見てるなあ」ってところか。実力は認めても、長距離輸送と馬場適性が未知数だったからね。その点、確かにウィジャボードの方が信用度は上だった。輸送実績あるし、輸送距離自体短め(ハーツクライに比べれば)だし。
 
 それに、馬場適性もあったと思う。実はドバイの芝って、香港沙田と似てる気がするんだよね。過去香港馬は好成績を収めているし、ステイゴールドやジムアンドトニックといった馬が両方好走してるし。ハーツクライに関しては、実力は認めても不安要素も大きいってところでは。
 
 そんな不利をはじき返しての勝利。いやはや、何と言っていいのやら。しかも逃げ切りですよ。「誰だお前」って言いたくなりますな。「中の馬」がいたんじゃねえか?ま、過去にステイゴールドが勝ったレース、「イマイチ君」の方が縁起良いってことかも。
 
 それより驚いたのは、ユートピアの勝利。お前、オレが見てないレースじゃ強いなあ…去年の東京大賞典で「アジュディミツオーを楽に逃がすなんて、この役立たず!」と怒鳴りつけた馬ですよ?「貴方が見に来なかったから勝てました」とか言って、ドバイ土産持ってこられたらどーしよ(笑)。ドバイの空に「なんだとぉ~!」って日本語が飛び交ったのは確実でしょ。私が見に行ってないにもかかわらず。
 
 これで橋口調教師は初海外遠征で2戦2勝。あの橋口調教師がねえ。JC直後に「オレは運がない!」と吼えていたのが嘘みたいだ(笑)。そんな調教師が出る時代になったんだねえ。「見果てぬ夢」だったのは、ほんの10年前なのに。嬉しい反面、少しだけ寂しくもなるね。いい方にとはいえ、時代は変わったんだなあ…
 
 今では「趣味は海外競馬観戦」と言っても「すごいねえ」で終わりだろうけど、昔は相当バカな奴の趣味に過ぎなかった。一般人からは「海外行ってまで競馬?」って顔されるし、競馬ファンからは「わざわざ海外行く必要あるか?」って顔されるし…多分コレは世界全体の話だったと思う。
 
 そんな風潮を変えたのが、ドバイワールドカップの創設だったと思う。それまでも国際レースってのはあったけど、「観光の目玉」って意識を強く打ち出したのは、このレースが最初だったのでは。当時は「王族の道楽」と思われていたけど、このレースがドバイにもたらしたモノは決して小さくなかったと思うな。
 
 今じゃ香港すら競馬を観光の目玉の1つと考えてる(としか思えなかった)ぐらいで、「競馬は世界の共通言語」って概念は、着実に根付いてきてると思う。ドバイ以前にそんな概念はカケラ程度しか存在しなかったことを考えると、このレースの偉大さがよくわかる。
 
 かく言う私自身、フジヤマケンザン様に「海外競馬の何たるか」を教えられ、そこそこの渡航歴を誇る身。ドバイの殿下には遠く及ばないけど、「競馬は世界の共通言語」って概念の普及に少しは役立てたんじゃないかな。時代が変わったのは少し寂しいけど、そう変えた要素の1つに自分がいたと言ってもいいような。そんな私だからこそ、ユートピアの「日本馬の海外ダート重賞初勝利」って歴史的瞬間に立ち会えなかったのは、かなーり悔しいですな。
 
 ハーツクライには、この後キングジョージに遠征する計画があるとか。ふーん、キングジョージかぁ…英国にはやり残しがたっぷりあるんだよな…